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未来をつくる人たち

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9月の下旬。
日曜日の午後だったと思うのですが、
夏っぽいものを食べる最後のチャンス!と思って、
ご近所にあるチェーン店のカフェに行きました。
食べたかったのは、
夏っぽいパフェ系のものだったのですが、
私の体内時計というか体内カレンダーが
1ヶ月ほどずれていたようで、
すっかり秋メニューになっていました。
季節が巡るスピードが年々早くなるのを何とかしたい・・・

ということは置いておいて、
テーブルにつくと、柱の張り紙に目がとまりました。
そして次の瞬間、「残念・・・」と
つぶやいてしまいました。
紙に書かれていたのは、

日頃から、勉強している学生さんについて、
大変多くの苦情をいただいている。
たくさんのお客様にご迷惑をおかけしている。
そこで、当店では学生の勉強利用を一切禁止とする。
勉強している学生を見たらお知らせください。

みたいなことでした。

いや、わかります。
ノートや参考書を広げて、
一杯の飲み物で長時間利用されると、
店としても売り上げが立たないし、
テーブルを占領されると他のお客様が座れない。
苦情も出る。
「あんたたち、家で勉強しなさい!」って
思いますよね。
ときにはカップルで仲良く話しながら、
長時間勉強している子たちもいるので、
「おいおい、何だよ」と言いたくなるのもわかるのです。

でも、学生の勉強は一切禁止!というのは、
なんとも悲しいなあと思うのです。
だって、勉強してるんですよ。
トランプしているわけではなく。

たとえば、
日曜日は勉強利用はダメ、とか、
何時から何時まではダメ、とか、
そういうことでもよかったのでは? と思います。
「そんな、簡単に言いますけどね・・」と
お店の方に言われちゃいそうですが、
学生の勉強利用は一切禁止です!って発表されると、
そういう企業姿勢なんだなあと
受け取ってしまうわけです。

調べてみたら、このチェーンに限らず、
学生の勉強利用を禁止するカフェ、
少なくないみたいですね。
学生の勉強利用について怒っている人のほうが多そうだな。
まあ、そうか・・・
私も、夏っぽいパフェを食べる最後のチャンスに
まったく座れなかったら、
もしかしたら怒ったのかもしれないです。

しかし、若者に勉強してもらわなくていいのでしょうか。

日本は世界に類を見ない超高齢社会です。
おまけに少子化もぐんぐん進んでおり、
2045年には65歳以上の人口が全体の約37%、
15歳未満の人口は約11%という比率に。
1人の高齢者を1.4人の生産年齢人口(15~64歳)で
支えるという社会になるのです。

つまり、目の前の学生さんが、
面倒を見てくれる人なのです。
すみませんね、頑張って勉強してください、
という気分になってしまいます。
あめちゃんあげたい感じ。

数日前、英国の教育誌が
世界大学ランキングを発表しました。
研究内容や論文の引用回数、
国際性などの指標をもとにランキングしているようです。
気になる結果は、

1位がオックスフォード大(英)
2位 ハーバード大(米)
3位 ケンブリッジ大(英)、スタンフォード大(米)
5位 マサチューセッツ工科大(米)

アジアの大学で最も順位が高かったのは、
16位の精華大(中国)、
次いで17位が北京大(中国)
19位にシンガポール国立大がランクしています。

日本の大学は39位に東京大学、
68位に京都大学が入りましたが、
いずれも前回よりも順位を落としています。
一方、中国は100位以内に入った7校中5校が
順位を上げているとのこと。
研究の質は着実にアメリカに追いつきつつあるとされています。

先日、読んだ本にはこんなことが書いてありました。
グローバル企業の日本支社での採用には、
たくさんのアジア人がエントリーしてくる。
彼らは、母国語はもちろん、日本語も英語も流暢で
成績も優秀なので、おのずと日本人の採用数が減少してしまうと。

高齢化社会だし、国際競争は激しくなるしで、
学生さん、大変です。
もっと勉強しなくちゃいけないのです。
カフェから締め出さなくてもいいんじゃないかなあ。

じっと張り紙を見つめながら、
そんなことを考えた日曜日の午後。
夏のパフェは食べられませんでしたが、
秋のパフェは食べました。

コートが必要な季節になってきました。
体調に気をつけてまいりましょう。

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