[2010.11.29]
「会議」再考?ステキな会議とは?
こんにちは、小野です。
先週、「前向きな会議の方法」についての記事を来週に持ち越すと書きました。先週は、会議をいかに前向きに進めるかについて書こうと思っていたのですが、1週間経ってみると、同じ「会議」というテーマでも、書きたい切り口が少し変りました。今日は「会議の価値/価値ある会議」について考えたいと思います。業務を通じていろいろと考えるところがあったからです。
みなさんにとって、ステキな会議(価値ある会議)とはどのようなものですか? ワタシは「この会議はなんてステキな会議だったんだろう」と感じた経験は、実はあまり多くありません。
素敵な会議は、その場が何のための場かが明確になっています。自ずと議論の道筋も明快です。その上で、みんながフラットに意見を言え、目的に向かって収束していく感覚を持てます。
しかし、多くの会議はそうではありません。なぜ、そうならないか、その原因は、会議の目的と着地点が不明確だからです。
まず、大雑把に言って、会議には目的別に以下の5つのタイプがあります。
1.意思決定タイプ
2.問題解決タイプ(対策会議、アイデア会議)
3.情報共有タイプ(結果報告・発表)
4.教育啓蒙タイプ
5.合意形成タイプ(ファシリテーション型)
ところが、多くの場合、そのミーティングの目的がとても曖昧で、上記のどの目的で開催するのかさえ不明瞭なまま会議が始まっています。そうなってしまうのは、それを明確にすることの重要性について、認識している人が少ないためだと想像します。
また、仮に目的が明確であったとしても、予定通り着地できるかどうかは会議の準備次第になります。
私たちは、(すみません、ここからは少しアピールです)、クライアントと会議を行う前には入念に準備をします。議論をシュミレーションし、何を議論すべきかを組み立て、話の道筋を整理してミーティングに臨みます。違う言い方をすれば、ファシリテーション型でない会議の場合でも、舞台裏でファシリテーションして、素敵な会議になるよう動いています。
ワタシは、企業の文化・社風がもっとも出やすいのは「会議」だと思っています。
その方法を変えることで、会社が変わることがあるような気がします。
みなさんの会社の「会議」、どんな状況ですか?
[2010.11.08]
経営ビジョンとは何なのでしょうか?
こんにちは。小野です。
セミナーも折り返し地点にさしかかっています。セミナーで取り上げているテーマの一つが「ビジョンの社内浸透」。そもそもこのテーマをなぜ取り上げたかというと、かつてワタシが社内に対して自分のビジョンを発表した直後に、社員から「ビジョンを聞かされた気がしない」というネガティブ反応があったためです。
大企業とちがって、直接社長が語ったにもかかわらず、そう反応されて、いったいビジョンとはなんだろう?と考え始めました。「企業の将来像」程度の捉え方ではいかんのだ、と。
以下は、皆さんも知っている著名な企業がコーポレートサイトに掲げているビジョンの例です。これを見て、「ビジョン」の定義や本質をどう捉えますか?
ビジョンをどうやって浸透させるかも重要ですが、そもそもビジョンとは何なのかを捉え間違えると、ワタシの二の舞になります。セミナーでは、そんなことからひも解いて考えていきます。ビジョンのセミナーはあと1回(11/17)。エントリー後に欠席される方もいますので、ご興味がありましたら、お問い合わせください。
【各社の経営ビジョン】
パナソニック:パナソニックは、2018年の創業100周年に向けて、エレクトロニクスNo.1の「環境革新企業」を目指します。
全事業活動の基軸に「環境」を置き、世界中の次の世代の人たちのために、全世界で起こりつつある「グリーン革命」を、先頭に立って推進してまいります。具体的には、二つの「イノベーション」によって、このビジョンを実現してまいります。( 二つの「イノベーション」=「グリーンライフ・イノベーション」「グリーンビジネス・イノベーション」)
ニッサン: 人々の生活を豊かに
武田薬品グループ:私たちタケダグループは、グローバル製薬企業としてのリーダーシップを発揮しながら、「革新への挑戦」、「活力ある企業風土の創造」、「持続的な成長」を追求し、経営理念を実現します。
キヤノン: 視野はグローバルに、「顧客主語」を実践するエクセレント企業グループへ。
すべての主要経営指標が世界トップ100に入る。
アサヒビール:(長期ビジョン2015)自然のめぐみを、食の感動へ。「世界品質」で信頼される企業を目指す。
自然由来の素材を活かした“ものづくり力”を強みとして、製品、経営、人材など企業活動全ての品質を世界で通用するレベルに高めることに挑戦する。売上高で2?2.5兆円を達成し、グローバル食品企業トップレベルの事業規模を目指す。EBITDA/売上高比率で12%以上を目指す
第一生命:いちばん、人を考える会社になる。
いちばん、品質の高い会社。いちばん、生産性の高い会社。いちばん、従業員の活気あふれる会社。いちばん、成長する期待の高い会社。
富士フイルムグループ:オープン、フェア、クリアな企業風土と先進・独自の技術の下、勇気ある挑戦により、新たな商品を開発し、新たな価値を創造するリーディングカンパニーであり続ける。
ユニクロ:ユニクロは、あらゆる人が良いカジュアルを切られるようにする新しい日本の企業です。
いつでも、どこでも、だれでも着られる、ファッション性のある高品質なベイシックカジュアルを市場最低価格で継続的に提供する。そのためにローコスト経営に徹して、最短、最安で生産と販売を直結させる。自社に要望される顧客サービスを考え抜き、最高の顧客サービスを実現させる。世界水準の人が喜んで働ける環境を提供し、官僚的でなく、血のかよったチームとして革新的な仕事をする。結果として売上と収益の高い成長を目指し、世界的なカジュアル企業になる。
楽 天: 世界一のインターネット・サービス企業を目指して
[2010.11.01]
「女子高生ちえのMBA日記」を読んで

先週の予告通り、今日は甲斐荘正晃さんが執筆され、9月17日に発売された「女子高生ちえのMBA日記」(プレジデント社)をご紹介します。甲斐荘さんはインナーブランディングの専門家として活躍されるほか、業務改革などの支援も行っているコンサルタントです。
「女子高生ちえ」シリーズは、全2作と併せて3作品が出版されており、この第3弾も重版が決まったとか。シリーズの合計発行部数は6万部を超えたそうです。
ストーリーは、17歳の女子高生が父親の死去で突然社長になったという設定。経営の右も左もわからない段階から出発し、様々な人たちから知識やアドバイスを授けられて経営者として困難を乗り越えて行くという物語になっています。
普通の大人のビジネスパースンにとっても、経営はとっつきにくいもの。しかし、最近のビジネス環境では、経営者ではなくても社員の一人一人に経営感覚が求められているので、経営を学ぶにはおすすめの1冊です。
本作では、一般のマーケティング書に書いてある用語を概念として語らずに、ストーリーで語っているので、よく耳にするけれど実践でどういう使い方をしたらいいのかわかりにくい用語も、「こういう使い方をするのか」と飲み込めると思います。たとえば、STPマーケティング、利得行列、ゲーム理論、流動比率。。。そういった用語が多数出てきますが、主人公自身もわからないところから出発しているので、ちえの体験を擬似的に味わいながら、理解していけます。
今現在のアマゾンのレビューでも5つ星を7つ、4つ星を1つ獲得しており、レビューの内容も好評でした。「もしドラ」の影響も大きいようです。
それにしてもストーリーで何かを伝えるというのは、やっぱりわかりやすいですね。当社の「マンガde経営!」シリーズもきっとお役に立てるはずだと確信しました。
……と、最後は自社の宣伝でした(笑) セミナーも11月10日以降の分(ビジョン浸透/経営計画浸透)は、もうあと1名ぐらいづつお受けしようと思っていますので、ご検討中の方がいらっしゃいましたら、お申し込みください。ではまた