ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2016年8月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

リオデジャネイロ五輪が終わり、気がつくともうすぐ9月。
今年もあっという間に夏が終わってしまいます.


さて、卓球女子団体で銅メダルを獲得した、日本代表の伊藤美誠選手。
15歳ながら、インタビューの受け答えが大人びていて、
しっかりした子という印象を持っていました。


先日、そんな伊藤選手についての記事を読みました。
タイトルの一部に「卓球会の革命児」とあります。
読み進めると、伊藤選手が常識を打ち破る、
自由なキャラクターであることがわかってきました。


静岡の小学校を卒業し、大阪で当時立ち上がったばかりの
アカデミーに入った伊藤選手。
指導したコーチがこう語っています。
「ずばぬけて技術があるとか、フットワークがいい、
ということではなかったが、普通の子とはまったく違った」


違っていたのは、たとえばラリーのやり方。
卓球では相手を重んじる風潮があるらしく、
一定のコースでラリーをしている時はコースを変えないのが
暗黙のルールなのだそうです。
ところが、伊藤選手はチャンスがあれば容赦なく決めにいってしまい、
相手は「バカにされている」と泣き出すこともあったのだとか。


合宿中も、「美誠はラリーをしてくれない」と、
一緒に練習をしたがらない子が続出。
しかし、泣き出す子がいても、周りに嫌がられても、
伊藤選手はまったく気にせず、ニコニコ練習を続けたのだそうです。
コーチは注意しようと思ったそうですが、
いやこれがあの子なんだ、と思い直し、周囲には
「あの子はバカにしているのではない。真剣なんだよ」と話したと言います。


コーチの立場に立ってみると、このあたりの見極め、かなり難しいですよね。
注意して、暗黙の了解をしっかり説明し、
周囲のモチベーションが下がらないようにするのか、
多少周囲とは違っても、個性を認めて、そこを伸ばすのか。
伊藤選手の場合は、コーチが個を認めてくれたから成長できた。
女子団体が銅メダルを獲得できたのは、
もちろん本人のすさまじい努力の結果だとは思いますが、
あの時、コーチが「美誠はバカにしているんじゃない。真剣なんだ」
と言ってくれたことが大きいのではないかと思います。


日本では企業内でイノベーションが起きにくいと言われます。
若手が何かおもしろいことを思いついても、
聞き入れる風土がないということも聞かれます。
その理由の一つとして、
企業が社員のパッションをうまく扱えていない、という声があります。
伊藤選手の記事を読んで、ああ「パッション」か、と思いました。
イノベーションを起こすためには、
指導者もプレーヤーも、どちらにもパッションが必要なのですね。


パッション。。。簡単に書きましたが、難しいですよね。
でも、これがないと、今のままでいいやと思ってしまって
先に行こうと思わないのは事実のような気がします。
うーむ、私のパッション、何だろう。。。ああ、長い夜になりそうです。

現在、夏休み中の息子たち。
先日、長男の友人がアメリカに遊びに行く前に
こんなことを言っていました。


「俺、現地でピンチになったら、出川イングリッシュで乗り切る」


出川イングリッシュとは、タレントの出川哲朗さんが、
バラエティー番組『世界の果てまでイッテQ!』の
「はじめてのおつかい」というコーナーで披露している英語のこと。


英語が得意でない出川さんが、外国でさまざまなミッションを与えられ、
独自の英語を使って現地の人からヒントをもらい、
ミッションをクリアしていくという内容です。


独自の英語。それがすごいのです。


例えばニューヨークでは、
「自由の女神までの行き方を尋ねよ」というミッションが出され、
自由の女神の英語がわからなかった出川さんは、道行く人にいきなり
「ドゥー ユー ノウ フリーウーマン?」と質問。


伝わらないから今度は、
「フリー ホワイト ウーマン ドール、ビッグドール、キングハット」
などと言い出します。伝わらずに別の人に話しかけるために歩いていると、
偶然お土産屋さんのウィンドウ越しに自由の女神のレプリカを発見。
「えー!緑じゃん」ということになり、次は
「グリーン ビッグ ドール、ニューヨーク ナンバーワン スポット」と言い、
見事「Statue of Liberty」を引き出すことに成功。
長い時間はかかるのですが、
だいたいの場合、ミッションをクリアできるのです。


おもしろいのは、ピンチ時のために現地に同行している
バイリンガルの女性タレントさんが流暢な英語で現地の人に話しかけても、
ミッションをクリアできないことがあること。
ムチャクチャな出川イングリッシュのほうが正解を引き出せるのです。


私は、鍵は「伝えたい思い」だと感じました。
出川さんは、そりゃあもう伝えることに必死なので、
その真剣さに人々が圧倒されてしまう。
そして、「なんとかこの人を助けなくてはならない」
となるのではないかと思います。
実際、現地の人の多くが
ずっと出川イングリッシュに付き合ってくれるのです。


出川さんを見ていると、
コミュニケーションって話せる、話せないじゃないなと感じます。
伝えたい思いがどれだけあるか。
その方がずっと大事なんだなあと思いました。


さて、息子の友人は出川イングリッシュで夏休みを楽しく過ごしているのか。
帰ってきたら、聞いてみようと思います。

「おまえがいないと生きていけない」


今やレギュラー番組を8本も持つほどの人気MCである有吉弘行さんは、
以前、事務所の先輩であるダチョウ倶楽部の上島竜兵さんにこう言われたと、
あるインタビュー記事で語っています。


当時の有吉さんは、毒のある「あだなづけ」の才能が開花する前だったそうで、
仕事はそれほどなかったと言います。


「そんな仕事がない男に、おまえがいないと生きていけない、なんて言うんですよ。
僕は上島さんのためにがんばろうって思いました。
上島さんがいなければ、今ここにはいないです」


どうやら、上島さんは「世界一の聞き上手」なのだそうです。


通常、仕事の不満を先輩にぶつけると、「まあまあ、そう言わずに、、、」と、
なだめられることが多いところ、上島さんは徹底的に聞いてくれて、
そして感心してくれるのだそうです。
「『あー、確かにね。わかる、わかる』って聞いてくれるから、
あれ? 俺って説得力があるのかなって思っちゃって、自信がついてくるんです」
と有吉さんは言っています。


そんな上島さんの聞き上手ぶりは、
上島さんを長とする飲み会サークル?『竜兵会』のメンバーも認めているようです。


竜兵会のメンバーは、上島さんから見るとみんな後輩。
普通に考えると、若手芸人に先輩芸人がアドバイスをする場になりそうですが、
上島さんは「俺は、これからどうしたらいいと思う?」と、
若手にアドバイスを求めるのだそうです。
そして彼らのアドバイスを真剣に聞き、
最後に、酔っぱらいながら「俺は、おまえらと飲めてうれしい」と涙ぐむのだとか。


メンバーの一人、土田晃之さんも、
「あの人は、平気で若手に意見を求めてくる。
現場から電話がかかってきて、アドバイスを求められたこともある。
僕たちは全員、あの人スゲエって思ってますよ」
と語っています。


上島さん、「リーダー」ですよね。
人にはまねできない、上島さんだからできる「リーダー」だなと思います。
そう考えると、リーダーってやはり最終的には人柄だなあと思いました。


上島さんが、威厳のあるリーダーをやってもたぶん人はついてこない。
逆に、普段上から目線の人が、俺はどうしたらいい、なんていきなり部下に聞いても、
すごいとは思われないような気がします。
リーダーになるための情報が溢れる世の中ですが、
人をどう使うか、人にどう影響を与えるかよりも、
まず、自分がどういう人間なのかを知ることが大切だなあと思いました。


あれ? ダチョウ倶楽部のリーダーって、肥後さんですね。
今度、上島さんを率いる肥後さんのリーダー論も探してみようと思います。

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