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名前と顔の記憶 ~ホスピタリティがあるからこそ

「頭の中にお客様1500人分のデータがあります。
私はプロですから、一度お会いしたお客様のお名前は忘れません」。


先日、テレビを観ていたら、
ある銀座のママがそう話していました。


番組では、本当に覚えているのかを知る実験として、
わりと最近店を訪れている男性、一度も店を訪れたことがない男性、
1年以上前にたった一度だけ店を訪れたという男性など7、8人が
同じようなスーツ姿で登場。
ママは、見事に来店したことがある全員の名前を言い当てました。


「シャッター」
これが名前を覚えるコツだとママは言います。


受け取った名刺を両手で掲げ、
相手の顔と名刺が同時に視界に入る状態で、話を聞く。
相手が楽しく、嬉しくなるエピソードを引き出す。
最高の笑顔になった瞬間に「シャッターを切る」。
こうして、名前と笑顔、エピソードを同時に記憶するのだそうです。
名刺がない場合は、名前の漢字や由来を聞いたりして、
表札を頭に思い浮かべるだけでもいいということでした。


この話を聞いて、私は、名前を覚えるテクニックそのものよりも、
絶対に一度で名前を頭に入れるという気合いに感心しました。
さすが、おもてなしのプロです。
「数あるお店の中から、私の店に足を運んでくださった。
この方は大切なお客様だ。最高のおもてなしをしたい。また来ていただきたい」
そう思っているからこそ、当然名前は一度で覚える、
という意識になるのだと思います。


つい最近、ある店で大型の家具をいくつか購入しました。
ソファの生地を選んだり、ベッドのボードを選んだり、
配送の手続きをするのに1時間近くかかりました。
その間、一人の女性スタッフが感じよく接客してくれました。
私の横で暇を持て余していた次男に、
お絵描き用の紙と鉛筆を渡してくれたりもしました。


翌日、別の買い物があり、またその店に足を運びました。
前日に家具の注文を受けてくれた女性がいたので声をかけたら、
その女性は、昨日のことをまったく覚えていないような対応をしました。
私が「昨日、ソファを注文したものです」と言うと、
「あ、そうでしたか。ダークブラウンのソファですか?」との答え。
えー?? 私は正直、その対応にショックを受けました。


後日、このやりとりについて考えていて、あることに気づきました。
たぶんあの女性は、注文を受けている時から伝票しか見ていなかったのです。
私の顔を見ていないので、顔を記憶することもなかったのでしょう。
ただ、ダークブラウンのソファの注文を受けたことは覚えていたのだと思います。


このことから、普段の自分の人付き合いを振り返ってしまった私。
年末・年始、ホスピタリティを考えるいい機会かもしれません。

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