ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ:2015年8月

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

先々週、開催された宣伝会議のセミナーで、
参加者の一人の方から「仕事の定義づけをするというのが印象的だった」
という感想をいただきました。
社内広報とは? 企画とは? コミュニケーションが良い状態とは?など、
社内で定義の共有をしておかないと、ミッションも不明確になる。
セミナーの冒頭でそんな話をしていたのです。


この話は、仕事視点での定義づけの話ですが、
今日は、個人の幸福という視点から定義づけについて考えてみました。


無意識的な定義づけは、言い換えれば「思い込み」。
私たちは、「思い込み」には、良く作用するものもあれば、
悪く作用するものもあることを知っていますよね。


良く作用するものの代表格は、「プラシーボ効果」。
プラシーボ(偽薬)であっても、信じる者は救われる心理的効果です。
スポーツなどで、ここぞという時に活躍する人は、
この信じる力、思い込む力があります。


悪く作用するタイプの「思い込み」もありますよね。たとえば、
「〜さんは、〜な人だ。だから苦手だ」
「こんなことを言ったら、叱られるに違いない」
「前例がないのだから、この話は通らない」
...というような思いに縛られていると、自分の可能性を縮めてしまいます。

さて、「思い込み」がらみで、先週の私の体験を紹介します。
私は、月に2度ほどコーチングを受けているのですが、
その日のセッションのテーマは、「時間の使い方」でした。
「もっと上手に時間管理をしたいし、それができていない時、
とてもイライラして、ストレスを感じます」と私。


すると、意外なことに、時間管理の話の前に、
「小野さんにとって、時間とは何ですか?
どんな意味づけをしていますか?」と聞かれたのです。


とっさに頭をよぎったのは、
...時間は、時間でしかないのでは?
 私にとって、時間とは何かをするために必要なもの、
 それ以外の意味は思い浮かばない...
ということでした。


「時間を神様からの贈り物だと思っている人もいる。
人それぞれ、意識的、無意識的に意味づけをしています。
その意味づけによって、人は幸せになったり、苦しんだりする。
けれど、あまりに無意識であると、自分がしている意味づけに気づかない」
とコーチ。


そこで、私は、時間には他にどのような意味があり得るのかを考えてみました。
すると、こんな考えが浮かんできました。
...時間は、今この瞬間瞬間の連続である。
 その瞬間が輝いているかどうかが、私にとって大切だ...


そう思った瞬間、「何かをするための時間」という発想が、
とても貧困に感じたのです。


ストレスや怒り、空しさなどネガティブな感情があるとき、
実は、無意識にしているこの意味づけが原因となっているそうです。
私自身、時間の意味を考え直してみたら、
自分らしい幸福のあり方に気づき、
その瞬間瞬間の方が大切だと思えるようになりました。


こんな話もあります。
イヤだイヤだと思いながらやっている自分の行動リストを書き出して、
次のように言い直します。
...自分は、これを選択したから行っている。
 自分がこれを選択するのは、〜を願っているからだ...


子どもの学校への送り迎えがイヤでたまらなかった人がこれをやってみたところ、
自分が良い教育を受けさせたいと願っていると自覚できたので、
イヤではなくなったそうです。

イライラの原因となる事柄の意味づけを変えると、
もっと心が自由になるのかもしれませんね。


今日も良い1日でありますように!

今回の記事タイトルを見て、「うそ〜ッ!この暑いのに、ありえない!?」
と思いましたよね(笑)
これは、この夏ではなく、今年の1月に実家の母が私に言ったつぶやきです。
今日は、この「やりたくない」という人の心理について考えたいと思います。



母が、「今日はお風呂に入りたくない。明日入るからいいわ」と言った時、
それが続いているようだったので、私は理由を聞きました。
すると、出てくるわ、出てくるわ、8つぐらいの理由を持ち出して、
なぜお風呂に入りたくないのかを説明したのです。


脱衣所が寒くてイヤだ、
バスタブをまたぐ時に膝が痛い、
風呂場で転ぶと怖いから、呼んだら聞こえる場所に誰かにいてほしい、
夜は疲れてしまっているので昼に入りたい、
服を脱ごうとすると腕が痛い、等々。


でも、これらはある意味、母にとっては、全部本当のことでした。
障害を取り除くことで「やりたくない」が「やりたい」に近づきます。


これは、たまたま母の事例ですが、
誰でも、多かれ少なかれ、やらない理由、先延ばしにする理由を見つけて、
やらないことを正当化することがあるのではないでしょうか。
仕事でもありますね。



マーケティングやコミュニケーションの世界では、
人は、読まない、理解しない、信じない、行動しない、
という前提で伝える必要がある...とはよく言われることです。


誰だって、億劫なものは、億劫なのです。
ですから、やらない理由となっているもの(障害)を取り除いたぐらいでは、
やっぱり「やりたい」とはなりません。
自ら進んで行う動機がないからです。
私が母に言ったのは、「入浴すれば、病院の先生を不快にしなくて済む」でした。
ちょっと意地悪ですが、羞恥心という痛みに切り込んで、動機付けにしたのです。



この例は、会話のケースなので、「読まない」という状況は生まれません。
でも、メール、メルマガ、社内報、社内向け資料のコミュニケーションでは、
「行動しない」どころか、「読まない」をクリアしないことには始まりません。
そこで重要なのが、タイトルなんですね。


一般に、人間の行動原則は「痛みを避けて快楽を得る」なので、
読む動機となるものも、大別すれば「快楽」か「痛み」だと言われていますし、
その先にある「ベネフィット」が動機となるという言い方もできます。
facebookで、ついつい読んでしまう「ちょっといい話」系のコンテンツは、
「快楽」系です。人は感動が大好きですなんですね〜


書店に並んでいる本のタイトルも分類すると、こんなふうに分けられます。
★快楽系ベネフィット
・「美人はこれを食べている」
・「人生がときめく片づけの魔法」
★痛み系ベネフィット
・「病気にならない生き方」
・「知らないと恥をかく世界の大問題」



しかし、この実践、そんなに簡単ではありません。
たとえば、先日まで私が書いていた「NVC」に基づく「言葉の壁シリーズ」。
ハウツー系コンテンツに対する皆さんの関心を知りたくて、書いてみましたが、
「読んだよ」のPV数からすると、第1回を除き、あまり好評とは言えませんでした。
原因はいろいろあるかと思いますが、、、、
タイトルから、何を解決するためのコンテンツなのか、
ベネフィットがわからない上に、
「え? なになに?」という興味も持てなかったからではないか...と思っています。
あるいは、そもそも月曜の朝から、こういうハウツーは読みたくない...
というのもあったかもしれません(笑)


そういう意味では、今回も実験です。
月曜日の朝から!「今日はお風呂に入りたくない」というタイトルで、
いったい何割ぐらいの方が読んでくださるでしょうか。
【読んだよクリック数=開封した人数=読んだ人数】ではありませんが、
今号の「読んだよ」クリック実験の結果は今度紹介します。



今週5日(水)は宣伝会議様主催の「インナー広報実践講座」で講師役を務めます。
http://www.sendenkaigi.com/class/detail/inner_communication.php
当社主催セミナーもプラニングしたいのですが、追いついておりません(泣)


8月に入りました。夏休みに入る方も多いことでしょう。
本当に暑い!のですが、お互い熱中症に気をつけて、夏を乗り切りましょう!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

社長メッセージを見る >>

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ