何がしたかったの?
私の中で、第3次カメラブームがきています。
第1次は30年くらい前。
安いフィルムカメラを買って、モノクロフィルムで、
それっぽい写真をほぼ感覚で撮影して、
現像した写真のそれっぽさに満足していました。
次は20年前あたり。
子どもが生まれ、子どもの写真を
毎日大量にデジカメで撮影していました。
被写体は100%子ども。
今思うと、あの頃は、
写真を撮っているというよりも、記録していた、
というほうが近いかもしれません。
そして、数年前くらいから第3次に突入しています。
きっかけは、昔のカメラの取説をじっくり読んでみたこと。
読んだ理由は仕事で必要だったからですが、
あ、撮影ってそういうことだったの?ということを
初めて(遅い)、構造的に理解したのです。
そうなると、いろんなカメラをいじりたくなるもの。
家に眠っていたコンデジを引っ張り出してきて、
このカメラ、こんなにステキに撮れたんだ、と感動した話は
以前、このメルマガでも少し触れました。
で、先日、眠っていたカメラがもっとあったことを思い出し、
探してみると、ありました。昔のNikon。
昔といっても、20年前くらいのデジカメです。
しかも、一緒に保管されていたのは300mmの望遠レンズ。
どうやら、義父から譲り受け、子どもたちのサッカー撮影のために
しばらく使っていたようですが、記録メディアが古いし、
本体も重いので、引き出しに入れたままになっていたようでした。
カメラの数値をいろいろといじれるようになった(遅い)私。
せっかくなので、望遠レンズとともに持ち出して
外で撮影してみることに。
私が住んでいる地域は、計画的に緑が残されていて、
池や小川もあるので、鳥がたくさんいます。
望遠で撮りたいものは特になかったのですが、
まあ、鳥でしょうね、という感じで、
鳥にターゲットを絞りましたが、
普段動くものを撮り慣れていないので、
全然撮れない(笑)。
いや、シャッターは押すんですよ。
でも、そもそも、鳥を撮りたい!という
強い思いがないことと(生き物好きなので鳥は好きですが)、
こういう写真にしたいという
仕上がりイメージがないので、
構図が全然決まらないわけです。
これじゃない、もっとこうか?と試しているうちに
鳥は飛び立ってしまいます。
2時間近く緑道を歩いて、かなりの枚数を撮りましたが、
まったく撮れた感触がないまま帰宅。
メディアからデータを取り込んで撮影した写真を見て、
ひどすぎて笑いました。
だいたいは、まあ撮影できてはいるんですが、
とにかく、
「これ、何がしたかったの?」
という写真なんです。
写真には撮影者の意図がかなり出ることに
改めて気づきました(遅い)。
つまり、私の写真には意図がない。
まあ、望遠っぽく撮れてるけど...「で?」
と突っ込まれそうな仕上がり。
原稿もそうですし、デザインもそうですけど、
意図がないと、ぼんやりしたものになって、
何が言いたかったの?何を伝えたかったの?
というものになってしまいます。
最初に言いたいこと、伝えたいことを決め、
それができるように、全体をしっかり設計しないと、
なんとなくいい感じにしてみました、にしかならない。
写真の場合、偶然を切り取ってみました、
ということもあると思いますが、
偶然の切り取りがいい感じに成立するのは、
それなりの蓄積があるからですね。
というわけで、一人反省会を終えたので、
また、カメラジャーニーに出ようと思います。
望遠は...撮りたいものができてからにしようかな...
第3次カメラブーム、まだしばらく続きます。