ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

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チャレンジさせる勇気、ありますか?

先日、テレビで『奇跡のレッスン』という番組を観ました。
フットサル日本代表監督のミゲル・ロドリゴさんが、
とある少年サッカーチームを1週間指導するという内容です。


「中は危ないよ! 外から行って!」
「危ないよ! 失点しちゃうよ!」
「安全第一だよ!」


初日、ミゲルさんが普段のチーム練習を見学していると、
ゲーム練習を行っている子どもたちに、
チームの監督がしきりに「危ない」と叫んでいます。


ピッチの中央付近は人が集まっているので、
中をパスでつなぐとボールを取られて失点する可能性が高くなる。
だから、より安全なサイドを使って攻めろ、と言っているわけです。


この様子を見て、ミゲルさんが言いました。
「スペインでは日本と逆で中から攻めろと言うんです。中からつなげ、と」
敢えて中を攻める。外から攻めるよりもずっと難しい。
それが頭と体のトレーニングにつながるということなのでしょう。


「危ないよ! 失点しちゃうよ!」
という指導は、実は頻繁に耳にします。
少年サッカーの大会に行くと、
多くのチームのコーチが同じような言葉を発しています。
私たち応援サイドにいる保護者も聞き慣れてしまって、
このことを特に気に留めてもいませんでした。


しかし、ミゲルさんの指導を見て、気づきました。
「危ないよ! 失点しちゃうよ!」と言うのは
「失点する可能性のあるプレーはするな」と言うことと一緒。
「ミスするな」と言っていることになります。
「危ない」と言われ続けている子どもたちはミスを恐れて消極的になり、
ミスにつながりそうなことはしなくなるのです。
番組の子どもたちも、常に萎縮している様子でした。


ミゲルさんは、子どもたちに言いました。
「ミスしてもいい。ミスから学べばいい」。
「一番大切なことは、自分で考えることだ。
しかも速く考えること。2秒先を読むマシンを頭に入れろ」。


「ミスしてもいい」と言われた子どもたちは、
徐々に思い切ってプレーするようになりました。
速く考えることにはほとんどの子が慣れておらず、苦戦しているようでしたが、
それでも自分で考えて思い切ってやってみると、ミゲルさんからすごく褒められる。
どんどん自信がつく。
1週間後、子どもたちは全員笑顔でイキイキとプレーできるようになっていました。


番組を観ながら涙を流したり、ため息をつく私の姿を、
我が家の子どもたちは見て見ぬふりをしていましたが、
長男はたぶん私が反省しているのだろうと思ったでしょう。
ミスを咎めず、どんどん挑戦させることで、別人のようになった子どもたち。
大人の責任は大きいです。


気づいたことがあります。
「チャレンジしてみよう」。
スポーツでもビジネスでもよく口にする言葉ですが、
「チャレンジしてみよう」は「ミスしてもいいから」と1セットですね。


そう考えると、ミスを受け入れる覚悟をしっかり持って、
「チャレンジしてみよう」と言っているかどうか不安になってきます。
チャレンジさせて、ミスを咎める。そんなことをしてしまっていないでしょうか。
チャレンジするには勇気と覚悟が必要だと思っていましたが、
それはチャレンジさせる人にも言えることだと思いました。
あー、また反省モードに入ってきました。

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