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その信念、だれの信念?

「ぼくには、ゆずるは止められない」


2014年、フィギュアスケート・グランプリシリーズ練習時、
羽生結弦選手は、氷上で他国の選手にぶつかり、
頭に怪我を負ったにもかかわらず、その後本番に出場。
無事にスケーティングできたものの、
コーチであるブライアン・オーサー氏は、記者から
「安全を考えたら、出場すべきではなかったのでは?」
と聞かれ、こう答えました。


今回の五輪は、昨年11月の故障が原因で氷上練習はほとんどできず、
ほぼぶっつけ本番の出場。
当初、羽生選手が計画した本番のプログラムには、
さまざまな4回転ジャンプがこれでもかと詰め込まれていました。
ブライアンコーチは、新しい4回転ジャンプも含んだプログラムには
反対していたようでした。
羽生選手のジャンプは他の選手とは比べ物にならないくらい美しく、
完璧なので、3回転でも高得点をもらえる。
だから、失敗せず、
着実に点数がとれるプログラムにしたかったらしいのです。


でも、羽生結弦選手は自分ができると信じていることを
やらないで終わらせることができない選手。
結局、昨年の怪我の原因になった4回転ルッツは飛ばないことで同意を得たものの、
ほかの4回転は詰めこまれたまま。


オーサーコーチは、
あるインタビューで羽生選手についてこう語っています。


「彼はまだ若い。彼の目的は『進化』することなのだ。
そして信じられないくらいメンタルが強い。
ぼくは彼を引き止めることはしない」


そして、今回の五輪。見事に金メダルです。


すごいですよね。
あの状態から、本当に1位。
強い、強いメンタルです。
受賞後のインタビューでコーチも言っていましたね。
「信じられないくらい心が強い。ほかの惑星から来たみたいだ」って。


『エリート・マインド「勝ち抜く力」』の著者、
行動心理学者のスタン・ビーチャム博士は、
「勝ち抜く力」について、著書のなかでこう言っています。


「パフォーマンスのうち、
何%がメンタルで何%がフィジカルか、という議論があるが、
私は100%メンタルだと思っている」


それは、こういうことらしいです。


「心は意識と無意識という2つの大きなカテゴリーに分かれていて、
無意識は潜在的な信念、「自分が真実だと思い込んでいること」の住処。
無意識が人の体を支配している時間は、
全体の90~95%に及ぶと考えられている。
この無意識のコントロールこそ勝敗を分ける鍵である」


で、信念というのは、
本当は家族や周囲の人から植え付けられたものであることも多い。
だから、今持っている信念を疑って、
新しい信念を作ってもいいいのだ、と言っています。


たとえば、親から「~ちゃんは、運動は得意じゃないけど、お絵描きは得意ね」
と言われ続けていたら、そう思いこんでしまう、ということなんです。
信念は無意識だから、ほとんどの時間、自分は運動が苦手でお絵描きは得意、
と思って生活することになる。
すると、運動の時間はやる気がなく、
お絵描きの時間はイキイキすることになります。
パフォーマンスは100%メンタルって、そういうことなんですね、、、


そう考えると、羽生選手は、
「自分はできる。自分は絶対王者だ」という思いが
信じられないくらい強いんでしょうね。
「ジャンプが飛べないかもしれない」なんて1%でも思ったら、
飛べないですもんね。
「できる」「2連覇する」と信じるから、実現できるわけです。


ビーチャム博士は言っています。


「ごく普通の人間でも一流になれる」と。


みなさんは、自分が「苦手」と思っていること、ありますか?
それ、もしかしたら周囲に植え付けられた思い込みかもしれません。
「得意」と思ってやってみたら、結構うまくできるかもしれませんし、
そのためのトレーニングをしたら、とんでもなく成長できるかもしれません。
何だか、やる気になってきますね。

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