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「インタビュー」で大切にしたい姿勢

こんにちは。10月も最終週ですね。
今日は、「インタビュー」というものについて考えてみたいと思います。


今日、この話題を取り上げようと思ったきっかけは、先週の社内のランチミーティングでした。その時取り上げられたテーマは、読者を感動させるようなストーリーを書くには、どんなスタンスで臨んだらいいのか、何が大切なのか、でした。


このときの前提は、私たちのお客様の社内報における「インタビュー」とその記事の書き方についてです。編集方針によって社内報の作り方は異なりますが、紙媒体でもWEBでも、社内報においては、1部のコーナーに社内のプロジェクトをドキュメンタリータッチで紹介したり、人の気づきやそれに伴う個人の成長の様子を記事にして紹介するようなコーナーを設ける場合があります。その時、書き手に求められるのは、読者である社員の方がその記事に感情移入でき、読んだ後に勇気づけられたり元気づけられたと感じるものに仕上げること。つまり、ここでいう「感動」とは、読者が読みながらその話に共感し、心を震わせた結果、読み終わった時に気持ちがポジティブに変化したその過程そのものだということができます。ランチミーティングでこの話題を投げかけてくれた人も、「プロジェクトX」のようなコーナーを担当している人物でした。


「『インタビュー』を通じて得られた自分の感動をベースに記事を書いて良いのだろうか」とか、「良いとしたなら、自分が感動できなかった場合にはどうしたらいいのだろうか」など。ランチを食べながらの、フリーディスカッションです。ですので、私が今書いているこの記事も社内広報誌を前提としたものになりますが、実のところ、人や人が関わった出来事を紹介するために、取材をし、共感を得るような記事にまとめるのであれば、媒体が何であれ、本質は同じです。


さて、、、
インタビューで、その人の話から自分が何も感じなかったなら、それを記事にしたとしても、共感や感動が生まれるはずがありません。で、ここで問題になるのが、自分が感動できなかった原因が、相手の側にあるのか、自分の側にあるのかです。言い換えれば、「インタビュー」の対象となった人物にはそもそも魅力がなく、その人が関わった出来事(記事の題材)にも何のドラマもなかったということなのか、自分の話の引き出し方が悪かったのか、人物や話の内容に対する自分の心の感度が悪かったのか、原因がどこにあったのかです。現実的には、原因はおそらく一つではないと思いますが、ここではインタビュアーの姿勢としてどうあるべきかを考えてみましょう。


自分の心に刺さるような話が引き出せなかったとき、その原因を不可抗力であったと思いたくなったり、事実自体が面白みのない内容であったと思いたくなったりするのは、インタビュアーに起きがちな心理かもしれません。心に刺さらない話で終わった...。そのようパターンには、話を聞いた結果、相手をリスペクトできたかどうかという無意識の判断があったのではないでしょうか。リスペクトできていないときに、その話が面白いとは思えない。


では、インタビュアーはどういうときに相手をリスペクトできなくなるのでしょうか。それは、自分の価値観と相手の行動(つまり話の内容)が相容れないときです。別の言い方をすれば、こんな話が聞けたらいいなという期待に対して、相手が応えてくれないときです。こんな話が聞けたら、すごいと思えるのだから、そんな話を聞きたいと、暗黙の期待をインタビュアーは求めてしまうことがあります。先日のランチミーティングでも、その人が何かを能動的に変えようとしたことがわかれば感情移入して聞けるが、そうでないときにはつまらなく感じるという声が出ました。私は「それ自体が思い込みなのではないか」と返しましたが、このミーティングは自由に感じていることを出すことが大切なので、どの声も、1つとして無駄のない良いディスカッションでした。


さて、どのようなインタビューがベストなのかといったことに絶対的な方程式はありません。ですから、私がここに書こうとすることも、仮説的な精神論のようなものであって、唯一の正解だと言うつもりは毛頭ありません。だから、ここに書こうとすることは、言わば信条の紹介ですね。


さて、信条のその1。私は、インタビュアーは「謙虚で真摯」でなければならないと思っています。
では、謙虚であるとはどういうことか。それは、相手の人生そのものに思いを馳せるということです。今聴いている「インタビュー」の内容だけではなく、相手が30歳の人なら30年間を、50歳の人ならそれまでの50年間を、いかに大変な人生を歩んできたかを想像しながら、今、その人が話しているその話を聴くということです。つまり、話の内容によってリスペクトしたり、しなかったりするのではなく、リスペクトして聴くことを当然のこととして聴く。なぜって、人生を生きるって、ある意味、それだけで大変じゃないですか? どんな人生でも同じだと思います。そう思ったら、自然にリスペクトする気持ちが湧いてきます。それが謙虚な姿勢というものではないかなと思っています。しかも、おもしろいことに、リスペクトして聴くからこそ、相手は心を開いてくれます。リスペクトして聴いていると、聴きながら、うるうるしてしまうことさえあります。それは、相手に伝播します。そうやって、何の作為もなく、相手との信頼関係を作ることができます。
次に、真摯であるとはどういうことか。それは、一生懸命聴くということです。一生懸命の意味はいろいろあります。
最後まで諦めずに聞く、細かいニュアンスにこだわって聞く、思い込みで聞いていないか、自問しながら聞く。そんな一生懸命さが「インタビュー」の結果を左右するのではないでしょうか。


信条のその2は、「期待しない」です。インタビュアーが何かを期待することほど危険なことはないと私は思います。どんな危険か。それは、インタビュアーが描いたストーリーありきの記事にしてしまうことです。そうなった時点で、アウトです。しかし、残念ながら、多くの編集者、ライターはあらかじめ描いていた答えのように記事をまとめようとします。その悪い意味での発展系が、「やらせ」です。発信者の発信内容に関するエビデンスとして、インタビューがあると、結果的にはそうなります。ですから、そもそも制作ポリシーをどう持つかと、インタビュー姿勢は密接に絡んでいるのです。


信条のその3は、「絞る」です。たまにですが、私もインタビューされることがあります。そのときにひろーく網羅的に聴いてくれて終わる人がいます。質問に答えながら、「このインタビューはどこに向かっているのだろう? そのうちに、収束に向かうのだろうか」という気持ちになるのですが、そういう方って、決して収束には向かわないのです。多分、「なるべく広めに聞いて、集めた情報から記事を考えよう...」というメカニズムが働いている気がします。しかし、記事を作るというのは、そういうものではありません。目的もあれば、読者に何を伝えたいかという意図もあります。ですから、聞いた後で考えれば済むものではないのです。1時間のインタビューなら、前半で、深掘りすべきネタを探し、後半はそのネタの深掘りタイムになっていなくては面白い記事はまず作れないと思います。


信条のその4は、「意訳不要」「わからなかった以外は確認不要」インタビューは、聴く場であり、相手を理解する場です。それは相手にとっても、ある意味同じです。聴かれたいし、理解されたい。ここでは、相手のニュアンス通りにいったん受け止めることが重要であって、わからなかった場合以外、このタイミングで意訳をして確認する必要はないと思います。そうしないと、時間のロスだからです。でも、コミュニケーション的には、「つまり、こういうことですよね?」「つまり、こう思ったってことですよね?」と意訳したくなるのも人情。そして、それは絶対的NGというわけではありません。
でも、大切なのは時間配分。理解できなかったならいざ知らず、ただただ念押しのために、あるいは理解したことを相手に伝えるために、自分が理解した内容をたくさんの言葉を使って「〜ということですね?」と聞くのはナンセンスではないでしょうか。


どんなインタビューであっても、リスペクトの気持ちを抱いて聞いていると、次から次へと興味が出てくるものです。「この人の人生において、この出来事にはどんな意味があったんだろう」。まず、この問いを満たそうとするだけで、たくさんの問いが出てきますもの。


もし、これを読んでくださっているあなたが、社内報の企画制作担当者なら、次のインタビューはどんなふうにしますか? 社内報に載る。それは、その人の人生にとって、エポックメイキングかもしれません。毎号、作っていると、時としてそのインパクトを忘れてしまいがちです。より良いインタビューにチャレンジしてみてください。そして、もしよろしければ、その結果をお知らせください。


では、10月最終週、元気に行きましょう

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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