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一人で答えを出す前に

「自分で考えて動いてごらん」


小学生スポーツの現場でよく聞かれる声かけです。
我が家の次男が所属するサッカーチームでも、
コーチがよくこの言葉を口にしています。


言われたことだけをやることに慣れると、
言われないと何もできなくなる。
だから、「自分で考える」。
大事なことです。


ところが、次男のチームを見ていると、
「自分で考えろ」と言われても、動けない子が多いように思います。
それは、指示に慣れてしまったから、
という理由もあるかもしれませんが、
考えろと言われても何を考えるのかわからないからなんだろうな、
と私は思います。


考えるためには、少なくとも考えるベースになる、
基本情報がないといけないのだと思います。
サッカーで言えば、
サッカーの基本的なプレーの仕方です。
それがないのではないかなと思うのです。


そんな基本的なこと、教えるものじゃない。
テレビでサッカー観ていればわかるでしょ!
と、コーチたちは思っているかもしれません。
確かに、強豪チームに所属する選手たちや、
サッカーが大好きで向上心がある子たちは
言われなくても試合を分析したりしているかもしれませんが、
残念ながら、サッカーチームに所属していても、
普段から自主的にサッカーを観ていない子も
多いのではないかと思います。


つまり観察不足なのではないかと思うのです。
観察しないから、情報が不足する。
そこから知識を身につけられない。
そんな状態なのに、
自分で考えて動けと言われるから、ただ焦る。
そんなところなのかな、と思います。


そう考えてみると、子どもたちだけでなく、
大人も同じような問題を抱えているのかもしれません。


ミュージシャンの細野晴臣氏は、
一人で答えを出す前に、周りに目を向けることを促しています。


「今の時代は、あなたはどう考えるか、
あなたは何を選ぶか、といった自分の意思を
絶え間なく問われている。
でも、それはなかなか息苦しい。
個人だけで答えを出すことは、
地域や家族といった社会的な価値観から
切り離され、個人が点としてしか存在できなくなるから」


「すでにある伝統は、
みんなが長い年月を掛けて作り上げてきたもの。
だから、あらゆる英知が蓄えられている。
それを学び把握してから、自分のありようを
決めてもいいんじゃないですか」


うーん、確かにそうですねえ。
職場でも家庭でも、
個人の考え、個人の発想を急いで求めない。
求められる方も、焦って答えを出さず、
まず周りを観察することから始める。
そんな余裕を持つことも必要だなと思いました。

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