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感情はワル者?

先週金曜日、経営協会様のセミナーで講師を務めて参りました。
「社内広報担当者のための企画力養成コース」で、全5時間半の講座です。
当社セミナーに出たことのある方はご存知かもしれませんが、
私たちはインターナルコミュニケーションの問題に対し、
「感情」に目を向けて課題解決することを大切にしています。
ですので、このセミナーでも社員の皆さんの感情にフォーカスする内容で、
ワークショップ形式でお届けしました。
さて、ここでは大雑把に「感情」と書きましたが、
その中には、喜怒哀楽的な感情も含まれますし、欲求というものも含まれます。
さらには、非認知、認知、理解、共感というものを経て
行動へと繋げる道筋も含んでいます。本当に奥が深い。。。


さて、、、金曜日のセミナーでは、最後のまとめの段階で、
全員に1分弱で印象に残ったことや感想を話してもらいました。
すると、かなり多くの人が
「社員の感情に目を向けるということを考えてこなかった。
もっと目を向けたい」と語ってくれました。


きっとそうなのだと思います。
もっと言えば、組織の集団感情に目を向ける以前に、そもそもビジネスシーンでは、
「日常の感情」に目を向け、表立って感情を語り合う習慣がない。

どのようなことかというと、たとえば、、、
あることを巡って、自分は「ちょっとがっかりした」と思っていても、
それを口にしてはいけないと多くの人は思っている。
がっかりして、ツンケンした態度を取ることがNGなのはもちろんだけど、
がっかりしたという気持ちをニュートラルに語ること自体もNG、
そう思っている人が多いように感じます。
感情を感情的に出すことと、言葉を通じて伝えることは別のことで、
私は後者はむしろ健康であるために必要だと思うのですが、
そう考える私は決してマジョリティではない気がします。

しかも、これは職場だけの話ではなく、
友だち関係やコミュニティなどでも同様なのではないでしょうか。
本当はちょっと気分を悪くしているようなときに、
「ごめん、そこまで言わないで」となかなかいうことができませんし、
とある集まりに誘われて、本音では「参加したい気分ではない」時に、
そうとは言わず「先約があって...」と断ったり。
本当の気持ちを言いにくい。これは誰にでもありますね。


私たちは、いったいどうしてそう感じるのか、考えてみました。
確信はありませんが、多少なりとも関係がありそうなことは出てきました。
私たちは子どもの頃から、
感情を出すことは悪いことだと教え込まれてきたからではないか、と。

感情を出すというのは;
・自分中心であり、協調性がないこと
・見苦しいこと
・弱さを出すこと
・子どもっぽいこと
・周囲に波風を立てること

こんなふうに刷り込まれてきた気がします。
だから、最早その刷り込みを疑うことさえしない。
特に一番最後に挙げた「周囲に波風を立てること」という捉え方は、
感情を示すかどうかのみならず、かなりいろいろなところで、
私たちの心を支配している基準になっているような気がします。
だから、感情の話は常に置いていかれる。


でも、感情は本当にワル者なのでしょうか?
感情的に振る舞うことと、
感情を伝えることは別のことです。
感情を伝えることの本質は、「自分」が主語であり、
相手を責めることとは違います。
つまり、本来的には感情自体は否定される必要のないものですし、
それを伝えること自体も否定される必要はないはずです。

感情はワル者でもイイ者でもなく、
自分自身の人間らしさ。
人は、感情によって、思いもよらない力が出たり、
反対に萎えたりします。


組織が社員の感情に目を向けるようになることと、
組織に属する一人一人が自分の感情に蓋をすることなく、
まっすぐに見つめ、自分の感情を大切にすること。
どちらも同時に取り組むべきではないでしょうか。
自分の感情を大切にできない人が他の人の感情を大切にはできませんからね。

今週も素敵な1週間でありますように!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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