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『気持ちの持ち方・考え方』カテゴリの記事

 

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昔から血液型や星座によるタイプ診断的なものに
興味がありません。

興味がないのは、一度も「当たってる」と
思ったことがないからだと思います。

私はA型で山羊座なのですが、
この組み合わせで目にする説明は
だいたい以下のような感じです。

「とても真面目。几帳面。慎重。コツコツ努力型」

ううむ。当たってない。

そんなわけで、血液型論は信じてこなかったのですが、
世の中、結構頻繁に人間関係と血液型が
一緒に語られますよね。
プライベートトーク、とくにママ同士のトークなどでは
よく出てきました。

「B型なんだ。やっぱりね」
「そうだよね、あの人AB型だもんね」

のような会話です。
私の場合は「A型っぽくない」と
言われ続けてきました。

A型は真面目で几帳面とか、AB型は変わっているなどの
なぜそう言えるのか?というような情報を
無意識に信じてしまって、バイアスになっていることを
確証バイアスと言いますよね。

血液型以外にも、
「女性はていねいだから、細かい仕事に向いている」
とか
「アウトドア派の人は明るく、コミュ力が高い」
とか(笑)、まだまだあると思います。


人事コンサルタントの曽和利光氏によると、
そもそも、人が確証バイアスにとらわれてしまうのは、
脳を「省力化」したいからだそうです。

日々接するさまざまな対象を
イチから認識・解釈していくと、
知的パワーを大幅に消費することになり、頭が疲れる。
すでに何度も直面した対象(物事)に、
毎回初めて出会ったかのように
イチから認識を始めていては、
知的パワーがいくらあっても足りないので、
思い込むことで省力化しているのだと言います。

なるほど。確かにそうかもしれません。
時間もパワーも有限です。
いちいち、「いや、本当にそうなんだろうか。
そうとは言い切れないんじゃないだろうか」
とならないやり方を脳が選んでいるのかもしれません。

しかし、確証バイアスにとらわれてしまうと、
フラットな判断ができなくなります。

曽和氏は、ジョブズやザッカーバーグが
毎日着る服に悩まないよう、
ユニフォーム化しているのは、
脳のパワーを使わない対象をつくることで、
それ以外の判断をクリアにできるようにしていると
説明しています。

そうか。やはりインプットでも「緩急」なんだ。
と、私は思いました。

なんのこっちゃってことですが、
私は、以前から度々このメルマガで
「緩急」「強弱」はとても大事
ということをお話ししています。

それは、主にアウトプットでの意味でした。
たとえばダンスや音楽だとわかりやすいですが、
全部を同じスピードで、強い力で表現しても
あまり良さが伝わらないけれど、
速くなるところ、遅くなるところ、
強いところ、弱いところが表現されていると、
ぐんとストーリー性が出て、見ている人、
聞いている人の感情に
アクセスしやすくなる。
これは、記事の執筆などでも同じです。

しかし、今回の話はインプットの話。

脳は、何かを理解する時、
いつも全力でパワーを使わないように、
確証バイアスで省力化している。
しかし、それだとフラットな判断ができなくなる。
そうならないように、
脳がパワーを使わない対象を決めて、
脳がきちんと休める状態もつくり、
逆にパワーを使わなくてはならないところに
使えるようにしよう。
ってことですもんね。

ああ、私がたまにボケボケなのはこのためなのか。
最近はしなくなりましたが、
缶切りを買いにいったのに、
栓抜きを買ってきてしまったのは
脳の省力化だったのね、
あれによって、
ほかの時間は冴えていたのかもしれない、
と妙に納得。

いやいや、結果として緩急がついちゃった、よりも、
ちゃんと意図して緩急をつけたほうがいいですね。

ここで脳を使わないようにしよう、
逆にこっちで使おう。
そんなふうに少しでも意識してコントロールできれば、
確証バイアスが働かないように
できるのかもしれません。

皆さんは脳のパワーをどこで使って、
どこで休めますか?

さて、本格的に暑くなってきましたね。
体調に気をつけてまいりましょう。

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家の片付けをしていたら、20年ほど前に買った
コンパクトデジタルカメラが出てきました。
最後に使ったのはたぶん12~3年前くらい。
そこからずっと引き出しの奥で
眠っていました。

まだ使えるかどうかわかりませんでしたが、
充電してみたら動いたので、
早速何枚か撮ってみることにしました。
初期のコンデジなので
使い方はとてもシンプルですが、
いろいろと忘れてしまっていたので、
ネットで取扱説明書を探し、
あらためて機能を調べました。

少しずつ設定を変えながら撮っていて
気づきました。
とても優秀なカメラだったのだと。

当時は子育てでバタバタだったこともあり、
AUTOで撮るばかりで、
どこをどのくらい調整できるのかを
あまり見ておらず、
いたって普通の写真を撮っていました。
でも、あらためて触ってみると、
かなりいい感じで撮れるのです。

20年近く、気づいていなかった。

うう、購入時にちゃんと調べておけばよかった。
なんて後悔したものの、
「ま、普通に撮れればいいか」
くらいに思っていたのも事実。

でもやはり、もっと前にやる気になって
使いこなせるようになっていれば、
高いクオリティの子ども写真が
残せたはず・・・と反省しました。

考えてみると、こういうことはよくありますね。

「機能を知らなかったから、使ってこなかった」
ということもあると思いますが、

「なんとなく知ってはいたけど、
情報を得るのが面倒で使わなかった」
とか
「なんとなく知ってはいたけど、
難しそうだったので、使ってこなかった」

こっちのほうが多いのではないでしょうか。

たとえば、スマホ。
便利機能があるのは知っているけど、
調べるのも覚えるのも面倒で、
一瞬で終わるかもしれない作業に
何分もかけている。

とか

エクセルで何かの資料をつくるとき、
関数やマクロを使えば長い目で見ると
効率化につながるのに、
覚えるのも理解するのも大変そうだから、
非効率だと知っているけれど
今までのやり方でやっている。

など。

なぜ新しい情報を得たり、覚えたり、
試してみたりするのを避けるのか。

最初に出てくる理由はおそらく、「忙しいから」。

でもきっと、その奥には
こんな思いがあるのではと思います。

「今、特に困っていないから、今までと一緒でいい」

「下手に何か変えると、時間がかかってややこしい」

「何か新しいことをして、失敗するのがいやだ」

自分で書きながら、いろいろ思い出されて
反省モードに入ってきました(笑)。

はい、そうです。
「忙しいし、いろいろ調べたり、試す時間がない」
これですよね...

しかし、じゃあ忙しくないタイミングが
いつかやってくるのか?
というと、そんなことはない。
常に「忙しい」。
なので、これを続けていると、
「THE前例踏襲の人」になってしまいます。


世の中、リスキリングが叫ばれています。
ベネッセが2023年に
社会人4万人を対象に実施した
「リスキリングに関する生活者理解のためのインサイト調査」によると、
社会人の約40%が、
直近1年間の学習経験も今後の学習意欲もない
「なんで学ぶの」層なのだそう。

調査では、人生に対して主体性が持てない、
自己肯定感が低い人が多く存在すること、
そして、リスキリング=押し付けられるだけの終わらないタスク
と捉える人が多いことも明らかになりました。

ううむ。
やはり学びは自発的でないといけないですよね。
自分では学ぶ意味がないと思っているのに、
外から「学べ!」と言われても、
本当の学びにつながるとは思えません。

では、どうしたら学ぶ意欲が高まるのか。

これは私の考えですが、
一つは学びのハードルを下げることかなと思います。

お金を払って何かの学校に行ったり
オンライン講座を受けるなどの学びもいいですが、
学びのイメージが学校や講座ありきだと
金銭的、時間的理由からなかなか始められない。
なので、今日、新しい機能を一つ使ってみる、
くらいでもいいのではないでしょうか。
昨日と違うことをしてみるくらいの気軽さで
トライしていると、1年経てば、
かなりの学び量になっていますよね。

あとは、未来を見るしかないんじゃないかな
と思います。

過去にうまくいかなかったから、やる意味がない。
など、過去の失敗経験に囚われると、前に進めません。
だから、未来を見る。
そして大袈裟なくらいポジティブなイメージを描く!

これを覚えたら、仕事がだいぶ効率化されて、
帰りにジムに寄る時間が増えて、
スーパーボディになるかも!

くらいのやつです。
自分自身が楽しむのが一番ですから。

なんて言ってますが、
実は私もいろいろとできていない...。
今回は自分自身に言い聞かせる感じになりました。

さて、もう6月も中旬です。
今年が半分終わりますね。
ジメジメしていますが、
体調に気をつけてまいりましょう!

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以前どこかのインタビューで
YOASOBIのボーカル、幾多りらが
「歌うときは、なるべく細かい音符で
理解する」というようなことを
言っていました。

2019年に大ヒットした
『夜に駆ける』のレコーディングのことを
言っていたと記憶しています。

テンポが速い。言葉も多い。転調も多くて、
息継ぎのタイミングも難しい。
とにかく歌うのが難しい曲だったそう。
少しもずれられないので、
音符を細かく刻んで、
音を捉えたというようなことでした。

一拍の中の細かな音符を捉える。

たとえば、いーち、にーい、さーん、しーい
の中に、それぞれ4拍捉える。
いちにさんし、にいにさんし、
さんにさんし、しいにさんし 
みたいなことだと思います
(文字で書くと難しいですね。
理解していたただけたでしょうか)。

これを読んだとき、すごく納得しました。

実は私、大昔にダンスをしていたのですが、
キレキレなダンサーは
すごく細かく音を捉えて、
その細かい音にも動きを合わせている。
大雑把に音を捉えると、
動きも大雑把になってしまい、
間延びしてしまうんですよね。

私はできませんでしたが、
キレッキレで緩急あるダンスをする人は
音を細かく捉えるのがうまいなあと
思っていました。

音楽では音ですが、この「細かく捉える」と
上達するというのは、いろいろなジャンルで
言えることだと思います。

たとえば、スポーツ。

テニスでラケットを構えるとき、
いちで体の正面でラケットを構え、
にで足とラケット引いて、
さんで打つという動きがありますよね。

あれを、いーち、にーい、さーん
とやるのか、
いちにっさん、にいにっさん、
さんにっさん で捉えるのかで、
やることが変わると思うのです。

細かく捉えると、
そのタイミングで体がどこにあるのか、
腕がどこにあるのか、
重心がどこにあるのかまで
意識することができる。
そうすると、修正していける
ということだと思います。

そしてこれ、仕事でも言えますね。

たとえば制作の仕事で言うと、

学生向けに
企業の採用パンフレットをつくる

と捉えるのか、

その企業をほとんど知らない
理系の学生向けに、
ストーリー仕立ての
採用パンフレットを
ウェブ閲覧用につくる

というところまで捉えるかでは、
やることが全然違ってきます。

細かく捉えようとすると、
疑問がわき、確認事項が発生する。

それを一つひとつ確認していくことで、
精度が高くなっていくのだと思います。

さて、あっという間にGW前半が終わりました。

お休みされている皆さんも
お仕事をしている皆さんも
どうぞ体調に気をつけてお過ごしください。

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「怒られたことがないし、
自分も怒ったことがない。
怒るってどういうふうにやるんですか?」

と、昔、職場のスタッフに聞かれて、
驚いたことがあります。

雑談で私が子どもの話をしたときだったように
記憶していますが、
真面目に質問をされたことを覚えています。

「怒ってはいけない」という言葉は、
子育てをしているとよく耳にする言葉です。

ママ友との会話でも昔はよく
「ムカっときたけど、こらえた」
「ムカっときそうになったけど
ほかのことを考えて抑えた」
というようなエピソードを聞きました。

この2つ、同じようでいて違います。
前者は、怒りの感情は認めたけど、
怒りを外に出さなかった。
後者は、怒りの感情自体をないものとした。
専門家ではないので、私の感覚ですが、
何となく後者は不健康な感じがします。

ここで、思い出すのが、10年ほど前に公された
『インサイド・ヘッド』という映画。
ピクサーが制作したアニメです。

あることがきっかけで、
主人公の頭の中から「カナシミ」の感情が
いなくなってしまい、
その状況を「ヨロコビ」が
コントロールしようとするが、
うまくできなくて・・・
というストーリー(だったように記憶)。

でも「カナシミ」も「ヨロコビ」も含めて、
すべての感情が集まって
その子をつくっているのだから、
感情を無視するのではなく、
素直に受け入れて、上手につきあっていこう
というメッセージだったと思います。

当時、小学生男子の子育て中だった私は、
日々、いろいろな感情と戦っていたんでしょうか(笑)、
「そうだ、そうだ」と頷きながら、
映画館を後にしたのを覚えています。


さて、近年、ハーバード大学の
意思決定センター(Harvard Dicision Science Lab)
というところが、感情を以下の12種類に分類して
研究を進めているそうです。

ネガティブ感情
・怒り
・イライラ
・悲しみ
・恥
・罪
・不安(恐怖)

ポジティブ感情
・幸せ
・誇り
・安心
・感謝
・希望
・驚き


こうして一覧で見てみると、
自分自身が感じがちな感情と
そうでないものがわかりますね。
最近の自分の行動を振り返って、
あれは自分としてはどんな感情だったのかを
あらためて考えるきっかけにもなりそうです。

で、さらに別の資料なのですが、
いくつかの感情について、
それらが起こるときに、何に注意が向いているかが
書かれているものを見つけました。
これ、すごく興味深いです。


不安
→わからないことに注意が向く

恐怖
→手に負えないことに注意が向く

悲しみ
→無いことに注意が向く

怒り
→大切なものがおびやかされることに注意が向く

喜び
→獲得したことに注意が向く

安らぎ
→満たされていることに注意が向く

参考:鈴木伸一(2016)不安の医学 
第23回 都民講演会より


例えば、怒りを感じたとき、
感情をコントロールするためには、
何に怒りを感じているのかを
冷静に考えるのだと思いますが、
大切なものをおびやかされることに
注意が向いていることがわかれば、
自分にとって今、どんな大切なことが
おびやかされようとしているのか
と考えることができる。
大切だと思っていることを
再認識することにもなります。

私は毎晩のように、
我が家の猫に夜中に起こされていますが、
一晩のうちに何度も起こされると
さすがにムカっときます。

でも、これ、何を大切に思っているか
という発想で考えると、「睡眠」だとわかる。
私はぐっすり眠りたいのだと。
猫はしょうがないのです。夜行性ですし。
2匹いるので盛り上がることもある、と思える。

猫対策という発想から、
睡眠をどうするかという発想になります。
とてもすっきりします
(いやいや、それじゃだめだろ
という気もしますが)。

感情と向き合うこと、
私もまだまだ勉強中ですが、
特定の感情を無視することなく、
これからも、うまくつきあっていきたいと思います!

さて、あっという間に4月。
新社会人かな?と思われるスーツ姿の若者も
目立ちますね。
皆さん、体調に気をつけてまいりましょう!

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インスタで料理動画をよく見ます。

自分から進んで見つけにいっているというよりは、どんどん出てきちゃうので見ているというほうが近いです。

「あ、いいな」と思って保存したりすると、そればかり出てくる。

チーターの赤ちゃん動画にいいねしたら、数日間チーターの赤ちゃんテロくらいの勢いになってしまう、あれです。

そうそう、料理動画の話でした。

見ていて思うのは、皆さんクオリティが高い。
もちろんプロの方もいらっしゃるでしょうが、そうでない方々も料理自体も動画もクオリティがどんどん上がっていく。
これは、ちょっと作ってみましたくらいのレベルのものを気軽に投稿できない雰囲気ですね。

実際、ちょっと作ってみましたの投稿に、盛り付けがよくないだの、

切り方がいまいちのようなコメントがあるのを見ると、閲覧する側の期待も高くなっている様子。

クリエイティブのクオリティってこうして上がっていくんだなあ、すごいなあと思いながらも、

世の中の料理のクオリティが高すぎて、料理から遠のいてしまう人ももしかしたらいるのではという気もしてきました。

そんなある日、noteでこんな発言を見つけました。

「家のチャーハンで、パラパラかどうかなんて悩む必要は全くないわよ。

パラパラは、チャーハンがベロにのっかった一瞬のことでしょう。

多少作り方が違ってたって口の中で合体して、ごっくんしたらみんな一緒よ」

どなたが発したのかとてもわかりやすい。
はい、平野レミさんです。
平野レミさんが、昔、初めて出演したテレビの料理番組でトマトを素手で握りつぶしたら

「下品だ」という抗議の電話が殺到したという話はよく知られています。

レミさんによると、トマトを素手でつぶすのは包丁で切るよりも

断面がギザギザになって味が染み込みやすくなり、なにより簡単だからだそう。

仕事で疲れきっている人が料理の完成度を上げるために

手間をかけすぎて不機嫌になるのはハッピーじゃないとレミさん。

「私が大事にしているのはキッチンから幸せを届けることだから」と語っていました。

確かに。結局、何を大事にするかだなあと思いました。

自分が大切にしたいことを忘れて、

ただ、すべてのプロセスで完成度を上げるような取り組み方になってしまうと、

時間は限られているのだから、疲弊してしまいます。

そういえば「ええ加減でええんです」と土井善晴さんも言っていますね。

一汁三菜にしばられすぎて、つらい思いをしている人もいる。

お味噌汁にどんどん具を入れて、一汁一菜で十分と土井さんは言っています。

細かなことは気にしなくていいと。

「焼き魚をして魚の皮がむけたことを失敗と言う。どこが失敗やねん、と思います。

おにぎりをちゃんと三角に握るとか、ギョウザをきれいに包むとか、別にいらんでしょ。

焼きムラがあってもええんです。その方がおいしい。日本人は、体裁とか均一性を要求しすぎです」

と、インタビュー記事で話していました。

土井善晴さんが大切にしているのは、一生懸命料理するという、そのプロセス。儀式みたいなものかもしれません。

ええ加減というと、適当や手抜きのようなニュアンスですが、そうではなくて、

作り手側の加減でいい。しょうゆ大さじ1なのか1.5なのかは作り手が決めればよい。心がこもっていればいいと。

そうだよなあと思います。

忙しく毎日を過ごしていると、

外から聞こえてくる「こうすべき」「こうあらねばならない」「普通はこうする」に引っ張られてしまうのかもしれません。

それぞれの事情、やり方があっていいはずなのに、

自分にとって大切なものをつい忘れてしまい、外の声に流されてしまう。

料理に限らず、「私は何を大切にしたいのか、そのために何をして、何をしないのか」、

そういうことを考えないといけないなと思いました。

そうこうしている間に、2月が終わっていきます。
私が大切にしたいことは何なのか(笑)。
春がそこまできていますね。体調に気をつけてまいりましょう。

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ドカンこと宮藤官九郎氏が脚本を担当しているドラマ『不適切にもほどがある!』を楽しんで視聴しています。


昭和の中学の体育教師がふとしたことで令和時代にタイムスリップしてしまったら価値観がまったく違って・・・というような話ですが、
社会課題をおもしろおかしく、クドカンならではのトーンで風刺していて、笑いながらも、いろいろと考えてしまう内容です。

我が家の次男が何かと「これだから昭和は」と言ってくることは、このメルマガでも何度か書いているのですが、彼らにとって昭和はどうやらかなり大昔の印象らしいのです。
家の電話しかない、パソコンがない、もちろんインターネットもない。どうやって暮らしていたの?と。

そんな感覚なので、トトロに出てくるようなハンドルをぐるぐる回して通話する電話を私が子ども時代に使っていたと思っていて、 あれはどうやって話すの?と聞いてきたので、さすがにあれほど昔じゃないから使ったことがないと伝えても、ピンときていない。

彼らにとって昭和は昭和。昭和は大昔。まったく違う世界。そこで生きてきた人たちは考え方が全然違う。わからん。大袈裟に言うと、そういう感覚なのかもしれません。

冒頭でふれたクドカンのドラマにこんなシーンがありました。

令和時代にタイムスリップした体育教師が居酒屋に入り、デジタル注文にてこずって炙りシメサバを大量注文。ロボットによって続々とテーブルに届けられ、途方に暮れる彼の横で、真剣な表情でハラスメントの話をしているビジネスマンたち。後輩にハラスメントを訴えられたという男性が、上司たちに何があったのか、何を言ったのかをヒアリングされています。

男性「頑張れと言いました」
上司「それがハラスメントなんです」
男性「頑張れ、も言っちゃいけないんですか?」
話に加わってきた体育教師「じゃ、なんて言えばいいの?」
上司「何も言わない。見守るんです」

正確なセリフではありませんが、そんな展開。
その後、それはおかしいだろうと会話が続くわけですが、私が確かにそうだなあと納得したのは、

「話し合いをしよう。たとえわかり合えなくても、話し合いをしたという履歴は残る」というセリフでした。

昭和と令和の価値観が違い過ぎる。昭和から見ると令和は「うそでしょ?」だし、令和から見ると昭和は「冗談でしょ?漫画?」くらい違う。

そんなに違うんだから、わかり合えるはずがないと思っていたら、お互いがどう感じているか、いつまでたってもまったくわからないということになります。わかり合うというところまで到達しなくても、お互いが自分の考えを言うのはやはり大事だなと思いました。

そんなふうに思って世の中を見渡すと、昭和と令和という構図に限らず、「どうせ、わからんでしょ」と放置していることはたくさんあるのかもしれません。一方的に思い込んでいることがないか、あらためて考えてみようと思いました。

2月もどんどん過ぎていきます。花粉の季節・・・。体調に気をつけてまいりましょう。

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しつこい人。

どういう人でしょうか。

ネットでは、しつこい人の行動として、
こんなものが出てきます。

何度も同じことを聞いてくる。
こちらの温度感を考えない頻度で連絡してくる。
LINEの文章が長い。
とにかく細かい。
おせっかい。
心配性。
自分勝手。
思い込みが強い。

うーん、通常、嫌われてしまう行動ですよね。
エスカレートしてしまうこともありますし。
心理カウンセラーによる
しつこい人の対処法、なんかもあったりして、
しつこくされる人、困っている人が少なくないんだな
と思います。

では、しつこい人はなぜしつこくしちゃうのかを考えてみました。
心配性で気になると確認せずにいられない、とか、
私がやってあげなければという思い込み、なんかもあるでしょうが、
熱量が大きい、ということもありますね。おそらく。
がっと熱が入って、集中してしまう。
で、その熱をわりとずっと保って行動できる、
という人たちなのかと想像します。

しつこいと嫌われるけど、そんなしつこさを
持っていないといけない人たちもいますね。
それが、新しいものをつくりだす人、
大きな物を動かす人、推進していく人たち。

こういう人たちはあっさりするわけにはいきません。
たとえば、イーロン・マスク。
周囲がひいてしまうほどのしつこさでしょうね。
スティーブ・ジョブズもそうだったのではと思います。

『結局、「しつこい人」がすべてを手に入れる』
の著者、伊庭正康氏は、
「しつこさ」はスキルの一つだ、と言っています。

「しつこさというと、具体的な方法論が見えづらく、
根性だの気合いだのといった話になりがちですが、
そうではなくて、しつこさに必要なのは、
ちょっとしたコツを加えること、
いろいろと妄想を膨らませることです。

そして、いいしつこさを発揮するには、
最上位の目標を考えること。
ゴールをぶらさず、いろいろ試してみること。
一つ失敗して終わりではなく、新しいやり方を試して、
諦めずに最上位の目標に向かうこと」

TKKの法則。
これ、伊庭氏による、しつこさを身につける法則です。

T たのしくする
K かんたんにする
K こうかを確認する

確かに。何かを動かしていく人たちの共通点は
簡単に諦めないこと。楽しんで、楽に、
そして、とにかくやり続けることかもしれません。

ビジネスに限らず、ダイエットでも何でも
何かに取り掛かってうまくいかないとき、
足りていないのは「しつこさ」だなあと思いますね。
しつこさにはエネルギーが必要なので、そのエネルギーは
楽しくないと生まれないってことか、と納得しました。

最後に、
しつこい人が、しつこく思われないために、
伊庭氏は「自分軸で勢いよく話す前に、相手の話を聞くこと」
と言っています(笑)。
当たり前ですが、熱が高いと忘れがちなのかもしれませんね。

さあ、12月。今年も残り少ないです。
しつこさをうまくコントロールして行きましょう!



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自分がハンドルを握って車を運転しているときは、
道をしっかり覚えるのに
助手席に乗っていると覚えていないということ、
ないでしょうか。

私はあります。よく、あります。

「こんな道、通ったことある?」
「え? いつも通ってるよ」

自分が運転しないとなると、
途端にお客さま気分になり、全然見ていない(笑)。
なので、助手席に乗っていることが多いルートだと、
道がまったく頭に入っていない。
その後、運転しろと言われても、
どこをどう通ってきた? となります。

これと同じことが起こるのが駐車場。
自分が運転したときは、
「2階のAの23。写真も撮っておこう」
くらい覚える気があるのですが、
家族が運転しているときはちっとも見ていない。
意識してそうしているわけではないんですよ。
ですが、さっさと車から降りて、
買い物に行ってしまう(笑)。
こういうときに家族が駐車位置を忘れると悲惨です。

という話を先日友人にしたら、
「いや、私は心配なので助手席に乗っていても
しっかり見る」
と言っていたので、私の「突然お客さま感覚」は
極端なのかもしれませんが、たぶんこれは、
役割分担意識なのだろうと思います。
リーダーはだれなんだ、っていう。

こう書いていると、
全然協力体制ない人じゃん、私
と思えてきますが(笑)、
ここまで極端ではないとしても、
こういうことは仕事でもあると思うんです。
自分事として主体性を持って取り組んだときは、
視野が広がってさまざまなことを学べたのに、
やらされていると感じるときは学びが少なくて
成長実感がなかった、という経験。
皆さんにもあるのではないでしょうか。

ハーバード・ビジネスレビューの記事に
こんなことが書かれていました。

ビジネスでは、個人、組織の成長のために
「オーナーシップ(当事者意識・自分ごと化)」が
重要だと言われているが、その第一歩は
社員の心理的オーナーシップを高めることだ、と。

心理的オーナーシップというのは、
"アイデアやチームメンバーや製品が
「自分のもの・こと」だという感覚を抱くこと"
だと言います。
それを感じるためには、例えばアイデアを出したり、
何かの名前を決めたり、
オフィスのあるコーナーを
自分の考えで整えたりすることが必要だと。
わかりやすく言うと、
「自分がやった」「自分で決めた」
という感覚を抱くことなのだと思います。

記事には、心理的オーナーシップを強く感じると、
他者に対して協力的になるということが
いくつかの研究でわかった、ともありました。

なるほど、確かにそうですね。
これは自分とは関係がないと思っていると、
自分から動かず、指示を待つ。
でも、少しでも自分と関わりがあることだと感じれば、
主体的に関わるので、協力体制を築こうとする、
ということかもしれません。

ここからわかるのは、
いくら相手に「主体性」や「自律」を求めても、
その相手にとっては、
自分で何も決めていない状態、
つまり心理的オーナーシップがない状態では、
心理的には動きづらいということ。

なるほどなあ、といろいろなことを
振り返ってしまいました。
車の運転も含めて・・・
皆さんはどうでしょうか。
思い当たること、ありますか?

さて、5月が終わります。
早い・・・
気温の変化が激しいですが、
体調を崩さずにまいりましょう。

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自分は今、どこの筋肉を使って動いているのか。

そんなことに興味があります。
こんな話をすると「ほほー、筋肉好きですか?」
と言われたりするんですが、いわゆる筋肉好きというわけではないと思います。
仕組み好きっていうんでしょうか、
これとこれがつながって、
ここに力が加わってるのね、
ということが気になるのです。

今は放送していないみたいですが、
昨年までNHKで放送していた
『筋肉アワー』という番組が好きでした。
筋肉といえばこの人、谷本先生がアスリートや
アーティストなどをゲストに迎え、
「この動きにはこの筋肉が関係しています」
「さすがこの筋肉が発達していますねえ」
などと語り合う番組です。

ショパンコンクールで2位に輝いた
ピアニストの反田恭平さんが
ゲストで出演した回では、
ピアニスト独特の筋肉として、
親指の付け根の筋肉が紹介されていました。
「短母指外転筋」というそうで、
反田さんの親指の付け根は
見たことのないほど盛り上がっていました。
それだけ、親指を細かくコントロールして
動かしているということですね。

短母指外転筋の発達は、
ピアニストならそうなんだろうなと
思えますが、あ、そこもですか?
と思ったのが「広背筋」。背中の筋肉です。
激しい曲を弾くときに必要というのは
わかるのですが、
必ずしも大きな音を出すときでなくても
使うようで、背中から力を伝えると
深い音になるんだとか。
実際、反田さんが深い音を出したいときは、
手が鍵盤を通り越して深いところまで
届くようなイメージで弾くと語っていました。

なるほど! と思って、ピアノを弾くときに
(ねこふんじゃったレベルですが)、
背中を意識して、鍵盤を深く押してみましたが、
あら不思議、深い音になっている(気がする)。
意識すると結果って変わるんだよなあ
と思いました。

そう、これ。
私がここでお話ししたかったのは、
筋肉についてではなくて、
何をやっているかを意識すると変わる、
という話でした。
筋肉話で終わるところだった・・・

意識しないとスルーしちゃうこと、
無意識に行ってしまうことって、
仕事でも結構ありますよね。
ルーティン業務だととくに。

でも、目的を意識したり、
ここを習得しようを意識して動いていると、
今までスルーしていたことが、
インプットされるようになって、
改善策を思いついたり、
いきなりコツを掴んだりするんだと
思うんです。

同じことでも、意識するのと、しないのでは
結果が変わるのだと思います。
意識すれば、習得も早くなるし、
それに伴って成長も早くなりますよね。

WBCの日本優勝で盛り上がる野球界。
野球でも、日々のキャッチボールで
何かを意識して習得しようとしているか、
ただのウォーミングアップで
終わらせているかで、
成長が大きく変わると聞いたことがあります。

元オリックスの選手で、
現在は少年野球チームの監督をしている
筧裕次郎氏は、
「まずは投げるときも受けるときも
一球、一球を意識すること。
そのうち、相手がリリースするときの
僅かな動きの変化がわかるようになり、
投げてくる場所を予測できるようになる」
と話しています。

ほおおー、それはすごい。
キャッチボールでも意識して行っていれば、
そんなこともわかるようになるのかあ、
と思いました。

こんなことを書きながら、
私も、日々スルーしていることあるだろうなと
振り返っている次第。
そこに気づくかどうかで、
成長が変わるんだろうなあ。
伸びしろいっぱいだなあ(ポジティブ)。

桜もだんだんと咲いてきましたね。
今週も残り、がんばってまいりましょう。

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30年ほど前のこと。
勤めていた会社を辞めてNYに移り住んだ私は、週に何度か旅行会社でエアラインの予約をするアルバイトをしていました。

当時、その会社は受付スタッフも募集していて
毎日のように数人が面接に来ていました。

アメリカだからなのか、その会社の特徴だったのか、その場で即採用され、翌日にはだれかが 受付に座っていました。

だれかが、と言ったのは、
受付ブースに座る人がころころ変わっていたからです。

「あれ? 昨日は女の子じゃなかった?
今日は男性が座ってるね」

「あれ? 先週いた子は?」

という感じで、どんどん人が入れ替わる。

ある日、その理由を採用担当のマネージャーに聞いてみると、応募してきた本人は面接で「できる」「経験がある」と言うが、やらせてみるとできないことが多いから、だそう。

例えば「パソコンの知識はエクセレントだ」と言ってくるが、実際にはまったくタイプできない人もいるらしく、そうなると、「はい、あなた、もう帰って」となる、と。

でもそんなことは日常茶飯事なようで、彼女は「困るわよねー」と笑顔で去っていきました。

びっくりしました。
だって、すぐにバレることじゃないですか。
実際できないんだから。
しかも、バレたときに「ウソつきましたね」となって、かなり恥ずかしいですよね。

しかし、それをアメリカ人の友達に言ったところ、それはウソではなく、セルフ・プロデュースだと言われました。
「私だって、エクセレント・オーガナイズ・スキルと書く」と。

彼女は、片付けがまったくできなかったので、
「ウソでしょ!」って思いましたが、
なるほど、そういうものなのかと思いました。

自分のスキルを正直に伝えるどころか、
「それほどでもないです」と
低めに言ってしまうことの多い日本人と、
少しでもできれば(ほとんどできなくても)
エクセレントだと表現し、自分を最大限に売り込むアメリカ人。文化の違い、考え方の違いを目の当たりにしました。

考えてみると、私たち日本人は、セルフ・プロデュースにあまり縁がないですよね。

でも、これは「ハッタリ」ってことだろうなと思いました。

私の古くからの友人に、学生の頃、ほとんど泳げなかったのに水泳コーチのバイトに申し込み、泳力テストで溺れかけたものの、採用されたという女性がいます。

彼女は、
「水泳コーチのバイトをする、背中が美しい女子大生」
になると決めていたらしいのです。

泳げないのになぜ採用されたかというと、
コーチたちが、溺れかけても泳ぎ続ける彼女の必死さに胸を打たれ、
「私たちがあなたに泳ぎを教えます」となったのだとか(彼女談)

そんなバカな、と聞いた時は思いましたが、
実際に泳ぎを覚え、美しい背中になった彼女を見て、こういう人もいるのかと感心しました。

彼女はその後も、ほとんどできないのに
何かに応募しては、面接で
「実はこれは今はあまりできないのですが、
こういうことならできます!」
などと自分を売り込み、いろいろなことを実現させてきました。

彼女のアクションはいつも
「なりたい自分をイメージ」、
次に「ハッタリ」、そして「実現」でした。
今思うと、実現に向かうために、
ハッタリで自分にプレッシャーをかけていたのだろうなと思います

そういえば、以前、テレビで林修先生がカリスさんというAI研究者をインタビューする番組を観たのですが、カリスさんもこう言っていました。

ぼくは人生を生き抜く上でハッタリが一番大事だと思っています。
ハッタリをかまし続けると実績も後からついてきます」

カリスさんは韓国出身で、16歳で東大に合格したことで話題になった人。 現在は医療AIを扱う企業のCEO補佐として医療AIの研究開発をしています。

「思い込みが大事なんです。自分は特別と思っていない人は、特別にはなれないので」
とカリスさん。
なるほどなあ、と思うと同時に、今の日本、こういう人が必要なんだろうなと思いました。

「いやいや、そんな私なんてそれほどでもないです」

みたいな人ばかりだと勢いがなくなるばかり。
「ハッタリ」をかける人も必要だし、それを受ける側も「ハッタリ」ウェルカム! くらいの心構えが必要なのかもしれません。

 

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