ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

『組織・経営・リーダー論』カテゴリの記事

  2 ページ / 15 ページ

私の友人に畑中景子さんという人がいます。
昨年まで政府系金融機関で世界を股に掛けて仕事をしていた人で、
今はコーチであり、コーチを育てるコーチでもある。
名門INSEADでMBAも取っちゃうほど、グローバル感覚に溢れた人物です。
私より一回り以上若いですが、話すと楽しいのが魅力。
「スターウォーズ」や「ボヘミアンラプソディ」を一緒に見に行って盛り上がる間柄です。
そんな彼女が、「TOEICではなく、TOEFLを強くススメる理由」と題して、
自分のブログに記事を書いていました。

https://note.cocomichi.club/entry/2020/05/29


彼女の調べによれば「TOEICの受験者数は、世界150ヵ国で年間約700万人、
うち日本が年間266万人(2018年度)。4割弱が日本」だそうです。
ところが、畑中さんのTOEICに対する評価は厳しいものです。以下3行引用。

けれども、関係者の方々には大変失礼ながら、
私の勝手な超個人的経験で言えば、TOEIC対策をしていても、
本当の意味でグローバルに通用する英語は身につかないだろうと思っています。


そして、記事を読みながら、私が特に共感した1行は、
「本当のビジネスは、業務を遂行することではない」です。


つまり、TOEICは、業務時間中に業務を遂行するためのコミュニケーションには
役立つかもしれないが、
それだけではビジネスのパートナーとして一目置かれたり、
ビジネスを創り出すことはできない...というのが彼女の見方です。


彼女の主張の詳細はブログを読んでいただく方がいいと思いますが、
ビジネスでは説明能力も大切だけれど、
それ以上に「あなたはどんな人なのか」が感じられる「雑談」が大事、
なぜなら、誰だって面白い人と仕事をしたいからだ...
という意見に、私は大きく共感しました。


畑中さんの記事の本旨は、それにはTOEFLの方が有効というものですが、
私の本旨はそこにはないので、語学学習に興味のある方は、そちらをご覧ください。


雑談が大事とありましたが、畑中さんの言わんとすることは、
「楽しい会話」とそれに基づく「仲良し関係」が大切...
ということではありません。
一人の人間として、自分の考えを持ち、お互いに伝え合える関係こそが
本当の創造的な仕事を生み出す、ということだと思います。
考えてみれば、これは日本人同士でも同じですね。


私が、人材育成や採用の際に大切だと考えていることと、
畑中さんのグローバルコミュニケーションに関する意見には、共通点がありました。
それは、真に創造的な仕事をするには、
人としてのあり方や関係のあり方が大切だということ。


ところが、若い時にはこんなことを考えがちかもしれません。
早く一人前になりたい。そのためには、スキルを身につけなくては、と。
いえ、もちろんそれが間違っているわけではありません。
でも、本当に強い人、伸びる人は、自分で伸びていく力のある人です。
畑中さんの言葉を借りるなら、ビジネスを創造できる人です。


スキルというのは、経験や知識を通じて獲得した技能です。
が、いくらスキルがあっても、それでカバーできるのは、業務の遂行や対処まで。
それで何がいけないのか?と思われるかもしれませんが、
業務を遂行するのは給料をもらっていれば当たり前であって、
残念ながら大きな価値を生み出しているとは言えません。


スキルがDoingであるとしたら、
仕事の創造/創造的な仕事のために、それ以上に重要なのはBeingです。
というのは、「創造」に向かって自分で伸びていける人は、
自分自身との付き合い方や、他者との関係の築き方がどこか違います。
つまり、人としての「あり方」、「あろうとする考え方」がどこか違う。


波風立てない無難な関係であろうという志向や
防衛的な志向でないためか、会話も表面的で終わりません。
また、自分の未熟さをオープンに受け入れたり、自分の考えをオープンに出すので、
結果的に、入ってくる情報や知識、フィードバックの量が増えますよね。
そうすると、自分を成長させるいい循環が生まれてきます。


しかも、Beingは青天井ですから、どこまでも伸ばせます。
私だってまだまだ発展途上ですからね!! いえ、ホント!


グローバル社会だからこそ、Doing(スキル)よりBeing。
そんなことを考えた週末でした。
どうぞ素敵な1週間をお過ごしください。

コロナ問題はなんとか収束に向かう兆しが見えてきましたね。
テレワークを中心とした当社のコロナシフトも、すでに2カ月半が経ちます。
ビデオ会議ツールを使って、ミーティングをしている企業は多いと思いますが、
当社も例外に漏れず、1日1回、定例のミーティングを行っています。


目的はいろいろありますが、なんといっても、まずは次の2つが1番の目的です。
・心身の健康状態の共有
・仕事の状況の共有と相談


が、実は第3の目的(のようなもの)もあります。
それは、話しやすい関係を作る、ということ。
当社の場合、どちらかといえば従来から話しやすく、意見をいいやすい社風です。


でも、テレワーク環境で何も工夫をしなければ、雑談はゼロになり、
一歩間違えると事務的な関係になってしまう懸念があります。


そんなことを回避するために、今、役立っている気がするのが、
定例ミーティングでの「チェックイン」です。


「チェックイン」はもともと研修やワークショップなどで
アイスブレイク的に取り入れられてきたという一面があります。
場に対してリラックスして臨んだり、その場に気持ちを集中させる...
どちらかといえば、そんな目的で使われることが多いようです。
どんなことをするかというと、一番多いパターンは、
今感じていること、気になっていることを短く話すというものです。


「電車が遅れて、焦りました。まだソワソワしてます」
「新聞に出ていたあの記事がどう影響するのか、不安です」
「昨日、久しぶりに走って、気持ちよく朝を迎えました」など、
なんでもOKがルールです。


本当は、順番を決めず、話したくなった人から話すことが
チェックインでは重要とされていますが、
会議が研修仕立てになりすぎるのも、どうなんだろうと思います。
そして、実際に「会議にチェックインは合わない」と感じ人が多いからか、
取り入れている企業もあまり多くはないのではないでしょうか。


さて、ここまで書いたことは、一般論です。
当社の場合、司会進行役は日替わり交代で行なっているのですが、
自然発生的に、その人がいろんなお題を出すようになりました。


「今の気分を色でいうと? それはなぜ?」
「今の気分を漢字1文字で表すと?」
「今の気分を料理に例えると?」
「週末は何をしていた?」
「最近感じた小さな幸せは?」


出題を聞くのも楽しいですし、
回答を聞くのも、個性があってこれまた楽しい。
みんなが、この人は何と答えるだろうかと興味を持って聞く、
その雰囲気も素敵だなと思います。


ちなみに前回、私の番が回ってきた時は、
「今の気分はどんな曲? ラララで歌うと? で、わかった人は曲名を当てる」
にしたのですが、
私が歌ったディープパープルの「ハイウェイ・スター」は
なんと誰もわかりませんでした(泣)


ここまでの話を聞いて、そんなことに意味があるのか?
生産性を低めるだけではないか、と思う方もいるかと思います。


でも、私は組織にとって意外に「雑談」は重要だと考えています。
実は、この考え自体、私が本能的に思っていたことであって、
「なぜ重要?」を考えてみたことはありませんでした。


この機会に改めて考えてみたのですが、
結局、「雑談」の先には、「関係性の質」というものがある、
そう考えているからだと思いました。
マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱している
組織の「成功の循環」モデルで言われている、
「関係性の質」が「結果の質」を変えるという、アレです。


あなたは、職場での「雑談」、必要だと思いますか?


今週は雨続きの1週間になりそうですが、心には太陽を! ←くさっ笑 
素敵な1週間でありますように!

最近いくつかの番組で、テレワークが進み、
働きぶりの"見える化"が広がっているという報道を見ました。
私が番組で目にしたのは、
社員に自分の行動、たとえば「着席」「退席」などを
細かくボタンを押して報告させるしくみや、
社員がPCの前に着席しているかどうかをモニターで監視するといったものでした。


人事用語で言えば、「勤怠管理」の一環なのでしょうけれど、
悪く言えば、いかに社員を「監視」するかです。


そこで、今、世の中ではどんな「監視」が存在しているのか調べてみました。
上の例のほかにも、PCの表示画面を録画してモニターしたり、
PCの操作内容を記録したり、GPSでどこにいるかを監視したりと、
様々な技術によって監視サービスが提供され、
それを導入している企業があるのだと知りました。


私自身は、そうした流れに疑問を感じますが、
日本の労働基準法への防衛対策だったり、
過去のネガティブな経験からの対策かもしれません。
各社の事情がわからないだけに、ここではその賛否を論じようとは思いません。


しかし、今、働き方への価値観をリセットする時期にあるのも確かです。
「監視」をしようとする動きの根底にあるのは、
「性悪説」なのではないでしょうか。
人は放っておけばサボる、
人は自分に都合よくウソをつく、
という考え方に立っているから、
「監視」によって抑止したいという発想になるのでしょう。


では、「性悪説」の観点で見た場合、
いったいどのように働いている人が「是」とされているのでしょうか。
それは、決められた時間に決められた場所で、
コツコツとマジメに就業する人...です。


マジメな勤務態度であるかどうかが、
長い間、人の評価に大きく関わってきました。
ここで言うマジメの意味は、まさに上に書いた
「決められた時間に決められた場所で働くこと」です。
所定労働時間が8時間なのに、
7時間しか働いていないのは「非」という考え方です。


しかし、果たしてテレワークを推進しようとしたら、
そのような価値観が通用するのでしょうか?
私は、もはやその価値観を捨てて、
何を「是」とするのかを変えないことには
テレワークは機能しないと思います。


具体的には、期待通りの、あるいは期待以上の
パフォーマンスを発揮した人を「是」とするという考え方です。
でも、これ、別に新しい考え方でも何でもありませんよね。
これまでもパフォーマンスは求められていますから。


けれど、その前提には、時間と空間の約束が守られていることがありました。
その約束を守った上でのパフォーマンスだったわけです。
なぜなら日本の労働基準法がそういう考え方だからです。
テレワークを導入しながら、「監視」をしたくなってしまうのも、
ひとつには法的な背景があるのだと思います。


たとえば、企業防衛的にはこんな発想になるのでしょうね。
悪用する人が出たらどうしよう?
悪用して、本当は実体がないのに、自分は月100時間残業をさせられた...
と主張する従業員が出たら、どうしたらいいんだろう?
それも、一人や二人ではなく、みんなが水増し申告をしたら、どうしよう...。
だから、ちゃんと何らかの形でエビデンスを残すべきだ...。
こんな発想になってしまうのかもしれません。
実際、湘南にドライブに行っちゃう人が大勢いたり(笑)
「テレワーク」「サボり方」で検索すると、いろんなコンテンツが...。
だから、防衛的になるのも、わからないではありませんが、
真っ当な人にとって、不信が不信を招く悪循環が起きるのは目に見えています。


だから、今大切なのは、ある程度、
時間と空間の制約を是非の判断基準の脇に置き、
会社は、何を個々の社員に期待しているかを明らかにすると同時に、
社員がパフォーマンスを上げられるような
コミュニケーション支援をすることだと思います。


スケジュールが遅れてしまいそうな状況にないか、
質が低下しそうな状況にないか、
相談しやすい状況をつくったり、
相談されたときに「なぜ」と詰め寄らないコミュニケーションを取ること。
物理的に離れていても、それができる状況をどう作るかが大切なんだろうな、と
そんなことを感じます。


これは「監視」というアプローチでは決して生まれないもので、
「性善説」に立たないと成立しません。


でも、もちろん、簡単だとは思いません。
当社も社員に対し、成長を支援する、創造的な活動を促す、
気分を察知してサポートすることができないなどの面で、
どうしたらいいのか悩みはあります。
期待するパフォーマンスを明らかにするというのは、どういうことなのか、とかも。
また、私自身、仕事に没頭していて、相談メールへの返信が3時間後になるみたいな。
私の生産性は上がりますが、
その間、社員の生産性は下がっているのかもしれません。


テレワークには良い面も悪い面もあります。
でも、理想の働き方を考えるいいチャンスでもありますよね。
私はテレワークは「信頼」を前提とした働き方だと思います。
これは、とっても素敵なことです。


いよいよGW。Stay Homeで参りましょう!

おはようございます!
このメルマガ読者の環境はそれぞれ違うと思いますが、
首都圏に勤務されている人に限って言えば、
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、
テレワークへの移行が随分進んだと実感されているのではないでしょうか。
当社も4週間前から原則テレワークによる自宅就業としています。
これは、新型コロナウイルスがもたらした、ある意味良いことだと思います。
そして、テレワークを導入してみて、解決すべき課題も見えてきました。
あくまで当社の場合ですが、、、


大別すると、
・技術的なことや費用的なこと
・コミュニケーションやモチベーション的なこと
に分かれると思います。


「技術的なことや費用的なこと」としては、主に3つあります。
自宅環境によっては動画通話に耐えられない場合もある、
自宅から社内サーバにはアクセスできない、
個人のケータイ電話を使った仕事での通話料はどうしたらいいか、
などが今のところ大きなポイントです。
携帯通話料は実費清算とすることで解決できますが、
(個人の番号を仕事相手に公開することについては本来否として)
社内サーバにアクセスする環境構築はもう少し大変です。
現在、VPNの導入などを検討していますが、
このタイミングで、きっと多くの企業が同じように考えているはず。
なので、問い合わせが殺到していて、
サーバイス提供事業者はパンクしていそうな気がします。
それを承知で、まずは今週問い合わせてみるつもりです。


さて、、、
それでも技術的なことは対策すれば解決します。
むしろ、難しいのはコミュニケーションやモチベーション的な面で、
どうあるべきかですね。


私自身は、テレワークをやってみて、いくつか問題を感じていますが、
まだこうすればいいという解決策はわかりません。


具体的にいうと、、、、
まずルーティンワークであれば、
たとえテレワークであったとしても問題なく進んでいきます。
でも、ひっかかるのは、問題なく進めばそれでいいのか?ってことです。


この4週間、あきらかにコミュニケーションが希薄になりました。
その結果、空気を読んでサポートすることはできないですし、
もっと突っ込んだ教育的視点からの助言もできなくなりました。
恐らく気軽に助けを求めることも減っていると思います。
私自身も、あ、今、これ誰かに助けてほしいと思っても、
気軽にそれを発することができないなと感じています。
つまり「場」からつくることができないのが、
テレワークの最大のデメリットです。


加えて感じるのは、家族と同居しているか、一人暮らしかによっても、
テレワークに対する感想は異なるような気がします。
家族と暮らしていれば、会話量が減るという実感はないかもしれませんが、
単身者は圧倒的に会話量に変化が伴います。
当社の場合は、状況によって出勤しても良いという意味での推奨自宅就業でした。
現在4週間経過という状況ですが、
仮に今後、出勤禁止=外出禁止となったら、
特に単身者の閉塞感や孤立感は半端ないかもしれません。
往往にして管理職には家族がいるので、
単身者の状況への想像力が必要だと思います


この4週間、当社は毎日1回、zoomを使って、ミーティングしてきました。
この間は、主に、業務の進捗と業務的に困っていることはないかのシェアでしたが、
この状況が長期化すると想定すると、
それだけではダメだろうなと思います。
なぜなら、ルーティンワークがつつがなく進行しているからといって、
それだけでハッピーなわけではないので。


何かもう少し楽しいこと、エキサイティングなこと、
そういうことを志向して、具現化していくようなことをしたいものです。
コロナ撲滅Tシャツを作るとか、何でもいいと思います。
こういう危機的な状況にあって、受け身なだけになるのが、一番よくない。


あと2日で3月が終わります。
あなたは、今、この状況に対して、どんなスタンスで臨みたいですか?
厳しい状況ですが、今週が素敵な1週間になりますように!

先日も書きましたが、11月29日にグラスルーツは創立35周年を迎えました。
満35歳です。
ここまで当社をお引き立ていただき、本当にありがとうございます。
今日は、遅ればせながらそんな感謝をお伝えしたかったのと、
ちょっと恥ずかしい過去の思い出や、
存続できた理由の分析、披露させていただきます。


グラスルーツは私が26歳の時に誕生しています。
今でこそ理念やビジョン、価値観の大切さを社会に伝え、
それらの策定支援などにも関わっていますが、
恥ずかしながら、当時、当社自体はそれらがないまま、
この世に産声を上げました。


しかも、私は、当時、そういうことが大切だという認識も持てていませんでした。
その後、どうやらそういうことが大切であるらしいと認識できてからも、
理念を定めるとは、どんなことを定めることなのか、
ビジョンを定めるというのは、何を明らかにすることなのか、
ずーっと手探りでした。


そんなわけで、社内ではいろんなことが起きました。
たとえば、、、、
私としては社員に理念やビジョンを説明したつもりでも、
それを聞いた社員から、
「会社をどうしたいのか、全然わからない」
「グラスルーツは何のために存在しているのかわからない」
そんな反応が返ってくる。
数え切れないほど「ア、イタタタ〜」という経験をしてきました。


それに対し、当時の私は若かったので、自分が悪いのではなく、
私の話をわからない社員の方が悪い...ぐらいに思ったり(笑)


まったくもってダメ社長でしたが、
強いて良かった点を挙げるなら、社員が思ったことを言ってくれたこと、です。
そういう関係は意図して作ってきたので、結果的にそれがとても良かった。
で、私も根が真面目だからか、「ア、イタタタ〜」と感じるような出来事があれば、
それなりにちゃんと逃げずに考えました。
社員の気持ちと自分の気持ちとの間にあるギャップが何か、と。
おかげさまで、今では理念やビジョンというときに、
一般的には社員がどんなことを求めているのか、わかります。


さ、私の恥ずかしい話はこのくらいにして、
なぜグラスルーツは、35年間も生きながらえることができたのか。
実は今回分析してみたのですよー!
そして、冊子にまとめておこうと決めました。


会社が存続したその根底に何があったのか。
あったのは「フェアであること」という価値観でした。
美意識と言い換えてもいいかもしれません。


「フェア」という価値観は現在の当社WEBサイトにも記載されているように、
ある程度以前から大切なものとして掲げていたのですが、
一緒にメルマガを書いている阿部がさらに私の真意を引き出し、
今、原稿にまとめてくれているところです。
本当は社内向けのものですが、チラ見せで披露します(笑
ーーー
(一部抜粋)
グラスルーツは「フェアであること」を大切にしてきました。
フェアであることで本当の信頼関係が生まれ、
それが会社の絶対的な価値になっていきました。


なぜそこまでフェアにこだわったのかを振り返ってみると、
そもそも、私、小野真由美が「欺瞞」が嫌いだから、ということに気づきました。
自分の中に偽りの気持ちを感じると、とても心地悪くなるので、
自分に対しても、仲間に対しても、お客様に対してもフェアであろうと努めました。
すると不思議なもので、同じ考え方の仲間が集まりました。
それがグラスルーツの大切な価値観、DNAとなり、受け継がれてきたように思います。
徹底的にフェアであり続けたことで生まれた信頼関係は、
単なる信頼関係ではありません。
お互い、調子がいいときも、悪いときも、頼り頼られる特別な信頼関係、
言ってみれば「超・信頼関係」です。
つまり、グラスルーツは「フェア」であることで「超・信頼関係」を築き、
価値を高め、存在してきたと私は思っています。
ーーー
上記は前文の一部です。


さらに、たとえば、、、
「上から見ない。卑下しない」とか
「損得を一番に考えない」とか
「気づいたことは言う。思っていないことは言わない」など。
いろんな言葉で「フェアである」とはどういうことなのかをまとめています。


ちなみに、この整理をやってみて、私自身がとてもすっきりしたので、
当社のサービスに加えるつもりです!


さて、価値観を言語化することには2つの意味があります。
1つは、言葉を共有することで、意識を同じにするという意味。
もう1つは、言葉通り体現できているか、確認しやすくするという意味。


2つ目の「確認」するという目で当社社内を見てみると、
必ずしも今、全体として体現できているとは言えないかも。
35周年を機に、もう一度価値観の再確認をし、
気持ちを合わせて再出発したいものだと思います。


これからも末長く、グラスルーツをよろしくお願いします。

心をいじられた感じの週末でしたね。
台風19号にそわそわしました。
映画でも観ながら、
家で過ごそう思っていたのですが、
スーパーの商品はなくなるし、
自分の生活圏への不安と、
TVで映し出されていく被害の状況。
いろんな人のことが気になって、
映画を観るような気分になりませんでした。


でも、台風の翌日は、
ラグビーW杯日本代表が大活躍。
様々なテンションが交錯したせいで、
少々疲れた感があるのは否めません。
でも、こんなことを言えるのは、
被災を免れたからです。
大したことができないにしても、
被災した方たちに
思いを馳せたいものです。


さて、今日は私たちにとって
「なぜ」を知ることの意義について
考えたいと思います。
きっかけは、今月の初めに私が受けた健康診断でした。


これまでは、健保組合の健診施設で
一通り受けていたのですが、
もういい歳だし、社長が突然余命宣告を受けたら、
周りに迷惑をかけるし、
いつもよりちょっと高度なオプション健診も受けようと思い、
病院での健診を受けました。
健保組合の提携先は東京高輪病院。
結論から言うと、
全般的にスタッフ教育が行き届いている印象で、
とてもいい病院だなと感じました。
さて、ここからが本題です。


胃のレントゲンで、素晴らしい技師の方に出会いました。
検査が終わって、部屋を出るとき、
「私のこれまでの人生で最高の検査でした。ありがとう」と言ったほどです。


胃のレントゲン、
いつもは健保組合の健診施設で撮ってもらっていて、
それが私にとって、ある意味標準でした。
別に特別な不満もなかったし、
これで当たり前だろうと思っていたのです。
ところが、今回の技師は本当に素晴らしく、感動ものでした!
私が感動したのは、次の4点です。


1)今からすることを説明してくれました。
「はい、では食道の写真を撮ります。
バリウムをごくりと飲んでください」
「今度は十二指腸の写真を撮ります」
目的意識が持てると、がんばろうと思えます。


2)しかも、都度都度状況説明をしてくれます。
「はい、いい写真が撮れました」
「きれいな写真が撮れました」
こう言われると、変な写真にならないように
さらにがんばろうと思えます。


3)なぜ、それをするかを説明してくれました。
「今から、胃を膨らませるために発泡剤を飲んでいただきますが、
ゲップをがまんしてください」
↑これは大抵言ってくれますよね。
でも、↓これはないのでは?
「今から、バリュームが胃の中で混ざるようにするために、3回回っていただきます」
こう言われると、「おお、そうか、
うまく混ざるように体を動かさないと」という気持ちになります。


4)進捗&現在地を教えてくれる。
「はい、あと2回です。申し訳ありませんが、がんばってください」とか
「あと2枚撮ったら終わりです」とか。
がんばって検査は受けているものの、
でもやっぱり終わりが見えないのは不安。
その絶妙なタイミングでこの声がけ。
出口が見えると、最後までしっかりやろう!そんな気分で続けられました。


この技師がしてくれたことを通じて、
私とその技師との間に協働関係が生まれたような
そんな気持ちさえ抱きました。
胃のレントゲンを撮る、ただそれだけのことなのに。


この体験、いろいろ素晴らしかったですが、中でも1番と3番。「なぜ」の説明。
私はこの大切さを痛感しました。
モチベーションや仕事観に影響を与えるなーと。


今さらな例ですが、
レンガを積む男の話を思い出します。
「ここで何をしているのですか?」と聞かれ、
「レンガを積んでいる」でもなく、
「壁を作っている」でもなく、
「人々が祈りを捧げる偉大な教会を作っている」と語るには、
この「なぜ」抜きではありえないでしょうね。


また、こんな話も思い出しました。
メルマガを共に書いている阿部、
前々職でこんな体験をしたそうです。
間違えの多いアルバイト学生に、
あなたの仕事の意味を伝え、
間違えるとどんな影響が出るかを伝え、
だから、とても重要な仕事なのだと伝えたら、
間違えなくなった、と。


人はみんな無駄なことより、
意義のあることに関わりたい。
だからこそ、
意義を伝えることは重要ですね。
社内コミュニケーションにおいて
重要なことが伝わっていない場合、
「なぜの説明が足りていない」
ということが一因の場合も少なくありません。
伝わっていないと感じたら、
「『なぜ』が伝わっているか」
という視点で検証してみるのも一考です。


今週も素敵な1週間でありますように。
ラグビー日本代表が力を出し切れますように。
では、また〜!

190923_hatarakikata.png

「働き方改革」。。。
みんなどう思っているのかな?
最近、お客様との間でよく上るキーワード、
それが「働き方改革」です。
経営的には、残業が減らない、生産性が上がらない、
有給取得が進まない等が問題視されていますが、
そうだとしたら、なんだか後ろ向きな印象しかありません。


では、働く人たちはどう思っているのでしょうか?
ここからは、あくまで想像です。


国が言っているから、うちの会社もやらないわけにいかない、
ということなんだろうな...とか。
残業代をカットしたいだけなんじゃないの...とか。
生産性を上げるというのは、企業の論理なんじゃないの...とか。
会社は時流として取り組んでいるだけで、本気ではないんじゃないの...とか。
なんで、今のままではダメなの? 自分はこのままで問題ないと思う...とか。
なんか、絵に描いたモチに見えるなぁ...とか。
働き方を縛らないで、好きなように働かせてくれよ...とか。
もう十分努力しているし、これ以上生産性上げるなんてムリ...とか。
仕事を減らしてもらわない限り、できるわけないじゃないか...とか。


「働き方改革」を巡っては、百人百色の思いがきっとあることでしょうね。


だけど、案外ちゃんと説明も受けていないし、
そこまで真剣に考えたことはない...という人が多いような気もします。


私自身はネットで情報を集めて、働き方改革を理解しようとしていますが、
その結果感じるのは、どうも説明の仕方に魅力がないな、ということです。


ーーーーー
日本は人口減少が進んでいて、深刻な労働人口不足という問題がある。
だから、多様な人々が、多様かつ生産的な働き方ができるようにすることで
労働力不足を補う必要があり、
そのためには、長時間労働の是正、非正規雇用の格差是正、多様な働き方の実現を
推進しなくてはならない。
目指すは、一億総活躍社会である。
ーーーーー


ちょっと乱暴ですが、ざっとこんな文脈の説明が多いようです。
国の説明がそうなっているから、自ずとそれが広まっているのでしょうね。


この説明、別に悪い内容とは言えません。
実際「65歳を超えても働きたい」人は6割以上に上るそうなので、
多様な人が働ける社会を目指すというのは良いことです。


でも、なぜでしょう?
労働人口不足への対処という説明だからなのか、
ハッピーな結果につながるという印象に乏しいのですよね。
そう、どんな説明でも、「対処」という説明をして、
人をワクワクさせることは不可能です。
未来志向でないからです。


私が希望する説明は、
これは、個人、企業、日本の成長戦略だ、というような説明です。
ーーーーー
個人が、作業的なことに忙殺され、疲れてエネルギーがない状況にあっては、
個人はハッピーではなく、人として成長もできない。
当然、個性も発揮されず、創造的なことにも取り組めない。
すると、企業も国も成長できない。
だから、個人が成長でき、創造性を発揮でき、
働きがいや幸福を感じられる社会に変えていくことが必要で、
それが働き方改革だ...。
ーーーーー
こんな感じの説明です。


実際、「創造的な社会への転換」が、働き方改革の重要なテーマなのだと
私は思うのですが、あなたはどう思いますか?


今週も素敵な1週間でありますように。

190909_grip.jpg

最近ドラムを始めたことは、このブログでも紹介しましたが、
実はもう一つこの週末から始めたことがあります。
それは、2度の挫折を経て今回が3度目になるゴルフ。もちろんまずは練習から。
土曜日はゴルフレッスン、日曜日はドラムレッスンと、練習三昧の週末でした(笑


昔は、練習があまり好きではなかったような気がします。
でも、最近は楽しくて楽しくて。
これ、多分大人の特権ですね。
大人になると、自分のできない状態や、そこからできるようになるプロセスを
客観的に理解することができます。
子どもの頃や若い頃は、自分の状態を客観視しようと思っても、
「できた」「できなかった」の2種類しかないので、あまり楽しくない。
でも、大人になると、もう少し細かく自分を観察し、理解できるため、
その分、ちょっとだけ上手くできるようになっただけでも、
それに気づいて、「やった〜!」と浸れるわけです。
それはもう楽しい以外の何者でもありません。
自分を客観視できるようになるってことは、そんな楽しさに繋がるわけで、
いいなーと思います。
あ、大人になるとって書きましたが、
年齢が上がればできるようになるという単純な話ではなく、
ぶっちゃけ普段から自己観察してない人はムリかもです。
そのぐらい自己観察って重要だと思います。


さて、ゴルフレッスンとドラムレッスンを連続して受けてみて、
なぜか偶然にも同じような指導がありました。
それは、グリップの大切さについてでした。
ゴルフの先生が、「グリップとアドレスで7割が決まる」と言ったその翌日、
ドラムの先生が、「最初の数回はまずは楽しんでもらうことを優先したかったので、
言いませんでしたが、スティックの握り方と座り方が実はとても重要です」と。
で、クラブの握り方とスティックの握り方はとても似ていました。
自然に逆らわず、力を入れ過ぎず...とでもいうのでしょうか。


うーむ。
このメッセージを連続して聞いた私は、
何かここから物事の本質を学べと言われたような感覚に落ち入りました。
まず、単純に言えば「構え」が大事ってことですよね。
けれど、そりゃスポーツは何でもそうだろうさ。
これを仕事に置き換えて考えたくなっちゃうのが、私のクセです。


スポーツで「構え」が大事なのは、それをおろそかにすると、
最大のパフォーマンスが発揮できないからです。
では、仕事で「これをおろそかにするとパフォーマンスが発揮できない」となるものは何か?


ここまで考えて気づきました。
これは人それぞれであり、会社によっても違うなと。
そもそもパフォーマンスの定義が人によって、企業によって違うからです。
パフォーマンスを売り上げで考える企業、
見込み客を含めた顧客数で考える企業、
顧客満足度で考える企業、
各種KPIの達成率で考える企業など、まちまちです。


たとえば、当社。売り上げなどの数字よりも、信頼関係や満足度を重んじています。
信頼され、満足していただけたら、大抵数字はついてくると考えているからです。
その信頼関係のバロメータの一つは、相談の量と質です。
相談されることが少なく、ルーティーンで仕事をしてしまうと、
信頼や満足が生まれているとは考えにくいわけです。


では、信頼されたいとして、信頼される存在であるためには何を重んじるべきか。
ここからが、今回、話の入り口にあった「構え」と近い話になります。
この判断も各社各様でしょうね。
当社の「構え」は、次の2つです。
・お客様にとって、本当に必要なことは何かという観点から、
 お客様の思いとは違う意見でも言う。
・とはいえ、正論に終始するのではなく、お客様の状況に寄り添う姿勢を忘れない。
つまり意見を述べても、柔軟性を持って対応するということです。
もう一つ、ドラムとゴルフの握り方(自然に逆らわず、力を入れない)に通じる話でいえば、
自然体のコミュニケーションというのも信頼につながるかもしれません。
要は、カッコつけずに自分らしくいるということ。
それも、私は信頼と関係しているように思います。


ところが、もしかしたらある会社では、お客様の思いを叶えることこそ
信頼を得るには不可欠だと思っていたら、意見は言わないでしょうね。


あなたの仕事で「パフォーマンス」を上げるとは何を果たすことですか?
「グリップ」と同等に重要な基本の構えは何ですか?
人生の「グリップ」は何ですか?


台風の影響が気になります。
皆様のご無事を祈りつつ、今週が良い1週間でありますように!

190902_input.png

部下の才能を伸ばしたり、スキルが身につくように支援したり、
人として成長できるようにサポートしたり...。
リーダーの多くは、日々、そういった役割と向き合っているのではないでしょうか。
私も、部下の成長に日々関心を持ち、人を育てる自分のスキルと向き合っています。

私が目下、関心があるのは、人の成長は何によるのか、です。
最初にグーっと伸びて、そこからの成長はなだらかになる人もいれば、
しばらくは低空飛行だったのに、ある時急激に成長する人もいます。
さらに、何歳になっても、着実に日々成長を続ける人もいます。
とても不思議。
私自身、たとえ何歳になっても成長できる人でいられたらな...と思うので、
とても関心のあるテーマです。

先日も、ある人とのメールでの対話でこんな話が出ました。
その人は「『素直さ』と「『伸びたいという熱意』に加えて、
最近は『メタ認知』が重要だと思う」という意見でした。
ある意味、私も同意見です。

ですが、今日は、それとは違う切り口で、
つまり「インプットとアウトプット」というテーマで人の成長について考えます。
あまり論理的意見とは言えませんが、ただ自分の体験や部下の成長を見守る中で、
成長が進む場合の共通点はあるなー、と思ったことをまとめました。


まず、なんだかんだ言っても、アウトプットなくして、成長はありませんよね。
「え?」と思った方もいるかもしれませんが、
私は、人が自分の成長を感じる一つのパターンに、
過去のアウトプットと今のアウトプットを比較して進歩が感じられる時があると思います。


しかも、良いアウトプットは、インプットなくしてできません。
ところが、意外とそこに自覚的である人が少ない気がします。
というか、頭ではわかっていても、こんなふうに思ってしまうのかもしれません。
 インプットって面倒。時間もかかるし、なるべくなら端折りたい。
 インプットしないで、なんとか済ませたい...。
そんな悪魔の囁き、私も聞くことがあります(笑)
でも、、、そう考えてしまったら、まずもって成長機会を逃します。
成長=アウトプットのレベルを上げる=インプットのレベルを上げる、だからです。
友人を含め、成長している人を見ているとインプットを怠っていません。
インプット&共有を個人の成長の糧にも、
ビジネスの成長の糧にもしている。そんな人はみんな元気がいいです。


しかも、人は「インプットせねば」という気持ちでインプットしても、
結局は意識の中に定着しません。
だから興味を持ってインプットすることが重要ですよね。
で、興味が持てるかどうかは使命感とか、仕事の意義の理解とか、
そういうことと関係してきます。


また、本当は興味があるのに、知識欲に従って行動することをセーブしてしまう人もいます。
そんなことに時間を使っていたら、やるべきことができなくなりそうで大変だ...
そんな強迫観念があるからでしょう。
でも、「興味」というのは一種のエネルギーですから、
自分が思う以上に力が湧いて、案外なんとかなるものです。
「興味を満たしながら、やるべきこともする」は
その気になればできるものだと私は思いますが、どう思いますか?
そんなわけで、興味を持ってインプットする。
それが、自分を成長させる1つの大きなポイントだと思います。


さて、、、、
興味を持ってインプットすることが重要と分かっていても、
なかなかできない...。これ、よくあることです。
私がオススメしたいのは、アウトプットの場を先に決めてしまうことです。
プレゼンでも、twitterでもメルマガでも、何でもいいので、
発信する場を決め、やるぞと決意すること。
たとえば、私の場合、新しいセミナーを作りたい時に、
コンテンツ(スライド等)を作ってからリリースしようと思っていると、
まず進みません。
先に、日程と会場を押さえて、ここで出すと決めると、なぜか前に進みます。
必然的にインプットが必要になり、
その結果、そのインプットを得たアウトプットをすることになります。


インプットし続けて、アウトプットにつなげる。
それが、成長のキーなのかな。。。そんなことを感じる今日この頃です。
あなたは、成長にとって何が必要だと思いますか?
9月第1週です。今週も素敵な1週間をお過ごしください。

190826_SC_AdobeStock_279663378.jpg

あなたは本腰を入れてスポーツをしたこと、ありますか?
別に学生時代の部活動などに限らず、たとえばゴルフでもいいです。
うまくなるために真剣に取り組んだ体験、ありますか?


この週末に父と話していたら、
「お前さん、学生の時はどんなスポーツをやったんだっけ?」と聞かれました。
(家族を呼びかける時、なぜか父は「お前さん」です笑)
私が学生時代に「ハンドボール」をやっていたことは既に何度も話しているのですが、
もう一度、何人で行う、どんなスポーツなのか、厭わずに話したところ、
「結構、頭を使いそうなスポーツだな」と一言。
そこで、すかさず私が言い返した言葉は、


「頭を使わないスポーツなんてない」(キッパリ!)でした。


本当にそうです。
スポーツで勝つためには、頭を使わないなんてありえません。
でも、いまだに「スポーツ」=「がむしゃらに汗をかく体育会的な世界」。
そんなイメージが世の中には残っているような気がします。
実際に、いまだにそういう昔ながらの「がむしゃら型」の、
もっといえば「パワハラ型」のスポーツコミュニティが
まだまだたくさんあるのでしょうね。くわばらくわばら。。。


スポーツに本腰を入れたことのない人に知っていただきたいのは、
スポーツほど知性が問われるものはない、ということです。
私が本気でスポーツをしていたのは、もう何十年も前のことですが、
そんな昔でさえ、私の周囲には「知性」で勝つという意識が
当たり前のようにありました。
まあ、練習量の多い「がむしゃら型」には、「知性」というアプローチで
勝つしかないと考えられていたのかもしれません。


では「知性」で勝とうとするって、実際にどういうことでしょうか?
単純に「やってみる」「考える」を繰り返すということです。
何を考えるかというと、なぜうまくいかなかったか、どうすればうまくいくか。
当然話し合いも必要になります。


私が取り組んでいた「ハンドボール」はチームプレーなので、
考えるべきことは、自分のプレーとチームプレーの両方になります。
けれど、当時の自分が頭の中で考えていた内容を振り返って見ると、
その比率は自分8:チーム2だったような気がします。
それだけ、まず自分がうまくなりたいという思いが強かったのでしょうが、
もし、今、私がキャプテンであるなら、
チームと個人の両面から考えることをメンバーに促すと思います。


あら! 前置きのつもりが、とても長くなってしまいました!


今日の本題です。
そんなことから、ふと思ったこと。。。それは、新しい仕事に就いたなら、
スポーツトレーニングの感覚で、仕事をマスターしたらいいのではないか...
ということでした。


スポーツトレーニングでは、こんなPDCAが大切です。
・理想の形を描いた上で、そのために何が必要で、
・それに対し、自分が今、何ができて、何ができていないのかをはっきりさせて、
・できない原因も仮説を立てて、明らかにし、
・それを修正するための練習をする。
・練習とチェックを重ねて、少しづつ修正をかけていくわけです。


まさにPDCAです。
だから、本当はこのアプローチはあらゆる世界で人の成長を促すのに有効なはずで、
もちろん仕事でも生かせるはずですが、残念ながらそうなっていませんね。


育てる側にもいろいろ原因はあると思いますが、
どんなに育てる方法を改善したとしても、絶対にどうにもならないことがあります。
それは、選手自身の意識、つまり私たち個人個人の意識です。
自分ができないことを直視する気持ちがあるか?
(本当は、できないことというのは、伸びしろなんですけどねー)
本当に金メダルを取りたいと思っているか?
(仕事の場合、人との競争よりも、昨日の自分を超えることだと思いますが)
第三者からのフィードバックを真剣に聞く気があるか?
(聞く耳が作れていないと、フィードバックは意味をなしません)


先週、スポーツクライミングの世界選手権において日本代表を決定づけた
楢﨑智亜選手は、なにかのインタビューでこんなことを話していました。
「これまでは、日本で一番なんだから、世界で一番でなくても、
ま、いいかという気持ちがどこかにあった」


楢﨑智亜選手をメンタル面でサポートするスポーツメンタルコーチの東篤志さんは、
「やはり『〜しなきゃ』ではなく『〜したい』という状態になることが大切です。
『登らなきゃ』『勝たなきゃ』『代表権を取らなきゃ』という状態になると
メンタル的に追い込まれてしまいます。」と語ります。
https://climbing-au.jp/post000124.html)。


そんな東さんがコーチングで最初に行うのは「自分会議」という名の自分との対話。
具体的には「価値観」「感情」「潜在意識」を3つのステップで表に引き出すそうです。
東さんの言う3つのステップとは:
1)「今、何が起きている?」を俯瞰目線で感じよう
2)「本当はどうなりたい?」という理想の未来を感じよう
3)「今、どんな心で何をする?」。未来の自分から今の自分にアドバイス


この3つのステップは、多分やる気スイッチを探るプロセスなんだろうなと、
この記事を読みながら思いました。


あれ? 話が広がり過ぎてしまったかもしれません (^^;)
ここまで書きながら思うことは、
私たちの中に「仕事でもっと成長したい」という気持ちがある時、
スポーツトレーニングの発想でやってみるのは有効かもしれない、、ということ。
さらに、やる気スイッチがどこにあるのかを考えたいなら、
東さんの問いを自問してみるのもいいかもしれませんね。


さて、、、8月最後の週になってしましました。
夏を思う存分楽しんだら、2019年の総括に入る時期ですね。
焦らずに、一歩。そんな気持ちを大切にしたい季節です。
どうぞ素敵な1週間をお過ごしください!

  2 ページ / 15 ページ

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

社長メッセージを見る >>

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ