捉え直しでGO
用事があって家を2日ほど空けたら、
ちょうどプラごみを捨てる曜日とかぶってしまい、
捨てられませんでした。
1週間分のプラごみ、すごい量です。
我が家は今、子どもたちが夏休み中。
消費する食材も多いし、スナックやアイスなども
いつもよりも多く買っています。
とにかく食べ物の包装容器の量が多いのです。
この原稿を書くために、ごみ袋の中を
ゴソゴソ調べてみましたが、
うーん、こんなに大量のプラ包装・プラ容器がないと
暮らしていけない生活だったのか、と驚いてしまいました。
普段そんなに気にしていない自分が恐ろしい。
たとえば、
10個入りのクッキーだと、
外側の大袋が1枚、個包装されているからプラス10袋。
個包装されているので清潔だし、
袋を開けても一度に食べなくてもいいし、
品質も保たれるのでしょうね。
6個入りのロールパンも、
外側の大袋が1枚、なぜか中にプラスチックの
トレーが入っていたりして、それでプラス1枚。
このトレーは、形崩れを防ぐためなのか、
それとも輸送するときに、積みやすくしているのか、
いずれにしても丁寧に個包装されているものが
多いことに改めて気づきますね。
国連環境計画(UNEP)の報告書によると、
日本人1人当たりのプラスチックごみ廃棄量は年間32kg。
米国に次いで世界第2位です。
Reduce=ゴミを減らす、をやろうと思うと、
この暮らし方を変えなくてはならないわけで、
「こりゃ、大変だ」と今さらながら思いました。
そんな中、京都に本格的な量り売りの
スーパーができたという記事を目にしました。
この店は、容器包装ごみと食品ロスを無くすことを
目指していて、利用客は必要な食材を
必要な分だけ量り、持参した容器か、
店が貸してくれる返却式の容器に入れて購入。
ナッツやドライフルーツだけではなく、
生鮮品も扱っているらしく、
米、味噌、油、豆腐、卵など、
すべて必要な分だけ買えるといいます。
サザエさんがお鍋を持って
お豆腐を買いに行っていましたが、あれですよね
さらに、レストランを併設していて、
生鮮品は悪くなる前にレストランで調理するシステム。
この仕組みがうまくいったら、フランチャイズにして、
全国に量り売りを広め、日本の容器包装ゴミと
食品ロスをゼロに近づけていきたいと言います。
すばらしいなあ、と思いました。
記事の中にこんなことが書いてありました。
量り売りはどうしても面倒くさいという印象があって
敬遠されがち。
でも、その「面倒くさい」を「楽しい」に変えれば、
利用してもらいやすい。
量り売りという体験自体が楽しいと思ってもらえるよう、
たとえば買ったピーナッツをその場でセルフで
ピーナッツバターにできる機械も用意している。
そうですよね。
棚にある商品をサッと手に取って
レジでピッとやる暮らしに慣れていると、
家から容器を持ち出して自分で量って入れるなんて、
面倒くさいに違いない。
でも、今までの買い物の仕方と比較せずに、
楽しい体験をして、しかも地球に優しいことをしている
と思えば、わくわくしてくるから不思議です。
そしてこの店、写真で見ただけですが、
とってもおしゃれ。
量り売りは楽しいし、おしゃれだし、
地球にいいことしてるってかっこいいよね!
という捉え方が若い世代にどんどん広がれば、
浸透していくんだろうなと思いました。
そんなことを考えていたら、
リモートワークやオンライン会議なんかも
同じなのかもしれない、と思いました。
今までのように、オフィスで対面で仕事をする、
ということを前提にして、それと比較すると、
やはり不便さばかりが目につきますが、
新しいことと捉えれば、プラスに見えてくる。
暮らし方や何かのスタイルが大きく変わるときは、
捉え方が変わることとセットなのかもな、
と思いました。
それで思い出しました!
先日、見切り品コーナーと書かれたワゴンが
スーパーのフロアの端っこに置かれているのを発見。
置いてある場所自体、もう見切りました、のようで
雰囲気も良くない。明らかに人気がありません。
そりゃ、そうですよね。
見切り品なんて書かれたワゴンの前に
多くの人は、あまり立ちたくないのではないでしょうか。
そこで、「見切り品コーナー」と呼ぶのをやめて、
「SDGsコーナー」と呼ぶのはどうだろうと思ったんです。
「フードロスを防ぎませんか?」みたいにして、
デザインが良い、おしゃれなコーナーにする。
これを買うことが「かっこいい」「地球にいい」ことと
捉えられるようにすると売れると思います。
どなたかぜひ採用をー。
8月も終わりに近づいてきました。
まだまだ暑いですが、元気にまいりましょう。
「...」に頼っていませんか?
暑いですね...。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか...。
というふうに、「三点リーダー」、
ついつい多用してしまっていませんか?
三点リーダーとは文末につける「...」のこと。
少し前に、「三点リーダー症候群」という言葉が
話題になったりもしました。
友人間、家族間なら
気にならないかもしれませんが、
ビジネスの場で使われていると、
相手の心境を探らなくてはならず、
困ることもありますね。
三点リーダーに込められた意味、
思いつくままに挙げてみました。
1 言い切る自信がないです
例: ~だと思いました...。
2 微妙に抗議しています
例: 以前のご指示で進めておりますが...。
3 普通に 。で終わると、
言い方が強すぎる気がするので
あなたを怒らせてしまうのではと心配です
例:よろしくお願いいたします...。
4 これでいいのでしょうか。ご指示ください
例: 資料をまとめておきました...。
5 などなど、ほかにもいろいろあるんです
例: ~にご連絡したり、スケジュールを調整したり...
6 ごめんなさい
例: 返信を忘れておりました...。
7 単なるつぶやきです。あまり気にしないでください
例: お腹がすきました...。
疲れました...。
ほかにもあるかもしれませんが、
大体こんなところでしょうか。
そして書きながら、気づきました。
これは危険ですね。
というのは、書いている人が
三点リーダーに込めたメッセージが
そのままの意味で受け取られるとは
限らないからです。
たとえば、上記の 1 の場合、
書く側が、なんとなく自信がなく、
~だと思いました...。
と書いたとしても、
受け取る側は、
「この人、なんか言いたいことあるのかな。
怒ってるのかな。それなら、こうしてほしいと
言えばいいのに」
と思うかもしれません。
3 で挙げた例も、そう。
言い方が強すぎて、
相手を怒らせたくないという理由で、
三点リーダーをつけたのに、
「何かほかにも言いたいことが
ありそうなのに、
この人ははっきり言わない」
と、結果として
怒らせてしまうことにもなりかねません。
そう考えてみると、三点リーダー、
使う人の「甘え」の現れかもしれません。
はっきりは言わないけど、
それに近いことは言いたい、ってことですもんね。
そんなことを思いながら、過去に
自分が書いたメルマガを読み返すと、
まあ、使ってる、使ってる、三点リーダー!
甘えがいっぱい。言いたいことは、
しっかり言い切らなくちゃなと反省しました。
本来は、「...」は
驚きや悲しみで言葉にならない状態や、
何かに言葉を遮られた状態、
沈黙、
言葉を飲み込んだ状態などを表すものですよね。
本棚にあった本をパラパラめくってみました。
(小説の会話に使用されている場合は、
三点じゃないんですね)
「出来るものなら三毛の代わりに......」
(夏目漱石『吾輩は猫である』)
この状況は、
「三毛の代わりに、この野良猫が亡くなればよかったのに」
を飲み込んでいます。
「......かわいそう......だね。お父さん。」
(平野啓一郎『ある男』)
この状況は、動揺しながらも言葉を絞り出している状態。
小説の三点リーダー探し、延々に続きそうなので、
このへんでやめておきます。
今日の学びです。
ビジネスの場ではもちろん、プライベートでも
こちらの意図を伝えなくてはならない場では、
三点リーダーではなく、
しっかり言葉で伝えましょう。
暑い日が続きます。
健康第一でまいりましょう。