ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2018年4月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

テレビのトーク番組に体操の白井選手が出ていました。
ひねり王子で知られる白井選手、
そのたくましい姿から、タフで男らしい性格なのかと思いきや、
周囲からは「女子力が高すぎる」と言われているのだとか。


スマホで仲間の写真を撮ったら、
きれいにアルバムにして渡してあげるのが楽しみで、
リオ五輪の団体で優勝したときも、
「これでみんなのアルバムが作れる!」
と嬉しくなっちゃったのだそうです。


争い事や競争が嫌いなのは、子どもの頃から。
ドッヂボールでは、相手にぶつけたくないため、
最後までボールをかわし続けたとか。
ケンカもしたことがないと語っていました。


気が強いとか、だれにも負けたくないとか、
そういう気持ちが強い人が勝負に勝つというイメージがありますが、
白井選手の場合は、争いたくない、
だれも傷つけたくないという「和」の気持ちが、
結果として自分自身を強くしたのでしょうか。
強くなるきっかけや方法はいろいろだなと思いました。


「和」で競争に勝っている例がほかにもあります。
ファッション通販サイト『ZOZOTOWN』を運営するスタートトゥデイです。


スタートトゥデイは、雇用形態が「和」です。
従業員の基本給とボーナスは一律、違うのは役職給だけという制度です。
その理由を社長である前澤友作氏は雑誌のインタビューでこう語っています。


「どうやったらほかの社員を出し抜けるか、
上司に気に入られるかなどと考える社員が増えるほど、
会社はつまらなくなるし、業績も上がらなくなる。
それならばいっそのこと給料一律で社内競争を排することで、
社員にはお客をどう喜ばせるかを考えることに時間を使ってほしい」

結果はというと、アパレル不況が叫ばれる中、
同社の業績は上場以来10期連続の増収増益。
2017年3月期の営業利益は262億円で、
三越伊勢丹ホールディングスの239億円を抜いています。


ちなみに前澤氏、「東京は競争心が強い人が多くて嫌い」だそうで、
本社は地元千葉。建設中の自宅も千葉だそうです。


おもしろいですね。
他人を押しのけて前へ、前へ出ないと競争に勝てないわけではない。
むしろ、戦わないことで、勝つ方法もあるということですよね。


ここで思い浮かぶのが、先日、
ハリルホジッチ監督解任で話題になったサッカー日本代表。


サッカーの世界は、自分をアピールし、
ガツガツ前に出ないと競争に勝っていけないと言われているわけですが、
そのガツガツ度合いが、
たとえばアルゼンチンなどの南米のチームと同程度になるとは思えないなあ、
と個人的に思います。


なので、どうでしょう。
日本代表は、「和」のサッカーを目指すというのは。
監督をどうするかよりも、
そんな独自のスタイルを時間をかけて築いたらよいのではないかと、
素人ながら勝手に思いました。


うまくスタイルができ上がれば、そのうち、
日本のサッカースタイルには「禅」があるね、なんて言われて、
Jリーグに入りたい外国人が増えるかもしれません。


どんなサッカーなのか、まったくわからずに勝手に書いておりますが、
楽しい妄想がどんどん膨らんでくるため、
そろそろ終わりにしたいと思います。

新しい爪切りを買いました。


「爪切りが切れないから」という理由で、
爪切りをサボる家族がいるからです。


Amazonでいくつか候補をしぼって、
商品の説明を詳しく見ていきました。


重視したのは、もちろん「切れ味」です。


『熟年のスペシャリストが丹念に仕上げた逸品、匠の技。
刃は厳選したステンレス刃物鋼を使用し、
高硬度焼入れと二度刃付け技術により
鋭利性と耐久性に優れています』


ほぉ、よさそうです。


『刃匠関孫六の伝統から生まれたツメキリ。
使いやすい2WayのU字溝ヤスリ付きです』


なるほど、こちらもよさそう。


『爪切りの末端につけられた
菱形のユニークな部品は安定性を提供し、
持ちやすく、強い力を入れず爪をサクサクッと切ります』


これです。これにします。
切れる様子が浮かびます。
切れすぎて、大変なことになるんじゃないだろうか
という心配までしてしまうほどです。


なぜ、こんなに映像が浮かぶのか。


それは、やはり「サクサクッ」という音があるからですね。


「サクッ」と切れる。
「シュパッ」と切れる。


ああ、もう怖くなってきます。
オノマトペの効果ってすごいですね。


通販生活のサイトをのぞいてみました。


「ひと晩中つけても布団はサラッとしているのがイイネ!
10年ぶりにマスクなしで眠れたよ」


これは、クレイジーケンバンドの横山剣さんが
加湿器をおすすめしているコメント。
布団が「サラッ」としている、
というところから、
快適な寝心地を想像することができます。
思わずほしくなってしまいます。


ちなみに、剣さんがこれを購入した理由も、
そのときの商品コメントに、
布団は「サラッ」としたまま、
と書いてあったからなんですって。


「4万円でここまでのパワーは見当たらないはず。
ナッツもレモンの皮も1分でトロトロ」


こちらは、フィトケミカルブレンダーの商品説明。
「トロトロ」という音から、
濃厚なスムージーを想像することができます。
おいしそう。飲みたい。


音があると、映像が浮かぶ。
臨場感がアップする。
思わず、次の行動に移りたくなる。
ネット通販ならポチッと購入ですし、
旅行サイトなら申し込んでしまいそうです。


これ、普段の文章にも使えますね。
臨場感たっぷりに伝えたいとき、
リアリティーを出したいとき、
読み手に行動してもらいたいとき、
オノマトペの効果を使ってみてはいかがでしょうか。
「ビシッ」と伝わって、読み手の感情が「グラッ」と動き、
「どんどん」行動に移してくれるかもしれません。

「他人の言うことを聞かないこと」


テレビ番組で「若者へメッセージを」と言われて、こう語ったのは、
先日開かれた第90回アカデミー賞で
日本人初のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した辻一弘さん。


辻さんは、映画『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』で、
主演のゲイリー・オールドマンを特殊メイクで
見事チャーチルに変身させました。


辻さんが特殊メイクに興味を持ったのは、高校生のとき。
映画雑誌で俳優がメイクによってリンカーン大統領になるプロセスを見て衝撃を受け、
早速自分の顔でリンカーンにトライ。
この仕事をしたい!と強く思ったのだそうです。


どうしたら特殊メイクの仕事につけるのかが知りたかった辻さんは、
いきなり、雑誌でリンカーンのメイクを担当していた特殊メイク界の巨匠、
ディック・スミス氏に手紙を書くことを決意します。
英語があまり得意ではなかったので、
日本語で書いた手紙を高校の英語の先生に翻訳してもらったといいます。
その後は、スミス氏のアドバイスで独学で勉強し、
ある作品をきっかけにハリウッドへ渡ったのだそうです。


これだ!と思ってからの行動の早さとパワーの強さに驚きますよね。
英語の先生も、スミス氏も、辻さんの強い思いに圧倒されたのでしょうね。


さて、冒頭にご紹介した「他人の言うことを聞かないこと」は、
そんな辻さんが若者に送ったメッセージ。
「いろんな人の言うことを取り入れていると、ブレてしまう。
ブレるといいものはできない」と説明していました。


ハリウッド映画の制作現場。
大勢の人があちこちで好き勝手に発言する様子を思い浮かべてしまいます。
ちょっと想像しただけで、ものすごく大変そう!
タイトルは忘れましたが、昔観たコメディ映画がそんな内容でした。
脚本家がいい作品を書いたのですが、
プロデューサーが手を入れ、監督が手を入れ、出演俳優が手を入れ、
最後は全然違う作品になるというもの。
ハリウッドでは、自分を強く持っていないと、
とんでもない結果になってしまいそう。
辻さんは、特殊メイクに出会ってから、
強い思いでブレずにやってきたからこそ、
オスカーを手にすることができたのでしょうね。


考えてみたら、これ、日々の仕事でも同じですね。


たとえば企画を立てる。
実際に動き出すと、いろんな意見が出てきて、ちょこちょこ修正されていく。
そのうちに、企画も自分もブレていることに気づく。
でも、何となくスルーしていたら、大きくブレてしまった。
まずいと思いつつも、場の雰囲気を悪くしたくない、とか、
意見することに疲れてしまった、などの理由で、そのまま終了。
結果、だれもハッピーじゃない。
そんなこと、ないでしょうか。


これを避けるには、やはり企画の立案者が、その都度、
ちょっとずつ調整し、ブレを修正していくしかないですよね。
企画のことを一番よくわかっていて、思い入れが強いのは立案者ですから。


そりゃ、そうなんだけど、、、って思いますよね。
でも、途中で各方面から出てくる意見は、
それぞれの立場で、それぞれのポイントで語られるもの。
企画全体を理解した上での意見ではない場合も多いと思うのです。
なので、もう一度企画の趣旨を説明すると、
「あ、そうなの?」となったりすることもあるのではないでしょうか。


これを日々やるのはパワーが必要ですし、
毎回丁寧に説明しても、うまくいくとは限りません。
ブレたまま終わってしまうこともありますね。
でも、企画者がもういいやと思ってしまったら、それで終わり。
なので、面倒ですが、ちょっとブレたときにちょこちょこ修正する。
これが必要なのだと思います。
大きくブレると修正するのが大変ですから。


ところで、辻さんはこんなことも言っています。
「心の声を聞いて、自分で決めること。
日本人は自分の信じることが苦手。そこは変えたほうがいい」


自分の心の声?
ちゃんと聞いているかなあ、、、。
皆さんの心の声は今、何て言っていますか?

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