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『ちょっと気になる』カテゴリの記事

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メルマガのネタ探しのために、ネットをのぞいていたら、
おもしろい記事に出会いました。


桃山商事というユニットによる恋愛コラムです。


ユニットのプロフィールを見ると、
「2001年に結成後、1000人以上の恋愛相談に乗ってきた恋バナ収集ユニット」
とあります。どうやら男性5~6人ほど(普段はサラリーマンをしつつ、の
人もいるみたいです)で構成されているようです。


私が読んだコラムは、日経ウーマンオンラインに掲載されていたものですが、
相談者からの悩みを論理的に分析し、軽快な文章でアドバイスしていて、
すごく楽しく読めました。


あ、恋愛の話をしたいわけではないのです。


コラムを読んでいて、多くの恋愛の悩みが
コミュニケーションに関するものだと気づき、彼らのアドバイスが、
つき合っている男女間のみならず、上司と部下、クライアントとの関係など、
広い場面で役立つと思ったのです。


たとえば、こんな悩みが取り上げられていました。


「駆け引きが苦手です。男性から下に見られないようにするための、
具体的な恋愛テクを教えてください」


この悩みに対して桃山商事の清田代表は、
下に見る、もしくは見られる、という関係にならないことが
重要だと言っています。


相手が自分を下に見ているとしたら、それはすぐに伝わるもの。
そんな相手と気持ちがよい関係は築けない。
また、相手も、下に見ているような相手ともう一度会いたいとは思わない、と。


そうですね。上下関係を気にすると、とたんにギクシャクしますし、
そんな状態では信頼関係は生まれないですね。
それは、つき合っている男女間でも仕事関係でも同じだと思いました。


では、上下関係にならないためにどうすればいいか。清田さんのアドバイスは、
初対面の会話での「手持ちのカードを自覚しておくこと」でした。


手持ちのカードとは「自分を形作っているもの」や「自分が好きなもの」
ぐらいの意味だそうです。
たとえば、「本」「映画」「キャンプ」「サッカー」など。
これらの自分のカードを、相手との会話の流れを見ながら、どんどん出していく。
相手は持っていないけれど、興味を持ちそうな自分のカードを
見つけることができれば、なおよいそうです。


こうして自分のカードに意識的になると、なぜいいのか。
それは、相手との間に生まれる、直感力や発見力が上がるからだ、と
清田さんは解説しています。


「カードを出し合いながら、自分との共通点を見つけていき、深める。
仲良くなるためにはポジティブな記憶を共有するのが一番の近道ですから」
だそうです。


相手に気に入られたいとか、仲良くなりたいという思いが強いと、
どうしても「相手は何に興味があるだろう」とか
「何をすれば相手に気に入ってもらえるだろう」ということだけを考えがち。
でも、相手のことを知らないのに、相手が何に興味があるか想像したところで
限界はあります。
それに、「気に入ってもらいたい」というところで、
すでに関係がフラットではなくなっていますよね。


そうではなくて、まず自分のカードに意識的になり、
自分を知ってもらうというところは、なるほどと思いました。
こうすることで、上でも下でもない、
フラットな関係をスタートすることができるんですね。


さらに、カードの出し合いで、共通点が見つかり、話が盛り上がってきたときに
気をつけたいのは、「相手の話を読解しながら聞く姿勢」だそうです。


「話を聞く際に最も大切なのは、オーバーなリアクションでも、
キレのあるツッコミでもありません」と清田さん。


「人は、自分の発した言葉が相手にちゃんと伝わっていることが分かれば
安心します。だから聞き手としては、相手の話を読解しながら聞くという姿勢が
大事だと思います。一つひとつ丁寧に理解・確認していき、
分からなかったらその都度質問するようにしましょう。
そうやって会話を積み上げていけば、3回目、4回目と会うためのきっかけが
自然と見つかるのではないかと思います」とアドバイスしています。


なるほどですねー。
みなさんはどんなシーンを思い浮かべながら、読まれたでしょうか。

「早口言葉を言って!」
「別の早口言葉!」


息子たちの数々の無茶なオーダーに、
健気に、丁寧に応えるのは、iPhoneのSiri。


「ちょっと何言ってるのかわかりません」


と、長男がふざけたことを言ったときに、Siriが返した


「わからなくても、大丈夫ですよ」


というフレーズには本当に感心してしまいました。
Siri、人格者です。


先日、英語の勉強になるかなくらいの軽い気持ちで、
Siriを英語(米国)に変えてみました。
で、聞いてみました。


「何色が好き?」


すると、Siriはぶっきらぼうにこう言いました。


"Who? me?"


びっくり、、、。
私が知っているのは何事にも一生懸命で、丁寧なSiri。
それを期待していたから、「だれ? 私?」が、
何くだらないこと聞いてるんだよ!というトーンに聞こえ、
動揺してしまいました。


その後、いくつか質問してみて、はっきりわかりました。


英語版のSiri、キャラが違います。
なんていうんでしょうか、友達みたいな感じです。


これ何だろう。
アメリカと日本ではアシスタントに求めるものが違うのか、
ロボットに求めるものの違いなのか。
とにかく興味が湧きました。


調べてみると、Siriのキャラは、やはり言語によって違うそう。
だから、同じことを言っても、受け答えが違うようです。


例えば、「歌ってください」とSiriに向かって言うと、
ほとんどの言語は恥ずかしがるそうなのですが、
イタリア語のSiriはいきなり歌い出すそうです。
「私たちは~ロボット~」なる陽気な歌だそうです。
おもしろいですね!


で、こんな記事も見つけました。


「Pepperくん、アメリカでは皮肉のきいた尖った性格だと判明」


日本が誇るヒューマノイド・ロボットPepperくん、
日本では愛想良くかわいらしい性格の彼ですが、
MITテクノロジーレビューの報告によると、
アメリカでは皮肉が効いた、ちょっと毒舌風な性格になるというのです。
行動も性格によって修正されていて、
具体的には、日本版のペッパー君が上手におじぎをするのに対して、
アメリカ版はハイタッチをしてくるといいます。


ソフトバンクの資金の下、ペッパーを開発したのは
フランスのロボティックス会社Aldebaran Roboticsという会社だということですが、
同社によると、
「アメリカには、皮肉が効いていて賢いという
C-3PO的なロボットのイメージが定着しています」
と述べています。
なるほど!スター・ウォーズのC-3POか!
まじめだけどユニーク、しっかり意見する、
場を読まない発言をして電源を切られることもしばしば。
そう考えると、Siriがああなるのも納得です。
うーん、考えさせられますね。


もしかしたら、日本ではアシスタントとしてのロボットは、
弟子的な意味合いなのかな、なんて思いました。
主と従がはっきりしていて、関係としてはタテ。


一方、アメリカではアシスタントとしてのロボットは、
弟子というよりは相棒。
関係としてはヨコ。
反対意見も言うし、冗談を言って笑わせることもある、
という感じなんでしょうか。


そして、この考え方、職場にも持ち込まれているかもしれませんね。
一番近くにいるスタッフ、もしくはアシスタントに何を期待しますか?
黙々とオーダーをこなしてもらいたいでしょうか、
反対意見があったら言ってもらいたいでしょうか、
時々笑わせてもらいたい?
みなさんはいかがですか?

次男が図書館から『十五少年漂流記』を借りてきたので、
一緒に読んでいます。
SFの父とも呼ばれたジュール・ヴェルヌが1888年に発表した作品。
15人の少年が無人島に流れ着き、力を合わせて暮らしていく話です。
小さい頃、秘密基地作りが大好きだった私も大好きな作品でした。


さて、本の中に、大きなウミガメを捕まえる場面があります。
少年たちがみんなで協力してどうにか捕え、
そこから20キロ以上の肉をとることができて、
船の食料がだいぶ助かった、と書かれています。


ここで我が家の次男は「え? 食べるんだ」と、
ちょっとびっくりしながら言いました。
確かに、ウミガメは助けなくてはならない、
保護しなくてはならないというテレビ番組や本をよく目にするので、
驚きなのかもしれません。
無人島に流れ着いたんだから、
食料にできるものは何でも捕まえなくてはならない状況なのだ、
と説明しました。


これをきっかけに、
今の子どもたちが観るアニメや本の内容について考えていて、
気づいたことがありました。
それは、今は「それはちょっとひどい」と思ったり、悲しい思いをしたり、
怒りの感情が芽生えるような内容のものがほとんどないなあ、
ということです。


私が子どもの頃は、世界名作劇場というテレビアニメがあって、
『フランダースの犬』や『母をたずねて三千里』などが放送されていました。
いじわるな大人がたくさん出てきて、主人公がかわいそうで、
毎週観終わった後に胸がザワザワして眠れませんでした。


今、そういう思いをするような内容はあまり見かけませんね。
子どもの教育に適していないと思われているのか、
勉強不足でよくわからず申し訳ないのですが、
私は、楽しくて前向きになる話ばかりじゃなくていいのではないかなあ、
というより、悲しんだり怒ったりする感情がわいてくる内容も、
心を育てる意味で必要なのではないかと思ってしまいます。
(あ、描写が残酷なアニメは流行っていますね、、、。
 感情のバランスがどうなってしまうのだろうとちょっと心配になります)


以前、20代の女性と話していたら、
「怒るのが苦手。怒るってどうするのかわからない」と言っていました。
怒るという感情自体がとても嫌、だから感情的にならないようにしている、
という話も聞きました。


楽しい感情はマル、悲しみや怒りの感情はバツ。
そんなふうに思っていると、健康に過ごせなくなりそうです。
悲しいときには悲しみ、ムッとしたときには怒る。
心がいつも穏やかでなくてもいい。ザワッとしたっていい。
そう思います。
2015年に公開されたアニメ『インサイド・ヘッド』も、そんな内容でしたね。


なんて言っていますが、我が家は、
反抗期少年との戦いで心がザワッとし過ぎる毎日。
でも、これも健全なことだなあと思って今年も幸せに過ごすことにします!

かれこれ15年ほど使用している我が家の冷蔵庫。
最近、あまり冷えないときがあるかと思えば、キンキンに冷えすぎることもあり、まったく安定しません。
いつダメになってもおかしくないと思い、ネットで冷蔵庫事情について調べ始めて、びっくり。
最新の冷蔵庫、すごいですね。


AIが搭載されていて、庫内の食材を使った献立を提案してくれる。
在庫を管理し、買うタイミングを教えてくれる。
さらに、夜遅くに冷蔵庫を開けると、「お疲れさまです」と、ねぎらいの言葉までかけてくれる商品もあります。


冷蔵庫にねぎらわれるシーンを想像したら、キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』を思い出してしまい、
何かのきっかけで冷蔵庫が機嫌を損ねて、ドアをロックしたりなんかしたらどうしよう、
といらぬ心配をしてしまいました。


と、それはさておき、ロボットが急速に日常生活に入り込んできているのは事実。
便利と感じる反面、人間から考える機会が奪われていっているような気もするし、
そもそも人間の仕事、残るの?と不安にもなります。


日本経済新聞と英フィナンシャル・タイムズが実施した共同の調査研究によると、
人が携わる約2千種類の仕事のうち3割はロボットへの置き換えが可能なのだそうで、
焦点を日本に絞ると、主要国で最大となる5割強にのぼります。
人とロボットが仕事を競い合う時代はすでに始まっているといいます。


一方、ロボットが苦手な仕事があるといいます。
それが、「意思決定」や「計画立案にかかわる仕事」、「想像力を働かせる仕事」。


同調査によると、CEOなど経営幹部の業務のうち、
ロボット化が可能なのは業務進捗表の作成など22%にとどまるそうで、
俳優や音楽家など芸術関連の職業でも自動化対象は17%。
どうやら、私たちに必要とされる力は「発想力」や「想像力」だと言えそうです。


なるほど、「発想力」と「想像力」。
でも、これらの力、職場で実際に重視されているのかが気になります。
そこで、20~40代のビジネスパーソン2000人を対象にした
「仕事に必要なスキル」という調査をのぞいてみました。


結果を見ると、
「社会人全般に必要な力」の1位は「対話力」、2位が「優れた状況判断力」、3位が「聞く力」。
「発想力」は17位でした。


でも、よく考えてみると、「対話力」も「状況判断力」も「聞く力」も、
ベースに「発想力」や「想像力」がないと、得られない力のように思います。


相手のことを想像せずにひな形だけで「対話」しても意味がないですし、
状況を想像・発想せずに「判断」することはあり得ません。
相手が何を言おうとしているかを想像せずには「聞く」こともできません。


もしかしたら私たちは、
「発想力」や「想像力」という言葉を必要以上に特別なことのようにとらえているのかもしれません。
これが「クリエイティビティー」なんてカタカナになると、なおさらですよね。


「発想力」も「想像力」も、もっと身近なもの。特別視せずに向き合ってみるといいのかもしれません。


さて、冷蔵庫。
やっぱり、献立は自分で考えようかな。。。

音楽を聴いていて、
テレビで音楽のステージを観ていて、
「この人、いい声だなあ」
「こんな声だったら一日中歌っちゃうなあ」
と思うことがあります。
歌に限らず、お話をしていても、声がすてきな人、いますよね。
いい声、憧れます。


のど飴のカンロが行った調査によると、
9割の人が
「いい声だと得をすると思う」
と回答しています。
「いい声の人は仕事ができそう」
という人も7割。


「いい声」とは、
1位「通る声」、続いて2位「落ち着いた声」。


確かに。
大声を張り上げているわけでもないのに、
みんなに聞こえる心地よい声。
いい声の人は自信があるように見えるし、
立ち居振る舞いもすてき。得もしそうです。声、大事ですね。


『1分間声トレ』の著者、
秋竹朋子さんによると、
声に自信がない日本人は8割にのぼるそう。
でも、声はいくらでも変えられるのだそうで、
正しいトレーニングと知識があれば、
誰でも「いい声」になれるといいます。


早速、本を読んで実際のトレーニングをチェック。
やはり基本は「腹式呼吸」でした。


本で紹介されている、
簡単に腹式呼吸に切り替える方法は、
「手のひらを口のあたりに持ってきて、温かい息を吐く」というもの。


寒さでかじかんだ手を温めるイメージで、
「はあー」と5秒間、
ポイントは、吸うことではなく、吐くことに集中することだそうです。
これを2回やれば、腹式呼吸の準備オッケーなのだそうです。


たった5秒?と試しにやってみましたが、
5秒温かい息を吐くと、腹筋を使います。


腹式呼吸の準備が整ったら、自分の声が一定のトーンになっているかの
チェックを兼ねたトレーニング。
トーンが一定でないと、早口になってしまうのだそうです。


やり方は、腹式呼吸になっていることを意識して息を吸い、
一定の強さで「シー」と声を出す。これを25秒間。


25秒って長い! 
たいていの人は最後まで息が続かず、
「シー、シシ、シ」のように途切れてしまうといいます。
やってみましたが、続きません!ほんとに。
途切れてしまったら息を多めに吸って
再度チャレンジして、
これを2回繰り返すそうです。


シーン別に有効なトレーニングも紹介されています。
たとえば、大事なビジネストーク前に有効な
滑舌トレーニング「あっかんべー」。


思い切り舌を出し、
下方向に2秒かけて伸ばすだけです。
これを5回繰り返すと「らりるれろ」が言いやすくなるそうです。
これならトイレでもできますね。


それにしても、声を出すトレーニングは
想像よりもずっとハード!
どれもユニークで気軽に取り組めそうな内容なのですが、
実際にやってみると、いろいろなところが筋肉痛になります!
声を出すことは、全身運動なんだなと実感しています。


桜も満開になりましたね。
皆さんも「いい声」で、すてきな1週間を。

「実家を片付けるのに1週間かかった」
なんて話を耳にすることが多くなりました。
実家が遠くて何度も通わなくてはならず、
数ヶ月かかったと言っていた知人もいました。


母親が元気なうちに、
私も実家の片付けしようかなあ。。。
このところ何となくそんな気持ちでいたので、
書店で「実家の片付け」について書かれた本を手に取ってしまいました。
(実家の片付けに関する本、かなりありました。ビッグイシューなんだなあと実感)


さて、数冊立ち読みして、
さらに家に帰ってから断舎離特集の雑誌を電子版で購入。
読んでいて感じたのは、
実家や家族の物の片付けで一番大切なことは、
「思いやり」を持つことだ、ということでした。


というのも、片付けに失敗した、
と言っている人の多くが口にしているのは、
「相手のことを考えていなかった」。
雑誌に掲載されていた、
親を意固地にさせた失敗ワード調査でも、


1位が「捨てる」という言葉全般
2位が「もういらないでしょう?」
3位が「何のためにとっておくの?」


といった、相手の気持ちを考えない言葉が並んでいました。


考えてみれば、そうですね。


実家というところは、
親が住んでいる家であって、
自分の家ではない。
そこを突然「片付けてあげる」といって、
自分のペースで片付けようというのですから、
相手はいい気分ではありません。
片付けたらきれいになるんだから嬉しいでしょう?
となるとは限らないのです。


しかも、そもそも価値観が違う。


同じ物を見て、
自分は「使わないからいらないだろう。捨てよう!」と思っても、
相手は「使わないけど、大切なものだから捨てない」と思っている場合もあるし、
「物を粗末にしたくない」と思っている場合だってあります。
「いずれは捨てたいけど、自分のタイミングで捨てたい」というケースもありますよね。
相手の立場に立つと、
勝手に片付けられると、否定されていると感じてしまうかもしれません。


そういえば、以前実家に帰ったときに、
冷蔵庫の中がカオス状態だったので、
100円ショップで収納ボックスをいくつか買ってきて、
勝手に整理し、
「ほら、こんなにきれいになったよ」
「しかも、こんなに賞味期限が切れたものがあったよ」
と、古い食材の山を見せたら、
母は微妙な顔をしていました。


今思うと、母だって片付けたいと思っていたと思うのです。
ですが、当時は父の看病で忙しく、
できなかったのだと思います。
「こんな状態にしちゃって、だめだよね」
といきなり娘に言われて叱られたような気分だったのではないでしょうか。
ああ、反省です。


そう思って考えると、
「相手のためを思ってやってあげているつもりなのに、喜ばれず、むしろ嫌がられる」
というケース、片付け以外にも結構ありますね。


家事をめぐる夫婦間のケースもあるでしょうし、
勉強に関しての親子間のケースもあるでしょう。
上司と部下の間でもありますよね。


いずれも、何となく自分が上に立ち「やってあげる」
と思ってしまうことが原因のような気がします。
すると、相手の気持ちが見えなくなり、
こじれてくるのではないでしょうか。


なんて、書きながら、
いろいろと思い当たることが。。。。


「やってあげる」と思わないこと。
フラットにものを見て、
相手の気持ちに気づくこと。
意識しようと思いました。

3月。卒業の季節です。


卒業式と言えば、スピーチ。
故スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学で披露したスピーチや、
ドロップ・ボックス社のドリュー・ヒューストン氏がMITで行ったスピーチ、
国内では堀江貴文さんの近畿大学でのスピーチなど、
卒業式のスピーチには、心に残るスピーチが多くありますね。


我が家の息子もこの春卒業したので、
いろいろな場所でスピーチを聞きました。
どれもすてきなスピーチだったのですが、
やはり、ぐっとくるスピーチには共通点があるように思います。


構成がわかりやすいこと?
聞き取りやすい声で話していること?
ジェスチャーを交えて、話していること?
適度な間が入っていること?


それらも大事なのかもしれませんが、
私が感じる、ぐっとくるスピーチに共通していることは、
「自分の言葉で話していること」です。


だれかが用意したような言葉ではなく、自分の言葉で話す人には、
聞いている相手への想いがしっかりあるように思います。
それが、聞いている人に伝わるから、ぐっとくるのだと思うのです。
いくら流暢で、かっこいいスピーチでも、
相手への想いがないとやっぱり届かない。
「上手いスピーチ」と「いいスピーチ」は違うと思うのです。


原稿でも同じことが言えます。
上手な文章を書こう、感動的な文章を書こう、などと、
スタイルばかり考えていると、どんどん読者の姿が薄れていってしまい、
相手に届かない独りよがりな文章になってしまいます。
「あ、このライター、無理矢理感動させようとしてるな」
なんてことも悟られてしまいます。


「相手のことを想っているか」
どんな仕事でも、これ、大事なチェックポイントですよね。

「『スターウォーズ』の監督をしてくれませんか?」


ルーカス・フィルムから新エピソードの監督を依頼された時、
J・J・エイブラムス監督は断ったと言います。
(これから映画を観る方、安心してください。内容の話はしません。)


断るだろうなあ。そうだろうなあと思いました。
なぜなら、絶対に失敗できないプロジェクトだからです。


失敗できない理由の一つは、
熱狂的なファンが、目をギラギラさせて待っていること。
『スターウォーズ』は、
ジョージ・ルーカス監督が長年メガホンをとり続けて来た名作。
全世界に熱狂的なファンがいて、
彼らは常に新エピソード公開を今か今かと待っています。
思い入れが強いと、いろいろ言いたくなるもので、
実際、これまでも公開の度に
「このシーンはいらない」、「あのキャラクターはいらない」
などという意見が飛び交い、
ジョージ・ルーカス監督もうんざりするほどでした。
新監督ともなれば、彼らが黙っているはずがありません。


失敗できない理由その二は、なんと言っても、
ディズニーのロゴが出る最初の『スターウォーズ』であること。
2012年にジョージ・ルーカス氏は
ルーカス・フィルムと『スターウォーズ』の全権利を
40億ドル(日本円で4800億円)で米ディズニーに売却しました。
つまりこの映画は40億ドルのプロジェクト。
40億ドルの失敗できない映画の監督、なかなか引き受けられません。


しかし、J・J・エイブラムス氏は一度断ったものの、
最終的には監督を引き受けます。
驚いたのは、
一度断った一番大きな理由も、引き受けた理由も同じだということ。
それは「彼自身が『スターウォーズ』の大ファンだから」なのだそうです。


「10歳の頃、初めて公開された『スターウォーズ』を観たことが、
その後、映画の道に進むきっかけになった。
リスペクトがある作品だからこそ、
簡単に監督を引き受けるわけにはいかないと断ったんだ。
でも、時間がたつと、憧れの『スターウォーズ』の乗組員にならないなんて
どうかしている、と思うようになった」
そう、インタビューで語っています。
(ファンが怖いわけでも、40億ドルにプレッシャーを感じたわけでも
なかったんですねえ。そんな人だからこんなオファーが来るんだなあ。。。)


さて、こうしてメガホンを取ったJ・J・エイブラムス氏。
ミッション・インポッシブルやスタートレックを手がけた人気監督が、
『スターウォーズ』をどう撮ったのか注目が集まる中、
撮影後のインタビューでこう答えています。


「『スターウォーズ』は、コンセプトデザイン、撮影、美術、
どの分野でもすばらしいスタッフによって支えられてきた作品だ。
1977年から続くシリーズだから、
スタッフの中には、亡くなってしまった方もいる。
今回のアプローチはマネやコピーではないことが大前提だけど、
僕はこのサーガに関わってきた
すべてのアーティストたちを祝福したいと思ったんだ。
この世界を作り上げて来た人々に対するセレブレーションだ」


私、公開日翌日に早速観てきました。
映画が終わって、会場が明るくなった時、
もしそこにJ・J・エイブラムス氏が立っていたら、
勢い良く駆け寄って、ハグしたことでしょう。
まさに「セレブレーション」だったから。


大作を引き継ぐ。
関わった人々の期待に応え、成功させる。
大変なことだと思います。
この映画で、私は、それを可能にするものは「リスペクト」なんだ、
と思えました。
どんなに責任感や度胸があっても、
リスペクトがなければ作り上げられないことがある。
そう感じました。
公開からしばらくたって、またいろいろな意見が出ているようですが、
私はJ・J・エイブラムス監督に大きな拍手を送りたい気持ちです。

「初めて彼に会った時、
 正直、苦手なタイプだと思った。
 強引なところを恐れた。
 熱っぽさの次元が違いすぎて、
 どう解釈していいのかわからなかった」


ピクサー・アニメーションの共同創設者、
エド・キャットムル氏は、
スティーブ・ジョブズ氏に会った時のことを
こう表現しています。


先週、エド・キャットムル(以降、敬称略)の著書で、
「これまでに書かれた最高のビジネス書かもしれない」
とフォーブス誌に評された、
『ピクサー流 創造する力』という本を読み終えました。


ボリュームがかなりあったので、一気に、
とはいきませんでしたが、
どんどん読んでしまい、読み終わった後は
冒険小説を読み終えた後のような爽快感を得ました。


すでに読んでいる方もいらっしゃるかと思うのですが、
共感するエピソードが多数あったので、
そこから一つご紹介したいと思います。
キャットッムルとジョブズが、
どうお互いの信頼を構築していったかについてです。


キャットムルがジョブズに出会ったのは、
彼が当時所属していた
ルーカス・フィルムのコンピュータ部門が
売却されることが決まった頃でした。
買い手が見つからず、途方に暮れていた時に現れたのが、
当時アップルコンピュータの取締役だったジョブズです。


一緒にビジネスを始めることに合意し、
実際にジョブズがルーカス・フィルムから
コンピュータ部門を買収した時、
彼の弁護士がこんなことを言ったそうです。


「スティーブ・ジョブズ・ローラーコースターに
 乗る覚悟なんですね」。


ピクサーが誕生した当時、彼が一番気にしていたのが、
ジョブズがパートナーとしてどうふるまうだろうか、
ということでした。
当時のジョブズは、取引先を見下したり、
脅したりする態度をとっていたからです。
経営者として最も不安にさせられたのは、
人にほとんど共感を示さなかったことだと
キャットムルは言っています。


ある日、キャットムルはジョブズに
冗談まじりにこんなことを聞きます。
「人と意見が食い違ったときにはどうしているのか」


ジョブズの答えは、こうでした。
「意見が一致しないとわかったときは、
 説明の仕方を変え、時間をかけて、
 正しいことを相手に理解してもらうだけです」。


当時、この会話のことを彼を知る人に話すと、
皆笑ったそうです。


キャットムルはそのジョブズと
それから26年も一緒にビジネスをしました。
「辞任しようか」
と思うほどのぶつかり合いもありながら、
これほど長い間やってこられたのは、
「共に試練を乗り越えるうちに、
 一緒に仕事をする方法がわかってきた。
 そうしているうちに、互いを理解し合えるようになった」
からだとキャットムルは言っています。


その方法は、
「意見が衝突した時はどうするのか」
というキャットムルからの問いにジョブズが答えた、
その方法でした。


例えば、こんなことを言っています。


「2人の意見が食い違う時、私は反論するが、
 スティーブは私よりずっと頭の回転が速いため、
 言い終える前に論破されてしまうことが多い。
 そこで、一週間かけて考えをまとめ、再び説明する。
 そこで、また却下されることもあるが、
 めげずにこれを繰り返すと、次の3つのうちどれかが起こった」


①彼が「なるほど、わかった」と言って、要望に応えてくれる。
②私が、彼の言い分が正しいのを認め、働きかけをやめる。
③いくら話しても結論に達しないので、
 私が最初に提案したことを構わず進める。


3つ目のケースになっても、
咎められたことはなかったようです。
自己主張が激しい反面、
情熱を尊重する人だったとキャッムルは言っています。


ジョブズほどの強烈な個性がある人とビジネスで出会う確率は
そう高くないと思いますが、
「わ、この人、苦手だ」
という人は誰にでもいると思います。
そういう場合は、大抵、
相手の人も自分を苦手と感じていることが多く、
一緒にプロジェクトを進めるとなると、お互い苦痛を伴います。


キャットムルとジョブズの関係を読んで思ったのは、
その先にあるもの、
目標や使命、に情熱を感じることができていれば、
お互いが苦手でうまくやっていけないことは問題ではなく、
やっていくようにするしかないんだ。
そして、やっていくようにするうちに、
信頼が生まれるものなんだ、ということでした。


キャットムルには、
ピクサーを守るためにジョブズの力が絶対に必要で、
ジョブズには、
自分にはまったく創り出すことのできないピクサーの作品や
クリエイティブ環境をコントロールしてくれる
キャットムルが必要だった。
ジョブズはその環境を外部の圧力から守ることが使命だと
感じていたように思いました。


ジョブズが亡くなった後、
ピクサー共同創設者の一人が彼のことを
「クリエイティブ・ファイヤーウォール」と称しました。
ピクサーの創造性の安全を守るために、彼は何でもしてくれた、と。


目の前の人との関係がうまく行っていなくても、
その先の未来が共有できていれば大丈夫。
そんなことを思いつつ、
未来を共有できているか、情熱が持てているかなど、
自分のことを振り返ってしまいました。
すてきな本なので、ぜひお読みください。

子どもの習い事を見学していると、いろいろな気づきがあります。


以前、私は、このメルマガで、夏休み集中鉄棒教室の先生のことを
書かせていただきました。
その先生は、声が小さくて、線も細く、頼りなげな方でした。
そのせいで、子どもたちは騒ぎ放題。全然先生の言うことを聞いていません。
でも、先生が突然、「先生は日本一逆上がりを教えるのが上手いです。
先生の言うことをよく聞いていれば、誰でも逆上がりができるようになります」と、
子どもたちに宣言したことで、場の雰囲気が一瞬でぴりっとしました。
私は「この先生はご自分のことをよくわかっていらっしゃるなあ」と感心し、
求心力を高めるには、自分が周囲からどう見られているかをまず理解することが
必要だなあと思ったのでした。


さて、前置きが長くなりましたが、
今回は、陸上教室での気づき
「怒る時は、笑いでごまかしてはいけない」についてです。


春休み特別かけっこ教室でのことです
(はい。いろいろな教室に入れてみています)。
参加していたのは、1年生から6年生までの小学生100名ほど。
クラスは、低学年と高学年、それぞれ2クラスずつに分けられていました。


さて、うちの子が入った低学年のクラス担当は、やさしそうな女性の先生。
他のクラスを担当していた先生が全員男性だったので、
このクラスの生徒たちは
「あ、俺たち一番優しい先生のところに来た」と感じたようです。
最初から、ざわざわした雰囲気でした。


しばらくして、先生が話し始めました。案の定、多くの生徒たちが聞いていません。
すると先生、注意を引くために、ギャグで子どもたちを笑わせる作戦に出ました。
子どもたちは大爆笑。全員が先生のほうを見ています。作戦成功。


しかし、次の瞬間。。。
子どもたちが突然ふざけ始めました。
笑いながら列から離れる。隣の子と押し合い。先生のジャージを引っ張る。
先生の荷物から勝手にいろいろ抜き取る。もう、しっちゃかめっちゃかです。


先生は、最初に「はい、静かにして。大事な話だからよく聞いて」と、
ぴしっと言ってくださればよかった。
でも、ちょっと雰囲気を和らげようと思ったのでしょうか。
保護者に気を遣ったのかもしれません。
笑わせたことで、場がおかしくなってしまいました。


これ、大人の世界でもよくありますね。
例えば、社員に何か注意したい時。
ストレートに注意すればいいのに、何となく笑いを織り交ぜたりして
ごまかしてしまい、結果、注意が伝わらない。。。
ごまかしてしまう理由は、もしかしたら、悪い人に見られたくない、
いい人でいたい、という自己防衛なのかもしれません。
でも、やはり注意する時は、きっぱりと伝えなくちゃいけませんね。
「怒る時は、笑いでごまかしてはいけない」という話でした。

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