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『組織・経営・リーダー論』カテゴリの記事

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今売れているホリエモンこと堀江貴文氏の本「多動力」。 社内で回し読みしているその本を、私も借りて読みました。


ホリエモン。
この方は、私の想像というか、妄想に出てくる一人です。
どんな妄想かというと、
「もし、この人が総理大臣になったら、日本はどうなるだろう?」。
ホリエモンの他にも、例えば、孫正義氏、糸井重里氏なども、
この「もし、この人が総理大臣になったら?」の妄想に登場します(笑


さて、ホリエモンの「多動力」。
想定内のことが書かれていて、新鮮味はありませんでしたが、
内容的には同意できることばかりで、ある意味、共感もしました。


読んでいない方もいらっしゃるでしょうから、
どこまで感想を書くか、若干躊躇しながらも、
率直に書こうと思います。


共感、9割以上したんです。
でも1割ぐらい、何かこう共感できないザラっとした部分がありました。
9割共感したなら、普通はそっちを書きたくなるものですが、
なぜかできなかった1割について、今、書こうとしている。


この心理は何なんだろうな?
これを書きながら考えているところです。


まず、どうやって与えられた命を有効に使うか、
そのハウツー本としては「そうだよな〜」と思える。
とてもいいことをたくさん言ってくれています。
例えば、、、

学校というのは平均点の子どもを作る工場のようなものだから、
どこかに一方に偏り、バランスが取れていない人間が集団に交じっていると
不安を覚え、無理やり矯正しようとする。


とても共感します。


でも、、、
全体的には人として、ホリエモンの書く生き方をしたいかというと
私にはそうは思えませんでした。
こうやって生きても私は楽しくないなと。


それは、次のような理由からです。
ホリエモンは、自分が楽しく生き、自分が好きなことと、
自分が達成したいことを達成することを、
人生の最大の楽しみにしているように見えます。
創造性の面も効率最優先に見えます。
それはこの本のP218に「人生に目的なんていらない」
という章において、「今を楽しむことだけが、すべてなのだ」として
書かれています。
本の中ほどでは、電話してくる人さえ否定しています。


では、誰か他の人の悩みや苦悩を聞くこと、
誰か他の人の、その瞬間の人生の喜びを聞くこと、
それらは単なる邪魔であって、
聞くだけ損なのでしょうか。
そんな問いに対するホリエモンの答えは本の中にはなく、
明確にはわかりません。


ところで、、、
ホリエモンの価値観は、創造性の面も効率最優先に見えますが、
ムダ話を是として伸びている企業もあります。
ヤッホーブルーイングです。
https://www.advertimes.com/20170628/article253170/
個人的にはこっちの姿の方が興味も共感も湧きますね。


「多動力」におけるホリエモンの真意はわかりませんが、言葉の端々から、
自分の時間を乱すコトは歓迎しないという人生観なのだろうなと感じました。
一見器が大きそうで、残念ながら小さいな、と。
ですので、総理大臣の妄想は打ち砕け、
そのお友だちぐらいのところにいるといいかもですね(笑
「多動力よりも必要な○○力」。
この「○○力」の中にあなたは何を入れますか?


さて、今日は7月10日です。
九州で台風被害に遭われた皆様が少しでも安らかでいられますように。
読者の皆様が、この夏を謳歌されますように。
私自身が、この夏を楽しみますように!


ではまた来週。ブログでお会いしましょう!

先週、ある方が訪ねて来られて、ランチをご一緒しました。
企業の広報部門で媒体の制作管理や広報関連の仕事をされている方です。
熱意や理想、しっかりした使命感をお持ちで、
私より随分お若い方なのですが、お会いするといつも感心し、刺激をいただきます。

彼女いわく、「自分の仕事に最もぴったりくる言葉は『整理整頓』です」と。
ところが、こういった表現や考え方は一般的になかなか理解されません。
何となく、そこにはジレンマがありそうだと感じたので、
「佐藤可士和さんがこんな本を書いていますよ、まさに同じことを言っている」
と言って「佐藤可士和の超整理術 」という本を紹介したら、
まさに「我が意を得たり!」な感じの表情に。
手がかりになった様子でうれしかったなー!!


さて、今日、このエピソードを紹介するのは、私は彼女と同じ考えだからです。

あ、急に『整理整頓』と言われても、ピンときませんよね。
ここで私が言いたいのは、むしろ「整理」の方です。
「整理」とは、情報の整理、原因の整理、コンセプトの整理、意見の整理など、
物事をちゃんと捉えるための工程のことです。

5Sでも「整理」と「整頓」は分けられていますよね。
乱れた状態にあるものを整えるのが「整理」で、
不要なものを取り除くことも含まれます。
しかも「理」の字があるように、物事の筋道が整うことが重要なんですよね。

「整頓」も、整った状態にすることを意味しますが、
不要なものを取り除くことは含みません。
むしろあるべき位置にきちんと置くのが「整頓」です。

仕事では、混沌とした状態にある物事を、ちゃんと筋道を整えてクリアにした方が、
漠然と捉えて進めるよりも、いい仕事ができそう...。
きっとそこに異論がある方はいないでしょう。



ですが、、、世の中では「整理」をないがしろにすること、多いですね~
話は飛ぶようで、飛ばないのですが、、、

「書く」あるいは「構成する」などの作業も、
実はバリバリ整理が必要です。

おそらく文章が苦手な人は、
書く前には最初に整理が必要で、整理をしたら構成が必要で、
それからやっと書き始めるのだということを理解していないと思います。
「一番伝えたいことは何だろう」と考えて、一つに絞らなくてはいけない。
つまりは、ものすごくたくさんのことを捨てるということです。
何を捨てて、何を最後まで残すか、
何かを伝えたい人はやらないといけない。


構成も同様です。
広報誌などの誌面を作っている方が、
構成についてよく「見せ方を考える」と言うのを耳にしますが、
私は構成の本質はまずは「話の筋道を整理する」ことだと思います。
「見せ方」はその次ではないか、と。


さらにファシリテーションもまさに整理の世界です。
混沌としているかに見える場の状況を整理し、
道を示して議論を前に進める、そんな役割でしょうか。

あ、当社の社外取締役の川添さんはコーチングのプロですが、
コーチングという世界もまさに相手の頭の中を整理する仕事ですよね。
いつも私の脳みその整理を手伝ってもらっています。

整理を怠った場合の最もばからしいリスクは、やり直しや無駄。混沌が続くストレスです。
整理することの意義、もう少し見直されるといいな、と思います!


...と、偉そうに「整理」を語ってみました!
私自身は、、、机の整頓は苦手です(>_>)
捨てるのは得意です!
が、潔いがあまり、後悔することもしばしば(笑

6月も最終週。2017年の後半が始まります!
どうぞ素敵な1週間でありますように!

170619_takachiho.jpg先週の月曜日は九州(宮崎)に旅行していたため、メルマガはお休み。少しご無沙汰いたしました。
宮崎県は、出張を除くと初めての訪問でしたが、風光明媚な素敵なところがたくさんありますね。特に高千穂(写真)の自然が魅力的で、積極的にオススメしたいです。


さて、本題。
今年はすでに12回の外部セミナーのお話をいただき、うち7割以上が終了しました。今日は、参加者の皆さんの様子を見ていて気づくこと、シェアさせていただきますね。
セミナーといっても、ワークショップによる実践的なものが多いので、4〜5人単位でディスカッションしていただく時間がたくさんあります。


すると...

「場」に対して意識を向ける方と向けない方がいることがわかります。


「場」への意識とはどういうことかというと、その場に今何が起きていて、他の参加者はどう感じており、自分はどう発言しどう振る舞うか...に対する意識です。
そして、ごく一部の人を除いて、多くの人たちは場に対して意識を向けていないように見えます。


少し別の切り口で言うと、
どんな場でも能動的に発言する人と受動的な人がいますよね。
でも、私がここでお伝えしたいことは、
能動的が是で、受動的が非ということではなく、


(1)積極的に発言するあまりに、場を占領してしまう人がいる
( 2)消極的なあまりに、場での役割を発揮しない人がいる
というこの2点です。


言い換えると、もし4人でディスカッションしているなら、
自分の発言量が4分の1を大幅に超えて、半分以上であり続けていたら、
他の人への意識の向け方が足りないと気づきたいところです。
反対に、自分の発言量が4分の1に大幅に満たないのであれば、
役割が発揮できていないと気づきたいところです。
これが今日のタイトルにある分数で役割を考えるということです。


前者の、場を占領していることに気づかない人たちは、
多くの場合、悪気はありません。
それどころか、自分がこの場をリードしなければならないと思っていたり、
他の人を楽しませようとしている場合さえあるようです。
で、他のメンバーたちが楽しそうでいる時はまだいいのですが、
あまりノっているようには見えないのなら、よくありませんね。
しかし、残念ながら「自分がリードしなければ」という意識が強すぎると、
他の人の様子が見えなくなるもののようです。


後者の、発言が少なく、4分の1の役割を発揮していない人たちは、
まずは自分には最低4分の1の役割を果たす責任がある
という認識を持ってほしいですね。
ただ、仮にそういう認識を持ったとしても、
発言が少なくなる人にも当然理由があるようです。
観察ベースの話ですから、確証はありませんが、
次のようなパターンが多いと感じます。


一つは、話のスピードについていけておらず、
何かわからないけど、何をどう聞けばいいかを考えてしまっていて、
「よくわからない」と発することに気後れしてしまっているケース。
「え、どういうこと?」の一言でいいと思いますよ。発してみてください。


もう一つは、誰かの発言に異論があったり、
違和感を感じているのに、
相手に気遣いをして、言い方を考えているうちに、
結局は口をつぐんでしまうケースです。
あるいはタイミングが遅れてしまうケースもありますね。


しかし、実は、声が大きく場を占領している1人の発言内容に対し、
他の3人とも理解していなかったり、違和感を感じているという場合もあり、
誰かが勇気を出して発言したら、賛同する人が現れて、
方向性が変わっていく...なんていうことも起きます。
誰の意見も求められていることを信じてみてください。


場に意識を向けながら、結論を出していく。
協働作業にはそういうことが不可欠なんですね。
私たちの仕事でも、そういう姿勢が必要です。
もちろん私自身、ある瞬間、別のことに関心が向かって行き、
場への意識が弱くなることはあるのですが、
それでもそれが大切だと知っていると、修正をかけることができます。


協働作業では分数で場のバランスを見る。参考になれば幸いです。
どうぞ素敵な1週間をお過ごしください!


ヘアサロンで待つ間に、ELLE JAPON 6月号でこんな記事を読みました。
それは、facebookのCOO、シェリル・サンドバーグさんのインタビュー記事です。
これを書く今、手元に現物がない上に、ちょっと記憶が曖昧なのですが......
 仕事であっても泣きたい時には泣いていいし、
 仕事中の自分とプライベートの自分は一つのものであっていい、
というような働く人へのメッセージだったと思います。とても印象的でした。


これを読んで、サンドバーグさんに関心を持った私は、ネットで検索してみました。
すると、さらに興味深い次の2つのコンテンツを見つけました。


海部 美知さんによる「シェリル・サンドバーグの覚悟とデータ業界での女性の躍進」
(日経ビジネス/2013年4月16日)


TEDでのプレゼンテーション「何故女性のリーダーは少ないのか」


それらを見て考えたこと、たくさんありすぎます(笑)
が、あえて一つに絞って、
「ハイディ&ハワード実験」とそれに対する彼女のメッセージを紹介します。


「ハイディ&ハワード実験」というのは、コロンビア大学経営大学院と
ニューヨーク大学の教授が2003年に共同で行った実験で、
ある起業家の成功に関する紹介文を学生たちに読ませ、
それが、ハイディ(女性の名前)という起業家の実例とした場合と、
ハワード(男性の名前)という起業家の実例とした場合とで、
人が感じる印象がどう変わるのかを調べるというものでした。


実際のモデルは、ハイディ・ロイゼンという女性起業家でした。


実験の結果、男女いずれの学生も「立派な業績である」と評価。
しかし、「この人を好きか」という質問に対しては、
なんと、ハワードという名前で紹介を受けた学生たちの方が、
圧倒的に好感度は高くなったそうです。
まったく同じ内容であるにもかかわらず、
ハイディに対しては「身勝手で抜け目がない」などの印象を持つ人が多いという
結果になりました。


サンドバーグさんは、
出世と好感度の関係が、男性の場合は正比例するけれど、
こと女性の場合は反比例し、そこに問題があるとTEDで語っています。
そう感じるのは、男性が女性リーダーを見た場合だけでなく、
女性が女性のリーダーを見てもそうであるようです。
女性が出世しても良くは思われないということです。


さて、、、、
この話を我が身に参照したところ、少し似たようなエピソードを思い出しました。
それは、女性経営者、言い換えれば「女社長」に対するイメージについてです。
私は、最近でこそ時々ブログに動画を挟んでいるので、
先入観を持たれることは少なくなったと思いますが、
以前はよくセミナーの参加者の方から、
「もっとバリバリの女社長...って感じの方なのかな(厳しい人だとイヤだな)と思って
参加したのですが、そうじゃなくて良かったです...」
というような感想を言われることがありました。
ウチの某社員も、面接に来る前は、そう思っていたそうです(笑)


バリバリの女社長というイメージって、どういうものなんでしょう?
なんとなくですが、想像してみると...


・ハキハキしていて、滑舌が良く、声も大きい?
・いろんなことを一刀両断にぶった切りそう?
・もしかしたら、原色のスーツを着ているイメージもある?
・部下に対して、小言や注文が多そう?
・二枚舌を使いそう?
・ロジカルと言うより感情的?


こんな感じですかねぇ〜(笑)
いえ、私が思っているわけではありませんよ。
世間で言うところの「女社長」のイメージを想像してみただけです。
このイメージっていったいどこから来るのでしょうか?
言ってみれば、いわゆる「やり手ババア」と言う語感のイメージですよね。
でも、「やり手ジジイ」って聞いたことないなー


想像でモノを言ってはいけないのですが、
おそらく自分の周りに女性の経営者が存在しなくても、
いえ存在しない人ほど、こういったイメージで見てしまうかもしれませんね。
ある意味これは、「ゆとり世代」と言う言葉に対して、
勝手にステレオタイプのイメージを抱いてしまい、
知らず知らずに先入観を抱くのととても似ています。
別に悪気はないのです。


ここでは先入観と書きましたが、
人が先入観を抱くのは、何かしら歴史的な記憶があるからだと思います。
例えば、女性リーダーにも系譜があり、歴史があります。
私自身はそれを語れるほどの知識がありませんが、
私が20代だった頃のモデルといえば、
今は亡き英国のサッチャー元首相や初の女性党首だった土井たか子さん、
経済界では、80年代に注目された人材派遣会社ザ・アールの奥谷禮子さん、
高島屋の石原一子さんなどが、先駆者のイメージですね。
その頃、当社のお客様でも化粧品メーカーやサービス業などの分野において、
女性で部長職に就いていた方はいらっしゃいました。


ただ、ぶっちゃけ、私が20代の頃に、
こうなりたいと憧れる雰囲気の女性リーダーはいませんでした。
がんばっている先輩たち、と言う感じでした。
言葉を選ばずに言うなら土井たか子さんの赤いスーツに代表されるような
がんばっているイメージに違和感がありました。
私が求めるのは、もっと柔らかいイメージだったからです。
ですが、その方たちのお陰で歴史は切り開かれていったわけです。
まさに過渡期ですよね。


だから、今の女性リーダーに対するイメージや先入観も、
そんな歴史の中で生まれてきたものだとも思います。


シェリル・サンドバーグさんも
出る杭になると叩かれるから、
自分は控えていようと思った時期もあったようです。
そして、叩かれるのを覚悟の上で、2013年に「Lean In」と言う本を出しました。
「Lean In」と言うのは、一歩踏み出そうと言う意味だそうです。
女性が社会の重要ポストに半数はいる、そんな社会を目指して。
なのに、この本を批判したのも、また女性だったらしい。。。涙
私はまだ読んでいませんが、読んでみたくなりました!
まずは、女性、男性という先入観、
自分にはどのくらいあるのかなという自問が必要ですね。


まもなく梅雨入りですね。
雨にも負けず、素敵な1週間でありますように!

170516_warao.jpg

先日、表参道の駅構内で
PERSOLグループの広告「はたらいて笑おう。」というポスターを見かけました。


スティーブ・ジョブズとともにアップルを創業したエンジニア、
スティーブ・ウォズニアックと、
85歳の現役のファッションモデル、
カルメン・デロリフィチェが笑っている写真に、
「はたらいて笑おう。」というヘッドコピー。
とても素敵なコピーだし、魅力的な人選だと思いました。


働き方改革の必要性が叫ばれ、ブラック企業が問題視される中、
実際に、働いて笑っている人はどのくらいいるのでしょうか。


2013年のマイナビの記事によると、
仕事をしていて楽しいと感じている人は半分強(57.4%)でした。
1日8時間勤務とすれば、1日の3分の1以上を仕事に費やすのですから、
楽しみでありたいものです。


さて、仕事を楽しむということを少し脇に置いておくと、
人生を楽しむことについてはどうでしょう?
人生を「楽しもう」とするかしないかは、自分次第です。


私の周りには人生を楽しんでいるように見える人が多いです。
彼らの共通点は、ヒトとの関わりを大切にして、
コト(場といってもいい)をつくりだそうとしている点。


たとえば、ある友人は、ダンスサークルのような場をつくり、
サンバ、サルサと踊れるお店に定期的に繰り出しています。
また、ある友人はお互いにキッチンを解放しあって、
料理して食べるパーティーを始めました。
いずれの場にも、実は私も時々おじゃまを...笑


テーマやコンセプトを持って続けるような性格のものでない場合も、
口実を設けて、コト(場)をつくっている人が多いです。
気軽なところでは、ご飯のお誘いです。
「近メシ」という言葉があるように、
単なる社交辞令で使われる場合もあるようですが、
楽しんでいるように見える人は、必ず本当に連絡してくれます。
毎月1−2回誘われ、私も1−2回誘っているという感覚があります。


楽しむことに貪欲な彼ら彼女らは、コトに興味を持ったり、
コトでつながろうとしているように見えて、
実はヒトとつながろうとしているのかもしれません。
しかも、主体的に。


話を元に戻します。
私は、楽しんで働くためのヒントがそこにあるような気がするのです。
魅力的なヒトと仕事をすることは楽しいですし、
反対に、関係が良い状況にあると、自ずとヒトに魅力を感じたりもします。
たとえ協働して何かを達成し合う関係になかったとしても、です。
反対に、コトを面倒とか、敷居が高いと決めつけたり、
ヒトと距離を置いている方が楽だと決めつけていると、
もしかしたら自ら楽しむことを制限してしまっているかもしれません。
...と決めつけてかかるのも良くありませんし、
べき論を振りかざすつもりもありませんが。


人生を「楽しもう」とするかしないかは、自分次第であるように、
仕事を「楽しもう」とするかしないかも、自分次第ですね。


「はたらいて、笑おう。」
そんなふうに仕事と向き合えたらいいですね。


どうぞ素敵な1週間でありますように!

先週の金曜日、RCI(関係性開発協会)のワークショップ
「関係性の智慧に目覚める」に行ってきました。
それはRCI解散前の最後のイベントでした。
残業しないと土曜日に仕事をしなければならない、、、、
そう葛藤しながらも、参加を決断したのは、
CRR JapanのCLOである森川有理氏の登壇だったからです。
ゆりさんという呼び名で呼ばれている森川さんは、
システムコーチングの大御所。
過去4度ほど接点があり、以前から大ファンでしたので、
結果、土曜日に仕事をすることになりましたが、
行って良かったと思いました。


今回参加してみて、たくさんの学びや気づきがあったのですが、
今日、ここに書きたいのは「聞いている」「見ている」ことを示すことが、
お互いの関係にとって、とても重要だということです。
よく「リーダーは褒めよ」と言われますよね。
でも、私は、どうしても「褒めよ」という語感には上から目線を感じ、
部下をコントロールしようとしているかのような違和感があって、
しっくり来ませんでした。でも、
「あなたの話を聞いている」
「あなたのことを見ている」はしっくりきます。


ゆりさんは、まず成果を上げるチームの要素として、
ダニエル・キム氏が挙げた4要素を紹介。
三角形を上から4層に分け、
上から「成果」「行動」「思考」「関係性」とし、
上の2つは目に見えるけれど、下の2つは目に見えない。
「関係性」が「思考」に影響を与え、
「思考」が「行動」に影響を与えると語りました。


では、「感情」はどこに位置付けられるのでしょう?
その疑問を質問という形で私はその場に出しました。
すると「関係性」が「感情」をつくり、
「感情」が「思考」に影響する...、
そんな構図が見えてきました。


さて、関係性と聞いて、あなたはどんな経験を思い出しますか?


実は、この問いは、ゆりさんがその場でしたものです。
良い体験(光)を思い出す人もいれば、
悪い体験(闇)を思い出す人もいますよね。
その問いかけから、その後、二人ひと組で自分の体験を語り合うという
ワークにつながっていくのですが、
その前にゆりさんはご自分の体験を話しました。
それは光と闇の両方にからんだエピソードでした。
(以下、私の理解が違っていたらごめんなさい...を前提とした話です)


ある時、ゆりさんはアメリカで開かれた会合に参加していました。
コーチングか、システムコーチングか、リーダーシップかを学んだ
そのような人たちの会合だったようです。
世界から集まった人たちの中で、アジェンダもなく、
意見を述べたい人が次から次へと前に出て行き意見を述べる、、、
そんなプログラムだったのだと想像します。
さらに想像ですが、参加者にチャレンジさせる機会という意味もあったのでしょう。
いろんな人が登場しては自分の意見を述べる中、
ゆりさんは勇気を振り絞って、自分も発言しようと出て行ったそうです。

「でも、誰も私の話なんて聞いてくれませんでした」

ゆりさんはそう語りました。
勇気を出して、前に出てみたものの、周囲の反応に体が固まってしまったと。
しかし、そのとき、CRRの創始者の一人、フェイス・フラーがその場にいて、
こう言ってくれたのです。


「I'm listening to you.」


ゆりさんは、大多数の人が聞いてくれなかったとしても、
たった一人の人が「聞いている」と言ってくれたことで、
勇気づけられ、固まっていた体が力で溢れたそうです。
人はその一人がいることがとても重要なんだと気付いたと語りました。


私、これが、めちゃめちゃ刺さりました。
小さな意見でも、若い人の声でも、
「I'm listening to you.」と言える人でありたいなと思いました。
別の言い方をすると、見ている人でありたいなということでもあります。
そして、「リーダーは褒めよ」が嫌いな理由もわかりました。
それは結局、マニュアルチックな発想に感じるからです。
褒めておけばうまくいく、、、、そんな訳ないだろう!と思うからです。
純粋に「すごい!」「素晴らしい!」を言うのはイヤじゃないしね。


「I'm listening to you.」と言える人でありたいのに、
私は、これまで失敗も多々しています。
でも、聞ける人でいること。見守る人でいること。そうありたいと望むこと。
それは、なんか、しっくり来ますね。

あなたはどんな関係を築きたいですか?
花粉が厳しい季節ですが、どうぞ良い1週間を!

先週3月2日(木)3日(金)の2日間、
インターナルブランディングのための戦略ロードマップ策定講座」
講師として登壇してきました。
主催は宣伝会議、昨年に続いて2度目の開催です。
今日はそこでの私の学びをシェアさせてください。

この講座は座学ではなく、ワークショップを通じて実際に計画書を作成し、
ロードマップに落とし込み、プレゼンのロールプレーまで行うというもの。
大半の方はどこから考えていいのかわからない...とか、
問題意識はあるものの戦略的に組み立てるにはどうしたらいいか...
という状態で参加されていますが、
全員が素晴らしい計画を発表し、見事修了されました。

私は講師の立場にありますが、
ワークショップを行うと、私自身、何かしらの気づきや学びがあります。
今回の大きな気づきは次の2点です。

《その1》問われると考える「人の力」とそれを生む「問いの力」はスゴい!
《その2》ついつい表課題に向かっていってしまうのがビジネス社会?


というわけで、今日は欲張らずに《その1》について紹介します。

今回私が改めて感動したのは、
人は誰しも自ら考える素晴らしい力を持っているということです。
この講座は、考えるプロセスを13に分けて、Step by Step で進めます。
各社事情が異なるので、自社にとって今何が必要なのか、
その答えは各自が自分で出さなければなりません。
13のプロセスの前半で多少横道にそれてしまっても、
多くの人が途中のディスカッションやフィードバックを経て、
どんどん軌道を修正し、最後はいいところに着地しました。
もちろん荒削りな面は残ります。
でも、わずか2日間なのですから、アウトプットの完成度よりも、
本質的なことをどれだけ吸収したかの方がはるかに重要で、
その吸収した感じがビンビンと伝わってきました。

私がここでお伝えしたいのは、
人が自ら考える力のスゴさと、それを支える問いのスゴさについてです。
というのは、この講座の基本部分は「問い」でできています。
「問い」が命の講座です。
問われると人は自然と考えてしまう生き物なんですね(笑)
だから、答えなんて与えなくていい。
問われれば答えに向かっていく、それが人の力なのだ、と改めて思いました。


私は、ワークショップというライブの場で場の作り手に求められるのは、
場に起きている疑問や論点を速やかに察知して、
「問い」という形で場に返すことだと思っています。
特に別々の問題意識を持つ各参加者が答えを出す必要のある「講座」の場合、
そもそも1対1では教えることができないので、
個別Teachingではない形で学んでいただく必要があります
言い換えると、私は「講座なんだから工夫が必要だ」と思っていた面がありますが、
でも、よくよく考えてみると、これは講座に限りませんよね。
仮に1対1で教えることができる場であっても、
きっと学びの本質は自ら考えること。
だとしたら、教える側が意識すべきことは、
「良い問いを提示し、相手に考えを促すこと」なんだろうなと思います。
つまり、人材育成では、Teaching的なアプローチももちろん必要ですが、
Coaching的なアプローチも避けて通れないということですね。


アインシュタインは「問い」の大切さについていくつもの名言を残しています。
(といっても、出典はわかりませんが)
「大切なことは問うことをやめないことだ」とか、
「もし自分が殺されそうになって、
 助かる方法を考えるのに1時間だけ与えられたとしたら、
 最初の55分間は適切な問いを探すのに費やすだろう」など。
本当にその通り。問いが人の思考や行動を進化させるのですね。

良い問い。自問。
それは、部下だけでなく、自分自身をも成長させますね。
すごいな、問いの力。


あなたには、自分の人生に影響を与えた問い、ありますか?
問いの力、あなどれませんね。
今週も素敵な1週間でありますように!

同じ出来事に遭遇しても、人の感じ方は様々です。
お客様からの一言をどう受け止めるのか、とか、
進行中のプロジェクトは果たしてうまく進んでいるのか、とか、
今日の会議の参加者は同じ認識に立てているだろうか、など、
自分が感じていることと、人が感じていることが一致しているとは限りません。
むしろ一致していないケースの方が多いのではないでしょうか。


この不一致の状況に対して、一致させた方がいいこともありますが、
まず一致していないということを共有するだけでいい場合もあります。



ところが、私も含めて上に立つ人は、
ときどき力で強引に一致させようとしてしまうことがありますね。
自分の見方が正しくて、相手の見方は正しくない(浅い、不十分である等)と
主張してしまうのが、その典型です。
この時に上に立つ人の心の中には、
 自分が気づいたことを相手は気づいていないのだから、
 ならば教えておこう...
というような気持ちがあるのではないでしょうか。



でも、よくよく考えてみると、
これはおかしな話です。
自分の感じたことと相手の感じたことが違うということは、
自分が気づいたことを相手は気づいていないと同時に、
相手が気づいたことを自分は気づいていないということだからです。



たとえば、私たちはいろいろなお客様の会議に参加して、
ファシリテーションを提供しています。
大抵の場合、2名で行います。
そして、それが終わって二人で振り返りをする時、
やはり別々のことを感じていることがあります。
ファシリテーションの質やその場に起きたことについて、
私の方がポジティブでもう一人はネガティブの場合もあれば、
その反対のときもあります。


そんな時、状況認識を一致させようというような意識が働くと、
この振り返りは意味を成しません。
状況をいろいろな視点から見るために二人で参加しているからです。


つまり二人以上の人間が状況を捉えようとするときのマインドセットとして、
お互いに「そういう見方もあるのか...」というスタンスを持つことが
とても重要ですよね。



ですが、つい忘れてしまうことがあります。
部下を教育し、育てなければという思いがあればあるほど、
そうなりがちです。
悪気はありません。悪気がないからこそ、曲者だと思います。


部下に教わることはたくさんある。
「そういう見方もあるのか...」。
それは、おおらかで柔軟な自分を育てるために役立つ
思考のフレームワークだと思います。



あなたは、ほかの人の見方をどの程度受け入れようとしていますか?
今週も素敵な1週間でありますように!

週末、映画「海賊とよばれた男」を観てきました。
岡田准一演じる国岡商店の経営者・国岡鐵造のモデルは、
出光興産の創業者・出光佐三だと言われています。


27歳で石油に目をつけた鐵造のビジネスは、
業界の商習慣にとらわらず、いつもゲリラ的。
奇想天外な発想で常に難局を乗り越えていきます。
その不思議な魅力に、優秀な社員が集まってくるのですが、
では、いったいその魅力の本質は何だったのでしょうか。


私は、それは彼の理念や信念にあったのではないかと思います。
石炭の時代に、石油は国の発展に欠かせないエネルギーになると信じ、
日本の国益のために独立系の日本企業が石油を供給しなければならない。
そのために国岡商店は存在しているのだ、というのが彼の信念でした。
その信念に社員たちは共感し、それぞれが信じた。
具体的なエピソードはネタバレになってもいけないので書きませんが、
信念で結びついている組織ほど強いものはありません。



そもそも理念とは何でしょうか?
我が身を振り返ってみると、40歳ぐらいまで、
この経営理念というものが何なのか、しっくりくる答えが見つかりませんでした。
しかし、やがて、何のために存在しているのかという哲学的問いに
答えを持つことだと思うに至りました。
「理念=存在理由」であるという考え方です。



サイモン・シネックはプレゼン番組「TED」の中で、
存在理由を語る大切さについて、こう語っています。
「優れた組織、秀でたリーダーの伝え方には共通パターンがある。
それは、WHY、HOW、WHATの順に伝えている。
ところが、多くの組織やリーダーはその逆に伝える。
しかも、WHYを語らないリーダーも多い。
しかし、WHYこそが人の心を動かすのだ」と。


この3要素について簡単に整理すると、こんなことでしょうか。
WHY(何のためか、何を信じるのか、何のために存在するのか)
HOW(どういう手段で行うか)
WHAT(結果としてそれは何か)


「海賊とよばれた男」をWHYから語るとこうなります。

WHY:国岡商店は、日本の国益のためという信念で事業を行っています。
HOW:実現手段は、あらゆる方法であらゆる国から調達した石油です。
WHAT:私たちは、外国資本から独立した石油供給会社です。


でも、WHYを語らず、WHATとHOWだけで語ったなら、、、、

WHAT:私たちは、外国資本から独立した石油供給会社です。
HOW:あらゆる方法であらゆる国から石油を調達し、供給します。


ずいぶん印象が違いますよね。
確かに、WHYが人の心を動かす要素であることが感じ取れます。


映画のモデルである出光興産は、今、昭和シェルとの合併問題で揺れています。
あくまで推測ですが、創業家と経営陣との間に、
WHYの考え方に違いがあるような気がしてなりません。



さて、当社の理念は、「『言葉』で未来をつくる」です。
これはスローガンをつくることではありません。
言葉によって、思考を整理したり、共感を生み出すことができるという信念のもと、
共感創造職の人々が成し遂げたい未来づくりを支援するために存在している...、
そんな意味です。
当社の年始のキックオフでは各自がこの理念をどう解釈し、
どう感じているかを話し合いました。


さて、あなたの会社の存在理由はなんですか?
今週も素敵な1週間でありますように!

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2年前の今頃、私は10カ月に及ぶCTIのリーダーシッププログラムを終了しました。
その中心にあるのが4回(合計22日間)の合宿です。
富士山が見える御殿場の合宿所で修了証をいただいたのが、
2015年の1月25日。

早いものでそこから2年が経ち、
自分の中でいったい何が変わったのか、振り返ってみました。
コンセプトやスキルを学んだからといって、
何かが激変したわけではありませんが、
それでもやっぱり行って良かったと感じることがたくさんあります。
今回は、その中でもその場に与えている自分のインパクトと
それを知ることの大切さについて、シェアさせてください。


インパクトというのは、その場に与える「影響」やその人の「印象」です。
最初の合宿研修の2日目に学んだのが、このインパクトという概念でした。
よく「あの人は〜なオーラを出している。。。。」などと表現したりしますが、
それに近いものと思って良いと思います。
人はただ佇んでいるだけで、いろいろなインパクトを出しているんですよねー!


たとえば、私の場合、、、
(これが結構複雑でちょっと恥ずかしいですが、開示します!)
実直なインテリっぽい印象もありーの、
予測不能な行動をしそうな変わり者っぽい印象もありーの、
とっつきにくく、怖い人っぽい印象もありーの、、、、
というハイブリッドな印象を与えているようです。
少なくても、そこに参加していた23名の参加者とリーダーチーム5名からの
フィードバックをまとめるとそういうものでした。
つまり、よく言えば、場に安定感をもたらしつつ、
時には変化をもたらし、
時には言いにくいことをズバっと言ったりする、
そんな存在感ならしいです。


人によっては、
場を明るくするとか、
場を凛とさせるとか、
場に熱を伝えるとか、いろいろなインパクトの人がいました。
それはいわば自分の力強さの源と言ってもいいのだと思います。


リーダーは場のムード自体を意図的に作り出すことが実はとても大切だ、
ということが、この話の根っこにあります。
自分が持っていて、知らず知らずに出しているインパクトが
場のムードに影響を与えるので、まずそれを自覚して、
それを全開にして活用したり、
自分一人では作れそうにないムードについては、
別のインパクトを持つ人に助けてもらおう、
そんな文脈での話でした。


で、これを知ったことで何が良かったか?
まだ意図的な場づくりがどれだけできているかは心もとない限りですが、
少なくても「自分は今、どんなインパクトを出しているだろうか?」とか、
自分は今、力強くあるだろうかとか、
周りにはどんな印象を与えているだろうかなど、
セルフチェックを頻繁にするようになりました。
それは、自分の態度や素振りがどうかということもありますし、
自分のインパクトを受けている周囲の人の表情や反応がどうか、
ということに今まで以上に目を向けるようになったというのもあります。


さらに言うと、元々初対面の人の反応が「第一印象はとっつきにくかったけど、
話したら話しやすいとわかった」と変化していくことが多かったのですが、
「話しやすい」という関係に
以前よりも短時間で行けるようになった気がしています。
つい先日も、「話しやすくて、聞いてもらうと落ち着く」と言われたり。
これも自分のインパクトを自覚したからなのかな、と。


あなたは、自分にはどんなインパクトがあると思いますか?
どんなインパクトでも悪いということはありません。
いずれもある意味エネルギーの一種であり、
人によってその質感が異なるということだと思います。
予測不能な変わり者という印象と聞くとイメージが悪いですが、
だからこそ場に変化を与える力があったり、、、
とっつきにくく、怖い人という印象の人は、
その場にいるみんなが思っているのに言えないことを
ズバっと言える力を持っていたりします。
ポジの面もネガな面も知っておくと、いいのでしょうね。


他の人に聞くなどして、自分のインパクトに目を向けてみる。
ちょっとオススメです!
今週は早くも2月に突入です。素敵な1週間でありますように!

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ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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