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文章の基本は自分の視点で「これが大切」を伝えること

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あなたは、文章を書くのは好きですか? 嫌いですか? 
得意ですか? 苦手ですか? 
今日のブログのテーマは、「文章を書くこと」についてです。


たとえばアマゾンで「文章力」で検索すると、相当たくさんの本が出てきます


この検索結果の1ページ目を見たとき、私が読んだことのあるのは、池上彰さんの「伝える力」と山田ズーニーさんの「伝わる・揺さぶる!文章を書く」。いずれも評判のいい本ですね。この2冊を比較したとき、どちらがよりお勧めかと言うと、私は後者をお勧めします。


というのは、、、、文章力をテーマにした本は、テクニカルなティップスや必要な心がけが紹介されていることがとても多く、池上さんの本もそうした印象でした。しかし、人が知りたいのは、文章を書く時にいったい何が重要なのかという原理原則ではないでしょうか。そうした本がとても少ない中、山田ズーニーさんの本では原理原則に触れられており、お勧めできます。が、強いて難を言うと、ライターなどのプロにとってはピンとくる有益な内容だったとしても、文章を書く機会の少ない人にとっては、簡単に実行できるとは思えないという点です。


これだけ多くの本が出ているということは、もっと文章力を高めたいというニーズがあるからだと思いますが、学校教育では、作文を書かせることはあっても、文章の書き方の原理原則を教えてはくれません(思い込みだったら、すみません)。なぜそうなるのか。それは、そのぐらい文章を書くという行為の原理原則を紐解いて、体系的に教えることが難しいからです。多くの本が、文章の修辞技術の紹介に終始しているのもそのことと無関係ではないと思います。


原理原則がわからないという面では、私自身も例外ではありませんでした。たとえば、部下の書いた原稿に対し、何をもってOKを出し、どんなときはNGなのか。その基準は単に日本語としてわかりやすいかどうかだけではないはずです。基本となる考え方を持たないと、私の出したNGは個人の主観と言われても反論できません。そういう立場で文章教育を考える中で、見えてきたことがたくさんあります。


このページで全部は書けませんので、今日一番お伝えしたいことをここで明らかにしておきます。それは、文章を書く上で一番大切なのは、修辞ではなく、視点である...ということ。「文章はなるべく短く書きましょう」とか「言葉の重複は避けましょう」は修辞の話です。それよりも前に、自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めることが、文章の命です。文章とは、そもそも何かを伝えるために書かれたものと定義づけた場合、それがない、あるいはよくわからない文章は、致命的な欠陥を持っていることになります。


こう聞いて、あなたはどう感じましたか?
「自分が書いているのは単なる報告書だし、別に大それたことを言いたいわけではない」とか、「自分の視点と言われても...」などと思われたでしょうか。
たとえば、「3月度支店別業績レポート」と「3月度支店別業績レポート〜目標クリアの支店の共通点とは?」というタイトルを比較して、どちらがより有益なレポートだと感じますか? 当然後者ですよね。何の視点もない情報発信ならあなたの仕事は誰がやっても同じだということになります。


ここで、「視点」というものをもう少し深堀りしてみましょう。先ほど文章の命は「自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めること」だと書きました。これはどういうことかというと、「〜(について)は、〜が大切です」というフレームワークで自分の言いたいことを定めるのとほぼ等しいと思ってください。平たく言えば、意見や見解を持つということです。ですから、視点というのは「〜が大切」の部分です。たとえば、「チームワーク」をテーマに文章を書くとします。「チームワークでは、〜が大切です」とあなたの視点を入れて自分の考えをまとめるわけです。ブランクに入るのは何でしょうか?

・コミュニケーション
・各自の責任行動
・和
・団結
・全体最適

いろいろな視点からチームワークを語ることができます。でも、いろいろ語ってしまうと、読んだ人/聞いた人は「で、結局何が言いたいわけ?」と感じることになります。だからこそ、自分は何を語りたいのか、決める必要があるわけです。


もちろん、「チームワークでは、〜が大切です」を明確にしても、それで良い文章が書けるわけではありませんし、文章全体が完成するわけでもありません。しかし、それがあってこそ、あなたは文章で言いたいことを伝えたことになります。反対に、それが明らかでない文章は機能不全に陥っています。実は、世の中には機能不全に陥っている文章が何とたくさん存在していることか。
こういった傾向を考慮すると、文章力を養う場合に大切なのは、まずは70点の文章の姿と組み立てのプロセスを理解することです。つまり、70点の文章を書くプロセスには「自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めること」が必要というわけです。


こういう内容をお伝えするのは、やっぱりブログではなく、体験型セミナーですよね。
はい! 当社の社内報担当者向けセミナーはしばらくお休みしていましたが、お問い合わせもいただいており、来月からほぼ毎月定期的に開催します。まだ告知のページができていませんが、4月20日(水)に企画セミナーを、22日(金)に文章構成セミナーを開催する予定です。さらに、今年度前半では社内広報から少し離れて、リーダー向けのコミュニケーションセミナーを開催する予定です。ご期待ください。(もしご関心がおありでしたら、問い合わせフォームからご一報ください。開催概要が決まりましたら、ご連絡いたします)


読んでいただき、ありがとうございました。どうぞ良い1週間を!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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