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「納得」?「説得」?

大人ってどうして、
「納得」したり「理解」したりしたいんでしょう。


先日、ふとそう思いました。


例えば、子どもが好きなマンガがあるとします。


「へえ、それ、おもしろい?」
「うん」
「どういう話?」
「えっとね、、、怖い学校に行く話」
「だれが? どういうこと?」
「、、、、(めんどくさい)」


なんてこと、ないでしょうか。
私は知りたがりなので、どんどん聞いてしまうのですが、
これ、子どもはうんざりしますよね。


思い起こせば子どもの頃、興味を持つ理由は、
「おもしろい」「かわいい」「かっこいい」で十分で、
子ども同士のコミュニケーションは、
それだけで満足できていたように思います。


でも、大人になるにつれて、
どうしてこの人はこれをおもしろいと思っているのか、
なぜこれをかわいいと思うのか、
背景にある理由が知りたくなってきます。


一つ目は仕事をするようになると、
背景を知ることが必要になっていくからだと思います。
商品を開発するには、
今こういうものが流行っている、こういう理由のようだ、
というような分析が必要になりますし、
私のような編集や制作の企画をするときも、
そこをしっかり把握することでブレないようにするわけです。


二つ目は、人に興味を持つようになるから。
学校や社会でいろいろな人と出会う中で、
この人のことをもっと知りたい、
という気持ちになるのではないでしょうか。


そして三つ目。
これは二つ目とつながるかもしれないのですが、
大人になると「納得」したい、「理解」したい、
という欲が強くなるからではないかなと思います。
「なるほどね」と思いたくなってしまう。
私はそうです。「そうなんだ! なるほどね!」は気持ちがいいですから。


でも、これ、気をつけないとコントロール欲につながる場合もあるようです。


根本裕幸さんというカウンセラーの方がこんな例を挙げています。
好きな人から別れを告げられたが、理由がよくわからない、というケースです。
「納得できない」「理解できない」から、
「納得したい」「理解したい」ために、
会って話を聞きたい。
でも、この場合の本当の目的は、
「納得」するためでも「理解」するためでもなく、
よりを戻すため。
これは「納得できないという執着」なのだそうです。
だから、相手からどんな説明を受けても、納得も理解もできないのです。


我が家でも、似たようなことがありました。
思春期ど真ん中の長男との関係です。


反抗期に入りたての頃は、よく聞いていました。
「どうしてそんなことしたの?」「どうしてそんな言い方するの?」。


しかーし、相手はティーンエイジャーです。
まさに「理由なき反抗」なわけです。
質問をしながら、私もそのことをうすうすはわかっていました。
でも、なぜか聞き続けてしまう。
それは、今思い返すと、
「そういうことはしてはいけない」「そんな言い方をしてはいけない」と教え、
行動や言動を修正させたかったのです、たぶん。
無意識に、
小学生のときみたいないい子(ではなかったですが、、、笑)に戻ってほしいなあ、
と思っていたのかもしれません。
だから、質問して彼なりの理由が出てきたところで、
「ふーん、それならしょうがないか」なんて、ならなかったでしょう。


カウンセラーの大門昌代さんは、
自分は「納得」したいと思っているだけなのに、
相手にとっては「説得」になっていることがあると言っています。
自分の中のモヤモヤを消そうと思ってどんどん質問してしまっているときは、
一瞬、相手の立場に立ってみる。
相手にとって、
「説得されている」「コントロールされている」状況になっていないか、考える。
そう感じたら、やめる。
これが大切なのだそうです。


わー、いろいろ思い当たる、、、
これから気をつけます!

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