ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2017年5月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

昨夜、テレビで『クレイジージャーニー』という番組を観ていたら、
山の急斜面をスキーで滑り降りるスキーヤーの方が、
今まで一番ピンチだったのはクレパスに落ちてしまったときで、
しばらく意識を失っていたが、たまたま持っていたノートに状況を書き込んでいたら落ち着いてきて、
だんだん正気に戻ることができた、
と語っていました。


と、ご紹介した例が少々極端な状況のものでしたが、
仕事でもプライベートでも、「書く」ことで解決できることは多いですよね。


ところで、この「書く」という行為ですが、
「書ける」と思っている人は、
それほど多くないようなのです。


ある調査によると、
「書く能力は重要」と思っている人は、
大企業の非管理職で68.4%、管理職で87.5%にのぼりますが、
「書く能力が十分にある」と答えた人は、
非管理職で男性で6.7%、管理職男性で18.8%、
非管理職女性で11.8%、管理職女性で18.8%にとどまりました。


その中には、
「書く」こと自体に苦手意識があって抵抗感がある方も、
「書くことは好きだけれど、文章力がない」と感じている方もいるかもしれません。


よく、「書けるようになるためには、とにかくたくさん書くことだ」という話を聞きます。
確かにそうだと思うのですが、
書くことに抵抗感がある方にとってはハードルが高いですし、
書くことが好きな方にとっても、
仕事以外で書く時間をとるのは難しいかもしれません。


で、見つけました! いい方法を。


文章力向上をテーマに執筆・講演活動を行う山口拓朗さんが紹介している、
「文章を書かずに文章力を鍛える方法」です。


その方法とは、目に入ってくる文章を
「意識的に読む」こと。


たとえば、電車の中吊り、街の看板、飲食店のメニュー、新聞、雑誌などの文章。
これらを、読み流すのではなく、
意識的に読むことで、
文章力が向上するとありました。


山口さんによると、
意識的に読むポイントは以下の10項目。


1.誰に向けて書かれたか?
2.どんな目的で書かれたか?
3.何を伝えたかったか?(最重要メッセージは?)
4.読む人をどういう気持ちにさせようとしたか?
5.どういう展開になっているか?
6.言葉の選び方は適切か?
7.わかりやすく工夫されているか?
8.文章にムダはないか?
9.具体的な言葉を使っているか?
10.ストレスや不快感を感じないか?


これ、すごくいい方法だと思いました。
考えてみると、私もやっています。


中吊りも結構じっくり読んでいるし(変な人に見えているかもしれません)、
ショッピングモールの店内に貼られている案内の文章なんかもちゃんと読んでいます。
そういえば、テレビを観ていても、ナレーションの文章を文字にして聞いています。


あまり意識していませんでしたが、
この方法で、よい文章の型が入っているような気がしますし、
ダメなポイントにも気付けるようになっているように思います。


「普段からそんなことするなんて、リラックスできない」という声も聞こえてきそうですが、
最初はちょっと意識するくらいで十分だと思います。
そのうち、気付いたら家から会社まで移動する間に、たくさんの文章例が頭に入ることになります。


これ、なんだかお得感ありますよね。
書くことに抵抗感がある方も、
こうしてインプットされていけば、
書くハードルが下がるのではないでしょうか。


そういえば、私は先日、マクドナルドの店内に貼られていたコピーを読んで、
「リズムが心地よい文だなあ」と思いました。
最後の一文がいいのかなあ、なんて、
ポテトをつまみながら考えましたよ。

かれこれ15年ほど使用している我が家の冷蔵庫。
最近、あまり冷えないときがあるかと思えば、キンキンに冷えすぎることもあり、まったく安定しません。
いつダメになってもおかしくないと思い、ネットで冷蔵庫事情について調べ始めて、びっくり。
最新の冷蔵庫、すごいですね。


AIが搭載されていて、庫内の食材を使った献立を提案してくれる。
在庫を管理し、買うタイミングを教えてくれる。
さらに、夜遅くに冷蔵庫を開けると、「お疲れさまです」と、ねぎらいの言葉までかけてくれる商品もあります。


冷蔵庫にねぎらわれるシーンを想像したら、キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』を思い出してしまい、
何かのきっかけで冷蔵庫が機嫌を損ねて、ドアをロックしたりなんかしたらどうしよう、
といらぬ心配をしてしまいました。


と、それはさておき、ロボットが急速に日常生活に入り込んできているのは事実。
便利と感じる反面、人間から考える機会が奪われていっているような気もするし、
そもそも人間の仕事、残るの?と不安にもなります。


日本経済新聞と英フィナンシャル・タイムズが実施した共同の調査研究によると、
人が携わる約2千種類の仕事のうち3割はロボットへの置き換えが可能なのだそうで、
焦点を日本に絞ると、主要国で最大となる5割強にのぼります。
人とロボットが仕事を競い合う時代はすでに始まっているといいます。


一方、ロボットが苦手な仕事があるといいます。
それが、「意思決定」や「計画立案にかかわる仕事」、「想像力を働かせる仕事」。


同調査によると、CEOなど経営幹部の業務のうち、
ロボット化が可能なのは業務進捗表の作成など22%にとどまるそうで、
俳優や音楽家など芸術関連の職業でも自動化対象は17%。
どうやら、私たちに必要とされる力は「発想力」や「想像力」だと言えそうです。


なるほど、「発想力」と「想像力」。
でも、これらの力、職場で実際に重視されているのかが気になります。
そこで、20~40代のビジネスパーソン2000人を対象にした
「仕事に必要なスキル」という調査をのぞいてみました。


結果を見ると、
「社会人全般に必要な力」の1位は「対話力」、2位が「優れた状況判断力」、3位が「聞く力」。
「発想力」は17位でした。


でも、よく考えてみると、「対話力」も「状況判断力」も「聞く力」も、
ベースに「発想力」や「想像力」がないと、得られない力のように思います。


相手のことを想像せずにひな形だけで「対話」しても意味がないですし、
状況を想像・発想せずに「判断」することはあり得ません。
相手が何を言おうとしているかを想像せずには「聞く」こともできません。


もしかしたら私たちは、
「発想力」や「想像力」という言葉を必要以上に特別なことのようにとらえているのかもしれません。
これが「クリエイティビティー」なんてカタカナになると、なおさらですよね。


「発想力」も「想像力」も、もっと身近なもの。特別視せずに向き合ってみるといいのかもしれません。


さて、冷蔵庫。
やっぱり、献立は自分で考えようかな。。。

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