ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ:2017年6月

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

先週、ある方が訪ねて来られて、ランチをご一緒しました。
企業の広報部門で媒体の制作管理や広報関連の仕事をされている方です。
熱意や理想、しっかりした使命感をお持ちで、
私より随分お若い方なのですが、お会いするといつも感心し、刺激をいただきます。

彼女いわく、「自分の仕事に最もぴったりくる言葉は『整理整頓』です」と。
ところが、こういった表現や考え方は一般的になかなか理解されません。
何となく、そこにはジレンマがありそうだと感じたので、
「佐藤可士和さんがこんな本を書いていますよ、まさに同じことを言っている」
と言って「佐藤可士和の超整理術 」という本を紹介したら、
まさに「我が意を得たり!」な感じの表情に。
手がかりになった様子でうれしかったなー!!


さて、今日、このエピソードを紹介するのは、私は彼女と同じ考えだからです。

あ、急に『整理整頓』と言われても、ピンときませんよね。
ここで私が言いたいのは、むしろ「整理」の方です。
「整理」とは、情報の整理、原因の整理、コンセプトの整理、意見の整理など、
物事をちゃんと捉えるための工程のことです。

5Sでも「整理」と「整頓」は分けられていますよね。
乱れた状態にあるものを整えるのが「整理」で、
不要なものを取り除くことも含まれます。
しかも「理」の字があるように、物事の筋道が整うことが重要なんですよね。

「整頓」も、整った状態にすることを意味しますが、
不要なものを取り除くことは含みません。
むしろあるべき位置にきちんと置くのが「整頓」です。

仕事では、混沌とした状態にある物事を、ちゃんと筋道を整えてクリアにした方が、
漠然と捉えて進めるよりも、いい仕事ができそう...。
きっとそこに異論がある方はいないでしょう。



ですが、、、世の中では「整理」をないがしろにすること、多いですね~
話は飛ぶようで、飛ばないのですが、、、

「書く」あるいは「構成する」などの作業も、
実はバリバリ整理が必要です。

おそらく文章が苦手な人は、
書く前には最初に整理が必要で、整理をしたら構成が必要で、
それからやっと書き始めるのだということを理解していないと思います。
「一番伝えたいことは何だろう」と考えて、一つに絞らなくてはいけない。
つまりは、ものすごくたくさんのことを捨てるということです。
何を捨てて、何を最後まで残すか、
何かを伝えたい人はやらないといけない。


構成も同様です。
広報誌などの誌面を作っている方が、
構成についてよく「見せ方を考える」と言うのを耳にしますが、
私は構成の本質はまずは「話の筋道を整理する」ことだと思います。
「見せ方」はその次ではないか、と。


さらにファシリテーションもまさに整理の世界です。
混沌としているかに見える場の状況を整理し、
道を示して議論を前に進める、そんな役割でしょうか。

あ、当社の社外取締役の川添さんはコーチングのプロですが、
コーチングという世界もまさに相手の頭の中を整理する仕事ですよね。
いつも私の脳みその整理を手伝ってもらっています。

整理を怠った場合の最もばからしいリスクは、やり直しや無駄。混沌が続くストレスです。
整理することの意義、もう少し見直されるといいな、と思います!


...と、偉そうに「整理」を語ってみました!
私自身は、、、机の整頓は苦手です(>_>)
捨てるのは得意です!
が、潔いがあまり、後悔することもしばしば(笑

6月も最終週。2017年の後半が始まります!
どうぞ素敵な1週間でありますように!

170619_takachiho.jpg先週の月曜日は九州(宮崎)に旅行していたため、メルマガはお休み。少しご無沙汰いたしました。
宮崎県は、出張を除くと初めての訪問でしたが、風光明媚な素敵なところがたくさんありますね。特に高千穂(写真)の自然が魅力的で、積極的にオススメしたいです。


さて、本題。
今年はすでに12回の外部セミナーのお話をいただき、うち7割以上が終了しました。今日は、参加者の皆さんの様子を見ていて気づくこと、シェアさせていただきますね。
セミナーといっても、ワークショップによる実践的なものが多いので、4〜5人単位でディスカッションしていただく時間がたくさんあります。


すると...

「場」に対して意識を向ける方と向けない方がいることがわかります。


「場」への意識とはどういうことかというと、その場に今何が起きていて、他の参加者はどう感じており、自分はどう発言しどう振る舞うか...に対する意識です。
そして、ごく一部の人を除いて、多くの人たちは場に対して意識を向けていないように見えます。


少し別の切り口で言うと、
どんな場でも能動的に発言する人と受動的な人がいますよね。
でも、私がここでお伝えしたいことは、
能動的が是で、受動的が非ということではなく、


(1)積極的に発言するあまりに、場を占領してしまう人がいる
( 2)消極的なあまりに、場での役割を発揮しない人がいる
というこの2点です。


言い換えると、もし4人でディスカッションしているなら、
自分の発言量が4分の1を大幅に超えて、半分以上であり続けていたら、
他の人への意識の向け方が足りないと気づきたいところです。
反対に、自分の発言量が4分の1に大幅に満たないのであれば、
役割が発揮できていないと気づきたいところです。
これが今日のタイトルにある分数で役割を考えるということです。


前者の、場を占領していることに気づかない人たちは、
多くの場合、悪気はありません。
それどころか、自分がこの場をリードしなければならないと思っていたり、
他の人を楽しませようとしている場合さえあるようです。
で、他のメンバーたちが楽しそうでいる時はまだいいのですが、
あまりノっているようには見えないのなら、よくありませんね。
しかし、残念ながら「自分がリードしなければ」という意識が強すぎると、
他の人の様子が見えなくなるもののようです。


後者の、発言が少なく、4分の1の役割を発揮していない人たちは、
まずは自分には最低4分の1の役割を果たす責任がある
という認識を持ってほしいですね。
ただ、仮にそういう認識を持ったとしても、
発言が少なくなる人にも当然理由があるようです。
観察ベースの話ですから、確証はありませんが、
次のようなパターンが多いと感じます。


一つは、話のスピードについていけておらず、
何かわからないけど、何をどう聞けばいいかを考えてしまっていて、
「よくわからない」と発することに気後れしてしまっているケース。
「え、どういうこと?」の一言でいいと思いますよ。発してみてください。


もう一つは、誰かの発言に異論があったり、
違和感を感じているのに、
相手に気遣いをして、言い方を考えているうちに、
結局は口をつぐんでしまうケースです。
あるいはタイミングが遅れてしまうケースもありますね。


しかし、実は、声が大きく場を占領している1人の発言内容に対し、
他の3人とも理解していなかったり、違和感を感じているという場合もあり、
誰かが勇気を出して発言したら、賛同する人が現れて、
方向性が変わっていく...なんていうことも起きます。
誰の意見も求められていることを信じてみてください。


場に意識を向けながら、結論を出していく。
協働作業にはそういうことが不可欠なんですね。
私たちの仕事でも、そういう姿勢が必要です。
もちろん私自身、ある瞬間、別のことに関心が向かって行き、
場への意識が弱くなることはあるのですが、
それでもそれが大切だと知っていると、修正をかけることができます。


協働作業では分数で場のバランスを見る。参考になれば幸いです。
どうぞ素敵な1週間をお過ごしください!


ヘアサロンで待つ間に、ELLE JAPON 6月号でこんな記事を読みました。
それは、facebookのCOO、シェリル・サンドバーグさんのインタビュー記事です。
これを書く今、手元に現物がない上に、ちょっと記憶が曖昧なのですが......
 仕事であっても泣きたい時には泣いていいし、
 仕事中の自分とプライベートの自分は一つのものであっていい、
というような働く人へのメッセージだったと思います。とても印象的でした。


これを読んで、サンドバーグさんに関心を持った私は、ネットで検索してみました。
すると、さらに興味深い次の2つのコンテンツを見つけました。


海部 美知さんによる「シェリル・サンドバーグの覚悟とデータ業界での女性の躍進」
(日経ビジネス/2013年4月16日)


TEDでのプレゼンテーション「何故女性のリーダーは少ないのか」


それらを見て考えたこと、たくさんありすぎます(笑)
が、あえて一つに絞って、
「ハイディ&ハワード実験」とそれに対する彼女のメッセージを紹介します。


「ハイディ&ハワード実験」というのは、コロンビア大学経営大学院と
ニューヨーク大学の教授が2003年に共同で行った実験で、
ある起業家の成功に関する紹介文を学生たちに読ませ、
それが、ハイディ(女性の名前)という起業家の実例とした場合と、
ハワード(男性の名前)という起業家の実例とした場合とで、
人が感じる印象がどう変わるのかを調べるというものでした。


実際のモデルは、ハイディ・ロイゼンという女性起業家でした。


実験の結果、男女いずれの学生も「立派な業績である」と評価。
しかし、「この人を好きか」という質問に対しては、
なんと、ハワードという名前で紹介を受けた学生たちの方が、
圧倒的に好感度は高くなったそうです。
まったく同じ内容であるにもかかわらず、
ハイディに対しては「身勝手で抜け目がない」などの印象を持つ人が多いという
結果になりました。


サンドバーグさんは、
出世と好感度の関係が、男性の場合は正比例するけれど、
こと女性の場合は反比例し、そこに問題があるとTEDで語っています。
そう感じるのは、男性が女性リーダーを見た場合だけでなく、
女性が女性のリーダーを見てもそうであるようです。
女性が出世しても良くは思われないということです。


さて、、、、
この話を我が身に参照したところ、少し似たようなエピソードを思い出しました。
それは、女性経営者、言い換えれば「女社長」に対するイメージについてです。
私は、最近でこそ時々ブログに動画を挟んでいるので、
先入観を持たれることは少なくなったと思いますが、
以前はよくセミナーの参加者の方から、
「もっとバリバリの女社長...って感じの方なのかな(厳しい人だとイヤだな)と思って
参加したのですが、そうじゃなくて良かったです...」
というような感想を言われることがありました。
ウチの某社員も、面接に来る前は、そう思っていたそうです(笑)


バリバリの女社長というイメージって、どういうものなんでしょう?
なんとなくですが、想像してみると...


・ハキハキしていて、滑舌が良く、声も大きい?
・いろんなことを一刀両断にぶった切りそう?
・もしかしたら、原色のスーツを着ているイメージもある?
・部下に対して、小言や注文が多そう?
・二枚舌を使いそう?
・ロジカルと言うより感情的?


こんな感じですかねぇ〜(笑)
いえ、私が思っているわけではありませんよ。
世間で言うところの「女社長」のイメージを想像してみただけです。
このイメージっていったいどこから来るのでしょうか?
言ってみれば、いわゆる「やり手ババア」と言う語感のイメージですよね。
でも、「やり手ジジイ」って聞いたことないなー


想像でモノを言ってはいけないのですが、
おそらく自分の周りに女性の経営者が存在しなくても、
いえ存在しない人ほど、こういったイメージで見てしまうかもしれませんね。
ある意味これは、「ゆとり世代」と言う言葉に対して、
勝手にステレオタイプのイメージを抱いてしまい、
知らず知らずに先入観を抱くのととても似ています。
別に悪気はないのです。


ここでは先入観と書きましたが、
人が先入観を抱くのは、何かしら歴史的な記憶があるからだと思います。
例えば、女性リーダーにも系譜があり、歴史があります。
私自身はそれを語れるほどの知識がありませんが、
私が20代だった頃のモデルといえば、
今は亡き英国のサッチャー元首相や初の女性党首だった土井たか子さん、
経済界では、80年代に注目された人材派遣会社ザ・アールの奥谷禮子さん、
高島屋の石原一子さんなどが、先駆者のイメージですね。
その頃、当社のお客様でも化粧品メーカーやサービス業などの分野において、
女性で部長職に就いていた方はいらっしゃいました。


ただ、ぶっちゃけ、私が20代の頃に、
こうなりたいと憧れる雰囲気の女性リーダーはいませんでした。
がんばっている先輩たち、と言う感じでした。
言葉を選ばずに言うなら土井たか子さんの赤いスーツに代表されるような
がんばっているイメージに違和感がありました。
私が求めるのは、もっと柔らかいイメージだったからです。
ですが、その方たちのお陰で歴史は切り開かれていったわけです。
まさに過渡期ですよね。


だから、今の女性リーダーに対するイメージや先入観も、
そんな歴史の中で生まれてきたものだとも思います。


シェリル・サンドバーグさんも
出る杭になると叩かれるから、
自分は控えていようと思った時期もあったようです。
そして、叩かれるのを覚悟の上で、2013年に「Lean In」と言う本を出しました。
「Lean In」と言うのは、一歩踏み出そうと言う意味だそうです。
女性が社会の重要ポストに半数はいる、そんな社会を目指して。
なのに、この本を批判したのも、また女性だったらしい。。。涙
私はまだ読んでいませんが、読んでみたくなりました!
まずは、女性、男性という先入観、
自分にはどのくらいあるのかなという自問が必要ですね。


まもなく梅雨入りですね。
雨にも負けず、素敵な1週間でありますように!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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