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言葉の壁(3)~「感情」を伝えないことは不幸の始まり

こんにちは。


春だからですかね〜 ワークショップを開きたいという気持ちが沸き起こってきます。何のワークショップでしょう? やってみたいテーマもいろいろありますが、とにかく楽しいのがいいですね。。。妄想を脱出して、構想しなければ(笑)


さて、今日も、メルマガで連載している「言葉の壁」シリーズをお届けします。NVC(ノンバイオレントコミュニケーション)を題材に、今日は「感情」を伝えることの大切さについて、です。


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マーシャル・B・ローゼンバーグが提唱している「NVC」
(ノンバイオレント・コミュニケーション)について考える、
この「言葉の壁」シリーズ。今日はその3回目です。
前回までの内容をご覧になりたい方は、下記でもご覧いただけます。


第1回:「評価」ではなく「観察」に基づく表現が大切
第2回:言葉を変えると「責任」への自覚が変わる



さて、今日は、NVCを構成する4つの要素を紹介しながら、
2つめの要素である「感情」というものを考えて行きましょう。



4つの要素とは、「観察」「感情」「必要としていること」「要求」です。
共感されるコミュニケーション(ここでは伝え方)とは、
まず自分の人生に影響しているように感じる他人の言動について、
評価や判断を交えずに観察に基づいてシンプルに語り、
自分がどう感じているか感情を述べ、
その感情が生み出されているのは自分が何を必要としているからだ、と語り、
最後に具体的な要求をする、、、、
NVCが示す理想のコミュニケーションは、そのような流れのものです。



お母さんと息子の会話の例を引用して紹介しましょう。
「フェリックス、まるめた靴下がコーヒーテーブルの下にふたつ、
テレビの脇に3つもあると、お母さんはいらいらしてしまうの。
みんなで使う部屋はもっと片付いた状態にしておきたいわ。
脱いだ靴下は、あなたの部屋か洗濯機に入れておいてくれないかしら?」


これを参考にビジネスシーンでの例を考えてみましょう。


まず、上はNVCに則った伝え方。下は則らない、批判的な伝え方です。


「田中君、例の書類、明日が提出日なのに未だに状況説明がないと、
どうなっているか心配で、イライラするんだ。
というのも、ブラッシュアップしてベストなものを出したいからだ。
ブラッシュアップする時間も必要だから、今現在の状況を説明してくれないか?」



「田中君、例の書類、明日が提出日なのに、未だに状況説明がないけど、
君は、自分の責任をどう考えているんだ?
当日、その場で初めて見るなんてことになって、恥をかかせないでくれよ。
いったい、いつ見せてもらえるの?」



比べてみると、下の例が田中君という人物を批判し、攻撃しているのに対し、
上の例は人物を批判せず、イライラの原因を田中君のせいにしていません。



なぜ、上のように伝えることが良いとされるのでしょうか。
NVCでは、誰かの言動は、自分の感情を刺激することはあっても、
その感情が生じた原因は、相手のその言動にあるのではなく、
自分の願い(何を必要としているか)にある、と考えます。
感情の責任を自分で負い、根本原因はその願いにあると語るので、
相手は批判されている気持ちにならず、
その願いに添いたいと思えるのだと思います。



一方で、下の例。田中君は批判されて当然だと思いますか?
上司の立場だと、そうも言いたくなりますよね〜(笑)
でも、その後の2人の間に信頼関係は生まれるのか、
果たして田中君はモチベーションを持ち、成長するだろうか...と考えると、
田中君を個人攻撃しても、何も解決しないことがわかります。



さて、これを読んで、「『感情』を伝えるなんて、していいの?」と
思った方は多いのではないでしょうか。
私たちは、子どもの頃から、理にかなった「考え」を述べることが良いこと、
「感情」を出すことは悪いこと、と教わってきているからです。
でも、よくよく考えてみると、
感情を出すと、感情を伝えるは別のことなのですよね。
「伝える」のだったとしても、その必要があるのか、と思われるかもしれません。



けれど、こういうことは思い当たりませんか?
小さなイライラを飲み込んでしまった。
その小さなイライラは、実は日々生じるものなのに、
小さなイライラだと思って放置しておいた。
ある日、気づいたら、とてつもなく大きなイライラになっていた。
そして、相手に対し、恨みや嫌悪、不信を抱くようになっている。
でも、先ほどの話に戻ると、自分の負の感情の原因は、
本当は誰かのその言動にあるわけではなく、
自分の願いが満たされていないことにあるのですから、
相手のせいにするのはおかしな話なのです。



でも、そこを誰しもが混同して、心の中で相手を責めてしまいます。
さらに、そんな自分をまた責めたり。。。
そう考えると、感情を伝えないことは不幸の始まりとさえ思えてきませんか?



長くなりました。次回もまた「感情」問題続けます。
どうぞ良い1週間を!



※読んでいただき、ありがとうございました。
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人を批判し、自分は正しいと思うコミュニケーションの弊害について、
ベストセラー「嫌われる勇気」の哲人はこう語ります。

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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