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省力化したいなら、「考える」を省力化しない

グラスルーツは今年満35歳になりますが、
大分前から私が社員に向かって言い続けてきたことがあります。
それは、「自分で伸びていける力」を持っている人が強い、ということ。
言い換えば、一つの体験をした時に、
その経験を他に応用できるように吸収していける人が強いということです。


だから、私自身も、物事をマニュアル的に覚えるのは好きではありませんし、
マニュアル的に教えることも好きではありません。
ですが、マニュアルを作る発想で仕事をすることは、重要だと思っています。
微妙な表現ですが、これらは明確に違います。
マニュアル的に仕事を覚えるというのは、ただ「形」を覚えるだけになりがちですが、
その仕事の「本質」がわからないと良いマニュアルは作れません。
マニュアルを作る発想で仕事をすること、すなわち
本質的な視点で仕事を体得していくこと、
それが応用力を身につけるには不可欠なのではないでしょうか。


さて、これを読んでくださっているあなたご自身は、
応用力というものを意識したことがありますか?


私は、応用力があるのとないのとでは、人生がまったく変わると思います。
応用力がないと、どの体験も人生初体験になり、
毎度、「わからない」という不安な気持ちを味わうことになります。
でも、応用力があると、前にやったあの体験を応用すればできそうだ、
と思えるので、不安感が大幅に下がります。
ポジティブに言えば、自信を持って臨むことができます。
効率も生産性もまったく違います。
ということは、経済活動における自分自身の価値も変わってきます。


さて、その応用力というものを考えて行くときに必要だと思えてくるのが、
やっぱり、考えを深めるという日々のプロセスです。
考えることなくして、本質はわからない、
事柄の本質がわからないと応用はできないので、考えを深めるプロセスが重要です。
これは、1日1回あるというようなことではなく、1日何度も生じます。
つまり習慣化できるかどうかが鍵となっています。


ところが、世の中、考えを深めることが習慣でない人は多いと感じます。
当社でも、最初は慣れていない状態で入ってくる人が少なくありません。
入った会社にもよるかもしれませんが、社会人になると、考えることが求められ、
その結果、考えることに慣れて行く人もいれば、
なかなか徹底できず、習慣にならない人もいます。


でも、先ほどの話に立ち戻ると、
会社から求められるから考えることが必要なのではなく、
自分が過去の経験に基づいて応用力を効かせられるようになることが
不安をなくし、自分の成長に繋がるから、考える習慣が大切。
これが私の意見です。


私は、考えることに慣れていない人たちには、共通点があると思います。
特に重要なのは次の2つです。

(1)自分がわかっているのかどうか、見極めようとしていない。
(2)「自分で考えるよりも、教わる方が早い」と思っている。


この2点について、もう少し詳しく見て行きましょう。
ですが、これは、私の想像であって、断定する根拠は何もありません。
強いて言うなら、35年間の人間観察の結果でしょうか?笑


(1)自分がわかっているのかどうか、見極めようとしていない。
   (ので、疑問が湧いてこない)
  その理由はおそらく:
  ①「自分は今、本当に理解できているか」と自問する習慣がなく、
   「感覚的にわかったつもり」で済ましているから。
   自問する習慣がない理由はおそらく:
   ・「そんなことをしていたら、間に合わない」と焦っているから。
   ・「そこまで深く考えなくても、できるだろう」と思っているから。
    そして、実際、価値の高さにこだわらなければ、そこまで深く考えなくても、
    何かしらできてしまうので、その大切さに気づけない。


  ②仮に「自分は今、本当に理解できているか」と自問したとして、
   何をもってわかったと言えるのか判断基準を考えることをしないので、判断できない。
   判断できないことは、見極めようがないと思っている。
   判断基準を考えられない理由はおそらく:
   ・目的思考で考える習慣がないから(目的から考えたら、わかるはずだが、そこに立ち戻る習慣がない)


(2)「自分で考えるよりも、教わる方が早い」と思っている。
   一見早い面はありますが、疑問も持たずに教わろうとしたなら、
   結果的には遅くなります。なぜなら伸びないからです。
   こう考えてしまう理由はおそらく:
   ①わからない状態で考えた結果、間違えるなら、それはムダだと思っている。
   ②自分の今の力量で結論を出すのには時間が足りないので、精度の低い結論になる。
    それは、非効率なので、教わった方が効率的だと思っている。
   ③実は焦りから、思考停止状態に陥っている。


...と、いろいろ書きましたが、
端的に言えば、「急がば回れ」と思えていないことが一因ではないでしょうか。
誰もが、できれば合理的で効率的に仕事をしたいと思っています。
それは間違いない。
しかし、考える習慣のない人は、省力化にこそ考えることが必要...
とわかっていないために、
考えることを省力化しようとして、結果的に非効率を招いているように見えます。
急がば回れなんですけどねぇ〜 ホントですよ、考えるスパイラルに入れれば、
あとは体験のすべてが貯金になるのですから。


また「考えるプロセス」を持つことが自分の仕事の価値につながる。
そこに、こだわるかどうかは、価値観の問題ですよね。
これは、むしろ生き方とか、美意識にも通じますので、
このブログで、私がどうこういうのは筋違いかな。
もちろん、グラスルーツの社員にはそうしたこだわりを持ってほしいですけどね。


長くなりました。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
7月も後半。夏風邪に気をつけて、良い1週間を!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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