経営計画を達成し、売上につなげるためのセミナーを開催します
小野です。久しぶりにセミナーです。
トピックスにも掲載しましたが、経営者や経営スタッフ向けのセミナー「売上につながる経営計画の実践ノウハウ講座」を12月15日(火)に開催します。
最近、多いご相談に、年次ごとの経営計画や中期経営計画が、なかなか達成できず、社員にとっては儀式化してしまっていて困っている、というものがあります。多くの場合、売上目標という数字だけが伝わり、経営トップの思いや「なぜ」が伝わっていない、あるいは社会の変貌期に自分たち一人ひとりの意識を変えなくてはならないことが頭ではわかっていても、カラダで理解できていないことが原因です。
これまで、どちらかといえば多くの企業は社員に対して「伝える」「腹に落ちるようにする」ということに、あまりエネルギーを注いできていなかったのではないでしょうか。経営計画が社員の方たちにとって、他人事にならずに自分事にしていくためにはどうしたらいいのか、セミナーを通じて、皆さんと一緒に考えていければと思います。
当セミナーは、マーケティング戦略のコンサルタント/濱川智さん(きずなクラフト代表取締役)とのダブルセッション。
セッション1:売上をつくるためのマーケティング戦略のポイントとは?(濱川さん)
セッション2:経営計画を組織に浸透させ、実行していくためのポイントとは?(小野)
というわけで、経営計画立案時の参考にもなると思いますので、ぜひご参加ください。
アマゾンもプライベートブランド参入!
こんにちは。グラスルーツ小野です。既に年末シフトなのか(この業界は年末忙しいのが特徴です)、いろいろなことに追われていて、ちょっと更新が遅れてしまいました。不思議なもので、書かないと書かないのが当たり前になっていきます。毎日ストレッチするというような、日々のケアについても同じようなことを感じるので、いかに流される前に立て直すかがポイントですね。
さて、へぇ?と思うニュースを知ったので、今日は「プライベートブランド」について、最近思うことなどを書きます。
コンビニや大手流通の間で、プライベートブランドが大賑わいですね。ビジネス競争においては、チャネルを持っているところが、結局は勝つのだろうか…、極論を言うと最近の傾向を見ていると、そんな感じを抱いてしまいます。
特に、「やっぱりそう来たか」と思ったのが、アマゾンに関する記事。
http://www.business-i.jp/news/flash-page/news/200911190100a.nwc
なんとアマゾンもPB参入だそうです。まずはDVD-Rなどからのようですが、アマゾンがそちらを向いたというのは、影響が大きいですね。ブランド力を持ったところは、結局、より上流に行きたくなるということなのかもしれません。自分たちが企画して作ったものが売れるって、うれしいですものね。
それに対して、メーカーはイマイチ元気がないように思います。メーカーの存在価値は、新しい価値を生み出すことなのに、コスト削減に奔走しているように見えてしまうからかもしれません。それは、それで企業の存続にとっては重要なこと。だけど、それだけだと価値が薄れてしまいますし、長期的に厳しいのは当然です。カラ元気でもいいから、メーカーは攻めの姿勢を見せてほしいですね。流通のブランドではなく、メーカーのブランドだからこそ買いたいと思う消費者もいるのですから。
守りに入っていると、それは知らず知らずに周囲に伝播するのかもしれません。そうするとデフレと一緒で、マイナスのスパイラルに入っていきます。どんな状況になっても、守りに入らずに、楽しむこと。楽しむモードになる秘訣は「俯瞰」と「没頭」にあるような気がするのは私だけでしょうか。
指が踊り出すような感覚「Magic Mouse」
私は自宅では、アップルのノートパソコン「MacBookPro」を愛用しています。今週9日の記事で、最近ネットで購入した商品の中に、感動した商品があったと書きましたが、それはアップルが10月21日に発売したマウス「Magic Mouse」なのです。
「Magic Mouse」は、単にワイヤレスであるだけでなく、世界初のマルチタッチマウスと呼ばれるもの。アップルのサイトの言葉をそのまま引用すると「指でなぞる直観的なジェスチャーでのナビゲーションを実現」している、ということになります。
こう書かれても、なかなかイメージできないと思いますが、マウスの表面を人差し指でなでると、その動きに合わせてスクロールしますし、iPod touchやiPhoneに採用されている技術で画面が簡単に拡大縮小できます。
なんだか、指が踊るような感じで使えるというのでしょうか。これはとても便利です。しかも、このフォルムを見てください。とても美しく、まるで、スーパーカーのようではありませんか。ホレボレするあまりに、頬ずりしたくなります。
今年購入して感動したもの、うれしかったもののベスト3か、ベスト5には入りますので、Macユーザの方におすすめしたく、書きました。残念ながら、Windowsでは使えませんので、悪しからず。
Magic Mouse紹介サイト
ダーウィンの進化論にヒント
昨日、社会構造の変化について書きましたが、最近読んだ本に、私が20代の頃にカテナの創業者である小宮さんから言われたことが書かれており、時代にマッチしているのでご紹介します。それは、ダーウィンの進化論からのもの。
読んだ本というのは、「インナーブランディング」(著:甲斐荘正晃氏、刊:中央経済社)です。著者である甲斐荘さんは、インナーブランディングに特化したコンサルを行っている方で、当社とは協業したり、ご指導いただいたりという関係にあります。
カテナの創業者・小宮善継さんは、私の高校の一回り上の先輩で、当社が創業してまだ間もない頃に飛び込みの電話を掛けて会っていただいたというのが出会いのきっかけでした。「恐竜はなぜ絶滅したのか、進化論で言われている通り、環境に適応できなかった種は滅びる。環境変化に適応できた者だけが生き残れるのだ」。そんな話をしてくださったことを今でもはっきりと覚えています。
ダーウィンが「種の起源」の中で 、「最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残れるのでもない。唯一生き残れるのは、変化できるものだ」と書いていることは有名ですが、まったくもってその通りだと思います。
ところが、私たちは変化が嫌いです。ホメオスタシス(生体恒常性)という言葉がありますが、生物はたとえば体温が変化しそうになると、体を再適温に合わせるために体温調整機能を働かせることによって、自分の体、生物としての個体を維持しようとします。そんな生理的メカニズムの一種であるかのように、私たちは自分の属する組織環境が変化しようとすると、それに抗するかのように、一定のところに留まろうとして、変化と反対方向へ向かう心理的作用が働きます。心理だけではなく、発言や行動にも現れる場合が少なくありません。
一見すると個が維持できるように見えても、実は種が維持できないならば、結局、個は維持できないはずなのですが、氷河期が訪れるというような大きな変化というのは、そうそう毎日起こるわけではありませんから、ホメオスタシスのような生体の維持機能は毎日の生活に合わせて作られていたとしても不思議はありません。
個体の維持と種の維持。これらは常に葛藤する関係、軋轢を生む関係で、生物は生きてきたのかもしれません。しかしながら、人間には「知」という機能もあります。学習機能と言ってもいいかもしれません。この学習機能をいかに使って、自分のホメオスタシスをコントロールできるか、コントロールできる集団でありうるか、そんな視点がこれからのビジネスには必要なのかもしれませんね。甲斐荘さんの著書「インナーブランディング」の意図するところも、そういうことであるのだと思います。
社会構造の変化に負けないためには、変化の直視は避けられません
こんにちは。オノです。週末は、いかがお過ごしでしたか。ワタシは、あちこちのネット通販サイトで購入したものが、週末一気に届き、段ボールの整理やら何やらで、あまりゆっくりくつろげる休みではありませんでした。その中には、ちょっと感動した商品もあったので、おすすめしたいところですが、それはまた後日。
最近、いろいろな人と経済情勢について話す中で「社会構造の変化」ということが、よく話題に上ります。多少、会話する相手によって話の切り口は違いますが、共通するのは、「リーマンショック以降、100年に一度の世界的な不景気に陥っている」というようなことだけでは語りきれない変化の中にある、という認識です。
人口構造の変化、地球温暖化の影響、クラウドコンピューティングなどネットワーク技術の発達による変化。社会が想像以上に早いスピードで変わっていくと感じられ、ちょっと焦ります。特に既存のビジネスモデルが、果たして今後そのまま残っていくのかどうか、それさえ予測がつかないのですから、いやはや。でも、予測できないなら、できないらしく、残らないことをシミュレーションする必要があります。
最も変化が顕著な事例のひとつは、自動車産業かもしれません。トヨタや本田のハイブリッドにおける技術は確かに現時点では世界のトップレベルにあると思いますが、電気自動車へのシフトを考えるとまったくもって安泰とは言えない状況です。
中国は国家戦略として、アメリカはシリコンバレーが後押しする形で、日本以上に早いスピードで電気自動車へのシフトを進めているとそうです。バッテリーの生産に欠かせないリチウムを豊富に持つ中国は、リチウムを使った製品の輸出はOK、リチウム自体の輸出は禁止という方針だ聞いています。
世界がそんな状況であるにもかかわらず、日本の企業は守るのが精一杯になっています(他社ごとではありません)。金曜日に、食事をご一緒したイニシアコンサルティングの丹生さんの受け売りですが、40年前、これからはバイクだという時代に、日本にバイク関連企業は300社存在していたそうです。そして、20年前、ロボット関連企業がやはり300社あったのだとか。そのくらい当時の日本にはまだまだベンチャー魂のようなものがあったわけです。ところが、今、電気自動車に取り組む企業の数はどれだけあるのでしょうか。
グローバル化の波もじわじわと押し寄せてきていますね。コールセンターがインドにあるとか、オフショアでプログラム開発するなどということは既に知られていることですが、グローバル化が進むと、ビジネス構造も当然変わります。私たちの業界はまだまだ先だろうなどと思っていると、とんだ間違いでしょう。現に、当社にさえ、中国やインドはもちろん、ベトナムからもセールスのメールが届きますし。
「こんな時代に日本の企業が生き残るには、グルメ指向しかない、しかも、お客様は神様型ではダメ」というのが 丹生さんの意見でした。ここでいうグルメ指向というのは高付加価値、「お客様は神様型ではない」というのはプロダクトアウトとも言えますし、提案性の高さということだとも言えるでしょう。たとえていうなら、ユニクロのようなことだと思います。
日本の企業が負けない強さを身につけていくためにも、私たち消費者はもっと高い要求を企業に対して行っていく必要があるのかもしれません。同朋企業への愛のムチとして。
高付加価値という方向性で価値を高めるのか、別の方向性で価値を高めるのかはそれぞれの企業の判断によって異なるかもしれませんが、この時代に、企業価値を再定義することは多くの企業にとって、必須だと感じます。足下を固めるというのでしょうか。反対に、一番良くないのは、足下を固めずに、変化自体を直視せず、目先の数字を追い急ぐことです。この先、何十年か、生き残るためという視点でモノを考える時代。それを考えることも、そういった発想の必要性を社内に伝えることも経営の責務ですよね。
がんばれニッポン、がんばれ自分。。。
NHK大河ドラマ「天地人」- 絆と理念
今年の初めからずっと観続けてきたNHK大河ドラマ「天地人」も、いよいよあと3回。11月22日で最終回になります。
「義」とは? 「愛」とは?というような哲学的なテーマもさることながら、心優しくも泣き虫だった兼続が大人物に成長する過程や、妻であったお船、兼続の主君であった上杉謙信、上杉景勝、親友であった石田三成等、登場人物のキャラクター的な魅力に引き込まれ、毎回感動して観てきました。あと3回で終わってしまうと思うと、ちょっと残念な気分です。
いろいろと考えさせられることの多かったこのドラマですが、やはり一番心を打たれたのは、上に立つ人が貫き通そうとする「理念」と、縦横関係なく描かれていた「絆」かもしれません。
11月1日(日)の放映で、「絆とは自分が相手のために何をできるかと思い続けること」と、お船が娘であるお松に教える言葉と、伊達政宗が米沢について兼続に語った「小さいながら、この地は一つの天下をなしている」という言葉が印象的でした。
ドラマでの「絆」は、兼続と主君・景勝の間にもありましたし、兼続と朋友たちの間、お船やその子どもたちとの間にもありました。特に、「義」という一見カスミのようなことを掲げつつも、サムライ自ら田畑を耕すという合理的目的主義を仲間と共有しながらの行動は、絆という観点からも、行動基準という観点からも、感心するものがありました。
また、伊達政宗の言葉「天下」が意味するのは、「天下とは支配ではない」ということ。それを、兼続を含め、当時、わかっている人たちはわかっており、それこそが政治的理念であり、統治者としての理念なのですが、かといって、「天下イコール支配ではないとして、では何なのか?」については意見がいろいろあって、だからこそ誰側につくのか、という政治的判断が分かれていたのだと思います。
「理念」を重んじ、「絆」を重んじた直江兼続の生き方は、経営者ごころに刺激を与えてくれるものが多々ありました。
でもねぇ、なぜか私の周りで「天地人」を観ている人があまり多くありません。大河ドラマ通のM君、ぜひ語り合いたいです!