ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2015年8月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

1位「良好な人間関係」
2位「楽しさ」


株式会社マイナビが、
2015年4月入社の新入社員を対象に行った意識調査の結果です。
「社会人として仕事をする上で重要だと思うこと」の回答トップ2が、
上記の2つでした。


「社会人生活への期待」は4年連続減少。
「かなり期待:27.2%」と
「どちらかといえば期待:41.9%」を合わせて69.1%となり、
この数値は5年前の調査開始以来、過去最低となりました。


一方で、
「プライベート優先の生活を送りたい」が初めて「仕事優先」を逆転。
半数を超えた53.3%がプライベートを優先したいと回答し、
この数値は過去最高だそうです。


「自分はどんな毎日を過ごしたいか」がはっきりしているんだなと感じます。
私が新入社員だった頃は、
「個人的にどういう毎日を送りたいか」よりも、
「この会社でどうしていきたいか」
ということへの思いの方が強かったような気がします。


今はSNSの影響なのか、
自分のことを発信する機会が多く、発信することへの欲求も高い。
仲間とのやりとりの中で、
自分はこういう暮らしがしたい、が明確になっていくのでしょうか。
時代の変化を感じます。


さて、『採用担当者のホンネ調査』という別の調査があります。
これは、転職エージェントのワークポートが
同社取引先の採用担当者を対象に行ったもの。


「面接を受けに来た人が準備不足だと感じる時はどんな時か?」
との問いに対し、一番多かった回答は、
「企業理解ができていない」40%
続いて
「質問がない・質問の内容が浅い」10%
「忘れ物」10%


この調査を見て思ったことは、
「相手はどう感じるか」「相手にとってどういう場なのか」など、
「相手の立場に立つ」ことへの配慮が十分でないのかなということでした。
もしかしたら「自分はどうしたいか」への思いが強すぎるために、
起こってしまうのかもしれません。


「意思がはっきりしている」。
「自分はこうしたい、が明確だ」。
大いに良いことだと思います。
でも同時に、
「相手はどう感じるだろうか」を考えるバランス力が必要なのだと感じます。


夏休み中の我が子を見ながら、腕組みをしてしまいました。

連日、熱戦が繰り広げられる甲子園球場。
今年、3年ぶり21回目の出場を果たした和歌山県の強豪、
智弁和歌山の高嶋仁監督が、昨年の指導者講習会でこんなことを言っていました。


「指導者がどんなに熱い思いを持っていても、一方通行では意味がない」。


高嶋監督は甲子園最多63勝を記録した監督として知られていますが、
監督を始めた頃は、生徒に練習をボイコットされたことがあったのだそうです。


当時、監督を務めていたのは奈良の智弁学園。
強豪校3校が甲子園出場を競っていた時代、
ここに食い込むためには倍の練習が必要だと感じ、
選手に相当厳しい練習を課していたと言います。


全員ついてきている。
自分の厳しい指導方法を信じていたある日のボイコット。
主将に呼び出され、聞かれたのは、なぜこんな厳しい練習をしているのか。


「自分が甲子園に出場した時の、あの特別な感動を皆にも味合わせてあげたい」。


監督自身の思い、考えをしっかり話すと、主将がこう言ったのだそうです。


「監督の思いはわかりました。明日からついていきます」。


指導者がどんなに選手のためを思っていても、
それが伝わっていなければ意味がない。
選手たち自身が自分たちが成長するための練習だと思わなければ続かない。
それを思い知った出来事だったと言います。


その後、生徒と心を交わすことを意識して猛練習を重ね、
後に春の甲子園初出場を決めた時、
開会式で入場してくる選手たちを見て、号泣してしまったと監督は話しています。


高校野球の指導において最も大切なことの一つは、
「選手たち自らの気づきを促すこと。
自分たちに何が足りていないかに気づいて、本気で練習する。
これを選手たちが自分たちで始めなくてはならない。
この状況を作ること」と、高嶋監督。


「この状況を作るためには、監督の声かけも重要。
以前、自分が四国遍路を行った時、
歩き通しで足がパンパンになり、歩けなくなったが、
励ましの言葉をかけられ、そこから5キロも歩くことができた。
この時の経験は野球指導でも生きている」


やらされていると感じていては、いつまでも自分ごとにならない。
自分ごとにならなければ、いつまでも前には進まない。
これは、私たち大人も一緒です。


そんな仕事のヒントが実はたくさん詰まっている高校野球。
甲子園の暑い夏はまだまだ続きます。

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