ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ:2011年11月

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

 いよいよ今週で11月も最後。そろそろ忘年会シーズン突入です。ワタシもなにかと夜が埋まりがちになってきました。

 さて、忘年会とはまったく関係ありませんが、今日は会議のあり方について書きます。会議の場で、誰かが「どう思うか?」と問いかけるシーンはよくあります。そのようなシーンで、やってはいけないことがいくつかあると思うのですが、どこからどう見てもルール違反とは言えないけれど、周りを困らせてしまう振る舞いというものがあります。グレーなだけに、あまり周囲から指摘されません。20代の若いビジネスパーソンにはそれに気づかぬまま30代になってほしくないので、50代の大人からのアドバイスとして特に20代の人に向けて書きます。説教ぽくてすみません。

グレーゾーンのルール違反とは?

 会議においてグレーゾーンのルール違反の一つは、黙り込みネガティブな空気を発散するパターンです。即答できないことがあるのは仕方ありません(ただし、自分の考えをまとめるために相手を待たせている時間は意識すべきですが)。でも、表情、しぐさ、目線などによって、滅茶滅茶ネガティブなオーラを出すことは黙ってしまう以上によくないパターンです。ネガティブな意見を言うのはかまいませんが、ネガティブな感情を会議に持ち込むのはNGです。実は当人としては、出されている意見に対してネガティブなのではなく、意見を求められている状況に対して心地悪さを感じているだけなのかもしれませんが、相手はそうは受け止めません。

 もう一つのパターンは、「わかりません」以上でも以下でもなく、それで終わる発言です。いや、誤解があるといけないので、敢えてクドクド書くと、「わからない」と言うこと自体はいいのです。むしろ変にわかったフリをするよりも、「わからない」と言う勇気を持つことは大切です。でも、「わかりません」だけで発言が終わってしまうと、周りはどうしてほしいのかがわかりません。「わかりません」と言う人は、「何をどう質問していいのかわからない(でも、わかりたい)」のか、「どちらかといえば否定的に思えるけれど、否定する理由が説明できない」のか、「賛成か反対かを表明する自信がない」のか等を伝えてこそ、「わからない」という発言に意味を持たせることができるのに、「わかりません」で終わってしまうと、周囲はその人のスタンスがわからず、話の持っていきようがありません。コミュニケーションを閉ざす「わからない」は言わないのがルールです。

 これら2つのパターンは、参加者の「性格」や「能力」、「経験」や「スキル」に関係しているだけでなく、ファシリテーターの力量にも関係しているので、話はあまり簡単ではありません。しかし、何よりも大きいのはメンタルな部分ではないかとワタシは思っています。その分、特に20代の人たちに対しては周囲が大目に見ているので、本人が自覚していないケースも多いように感じます。

不安は直視するしかありません

 想像力を駆使して言えば、これらの背景には大抵の場合、「不安心理」「無自覚」「準備不足」があるのではないかと思います。
 自分の発言が相手にどう思われるかが気になって萎縮してしまったり(自分より立場が上の人が相手だと、より一層不安)、うかつな発言をして、自分に何かが降り掛かってきても困ると思って不安になったり。メンタルな面が作用する場合です。
 しかも、自覚的ではないので、心がけようがありません。
 また、会議のテーマについていけるだけの状況認識や知識がなければ、不安はより一層大きくなり、話の内容を理解するのが精一杯なために(あるいは理解できないために)発言どころではなくなります。スピードについていけないケースです。

 不安心理を取り除くことはファシリテーターの役割ですが、それとは無関係に、若い人に知ってほしいことは、会議は参加者全員でつくるものだということです。発言しないことによって、保身ができると思ったら大間違いです。また、発言しない人は自ずと自分のプレゼンスを下げていきます。それは、もったいないことです。自分の不安心理は直視して逃げずに、素直な気持ちで参加することをおすすめします。

 まずは会議に参加しているときの自分を振り返り、客観視してみることが出発点です。その上で、不安があり、理解がおぼつかないなら、準備するしかありません。ここで言いたいのは、会議のための準備だけではありません。常に物事に興味を持ち、インプットしていくことが準備なのだと思います。まして、目前に会議があるなら、10分でも20分でも準備をして臨んではいかがでしょうか。反対に、会議の主催者は参加者に準備してもらえるように事前に内容を知らせるという配慮が必要ですね。これは、ワタシ自身も心がけなくてはいけないことです。

 かくいうワタシも23歳のときに、無自覚で会議に参加して上司から注意された経験があります。3名での企画会議だったのですが、若輩者の意見など求められないと思い込んで参加したところが、企画案を求められ、結局その会議は延期になりました。恥ずかしい思いをしましたが、その経験をさせてくれた上司には今も感謝しています。

ビジネスブログ100選
↑応援してくださる方、クリック投票をお願いします。

 

 街の風景にも、仕事の忙しさにも、年末の気配が漂い始めています。お元気ですか?

 今日は、先週1週間の間に見聞きしたことが、ワタシの頭を「環境モード」にしたので、それについて書きます。「環境」といっても、「エコ」についてではありません。
 先週は、水曜日にコクヨさんの展示会に招かれ、金曜日には日経BP主催による河合薫さんのセミナーに行ってきました。両者のテーマはまったく違うものでしたが、「環境」という視点で見ると、共通点があって、頭の整理になりました。

空間的環境が人を変える

 まず、コクヨさんのフェアのテーマは『ECO+CREATIVE 3.0 〜繋がる・創る・学ぶ場〜』でした。ただ単に「CREATIVE」を謳って、デザインチックなオフィス家具が紹介されているのだろうと思っては、大間違い。コミュニケーションやクリエイティビティを活性化させるオフィスのあり方が提案されていました。中でも、特にいいなと思った考え方は、'HARMONii'と呼ばれるこのスタイルです。

 このスタイルは、6人から8人ぐらいのプロジェクトメンバーがスピード感を持って仕事をするのに適していそうです。

 写真だけ見ると、サークル型の形状が単に奇をてらっているようにも見えるかもしれません。でも、以前、NHKの「スタンフォード白熱教室」という番組で、環境が人の発想に与える影響についての実験的な授業を紹介していたことをふと思い出しました。テーブルに固定された環境では縄張り意識を生んだり、既存の概念に固執しがちになるのに対し、テーブルのない椅子だけの環境では人は場所に縛られずにコミュニケーションし、柔軟な発想が湧いてくるということがドキュメンタリーで描かれていました。
 コクヨでは、フリーアドレスの良い面を残しながらデメリットを克服するようなファニチャーや、コラボに適した空間、さらには人の創造性を活性化させるような空間を研究し提案しているようです。
 恵まれない環境だと創造が生まれないということはない。でも、環境に恵まれれば、人はより創造的になれる。環境、おそるべし、ですね。

組織的環境が人を変える

 続いて、河合薫さんのセミナーの内容はこちらです。日経ビジネスオンライン『上司と部下の力学』の連載で人気のある河合さんのセミナーテーマは「活気ある会社を作るリーダー術」。これだけ聞くと、ありがちな感じがしますよね。河合さんの主張は、心理学のアプローチでは自分が強くなることを目指すが、健康社会学はそうではないとし、身体が辛くても達成感のある残業もあれば、身も心もすり減ってしまう残業もあるように、置かれた環境で人は変わるので、だからこそ、リーダーは環境をどう作るかが大事であるというものでした。
 河合さんがポイントとしていたのは、次の3点です。

有意味感-ひとつひとつの仕事の意味を感じているか?
把握可能感-困難やストレスの状況が把握できているか?
処理可能感-君ならできる!と動機付けしているか?

 ストレスをなくそうと考えるのではなく、ストレスに勝る喜びを生み出すことの方が重要という視点は、新鮮な発見はありませんが、改めてそうだなと思いました。
 なのですが、河合さんは書き手向きであって、19000円の受講料を思うと経費対効果はイマイチでした(笑) でも、それは内容が物足りなかったのではなく、多分、話しっぷりですね。スラスラとよどみないのはいいのですが、それで返ってココロに刺さりませんでした。

環境のせいにしない潔さも必要

 最後に、ワタシの意見をひとつだけ。
 確かに、人間関係的な環境も、空間的な環境も、「環境づくり」はリーダーの重要な仕事のひとつです。「環境」が人のココロを左右するのも本当だと思います。でも、「リーダーありき」「環境ありき」という考え方には疑問があります。自分の人生を他人や環境に委ねすぎてはいけません。
 しかし、昨今、そういうことをリーダーがクチにするのは御法度になっていますよね。でも、寄らば大樹、他力本願、自責なくして他責ではどうにもならんでしょ。リーダーはリーダーの仕事として、これらは考えるべきですが、その正論に基づいてだけ部下と接している優等生的リーダーもワタシはどうかと思います。要はバランスということですが。

 と、最後には自責論になってしまいましたが、はい、承知しております。環境を作るのはリーダーの仕事、社長の仕事です。そういう視点で、再点検したいと思いました。

ビジネスブログ100選
↑応援してくださる方、クリック投票をお願いします。

 

20111114-doma-main.jpg


20111114-doma.jpg













こんにちは。先週に続いて、今週もグラスルーツ卒業生の活動模様を紹介させていただきます。

8月末にKさんという女性ディレクターが退職しました。在籍歴は7年半。グラスルーツの「企画」に対する価値観をしっかり共有してくれて、クライアントからも社内からもとても信頼されていたディレクターでした。そういう仲間が旅立ってしまうのは、とても辛いですが、まったく新たな道へ転身することを志しての旅立ちで、ぜひ応援したいので紹介します。

彼女の志が何かといえば、「旅」をテーマにしたカフェを開く(拓く?)こと。イベントやおけいこ、お料理などを通じて、旅を感じる「場」を提供したいというのが願いだそうです。夜はバルとして展開されているお店の昼の時間を利用して、夜とはまたひと味ちがった空間演出で、店名も変えてカフェをやらせてもらえるチャンスを得ました。

その名は「doma」。読み方は「ドマ」です。土間ではなく、ハンガリー語で「home」の意味だそうです。そして、その名の通り、ヨーロッパのどこかの村の民家のような、素朴な雰囲気のお店です。

普通の感覚でいえば、なぜ企画や媒体プロデュースをやっていた人が急に「カフェ」に向かうのか?と思うかもしれません。でも、平面が空間に変わるだけで、根本にあるものは同じだというKさんの気持ち、なんとなくわかります。表層的なことではなく、本質を考えるグラスルーツのディレクターらしいとワタシは受け止めています(あ、そっちへ行く? ま、ちょっとだけ…)。

Kさんの「doma」は、カフェとはいえ、ちょっと料理にもこだわった店と言えると思いますが、Kさんが料理が得意であることをワタシが最初に認識したのは、彼女が入社した年のことでした。入って半年後に当社創業20周年だというので、記念誌「necco」(根っこ)の本を制作することになったのです(なつかしいねぇ)。コンセプトは「根っこ(本質)を大切にするグラスルーツを伝えるための、「根っこ」つながりの記事を集めた本でした。「数学の平方根」「屋根のないカフェ」「アジアのストライカー車範根」「政治と根回し」「根クラ、根アカ」「システムのroot権限者」等々、様々なテーマが扱われました。テーマの一つに「根菜料理:ポトフ」があり、担当したのはKさんでした。低予算ならではのエピソードですが、自ら料理して自ら撮影し、自ら記事を書いてくれたことは、とても印象に残っています。

料理上手なKさんはとても多才な人で、文章はもちろん、絵も書いたり。そのうえ根っからの「旅人」でした。「冒険家」といった方がいいかもしれません。なので、本当の旅行者はもちろんのこと、傷心旅行中の人やインナートリップ中の人をもきっとあたたかく迎えてくれるのではないでしょうか。

「doma」の魅力は、やっぱりランチでしょうか。ランチのメニューは今日の煮込みプレートと、カレープレートの2種類(写真上から1番目、2番目)。どちらもメインの煮込みやカレーの他に、野菜サラダ、スペインオムレツ、野菜の副菜、ピクルスがついてきて、近隣で働く人たちに人気とか。17時まで食べられるのも魅力です。

[doma]
東京都目黒区三田2-9-5
(恵比寿ガーデンプレイスの先の住宅地。隠れ家的な場所です)
tel 03-3712-7277

それにしても、縁というのは不思議なものです。前回のブログで紹介したヤマガミくんの例もそうですが、よほどの理由がなければ、普通は日曜日にわざわざ時間を使うなんてしませんよね。それなのに、ワタシも行ったし、現ディレクターも元ディレクターも来ていました。グラスルーツという会社に勤めたという縁で、辞めても関係が続いていく不思議さ。ある部分は対等のリスペクトであったり、またある部分は後輩思いだったり、先輩思いだったりするのだと思います。もちろん、それほどキレイゴトでもなく、それぞれに互いを手厳しく(笑)評価しているのかもしれません。それでも、縁がありつづけるというのは、不思議なこと、いいことだと思います。それはワタシ一人が作っているものではなく、そういう人が集まっているからなのですね。

一番下の写真、後ろ姿で立っているのがKさんです。
Kさんの「doma」、ぜひご贔屓に! よろしくお願いします。

ビジネスブログ100選
↑応援してくださる方、クリック投票をお願いします。

20111107-LivingTogether_2011.jpg

 昨日の晩、新宿で開催された「Living Together」というイベントに行ってきました。このイベントは、「HIVを持っている人も、そうじゃない人も、ぼくらはもう一緒に生きている」という視点で、HIV陽性者やその周りの人によって書かれた手記を様々なゲストが朗読するというイベント。今回ですでに第83回と継続して開催されており、毎回、音楽のライブも行われているようです。

グラスルーツの卒業生、ヤマガミくんの活動

 実はこのイベントのゲストにグラスルーツの元スタッフであるヤマガミくんが招かれ、リーディング(朗読)のパフォーマンスを行うというので、ちょっとした母心で覗いてきた次第です。母心といえば聞こえはいいですが、照れくさがる彼から「来なくていいですよ」と言われれば、よけい嫌がらせ?で覗きたくなるではないですか(笑)
 イベントには当社のディレクターのNさんや元ディレクターのYさんも来ていて、二人ともワタシと同様、弟分のヤマガミ君を冷やかしつつ心の中に横断幕を持って来ていたのだと思います。三人して「こりゃ、授業参観の親の心境だね」と言って笑い合いながら、彼の出番を待っていました。

 イベントでは単なる手記の朗読だけではなく、HIVについてリアリティを持って受け止めるという趣旨からか、朗読の前後にそれぞれの朗読者が自分の考えや体験を語るという構成になっていて、ヤマガミくんが何を語るのか、どう語るのか、身内的な心境ではらはらドキドキしたのであります。

 話は少し飛びますが…。このブログでも以前紹介しましたが、ヤマガミくんは現在、表参道にある「gossip」というゲイフレンドリーなカフェの店長をしていて、様々なアートイベントを手がけています。彼自身は素敵な彼女がいるストレートです。「gossip」自体もゲイの人専門のお店というわけではないのですが、お店のお客様から「ヤマガミさんはゲイなのですか?」と聞かれることも少なくないそうです。先月行われた「gossip」の1周年パーティのスピーチで、彼は「自分はゲイではないけれど、ゲイかどうかなんて、どうでもいい小さなことだと思う」ということを語っていたのが印象的でした。

 そんなヤマガミくんが語ったのは、彼のお兄さんのことでした。自分が今の店で店長を引き受けているのはなぜなのかを考えてみたときに、無関係ではないと思ったようです。子どもの頃からダウン症の兄が身近にいるという体験と絡めて、周囲の偏見と自分の心の中にあったある種の葛藤や逃避について、等身大で語ってくれたのですが、「素」で語った姿にちょっと感動しました。少しだけウルっときました。
 HIVにしても、ダウン症にしても、ゲイではないのにゲイフレンドリーな店の店長をしていることにしても、「あたたかなイイ話」のようにま〜るくまとめようとすることには違和感があるし、こんなに大変なんだぜ的な捉え方にも違和感があるので、お兄さんの話をここですることには躊躇があったと彼は言いました。また、自分にはゲイの友達がいる、自分の兄はダウン症であるという話をしたときに、多くの人はイメージが画一的になっているので、それぞれに実像は異なるのだと伝わるように会話したい、とも。その場の話の内容を書いても切りがないですね。このくらいにしておきます。

経営者としてぶつかった「問い」

 さて、このイベントを通じて、経営者としてちょっと考えさせられたことがありました。ヤマガミくんが読んだ手記はユウジさんという方が書いたものでした。採用面接で言おうか言うまいか迷いながらも「HIV陽性」であると語ったところ、面接官であった女性が引いていった様子とそのときのユウジさんの心模様が綴られていました。

 皆さんもご存知かもしれませんが、HIVの陽性だからといって、空気感染するわけでもなければ、キスして簡単に感染するわけでもありません。HIVとエイズもまた別物です。そう理解しているワタシも、もし採用面接で「HIV陽性」と言われてノープロブレムと思えるかと自問したときに、ワタシ自身、簡単に答えが出ませんでした。実は、今も答えは出ていません。

 ここから先は誤解を恐れずに書きますね。
 HIVとインフルエンザを同等に扱うのはどうかとは思いますが、こういった感染性のある病について、ワタシなら経営的には2つのことを考えます。敢えて身近なインフルエンザを例に書きます。
 第一に、リスク管理的な視点。社員がインフルエンザにかかったら、出社させずに待機させ、感染を防がなくてはならないという視点です。しかし、HIVの場合、インフルエンザよりも感染のリスクは相当に低いので、論理的にいえば、これはほぼクリアされます。が、元来、感染性のものであることには変わりないので、リスク管理の視点は意識せざるをえません。
 第二は、風評的な視点。インフルエンザにかかった社員が出た場合のその企業の対応の善し悪しによる、信頼性への影響という視点です。コントロールしようとしなかった企業への信頼は失墜します。情報の開示と信頼関係というテーマで問題をとらえる必要があるとワタシは思っています。

 ところが、問題はHIVの場合、感染という意味でのリスクは実は低いにもかかわらず、高いと思っている人が多いために、風評的インパクトが大きいという点です。ヤマガミくんが読んだユウジさんの手記では、採用面接時に「HIV陽性」と伝えるべきかどうかという逡巡が語られていましたが、BtoBのサービスを提供している当社の場合、仮に担当者がHIVであったなら、クライアントに対してそれを告げるべきかどうかという判断に迫られます。いや、それよりも前に、クライアント担当者にするべきか、バックオフィス的な担当者にするべきかの判断をしなければなりません。何を基準に、どう判断したらいいのか、率直に言って判断できる自信がありません。もっといえば、面接に来たある人がたまたまHIV陽性の人だったときに、本当はHIV陽性でなかったとして適任者ではない場合、普通の判断としてNGはNGのはずなのですが、もしHIV陽性者であると聞いていたら、なんとなく言い訳したい心境になるような気もします。実は、以前、当社の求人に障害者の方(車いすの方)が応募してくださいました。そのとき、当社の求めるスキルや人材像とその方のそれがマッチしていなくて、採用できないことがありました。そのとき、「あなたを採用しなかったのは、車いすのせいではない」と言いたいような、なんともいえないエクスキューズの心境に陥りました。また、「適任者でない」という判断をするにしても、HIV陽性者であることが本当に影響しなかったか、自信を持って答えられるかどうかに自信がありません。
 ですから、敢えてインフルエンザになぞらえて書いたものの、HIVとインフルエンザとではやっぱり状況は決定的に異なっており、手本にするサンプルがないのが現実なのです。

 こういった自問に対して、答えは今は見つかりません。でも、こうした問題があることを直視しようと思ったこと、現実のこととして考えようと思ったこと。突きつけられた感じではありますが、それがイベントに参加して得られた収穫でした。母心で参加したつもりのイベントでしたが、HIVについて考える良い機会をいただきました。そして、ヤマガミくんのパフォーマンスを見て、とても誇らしかったです。ありがとうございました。

ビジネスブログ100選
↑応援してくださる方、クリック投票をお願いします。

 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

社長メッセージを見る >>

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ