ブランド戦略における「カテゴリー」の重要性
こんにちは。
なぜか、最近偶然にも「ブランディング」と「カテゴリー」をテーマとする2つの別々の案件に出会いました。2つの案件とは、1つは、不動産関連。もう1つは美容関連です。いずれも、とても明快なコンセプト(特長)を持ちながら、その表現はその良い点を言い当てられてはいませんでした。
ブランディングにおいて、「カテゴリーNo.1」になることがいかに重要かについては、専門書籍を読んだ方ならご存知だと思いますが、ご存知ない方のためにたとえ話をします。
かつて、「デザイナーズマンション」という概念が世の中に浸透していなかった頃、デザイン性の高い不動産物件を探すユーザは、「エリア名×予算」等で物件を探し、実際に物件を見に行き、その上でその物件にデザイン性があるかどうかをチェックし、最終的に決定していました。しかし、「デザイナーズマンション」という概念が浸透するに従って、「エリア名×予算×デザイナーズマンション」で物件が検索されるようになりました。
ブランディングにおけるカテゴリー創出とは、いわばこのようなことです。つまり、「デザイナーズマンション」というような今までなかったカテゴリーを浸透させ、その中でナンバーワンの地位を占める。こうしたことが、重要になるわけです。
ところが、まだ概念が浸透していない時には、その概念を表す端的な言葉を探し出さねばなりません。なので、「デザイナーズマンション」と同等レベルの言葉として、『この案件では◯○◯を打ち出しましょう』、これが当社の提案の大筋でした。
このように、これまでのカテゴリーにとらわれるとナンバーワンになれないことも、新たなカテゴリーを見出すことによってナンバーワンになれたりします。自社が勝てるカテゴリーが何であるのか、目を向けてみてはいかがでしょうか。