人事異動シーズンに思った「仕事が終わったらそれでおしまいはイヤだな」
クライアントの数VS質
人は何のために生きるのか?
こんにちは。オノです。
暑い日が続いていますね。ワタシは1週間前には体調を崩しましたが、今は薬を飲みながら、何とか元気になりました。皆様も気をつけてくださいね。
さて、NHK大河ドラマの「龍馬伝」、相変わらずおもしろく観ています。
龍馬伝の龍馬を観ていると、人は何のために生きるのかという、ちょっと哲学的なことを自問してしまいます。そして、それは、そう簡単に答えの出ない問いです。ワタシ自身を振り返ってみると……。
20代、自分のために生きてきました。人から一目置かれたいとか、人よりも稼ぎたいなどと思っていました。
30代前半、自分のために生きたいのに、出来ない立場を自覚しはじめて、息苦しくなりました。そのギャップに思いっきり葛藤しました。
30代後半以降、30代前半の後遺症からのリハビリ。でも、この頃からお金を得ることは重要だけれど、それ以上に、たとえ、小さなことであったとしても、誰かの役に立つことの方がはるかに素晴らしいと思い始めました。
40代、時には誰かの役に立てているような気持ちになりながらも、人の役に立つ、世の中の役に立つというのは難しいことだと痛感し、今に至っています。
かつて、ある大手企業の本部長とお話をしていたときに、その方がこう言いました。
「でも、オノさん、僕は周りの人を幸せにしたいと思って仕事をしているよ」と。当時、ワタシは周りの人の役に立ったり、誰かの幸せに貢献したいと思いながらも実際にはできていないと感じ、「そんなことを考えるのは僭越だ」と自分にダメ出ししていた頃に、そんな悩みを話した流れで返していただいた言葉だったと思います。そして、その言葉の潔さに感銘を受けたと記憶しています。
最近、懇意にさせていただいているイニシアコンサルティングの丹生さんは、ご自身のブログで「自分らしく、世の中に役立つこと」こそ、生きる意味であるというようなことを書いていらっしゃいました。人の役に立つことも難しいうえに、「自分らしく」がつくともっとハードルが上がります。
丹生さんいわく「しかし、人間とは、助け合って生きる動物である。だから、人生は個人のものではない」。これまた含蓄のあるお言葉。ワタシの歳になればまだしも、20代、30代だったなら、理解できなかったかと思います。
自分らしく、世の中の役に立ちたい。とても、難しいことだけれど、あれからずっとそう思っている、と今改めて振り返っています。
皆さんは、何のために生きていますか? すみません、暑苦しい質問ですね。もう少し涼しくなった頃にすべき話題かもしれません。悪しからず、お許しを。ではまた
「もしドラ」が100万部を突破と聞き、今さらですが読んでみました!
こんにちは。
少し前に「もしドラ」こと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著、ダイヤモンド社刊)が100万部を突破したと聞き、当社の社員Oさんも面白かったと勧めてくれたので、今さらですが読んでみました。
ビジネス書の新ジャンルの誕生とでもいうべきか、読んでみてウケた理由がわかりました。ビジネス書なのに、最後には涙が出ました。
この本の特徴は、ドラッカーの『マネジメント』をただ平易に解説するのではなく、本のタイトル通り女子高校生を主人公にした小説に仕立てた点にあります。舞台は野球部。登場人物それぞれに屈折した思いがあり、それをキャラクターとして上手に使いながら、気持ちが変化していく模様をストーリーとして巧みに仕上げていて、エンターテイメントとしても楽しめました。
もちろん、文学とは目的が違うので、同じ土俵で比較することはできませんし、エンターテイメントとして読んだら、筋書きの予想がついてしまうのですが、それがわかっていても涙が出たので、大成功だと思います。
そして、こうも言えないでしょうか? ドラッカーの書いた『マネジメント』の本質は、現実の組織で起きていることそのものであって、ドラッカーは一見するとビジネスをテーマにしているように見えるけれど、実は人間を観察し、人間について論じていたのではないか、と。
一番印象に残ったのは、冒頭。『マネジメント』から、マネージャーの資質に関する引用でした。
人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。だが、それだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。真摯さである
こういった文章に出会うと、思わず、自分の胸に手を当てて、自問させられますね。自分なりに真摯にやってきたつもりでも、ドラッカーさんからは「まだまだやぞー」と言われる気がします。
ダイヤモンドは、この本が売れたお陰で、ドラッカーの「マネジメント」の方も売れ出しているそうです。企画勝ちです。
実際、帯にも書いてあるように、この本は「すべての組織で役立つ本」と言えるかもしれません。ただし、現実はこんなふうにドラマチックにはいきませんけど。
さて、先週は長引いていた夏風邪がぶり返し、社の内外のみなさんにご迷惑をかけてしまいました。冷房が好きではないので普段はあまりかけないのですが、さすがに暑くて眠れないからと使ったのがアダになりました。どうぞ皆様もお気をつけください。ではまた