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10年後から戻ってきたら

世界価値観調査によると、
日本の20代の「クリエイティブ・冒険志向」は
59カ国中、最下位なのだそうです。


しかし一方で、アドビが行った別の調査では、
世界5カ国計5000人が選んだ「最もクリエイティブな国」は日本でした。


クリエイティブだと認められているのに、
「いや、そんなことありません」
という状況。どういうことなんでしょう。


私の勝手な推測ですが、
もしかしたら、一つ目の調査は、日本人の特徴である「謙遜」が
強く回答に出ていて、
「当てはまる、と言い切るほどでもないし、
多少当てはまる、でもないから、
当てはまらないにしておくか」と
控えめに答えているのかもしれませんし、
2つ目の調査は、
漫画やアニメなど、一部の日本発の作品が
世界的に見るととても独創的で、
ものすごくクリエイティブだと評価されているので、
日本=クリエイティブに
つながっているのかもしれません。
ただ、その一部の作品も
日本から生まれているわけなので、
やはり日本にクリエイティブを生む素はあるのでしょうね。


それにしても、
この2つの調査を見て私が感じるのは、
「もったいない」という気持ち。


本当はすごい力を持っているのに、
謙遜して使わないままでいるのか、
それともすごい力を持っていることに気づいていないのか、
今はまだ力はないけど、
これからつけられる可能性があると思っていないのか。
いずれにしても、もったいない。


これはもしかしたら、
日本の社会が失敗に厳しいということとも
関係しているのかもしれません。


最近、「失敗したら終わり」感が
社会に広がっているなあと感じます。


うちの長男も中学時代、
どうでもいい小さなことでも(そう表現するのもなんですが)、
あまりにトライしなかったので、
「とりあえずやってみればいいじゃん」と話したら、
「失敗したらどうする?」と言うので、
「いいんじゃない?それでも。たいしたことないから」と伝えると、
「だめだよ。先生から、失敗したら終わり、って、いつも言われている」
と返してきました。

確かに、失敗したら終わりのことはあります。
特に中・高生が陥りがちなSNSトラブル。
軽い気持ちで書いた文章を読み返すこともせずに投稿して、
取り返しがつかない事態を招く、ということは少なくありません。
でも、なんでもかんでも、
失敗したら終わりじゃない。
失敗は絶対にできない!と思っている若者が多いとしたら、恐ろしい!


そう思って、ちょっと調べてみたら、
「新入社員の8割が失敗することに不安を感じている」
という調査結果を発見。
個々の回答を見ると、
「失敗は恥ずかしいから」
「失敗すると気分が落ち込むから」
「失敗を背負いきれないから」
などの声があります。


むむむ。
クリエイティブは、挑戦しないと生まれないし、
まったく失敗のない挑戦なんてないので、
これでは新しいものは生まれないと思ってしまいます。
社会が大きく変わらないといけないのかもしれません。


一方で、挑戦に向かって、自分でもできることがあります。
それは、劇作家の鴻上尚史氏が言っている方法で、
「自分は、たまたまタイムマシンに乗って
10年後から戻ってきた」という設定を作ること。


たとえば本当は50歳なんだけど、
たまたま40歳に戻ってこられた、と思い込む。
そんなふうに思えば、
挑戦したいことがあってなかなかできない人も、
何をしたいかわからないけど何か変えたい、と
思っている人も、今すぐに動くことができるはず、と、
鴻上氏は言っています。


確かに。
10年後、「あのとき始めておけばよかった」
と感じるかもしれないことを始められる。
「ラッキー!」とさえ思えてきますね。


皆さんはいかがでしょう。
10年後から戻ってきました。
さあ何を始めますか?

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