ディレクターの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーです

ブログ:2021年7月

スタッフの阿部が日々の気づきをつぶやくコーナーアベログ

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今年の初め、SNSである貼り紙が
話題になりました。

「STOP! 教え魔」と書かれたポスター。
そこには、
「全国のボウリング場の悩みランキング
ナンバー1は、お客様がお客様に
ボウリングのコーチングをする
教え魔がいることです」と書かれています。

このポスター、
教えられて困っているという
利用客からの苦情を受け、
あるボウリング場が場内に貼り出したもの。
SNSにアップしたのは、
このボウリング場をよく訪ねていた利用客で、
日頃から困っている人を見かけていたので、
よく貼り出してくれた!という
思いだったそうです。

これをきっかけに、SNSでは、
「うちにも教え魔がいます!」という声が
相次ぎました。

「うちのボウリング場にもいます」
という声のほか、
「うちのゴルフ場にもいます」
「うちのゲームセンターにもいます」
「うちのジムにもいます」
「うちの将棋教室にもいます」

こうなると、日本全国教え魔だらけ。
なぜ、人はこんなに教えたくなって
しまうのでしょうか。

心理学的に言うと、その理由は、

1 教えるものを愛しているから
2 教えることで気持ちが良くなるから

だそうです。

例えば、
ゴルフが大好きで、ゴルフ歴も長い。
テクニックも身についている。
気をつけなくてはならないことが何かわかっている。
始めたばかりの人に何とかこれを教えてあげたい。
喜ばれるはずだし、自分と同じように、
ゴルフが大好きになってくれるはずだ。
で、初心者を見つけると、ついつい教えてしまい、
それを続けているうちに、指導者気分になって、
気持ち良くなってきた。

そんなところでしょうか。

本人としては親切心なのかもしれません。
そこが厄介ですね。

新潟青陵大学の碓井教授によると、
「ゴルフ場やボウリング場に多いということから、
教え魔には中高年の男性が多いという印象がありますが、
年齢・性別関係なく、
だれでも教え魔になる可能性があります」
とのこと。

心理学の研究でこんな実験があるそうです。

ある集団を、ランダムに先生役と生徒役の
2つのグループに分けます。
先生役には問題と解答と解説を事前に渡し、
生徒役に教えてもらいます。

こうして先生役と生徒役の心理を調べたところ、
先生役になった人のほうが、
「頭が良く、賢く、人格的にも優れている」
と感じやすい傾向が見られたそうです。

教えていると優越感を感じてしまうのか・・・。
考えてみると、
確かに教え魔は男性だけじゃないですね。
職場にもいたし、
PTAのお母さんたちにもいたなあ。

さてさて、
教えることができる人が大勢いるということは、
本来はいいことだと思うのですが、
教え「魔」にならないためには
どうすればいいのでしょう。

コーチングでは、
相手に「学びたい」という意志があることが
大前提だそうです。
「教えてほしい」と相手が思っていないのに、
あれこれアドバイスするのはNG。
それは、相手の学びにならないからです。

教え「魔」と言われてしまうのは、
「勝手に」「教えてやろう」を始めてしまうから。
この方法では、相手のためではなく、
自己満足のためになってしまうんですね。

あああ、思い返すと、私、
子どもが小学校のときは教え魔だったかも。
ものすごい勢いで鉄棒を教えた記憶が
蘇ってきました(汗)。

皆さんは教え魔になっていないでしょうか。
過去になったことはないでしょうか。

暑くなりました。
連休前、体調に気をつけてまいりましょう。

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気がつくともう7月。
耳を澄ますと、蝉の声も。
今年も夏がやってきました。

とはいえ、この夏も、
まだまだコロナの影響で
「夏を満喫!」というわけにはいかなそう。
ゆっくり旅行でもしたいところなんですけどね。
なんて思っていたら、こんな調査を見つけました。

旅行予約サイトのエクスペディアが、
世界12地域15,000人を対象に実施した
「旅に関する調査」です。

「休暇を取ることで解放されたらうれしいことは何か」
という問いに対し、日本人の回答で多かったのは以下でした。

1位 「家で料理をすること」(46%)
2位 「食事の片付けをすること」(45%)
3位 「洗濯をすること」(33%)

ちなみに、同じ質問でのフランス人の1位の回答は
「同じ道を歩くこと」(70%)
(日本人は9%)

イタリア人の1位は
「毎日同じ人に会うこと」(38%)
(日本人は9%)

調査対象の15,000人の男女比が定かではないのですが、
日本人の回答者に女性が多いのかもしれませんし、
リモートワークの影響で、男性の家事参加も
増えているのかもしれません。
いずれにしても、日本人は単純に家事に疲れているようです。

で、私が注目したのは、この調査を取り上げた記事に
書き込みされたコメントです。

「多分料理そのものより、献立を考えることに始まり、
在庫チェック、食材買い足しなどの一連の作業が
煩わしいからだと思う」

これに対し、同意のコメントが多数あって、
その中には、

「私も、食材が全て揃っていて、
頭の中で献立を組み立て終えたときは、
もうできたと言っても過言ではないくらいの
気持ちになります。
調理の部分って最終段階なんですよね」

というものもありました。
いや、私も本当にそう思います。
そして、これは原稿を書くことに
本当に似ているのです(ここが本題!)

まずは、どんなメッセージを伝えるのか、
そのためにどんな素材が必要なのかを考え、
素材を調達する。
ここができればもうできたようなもので、
パソコンに向かって原稿を書くのは最終段階です。

しかし、伝えたいメッセージがない場合が
あるわけです。
忙しくてインプットが少ないときなど、
日々の気づきがあまりないときです。
その状態のまま、なんとなく、
このネタをきっかけに書けるかな?と思って
書き始めても、メッセージがないので、
ただ文字が埋まっているだけの状態。
「で、何が言いたいの?」と
なってしまいます。

これは、献立が決まらずに、
なんとなく食材をそろえて、
なんとなく料理を始めた場合と似ています。
ゴールが見えていないから、
途中で味つけを迷ったりして、
塩コショーしたかと思ったら、
醤油を入れてみたり、
途中でいろいろ追加してみたり。
すると、「まあ、食べられるけど、これ、何?」
と聞かれるようなものができあがるわけです。

考えてみると、料理はもちろん
その他の家事においても、
前段階が大変なんじゃないかと思えてきます。
いくら掃除機や洗濯機の性能が良くなっても、
準備段階の負担が減らない限り、
劇的に家事時間が縮小されたり
しないのかもしれません。
将来的にそこはAIが担ったりするんですかね。

家事から解放されるための休暇ではなく、
旅先で非日常を楽しむための休暇がとれる社会に
早くなるといいのですが。

そんなわけで今回は、
家事も原稿も準備段階が大事だし大変、
というお話をしながら、
遠回しに、この原稿が遅れた言い訳をしてみました・・・

暑くなってきました。
体調に気をつけてまいりましょう。

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