ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ:2012年9月

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

こんにちは。オノです。

「ストレス耐性」というものがあるとすると、恐らくワタシ自身は他の人よりも、ある方なのではないかと思っています。社長を続ける中でそうなったのか、元々そういう性格なのかはわかりません。恐らく両方なのだと思います。ですから、それを尺度に物を考えるとき、そんなワタシでさえ「どうにも最近は尋常じゃなく忙しい」と感じているなら、スタッフは相当に忙しく感じているはずだと補正を掛けて見るようにしています。

最近、あまりに忙しいので、社内の残業時間がどの程度なのかと調べてみると、意外にも思ったほど多くはありませんでした。もちろん、当社は「裁量労働制」を採用しているので、タイムカードのデータがすべての判断材料ではありません。それでも、そこから「大幅に」ズレているということは考えにくいと思います。調べて良かったのは、仕事の量に対して人手が足りないのだから、人手さえあれば解決できると思い込んでいたのですが、どうやらそう単純なものではないとわかったことです。

では、なぜ「忙しさ」を感じるのか…? ちょっと考えさせられました。

忙しさには2種類ある

忙しさには、多くの時間を費やしてもまだ時間が足りないという忙しさと、なんだかワサワサして気ぜわしいという忙しさがあるのですね。気ぜわしいというとき、大抵人は何らかのストレスを感じていて、仕事に追われているような心理状態にあったり、不安や焦燥感にかられる心理状態にあったりすると、ストレスを感じる度合いが高まるのだと思います。あるいは、やり慣れない仕事をしたり環境が変化する時も、ストレスを感じますよね。こうしたストレスは、ある意味、心の問題なので、ある人にとってストレスにならないことも、別のある人にとってはストレスになる場合があります。そう書いてしまうと、ストレスは個人の問題と書いているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。

もちろん、ストレス問題を考えるときは、当人がいかに自分のストレスをマネジメントするかということを考える必要はあります。メールを見る時間を決めてコントロールするとか、ストレスに押しつぶされる前に、意識的に解放感を味わうような時間を作るとか、同じ8時間働くなら、早く帰るような時間帯にシフトさせるとか、不安があることをクチに出して上司に言う等々…。ストレスマネジメントも立派なスキルですよね。一番大切なのは、ストレスの源を早めに発見することかもしれません。

会社は何をするべきか

けれど、一方で、会社の経営をしている以上、「それは個人の問題だ」では済まないと考えるべきだとワタシは思っています。スタッフが体制面で不安を感じているのであれば、体制について対策を講じなければならないですし、効率性の悪さに困惑しているのであれば、どうすれば効率性が上がるのか、個人に任せず、会社として一緒になってオペレーションを見直すべきだと思います。特に責任感の強い人ほど、SOSを発信せずに自力で対処しようとする傾向があるので、問題は一緒に共有しようという会社の空気があるか、ないかはとても重要だと感じます。

しかし、そこまでわかっていても、事は簡単ではありません。社長が忙しいと、そういうことに対処できなくなるからです。どんなに頭でわかっていても、やれていなければ意味がありません。まぁ、こんなふうに「結局できていないではないか」と自分を責めると、今度はワタシ自身のストレスになるのですが…。

社長がボヤいていても、始まりません。スタッフに、ワタシの現状認識を共有してもらい、何ができるかを一緒に考えたいと、まずは話すことから始めることにします。少しずつ焦らずに、少しずつできることから!

9月も最終週ですね。どうぞ良い1週間を!

 

顧客満足度の高さで知られるリッツカールトンのホームページを見ると、「モットー」という項目の中に次のような記載があります。

http://corporate.ritzcarlton.com/ja/About/GoldStandards.htm
ザ・リッツ・カールトン ホテル カンパニー L.L.C. では「紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」をモットーとしています。この言葉には、すべてのスタッフが常に最高レベルのサービスを提供するという当ホテルの姿勢が表れています。
 

「紳士淑女」とは異なりますが、ワタシが大切にし、しばしば社内でクチにするのは「フェア」という言葉です。「フェア(fair)」を辞書で引くと、「公正な,公平な; 正当な」とか「自己の感情・偏見・欲望などに左右されず公平な」などの意味が出てきます。また「フェアプレー」という言葉では正々堂々とプレーすることと受け止められているかと思います。
 

ワタシが「フェア」という言葉を使うときには、本来の単語「fair」の拡大解釈も含めて、かなりいろいろな意味合いを込めています。

ひとつは、辞書にあるように公明正大ということになるのですが、では公明正大とはどういうことなのでしょう? 

ワタシにとっては、まずは「自分にうしろめたいことはしない」ということ。会社のクレジットカードを使う時も、「フェアであるか?」といちいち自問するような律儀な性格なのです。だから、お客様に100万円の予算があると聞いても、70万円でできるときは、70万円の見積もりを切りますし、それを実施しても効果がないと思われるときは、実施することを勧めません。
もちろん、それだけではありません。たとえば、問題が起きたとき、何かのせいにしたり、誰かのせいにするということを人間はついしてしまいますが、そんなときちょっとしたうしろめたい気持ちになって、心がザラザラします。自分もどこかしら悪かったと考えることができれば、よほど楽になれるのに、いろいろな邪念にとらわれてしまうのですね。そういう意味では「フェア」は自分に対しても、人に対しても、「素直である」という意味を含んでいます。ワタシ自身、いつもできているとは言えませんが、とても大切にしたいことのひとつです。

また、フェアには、金銭欲や物欲、権力欲、妬みやそねみなどの「欲望や感情に支配されない」ということも入ってきます。たとえば、社長である自分だけが高いお金を得られれば良いと思うことはフェアではないし、その反対に社員の中に権利だけを主張して責任を果たさない人がいたとしたら、それもフェアではないのです。自分の損得勘定だけで動くのも、フェアとは言えません。
感情に縛られないこともフェアの条件ですが、固定観念にとらわれて物事を決めつけたりしないこと、偏見にとらわれないことも、ワタシの中では条件のひとつになります。

さらに「相手によって態度を変えない」というのもフェアであるかどうかの基準になります。相手の地位や財力、能力などによって、見下したり、へつらったりするのは気持ちの良くないことです。お客様でも協力会社の方でも、先輩後輩でも、お互いに敬意と思いやりを持って接する態度でいたいものだと思います。

では、なぜワタシは「フェア」でありたいか、考えてみました。それは「フェア」は信頼関係を長持ちさせる上で重要だと思うからなのです。そして、その信頼の相手先には自分も含まれています。自分を信頼できないのに、人との信頼関係など築けるはずはありませんから。

ここまでを読み返すと、まるで人格者であるかのようなことを書いてしまいましたね。まったくもって人格者ではありませんが、理想主義者ではあるのだと思います。そして、その理想と格闘しながら、自分にダメ出ししている毎日です。

さて、今週は4日間。どうぞ良い1週間を!

こんにちは。

これを書いている今、MTVで「Very Best of Michael Jackson」という特集番組をやっています。ストーリー仕立てのプロモーションビデオは、いずれもちょっとした映画を見させられている感覚。大半は80年代のものなのでしょうけれど、独創的な着想と実験的な手法でまったく古さを感じさせません。

そんなわけで脇見運転しながら、今日はワタシの人材観について書きます。その会社の人材観は、経営やブランディングに対して大きな影響を与えます。当社では今、採用活動を行っていますが、どんな視点で採用するかは、会社の根幹に関わる問題です。もちろん、何が良いということはないのでしょうが、このブログを通じて、求職者のみならず、様々な方たちに当社の人材観を知っていただくことは、グラスルーツを知っていただくことにつながります。

人材について、ワタシが一番に大切にしているのは、「一生伸びていけるような人たちの集まりでありたい」ということです。経験やスキルは確かに重要なのですが、長い人生の中で短い経験など実は大した意味を持ちません。それよりも、ずっと成長していけることの方が、はるかに価値あることだと思っています。
 

では、どんな人が成長を続けられるのでしょうか。

ワタシが重視するのは2点です。
その1。素直なこと。素直に物を吸収できること。
その2。一つのことについて、深く掘り下げて考えることができること。


その1は、一般的に言えば「性格」に近い要素です。プライドの高さや常識・固定観念といったものが私たちの「素直さ」の邪魔をします。一般的には性格というのでしょうけれど、ワタシは実はそうではないのだと思っています。
その2は、「習慣」です。わからなくなると考えをやめてしまう人がいる一方、わからないことが気持ち悪くて、わかるまで考え続ける人がいます。根気の問題だといえばそれまでですが、考えてしっくりわかったときの気持ちのいい体験をしたことがあれば、そんなに簡単に考えるのをやめなくなるのではないでしょうか。

そして、実はこの2つの要素は絶妙に絡み合っています。素直になれていない自分に気づくのは、自分について深く掘り下げて考えるからなのです。そして、自分について掘り下げて考えるときに、自分に都合の良いことばかりを考えず、素直な気持ちで考えられるかどうかで、見えてくるものが大きく違ってきます。

しかし、このようにワタシが考えているのは、「成長し続けられる人=会社の成長に貢献できる人」という図式からではありません。それは、多分、ワタシの人生観と関係しています。

人間は、ちっぽけで、みみっちい生き物なのですが、それでも健気に前を向いて生きようとする動物です。カッコ悪い自分とイヤというほど向き合いながら、それでも「少しはマシな生き物」になりたいと思って、悪あがきをする。たとえ、それが悪あがきであっても、知ったようなクチをきいて、カッコつける人よりも、よっぽど人としては魅力があると思います。
そういう生き方をしている人に共感するし、できることなら、ワタシもそういう人間でありたい。それが、ワタシの人材観の源にあります。

小さなプライドなんて捨てちまえ! と、いつも自分に言い聞かせているワタシですが、それでも割り切るのに5時間ぐらいかかったりします(笑)

素直な人は話しやすい。クライアントから「グラスルーツの人って話しやすいよね」と言われるような会社になりたいと思います。
 

こんにちは。オノです。

今日は、「コンサルタント」について、最近のワタシの思いを書かせていただきます。

ずっと長い間、「コンサルタント」というものに対して、懐疑的でした。コンサルタントの方には申し訳ないのですが、あまり良い印象を持っていなかったのです。そのために、自分自身も「この仕事はコンサルティングだ」というような仕事を受けていながら、自らを「コンサルタント」と名乗ってきませんでした。
けれど、先回りして言えば、今はそのネガティブな気持ちがなくなりました。現に今もあるコンサルタントにお世話になっており、大変助かっています。

なぜ、「コンサルタント」に対して良い印象を持たなくなったのか。それは、おそらくワタシが生まれて初めて出会った「コンサルタントと名乗る人」の印象が悪かったからだろうと思います。その人は、クライアントが依頼していた経営コンサルタントでした。そのイメージをざっといえば、次のようなものになります。

・評論家的に批評するけれど、責任は持たない
・先生風で上から目線である
・「こういうことをやらなければダメだ」の一点張りで、寄り添う気配がない

当時、ワタシは20代の終わり頃で、ワタシにとってはクライアントではないのに、その人が考えた構想を外に向かって発信するためのストーリーを考えなければならないという関係にあったのです。

しかし、公平に見て、今考えても、その人が指し示した方向というのは、まんざら悪いものではなかったと思います。しかし、実際にはあまりうまく機能しませんでした。社員の人たちが、自分ごととしてとらえていなかったからです。逆にいえば、自分ごとになるような、プロセス上の工夫がないまま、「コンサルタントのアドバイスだから」という理由だけで、「右向け右!」のような形で社員の方たちに伝達されていたといえます。

コンサルタント(consultant)とは、単純にいえば「相談相手」です。ですから、評論家でもなければ、先生でもないのですが、日本ではなぜか「○○先生」と呼んだりして、本来のコンサルタントのイメージを歪んだものにしているような気がします。そして、「三つ子の魂百までも」とはよく言ったもので、ずっとワタシもそういったイメージでしか、コンサルタントを見ていませんでした。しかし…

良いコンサルタントは

・評論家ではなく、こちらの考えを引き出してくれます。
・ちがった考えに縛られている時にも、全否定するのではなく、
 より良い形で軌道修正するヒントを与えてくれます。
・当然のことながら、上から目線で、何かを強制したりしません。
・次回までに考えておくべきことを提示してくれ、
 着実に前に進みます。

このように、良いコンサルタントが関与してくれると、「見えなくなり、迷子になりがちな状況に陥らず、たとえ迷子になりそうになっても軌道修正しながら、着実に前に進める」ことができるのです。


最近ワタシは、さまざまなコンサルタントのネット配信ビデオを見ているのですが、
それでわかった面白い点は、多くのコンサルタントが、逆に別の人からコンサルを受けているという点です。

「自分のこと、自社のことは客観的に見られない」のは世の常。外部の目線が必要だということを彼らは知っているのですね。

現在、当社は渡瀬謙さんという方に、ブランドコンサルを受けています。渡瀬さんは、原理原則を整理して伝えるのがお得意な、営業分野に特化したコンサルタントで、その分野では多数の本も書いている権威者です。本来、ブランドコンサルタントではないのですが、渡瀬さん自身がとてもブランディングできている方なので、敢えて無理を言ってお願いした次第です。先週金曜日にお会いしたら、渡瀬さんご自身も「コンサルがほしい」とおっしゃったので、笑ってしまいました。

そろそろワタシも「社内広報/社内ブランディングのコンサルタント」と名乗るのも悪くないなと思う今日この頃です。
 

 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

社長メッセージを見る >>

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ