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ネーミングは大事

コロナ禍で中止になっていた各種スポーツの試合が、
安全に配慮した形で、開催されつつあります。
Jリーグは7月からJ1リーグを開催予定、
プロ野球は来週からセ・パ両リーグで
公式戦の開幕を予定しており、
いずれも、当面はスタジアムに観客を入れない状態で
開催するとしています。


さて、観客がいない試合は「無観客試合」と呼ばれます。
日本トップリーグ連携機構代表理事の川淵三郎氏は、
この「無観客試合」というネーミングを変えるべく、
Twitterで「みんなでネーミングを考えよう」と呼びかけました。


なぜ川淵氏がこのように訴えているかというと、
「無観客試合」は、プロスポーツの選手にとっては
懲罰を意味するからです。


たとえば、欧州サッカーでは、
ファン同士が激しくぶつかり合ってトラブルを起こすことが少なくなく、
しばしば罰として無観客試合が行われてきました。
また、Jリーグでも、
ファンが差別的な横断幕を掲げたことから、
無観客試合という処分が下された例があります。


川淵氏はこう言っています。


「あらゆるスポーツ再開の前に思い至ったのは、
この名前を少しでも前向きなものに変えられないか、ということです」


なるほど、そうだなあと思いました。
ネーミングは大事だからです。
ネーミングによって、捉え方が変わり、心持ちが変わり、
それによって行動が変わると思うのです。


罰が思い出されるようなネーミングだと、
当然、選手はネガティブな気持ちになります。
モチベーションが上がりません。
それはプレーにも必ず影響してきます。
コロナの影響で、しばらくは観客を入れずに行うのですから、
この期間、この試合形式の呼び方が変わり、
前向きに捉えることができたら、ポジティブにプレーできるはずです。


こんなことを思い出しました。


かなり前、たぶん20年ほど前、
テレビでプロデューサーのおちまさと氏が言っていたことです。
おち氏は、
「ドメスティックバイオレンスのことを
DVなんてネーミングにしてはいけない。
こんなネーミングだと、気軽に使う人も増える。
そうすると、会話の中でふざけて使ったりする。
絶対にダメなことだと捉えられなくなる」
というようなことを言っていました。
とても納得したので、覚えています。


みうらじゅん氏も、どこかで似たようなことを言っていました。
「暴走族なんて、
かっこいいネーミングにしちゃいけない。
だって、オレ暴走族っていう響きが、
かっこ悪くないから。だから、なくならない。
本当になくしたいなら、口にするのも恥ずかしいような
ネーミングにしちゃえばいい」と。


これ、本当にそうだなと思います。


先ほども言いましたが、ネーミングによって、
捉え方が変わるし、心持ちが変わると思うのです。
なので、ネーミングは、本当によく考えて
しなくてはいけないと思います。


今日、久々に次男が属していたチームに顔を出しましたが、
少年スポーツでよく使われている
「反省会」というミーティングも、
別の言い方がいいですね。と、今、ふと思いました。
反省会するぞ、と言われると、
ミスを咎められるかな、叱られるのかな、と
思ってしまう選手もいると思います。
でも、「今後の試合のために対策しよう」という
ニュアンスなら、前向きに取り組めそうです。
「みらい会議」とか? 

みなさんは、変えたいネーミング、ありますか?

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