ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2017年10月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

飼い猫が皮膚炎になってしまい、病院通いをしています。
2週間に一度、
薬浴といって薬品が入ったお風呂にいれてもらうのですが、
これが結構な料金。
スーパー銭湯の5倍くらいします。


そこで、何とか自宅でできないかなあと思い、
先生に薬浴の内容を聞いたところ、
「薬品の入った石鹸でていねいに洗った後、
石鹸をつけたままの状態で15分放置します」とのお答え。
即、断念しました。
猫はただでさえ水が嫌いと聞きます。
15分濡れたままで待たせるなんて、無理。
大暴れする様子が目に浮かびます。


ところが、先日読んだ動物行動学の本に、
こんなことが書いてありました。
「猫がシャンプーを嫌がるのは、
飼い主がかもしだす雰囲気のせい」。


ええーっ?


よく読んでみると、こういうことらしいのです。


陸上で暮らす動物は、皆、
基本的に水に濡れるのを嫌がる。
キリンもチンパンジーも、
雨が降れば木の下などで雨宿りする。
同様に、犬も猫も水が嫌い。
だが、猫がほかの動物に比べて特別に水嫌いというわけではない。
「猫が水嫌い」と言われるのは、
水に濡れたときのリアクションが大げさだから。
そして、大げさになる理由は、飼い主の
「猫は水が嫌いだから、素早く済ませなくては」
という不安を殺気として感じるためだ。


殺気?
飼い主の不安を殺気として感じるから暴れるの?
びっくりしましたが、なるほどなあ、とも思いました。


こういうこと、仕事をしていてもありますよね。


たとえば、プレゼンのとき。
プレゼンを担当する人が、不安な様子でいたとしたらどうでしょう。
聞いている人は、その人の雰囲気に引っ張られて、
落ち着いて聞けなくなりますよね。


会議のときもそうですね。
場をしきる人が、そわそわしていたり、
ちょっと機嫌が悪かったりすると、
ほかのメンバーもその空気を感じ取ってしまいます。
決まるものも決まらなくなりますね。


そういうときに共通することは、
話し手に笑顔がなく、さらに相手の目を見ていないことではないでしょうか。


人材育成コンサルタントの清水久三子さんによると、
アイコンタクトは長さに意味があるそうです。


まず、聞き手に「公平に見られている」という意識を持ってもらうためには、
1秒以上のアイコンタクトが必要。
これ以下だと、「スルーされた」と思われるそうです。
さらに、「信頼性」を感じてもらうには3秒以上、
「自信」を感じてもらうには5秒以上目を合わせると良いそうです。


笑顔でしっかりアイコンタクトをとれば、
堂々とした印象を与えることができ、聞き手に
「信頼できそう」、「話をもっと聞いてみたい」
と思ってもらうことができますよね。
そして、これができるということは、
何より自分自身が落ち着いた状態であるということ。
不安や緊張をコントロールできているということでもありますね。


いやぁ、猫からいろいろと考えさせられました。
アイコンタクト、猫に5秒はひっかかれそうなのでやめておきますが、
笑顔で堂々とふるまえば、猫も安心するかもしれません。
薬浴、トライしてみようかな。。。

土曜日の朝にテレビをつけたら、
BBCアースでおもしろい番組が放送されていました。
動物そっくりのカメラを仕掛け、
普段の動物の姿を捉えようという内容で、
私が観たのは赤ちゃん猿そっくりのカメラを取り囲む
ラングールの群の場面でした。


木の幹にちょこんと腰掛けた
ラングール赤ちゃんのカメラは本物そっくり。
でも、何か違うと感じたのか、
赤ちゃんカメラを覗き込みにラングールが集まってきます。


そこにお母さんラングールが、
赤ちゃんカメラの世話をしようとやってきます。
カメラを抱きかかえ、高い枝に移動しようとしたそのとき、
手を滑らせて赤ちゃんカメラを落としてしまいます。


群に緊張が走ります。
お母さんラングールはすぐに駆けつけて
赤ちゃんカメラをつついたりしてみますが、
まったく動きません。
しばらくして、死んでしまった、
と理解したような表情を浮かべます。


すると、赤ちゃんカメラとお母さんラングールを取り囲むように、
仲間のラングールが次々とやってきます。
興味深いのはその様子です。
少し離れた場所から、
静かに赤ちゃんを見ているのですが、
明らかに悲しんでいるのです。
うつむいたり、うつむいたまま隣の仲間と抱き合ったりしています。
「悲しい気持ちを共有しているようだ」という、
ナレーションが入ります。
共感し、お互いを思いやるラングール、
すごく興味深いと思いました。


さて、「共感」。
これからの時代は「共感」がキーワードだ、と言われます。
ビジネスの現場では、
リーダーに求められる資質のトップが「共感力」だったりします。


アマゾンで「共感力」と検索すると、
『共感力の鍛え方』
『「共感」で人を動かす話し方』
などがヒットしました。
「聞く力」などのキーワードがタイトルに入った本もヒットします。
どうやら、 「共感力」そのものをどう高めるか、という本と、
コミュニケーションにおいて「共感力」のある話し方(聞き方)とはどういうものか、
という、大きく分けて2種類の内容があるようでした。


専門的なことはわかりませんが、
私個人は、共感力そのものは、
そう簡単に高められるものではないような気がしています。
共感力は想像力と限りなく近いように思うからです。
あるネットの記事には、
共感力を伸ばすためには
「人に興味を持つ」とか「相手の立場に立って考える」
などと書かれていましたが、
まさに訓練が必要なことばかりで、時間がかかりそうな印象です。


一方で、共感を生むコミュニケーションのほうの記事を読むと、
たとえば、相づちを大きくうったり、
相手の感情に自分のテンションを合わせたりする技術が紹介されていたりします。
こうした聞き方をすると、
相手が「この人は私の気持ちが分かってくれている」と感じるので、
共感が深まっていきます。
医療の現場などでは大事なテクニックですよね。


うーん、一口に「共感」といっても、複雑ですね。
「共感力が高い人」というとき、
「本当に深い思いやりの人」を指す場合もあれば、
「傾聴力が高い人」を指す場合もあるし、
その両方を持っている人を指す場合もありますもんね。


そんなことを考えていると、
「これはいやだな」という状況が浮かんできました。
それは、あまり共感していないのに、
ものすごく共感しているふうに話を聞くこと。
これ、相手は必ず分かりますね。
ポーズやスタイルばかりでいかないよう、
気をつけたいものです。


急に涼しくなりました。
体調を崩さないようにしてくださいませ。

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