どうして間違えちゃいけないの?
「Why? Japanese people!」
のフレーズでお馴染みのお笑いタレント、厚切りジェイソンさんは、
IT企業テラスカイの幹部としても活躍するビジネスパーソンでもあります。
ジェイソンさんが、インタビュー記事でこんなことを言っていました。
「日本語を間違えちゃいけないなんて、思ったことがない。
なんで間違えちゃいけないの?」
「完璧な人間なんていないんだから、伝わるまで話し続ければいい。
何だっけ? どう話すんだっけ?
なんて考えながら黙ってると、バカに見える。
頭に浮かんだことを次々に話すほうが賢く見えるよ」
そんなジェイソンさんが、日本でビジネスをしていて感じる一番の難しさは、
スピードだそうです。
「とにかく遅い! 最初から完璧なものを作ろうとして何年も悩んでる。
そんなに悩んでどうすんの?っていうくらい」
製造業ではそれでよくても、ソフトウェアはさっさと市場に出してみて、
試して、反応見て、修正していくということを繰り返していかないと、
とジェイソンさん。
投資も、最初から100%のリターンを見込めないとゴーサインを出さない
なんてやっていると、世界からどんどん遅れていくと言います。
「お笑いだって同じ。トライして反応みて、直していく。すべては実験です」
なるほど。
間違いの可能性があることがわかっていながらアウトプットする、って、
日本人はなかなか慣れていないように思いますね。
学校で「間違いがないか、しっかり確認してから出しなさい」
とよく言われてきましたが、
テストの見直しと同じようなことが
様々なところで起こっているのかもしれません。
ジェイソンさんの言う通り、完璧な人なんていないし、完璧なものなんてない。
そう思えれば、いろいろなことがスピーディーに進むような気がしてきます。
「ま、こんな感じかな?」に慣れることが必要ですね。
お世辞が攻撃になる?
相手に気に入られたい。相手との関係をより良くしたい。
そんな思いから、お世辞を言ったり、媚びたりしたことはないでしょうか。
精神科医の水島広子さんの著書『身近な人の攻撃がスーッとなくなる本』によると、
実は、それが相手にとっては攻撃になっているかもしれないといいます。
「えーっ!!」と思いますよね。
どういうことかと言うと、
媚びるという行為は、相手の反応をコントロールしようとする態度なのだそうです。
「私はこう振る舞うから気に入ってね」という行動は、
相手にとっては押しつけに感じるというのです。
そしてそれは、相手の敷地内にどんどん入り込んで、
「ねえねえ、私を気に入って」と言っていることと同じだといいます。
相手は自由を侵害されると受け取り、
重苦しい思いを抱き、それを怒りとして表したりします。
相手に気に入られようと思ってとった行動で、相手が逆に機嫌が悪くなってしまった...
そんな経験がある方は、
もしかしたら相手の敷地に踏み込んでしまっていたのかもしれません。
もう一つ、なぜだかわからないけれど相手が怒ってしまったという時に、
起こっている可能性があることを本書からご紹介します。
それは、知らず知らずのうちに相手を責めている、ということです。
自分の不安を訴えただけのつもりなのに、
相手にとっては責められていると感じることがあるのだそうです。
特に相手への言葉の主語が「あなた」になっているときは要注意で、
話はすでに「自分の不安」ではなく「相手への責め」に変わっているといいます。
たとえば、家計が心配でたまらない妻が夫に対して、
「あなたはどうしてそんなにお金を使うの?」と言ったら、
夫が怒って、キレてしまった。
夫は自分が責められていると受け取ったので、反撃モードに入ったのですが、
妻のほうは不安だから言っただけで、なぜ相手が怒ったのかわからない。
こういうことは、よくあることなんだそうです。
他にも
上司が自分だけ目の敵にする。
先輩がいやみばかり言う。
そんな他人からの攻撃がどんなしくみで起こっているのか、
本書には詳しく説明されています。
読み進めるうちに「あ、あの時、あの人はこういう思いだったのかも」と思えてきて、
反省モードに入りました...。
早いもので、今年ももう7月! 一気に蒸し暑くなってきますね。
後半戦も健康に気をつけてまいりましょう。