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褒めたり、叱ったりする前に

「いろいろなところで部下を褒めろと教えられますが、
今の部下は褒められるほどの実力もないし、成果も上げない。
これでどうやって褒めたらいいんですか」


「本当に褒めないと育たないんでしょうか。
私は褒められて育った記憶なんてないんですが」


部下の育成研修などで話をすると、40歳以降の管理職や責任者の多くが
こうした悩みを打ち明けてきます、と言うのは、
『人の心を打つトーク術』の著者であり、
教育プログラムのコンサルティングを行う
株式会社マイルストーン代表の水野浩志さん。


一方、30代の管理職や責任者からは、
「どうしても部下を叱れないんです。厳しくしろと言われるんですが。
叱らないと本当に育たないんでしょうか。
私なら叱られたらやる気をなくすんですけど」
と言った悩みを聞かされるのだそうです。


水野さんは、「褒められない」人にも、「叱れない」人にも、
こう言うのだそうです。
「褒めなくても、叱らなくてもいいですよ。
褒めても、叱っても、部下は育たないですから」。


水野さんがそう思うのは、
自身が褒められても、叱られても育たなかった経験を
持っているからだと言います。
子どもの頃、元気でやんちゃで、生意気でわがままで、
そのくせ線が細く、傷つきやすかったという水野さん。
水野さんには、周囲の大人たちがハラハラ、イライラしながら、
時に褒めたり、時に叱ったりすることで、
何とか自分を上手く扱おうとしていることが透けて見えて、
誰の言うこともきちんと聞かなかったのだそうです。


そんな水野さんが、「この人の言うことは聞こう」
と思った人に出会ったのが高校1年の時。
当時の担任の先生でした。
「この先生は他の大人とは違う」と水野さんはすぐに感じたのだそうです。
その先生は、敢えて褒めることも叱ることもしなかったそうです。
でも、ただただ、よく自分のことを見てくれていて、受け止めてくれた。
そして、変化を起こしたところにはすぐに気づき、認めてくれたと言います。


育成には、褒めたり叱ったりする前に
「受け止める心構えと言葉」と「認める心構えと言葉」が
必要だと水野さんは言います。


部下が現在どんな状態であっても、たとえ自分と違った考え方であっても、
一度「受け止める」こと。
その上で、よく観察する。そして変化が起きたら「認める」。
これを繰り返すことで、無理に褒めたり叱ったりしなくても、
人は育つのだそうです。


大いに納得です。
でも、受け止めるとか認めるって実際にどうやってやるんだろう...
と、私のように思ってしまった方は、
「自分に向けての言葉づかいを変える」と効果があるのだそうです。


たとえば水野さんの場合、自分の考えと違うことを言われた時、
「それは違う」と言うのが癖だったそうなのですが、
この言葉を言いそうになった時は
「なるほどね」と言い換えるようにしたのだそうです。
言葉を言い換えることを繰り返し続けると、
意識的にも相手を受け止められるようになっていくのだといいます。


ふいに口をついて出てしまう言葉、ありますよね...。
私はとりあえず、自分がよく言ってしまう言葉を
メモすることから始めてみようと思います!

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