ブランディング、コミュニケーション、チームワーク…。週1回の社長ブログです

ブログ

社長の脳みそ整理mono-log モノログ

『社内広報&インターナルブランディング』カテゴリの記事

 

今日は私が経験した不愉快な体験から、相手に対する想像力がいかに重要かという話をさせてください。


ですが、本題の前に、私の友人のワークショップの宣伝です。
土曜日ですが、私も一参加者として参加するので、ご興味があればぜひ!
12月1日(土)13:15〜17:00
コーチングのプロがお伝えする「人間関係がよくなるコーアクティブ会話術」
https://www.facebook.com/events/348402899300107/
主催者の村山英之さん、とてもライブ感のある人で、
彼のワークショップならおもしろくないはずがないと思って、私は参加します。


さて、、、本題。
残念なことに、またブランドに疑問を感じる体験をしました。
具体的に言うと、1ヶ月ほど前にあるメーカーのドラム式洗濯乾燥機が壊れたので、
同じメーカーのものを選んで買い換えました。
それなのに、わずか1ヶ月にしてまたしても、故障!
症状としては、前回と同じようにまたまた水が噴き出して来たんです。
30万円以上したのに。。。
まだ、ほんの1ヶ月、5〜6回しか使っていないのに。。。。
有名メーカーの製品でした。
前回壊れた時もそうでしたが、床はあっというまに水浸し。
下階に影響がでないか、心配しました。


洗濯機の故障にもいろいろなタイプがあると思います。
たとえば、動かない、とか
乾燥のレベルが低くて生渇きである、とか。
けれど、それらは機能が低いという話であって、
損害はそれほど大きくないですよね。
というか、不便ではあるけど、損害はその程度です。
でも、水が噴き出して来て、床がびしょぬれになるというのは、
相当ひどい損害です。
まったくもってあってはいけない故障の類だと思います。
列車でいったら、脱線。
飛行機でいったら、墜落級の故障だと思います。


洗濯機って、セットしたら出かけちゃったりしませんか?
私も、まさにあと数分で出かけるつもりでした。
出かけていたら、どうなっていたんでしょう?


で、まあ、とにかくそういうことが起きて、
誰でも同じことをすると思います。
顧客窓口に電話して、メーカーに修理を申し込む。


で、今日のテーマはこの時の対応についてです。
私はとても疑問を感じました。
なぜ1ヶ月で壊れたことへの謝罪は
「ご不便をおかけして申し訳ありません」の一言で終わり、
無料保証は1年なので購入日がわかるレシートを用意しろの説明は長いのか、
1ヶ月で壊れたと言っているのに、まるで感情を逆なでするように、
「今回はご購入から1年以内ですので」と繰り返し言うのか。
しかも、顧客が知りたいのは、洗えなかった濡れた洗濯物を前に、
解決までに時間がかかるケースと
かからないケースの想定なのに、
「技術者が見てみないとわからない」の一点張り。
目の前の洗濯物をどうしたらいいのよ。。。と思いました。
実はこれ、3月に書いた買ったばかりの財布の破損とほぼ同じような体験でした。
あの財布、修理して戻って来たのですが、やっぱりまたダメになりました。
YKKではないからかな(笑)ブランド品を疑います。
http://www.grassroots.co.jp/blog/monolog/2018/03/180312.html


単純に文句を言うなら「もっと顧客の気持ちになってよ」って話なのですが、
この大手電機メーカーに限らず、
私たちは誰しも「相手の気持ちを想像する」ということに慣れていないのかもしれません。


私たちの心の中心にあるのは自分の気持ちです。
その気持ちを相手にわかってほしくて、
ああでもない、こうでもないと考えることはあります。
でも、その相手の気持ちをどれだけ考えているかと言うと、
実はあまり考えていなかったりするのではないでしょうか。


うちの会社の企画力セミナーで、
あるテーマに対して社員の皆さんの気持ちを書き出すというワークがあります。
その時にたくさん書き出せる人もいますが、行き詰まる人も目にします。
「自分が社員の気持ちを想像できていないと実感しました」という感想を述べ、
相手の気持ちに立つことの重要性を認識してくださる方が多々あります。
まずは書き出してみる。
頭の中でぼんやり考えるのではなく、
書き出すということを通じて、自分の想像を形にすることはとても重要です。


今回私が連絡したコールセンターのスタッフの皆さんは、
マニュアルに沿って対応していたのではないでしょうか。
想像ですが、おそらく
「顧客の気持ちに立て」とは言われず、
「マニュアル通りに対応せよ」と言われている。
だとしたら、本質的な問題はコールセンタースタッフにあるのではなく、
企業の姿勢にあることになります。まあ、想像でものを言ってはいけないのですが。


私は、「相手の気持ちに立つとこと」を徹底した会社は、
それだけで個性が際立ち、
生き残れるのではないかと、そんなふうに思います。
さて、我が社を振り返りました。
当社はどのくらいそれができているか。
答えは65点。こういうと社員に叱られる。でもね、まだまだ精進せにゃあかんのよ〜 

がんばろう、グラスルーツ!

日大アメフト部で起きた事件が新聞、テレビを賑わせていますね。
私の周りでもいろいろな反応が起きています。
つい最近は、私の知り合いのF氏がfacebookで
「ITmediaビジネス」に掲載された関係者の発言について、問題提起していました。
その関係者の発言とは、、、
「一流企業の人事担当者たちも内田さんのところでアメフトをやっていたのならば、
主従関係の大切さも身をもって叩き込まれているから安心
という意識を持っている。(略)」というものです。
F氏の指摘は、このご時世に会社と社員が主従関係であると思っているような、
そんな価値観の人事担当者がいる会社で働きたい人はいるだろうか、
そんな企業が一流といえるだろうか、というもの。
私も、同感です。


さて、日大アメフト部の事件について、
多くの人が感じた反発をざっくり言うと、こんなことではないでしょうか?
・監督として、いったいどんな指導をしているんだ?
・勝つためなら何をしてもいいのか?
・日大および内田監督は真実を語り、誠意ある対応をすべきだ!


どれも、もっともですよね。
しかも、遅ればせての会見をした内田監督、
こんな重大な時に、関西学院大学の読み方を間違えるという
失態をしてしまいました。
会見の内容といい、真摯な謝罪と思った人は皆無ではないでしょうか。


また、そういった批判とは別に、アイデンティティ別の批判も起きています。
例えば、、、
・「日大OB」として、情けない
・「アメフトファン」として、悲しい
・「体育会出身者」として、信じられない
・「チームプレーヤー」として、許せない 等


私も、学生時代に運動部(ハンドボール部)に所属していた経験から
「随分と体育会へのイメージを悪くしてくれたものですね...」と
内田さんに言いたいです。


体育会へのイメージというのは、それでなくても歪んでいるのに、
今回の事件はその歪んだイメージを増幅させてしまい、
さらに、それに対して嫌悪感を抱く人を増やしたのではないか、
ということに私は憤りを感じます。
ですので、今日私がこのメルマガを書く動機は、
「体育会」というキーワードを糸口に、
まだまだある「組織」にはびこっているネガティブな常識について、
覆したいですね...という問題意識を共有したいからです。


が、それについて語る前に、
まず「体育会」の定義をはっきりさせておく必要がありますね。
ここでは、「オフィシャルな学生リーグで、勝つことを目的に、
スポーツ部に参加している学生と、
トレーニングという体験を通じて価値観を共有している人たち」としてみました。
つまり、「体育会」の定義を「組織」と考えず、
そこに属する「人」たちとしました。


さて、「体育会」という言葉や、体育会的な人々に対して、
世間にはこんなイメージがあるのではないでしょうか。


・上下関係の折り目が正しく、下は上に従うべきという観念が共有されている。
・フットワークが軽く、思考するよりも行動するタイプである。
・明るくて、声を掛け合い、元気のいいのが基本である。
私はこのような体育会像を「汗臭く、イエスマン型の体育会」と呼んでいます。


この体育会像、私から見るとかなり偏った見方だと感じています。
そのような世界も現にあるようですが、
では、どのくらいそのような組織があるのかといえば、
実際には、1割とか2割りとか、どんなに多くても3割程度なのではないでしょうか。
では、それ以外の体育会はどんな感じなのでしょうか?
実際には多種多様だと思います。
ヒエラルキーの強さだけで見ても、色々あるのが実態ではないでしょうか。


かつて私が属していたハンドボール部は、
とても自由で伸び伸びとした体育会でした。
具体的には、、、
・学年や年齢が違っても、関係はフラットである。
・体も動かすが、頭で勝ちに行く。
・声を出すのは元気の表現ではなく、情報共有のためである。
・個々のプレーについて是と非の評価を、はっきりさせる。
そんな感じです。


私は、これを「知的でクリエイティブな体育会」と呼んでいます。


2月19日のメルマガでも紹介した女子団体パシュートなどもその好例です。
全くもって「汗臭く、イエスマン型の体育会」ではなく、
知的で、クリエイティブな環境の中で試合をしているように見えました。


でも、やっぱり多くの人は、「体育会」と聞くと、
「知的でクリエイティブな体育会」を思い描かず、
「汗臭く、イエスマン型の体育会」を連想するようですね。
もちろん、組織のタイプは二者択一ではなく多種多様ですが。


しかし、ですよ、
監督の言うことに右へ倣えをしているだけで、
オリンピックで勝てると思いますか?
私は、絶対に勝てないと思います。
自分の信念の上に各自の行動がないと、やっぱり勝てませんよね。
これは、体育会だけでなく、企業組織も同じだと思います。
信念を、個々に持つと同時に、組織で持つ。
強い組織であるための絶対条件だと思います。


しかし、実は今、日本列島全体を覆っているのは、
「汗臭く、イエスマン型の体育会」的な組織風土なのかもしれません。
レスリング女子で五輪4連覇した伊調馨選手のパワハラ問題や、
企業の世界で言えば、電通の過労死問題や
神戸製鋼所や三菱自動車などのデータ改ざん問題も、
根っこは「汗臭く、イエスマン型の体育会」的な風土にあると思います。
「上意に対し従順に行動すること」を是とするのが特徴です。


しかも、その価値観、他人事ではなく、私たちの周りに溢れています。
つまり、日大アメフト部問題は、対岸の火事ではない。
そんな思考パターンでみんなが働くと、この先、日本はどうなるでしょうか?
きっと不幸に向かってまっしぐら〜


なんとかして、そんな事態にならないように、食い止めましょう!
そのためにも、お互いにまず、小さなことから変えていきたいですね。


今週も素敵な1週間でありますように!

最近私が気になっている言葉(概念)に「ルーツ(ROOTS)」というのがあります。
なぜ注目するかというと、個人にとっても、
企業にとっても、最近その大切さを実感する機会が多いからです。


「ROOTS」というのは直訳的には「起源」とか「祖先」という意味です。
そう言えば、昔、『ルーツ』というアメリカのドラマがありました。
黒人奴隷になってしまったクンタ・キンテを始祖とする、
親子三代の大河ドラマでした。名作です。
2016年にはリメイクもされているようですね。


私が最近急に「ルーツ」という言葉を意識するようになったのは、
両親の自分史がきっかけでした。
経緯の詳細は敢えてここに書きませんが、
父は父で1冊、母は母で1冊の自分史を作ることになり、
両親の生い立ち、歴史、価値観などを改めて知ることになったんですね。
すると、私自身のアイデンティティが補強されたというか、
彼らの価値観とつながっていることを自覚しました。


例えば研究職だった父は、
人がやっていないことを自分で考えてやること、
それで人の役に立つことをするのが好きだったといい、
母は母で、青春とは心の持ちようなのだから、
生涯青春していたいと言いました。
そうすると私の中に流れているものの源流を感じるわけです。
さらに、もっと私をワクワクさせるのは、ひいお爺さんの話です。
この人は風来坊で、親からも勘当されたそうですが、
国内のみならずシベリアを旅するなど、ヒッピーな人でした。
この話を聞くと、なぜか私はワクワクするんですねー!


つまり、、、、
自分の親や、祖先の話を通じて、自分のルーツを探ることで、
自分のアイデンティティがくっきりはっきりしてきて、
自分の中に受け継がれているものを、改めて実感しました。


私の友人に、コーチングのプロであり、
家系図を書いて、自分や家族と向き合うワークショップをやっている
高橋紀子さんという人がいます。
なんと、戸籍を取り寄せて、家系図を作成するサポートもやっていて、
江戸時代末期のご先祖様と出会うケースもあるのだとか。
彼女によれば、家系分析をしていると、
自分ひとりで創造したと思っているものでも、実は先祖もやっていたり、
反対にネガティブなことも先祖の誰かが同じことで悩んでいたり...
いろいろなことが受け継がれていると感じるそうです。
だからこそ先祖を知ることは自分を知ることになり、
自己理解が深まる...というのが彼女の持論です。
アイデンティティをしっかりとさせる方法として、
こういうやり方はシンプルでいいですね。
https://www.facebook.com/kakeizu.coaching.noriko.takahashi/


さて、組織にとってもルーツを知ることは重要ですよね。


先日、NHK大河ドラマ「西郷どん」を観ていたら、
島津斉彬が西郷吉之助に「今からお前はわしになれ」と言うシーンがありました。
志が受け継がれた瞬間だったと思います。
斉彬の志が、吉之助のルーツになっていますし、
それが歴史を変えようとした薩摩藩士たちのルーツになっています。


今、私の周りでも周年事業で社史を作っているお客様がありますし、
周年事業とは無関係に歴史を紐解くことで
経営の価値観を言語化しようとされているお客様もあります。
志や理念、行動基準というものを共有するには、
会社の歴史、すなわち組織内部にある「物語」がとても重要だということですよね。
周年事業に社史を作るのも一案ですが、
歴史を元に映画や小説を作るのもチャレンジングですね。
いつかやってみたい♪


さ、ゴールデンウィークが終わった1週目です。
今週も素敵な1週間でありますように。

180312_bland.jpg

先週は、ちょっとした出来事があり、ブランドとは何かについて考えさせられました。
今年の1月にアムステルダムに旅行した際の最終日、
スキポール空港で某ブランドのサイフを買いました。
日本円にして2万円超のそのサイフ、購入して2カ月も経たないうちに
チャックが壊れ、閉まらなくなってしまったのです。


電話をしたところ、、、、
海外で購入した商品は有料修理、
購入時のレシートが必要、
送料は顧客負担、
歩いていける場所だったので、持参したいと申し出たら、
持参は不可。


これを聞いて、あなたならどう思いますか?
私は、2カ月も経たないで壊れたのは「不良品」だと思いました。
本来は交換してほしいところです。
同じ品物がないかもしれないことを考慮して、
百歩譲ったとしても、有料修理はないんじゃないかな。
100円ショップで買ったものではないのですから。


あまりに当然のように言われたので、
腹が立ってきました。
「不良品を買わされた上に、修理代も送料も負担させられるのは、
納得がいきませんね」
すると、電話の向こうで相手は、
「では、ヤマト運輸か佐川急便の着払いで結構です」と、
コロッと態度が変わりました。


えぇ〜 言ったもん勝ちって、むしろひどい!


私はこのように対応されたことの意味、彼らの依って立つ考え方について
こう捉えました。あくまで想像ですよ。
「ウチが売ったわけではないので、責任は持てませんね。
 ウチに責任がないことで時間を取られるのは、困るんですよね!
 それに本当に買ったばかりなんですか?
 ウソでないならレシートを添付して証明してください...」
ということなんだな、と。


それでなくても、チャックが閉じなくなった状態にゲンナリして、
その気持ちに寄り添ってほしいところなのに、
感情を逆撫でされた気分でした。


でも、、、
これは電話に出たその担当者の対応が悪かったということなのでしょうか?
私はそうは思いませんでした。
ブランドの本質である「顧客との約束を守る」ということを
その企業は大切にしていないから、この対応になったのだと思いました。
つまり、ブランドマークが約束の保証になっていなかったということですね。
約束を守ることの大切さを従業員に教育するどころか、
そういう哲学を企業自体が持っていなかったのだと思うのです。
おそらくライセンスビジネスなので、こういうことが起きるのでしょうね。
ライセンスを買って商売しているだけだと、
ポリシーもへったくれもないのかもしれません。
なのに、ブランド名は有名だから、ブランド品だと思っている。


あなたは、ブランドとは何だと思いますか?


よく言われることの一つが、ブランドは約束であるということ。
約束を守るというのは、期待を裏切らないということと言い換えられます。
顧客は、ブランドごとに違うことを期待する部分ももちろんありますが、
どんな場合でも、商品の品質に誇りを持って作られていること、売られていること、
顧客に対して誠実であることを期待しているのではないでしょうか。


しかし、ブランドを確立するのは、そんなに簡単なことではありません。
なぜかと言えば、何を約束するのかが明確になっていなければなりませんし、
その会社の全員がそれを理解し、
同じように行動できる必要があるからです。


さて、他人のフリ見て、我がフリ直せですよね。
グラスルーツブランドはどうだろうか?
お客様に何を約束しているのか、共有できているだろうか?
誰が担当しても、同じ判断基準で行動できているだろうか?
自分たちを高めていくための良い問いですね。


あなたの会社はどうですか?


今週は随分と暖かい日が続くようですね。
花粉も激しいかも...


どうぞ素敵な1週間をお過ごしください!

今週、11月29日(水)は当社の33周年となる創立記念日です。
改めて当社の強みは何なのかと自問したり、再確認したりしながら、
強みを強みとして維持発展させるには、イヤなことも避けてはいけないな、、、
と、そんな確信にたどり着きました。


どんな会社にも、何かしら強みがあります。
創業者のこだわりが強みとなって受け継がれて行くケースも多いと思います。
では、「受け継がれる」というのは簡単なことなのかというと、
実はとても難しいことですね。
あなたの会社には、どんな強みがありますか?
上手く受け継がれていますか? 今日はそんなことを考えたいと思います。


当社を例に挙げると、、、
強みの一つに「企画」というものがあります。
「企画」に対して、とてもこだわりが強い会社です。
私自身がそこにこだわりを持ち、
他社よりもぶっちぎりで企画が強い会社でありたいと思ってきたからです。
そうです、ぶっちぎりでなければ、強みとは言えません。


あなたの会社の強みに関しても、同じことが言えるのではないでしょうか。
ぶっちぎりで他社より強くありたいと思ってきたことは何か?


強み=企画という当社の例に話を戻しますね。
ロジカルに物事を分析したり、
議論をし尽くしたり、
発想をジャンプさせたり。。。。
美しく一本筋の通った、明快なコンセプトの企画。
なるほど、それは効果がありそうだと思えるような企画。
お客様が喜んでくださる企画。
エクスタシーを感じるような企画。
そう言ったものにこだわりを持って取り組んできたので、
そのノウハウの上にコンサルティングなどの別のサービスを
展開することができました。


しかし、この「企画」という行為、
色々なスキルが求められ、
経験を積まないと、そう簡単に自律的にできるようにはなりません。


OJTで社員に企画を教えるたびに、
ダメ出しをしたり、注文をつけたりしないといけない。
実は、このフィードバック、どんなに言葉を選んだとしても、
する方も、される方も、
あまり気分のいいことではありません。


人は、誰しも受け入れられたい生き物ですからね(笑
諸手を挙げての「OK!」でない限り、
NGや注文出しなどのフィードバックは、
なるべくならされたくないのが人の本音です。


でも、コアコンピタンスを守るためには、
高い要求をしないとならない。
で、要求した結果、どうなるかというと、、、、


入門者は「やっぱりオノさんはオノさんの思う通りにやらないと
イエスとは言わない。自分はオノさんの金太郎飴にはなれない」という
反応を示します。
それは、時には反発となるし、
時にはやる気の低下を生んだりします。


しかし、そこから3年が経ち、5年が経つうちに、
その人自身が、何がOKで何がNGなのかを判断できるようになり、
グラスルーツらしいこだわりを受け継いで、
その目線から後輩の指導をするようになります。
その時点で、すでに目利きになっています。
不思議なことです。


もちろん、反発を感じて、やめてしまった人もいたことでしょう。
でも、おそらく今では私が私の金太郎飴を作りたかったわけではないこと、
わかってくれているような気がします。


企業が、強みを持つということは、
何かしらに半端ないこだわりを「集団として」持ち続けるということです。
では、半端ないこだわりを持ち続けるとはどういうことか?


私は、こう考えます。
・独りよがりでないか、自己満足でないか、シビアな目をみんなが持っている。
・ギリギリの合格ラインとぶっちぎりの判断基準を持っている。
・これは「ぶっちぎりか?」という自問を各自が持ち続けている。
・ぶっちぎりでなかった時に、エクスキューズをせず、潔くそれを認め、
 どうしたら良かったのかを考え続けている。


結局、コアコンピタンスというのは、
風土と密接に繋がっているのだと思います。
OKなのか、NGなのかを、なあなあにしてしまう組織風土の中で、
コアコンピタンスが維持成長できるはずはないですからね。


つまり、OKはOK。NGはNG。
組織風土の中に、その明瞭さがなくなると、
強みだったものは、あっけなく消えていくと思います。
強みを築くのは大変ですが、
消えていくときは、本当にあっけなく、消えていくでしょうね。


あなたの会社は、どうですか?
守っていきたい強みは何ですか?
OK/NGが明らかで、強みを守れる風土がありますか?


というわけで、もうしばらくは私も自社のコアコンピタンスの維持のために、
NG出しを通じて貢献しましょうぞ!
短期的には気分のいい仕事ではないかもしれませんが、
長期的には絶対必要な仕事だと信じているので。


今週はもう12月に突入!
2017年のエンディングに向けて、素敵な1週間でありますように!

160627_tutaeru.jpg


今日は「伝え方の原則は?」という視点から、
「親切なよくばり屋さん」を待ち受ける落とし穴に気をつけろ!
という話です。


当社では毎月2回定期的にセミナーを開催しています。
テーマは企画力と文章力で、いずれもワークショップ形式が特長です。
そこに参加してくださる方たちを見ていると、
一部の人たちがとてもどん欲に伝えようとする傾向のあることがわかります。
彼らは、大抵の場合、頭の回転も速く、
めまぐるしくたくさんのことを考えています。
頭の中は、伝えたい事柄でいっぱいで、
心の中は、伝える情熱に溢れています。
彼らのアウトプットには、惜しみなく与えたいという気持ちがにじみ出ていて、
それは受け手を思う親切心から来るものだと想像されます。


しかし、、、
だから伝わるかというと、話は別です。


企画でも文章でもメッセージの絞り込みが大切なのですが、
絞り込むのが苦手な人、言い切るのが苦手な人がいます。


恐らく惜しみなく伝えることを「是」とする価値観が根底にあるので、
それをしないことは「非」と感じるのでしょう。
そこにあるのは「親切なよくばり屋さんが落ちやすい落とし穴」です。

まず単純に次の3つの文章を比較してみてください。
「伝え方の原則は、これだけです」
「伝え方の原則は、次の3つです」
「伝え方の原則は、次の5つです」


数が多くなればなるほど、その先を読む前から複雑そうな印象を感じます。
そして、その時点で読もうという意欲も失せると思いませんか?
情報が増えれば増えるほど、脳がげんなりしてくるというか...(笑
もちろん、3つでも5つでも、掲げてはいけないわけではありません。
でも、覚えられることを基準に考えるなら、
キーワード化された事柄で3つどまり、
センテンスなら1つがいいところではないでしょうか。


文章でも会話でも、
受け手は「で、一言で言うと、何が言いたいの?」という心境でいる。
相手の記憶に残す発信をするためには、
そんな心理に対応した答えを用意する必要があります。


ところが、この答えを出す時に、どう絞るかの方程式を知らないと、
「つまり」と言いながら、経緯や背景を説明してしまうなど、
相手のニーズに噛み合ない発信をしがちです。


伝えたいことを絞る際の方程式は、
ーーーーーーーー
「つまり、私が伝えたいのは、
(A)については、(B)が大切ということです」
ーーーーーーーー


これだけです。
さらにメッセージ的な表現にすると、こうなります。
ーーーーーーーー
「(A)については、(B)をやろう!」
ーーーーーーーー


もし、あなたが、誰かから、
「つまり、私が伝えたいのは、
(A)については、(B)(C)(D)が大切ということです」
と伝えられたとしたら、どうでしょうか?
きっと複雑な話だと感じますよね。

「二兎を追う者、一兎も得ず」。
人に何かを伝えたい時には、1つに絞り込む。
それが大切という話でした。


6月も最終週です。どうぞ良い1週間を!

160425_genrigensoku.jpg

先週から当社主催のセミナー活動が始まりました。
毎月1回開催を目指して、企画力と文章力の養成をテーマにお届けしていきます。
5月の開催は、企画力:17日(火)、文章力:19日(木)です。


さて、抽象的なことほど、人に教えるのはとても難しいです。
皆さんも、部下や後輩に伝票の書き方を教えることはいとも容易くできても、
ヒアリングや取材の仕方を教えることは難しいと感じますよね。


企画力や文章力の養成も同じです。
どうしたらより良い企画が立てられるのか、
どうしたらより良い文章が書けるのか、
そもそも企画、文章に「正解」があるわけではないからこそ、
教えるのが難しいのだと思います。


そして、その結果、往々にして起きがちなことは、
たくさんの「技術」を教えるということです。
多くの書籍がそういう内容になっています。
そうなりがちな理由を推測してみると、
おそらく企画も文章も「スキル」であるという見方があるからかもしれません。
ビジネス用語としての「スキル」という言葉には、
訓練や経験を通じて得られる技能や技術といったイメージがあります。
そうした視点で考えたら、技術を教えるというアプローチも
あながちおかしいとは言えません。


しかし、、、
私が教えられる側なら、技術よりも先に原理原則を知りたいです。
というのは、技術やワザというレベルで言い出すと、
ものすごくたくさん身につけるべき事柄が出てきます。
たとえば、洗い出してみると100のワザがあったとして、
それを身につけようとしたら、どのくらい時間がかかるでしょうか。
またワザだけ覚えていても、なかなか応用は効きません。
原理原則がわからないからです。

当社のセミナーの内容は、当社の社員教育の中から生まれてきたもので、
いかに早く自律的に仕事をしてもらえるようにするか...との視点から
ノウハウを確立してきました。
そのためには、応用力の強化が重要であり、
応用力の養成には原理原則を知ることが不可欠だと考えてきました。
原理原則、すなわち認識や判断、行動の基本法則です。
それがわかっていれば、自分のアウトプットを自分でチェックできますが、
それがなければ独りよがりな仕事になっていても、気づくことができません。


少し乱暴な表現になりますが、具体的かつ端的に言うと、


文章力でいえば:
「〜(について)は、〜が大切です」という独自の視点を持つことであり、


企画力であれば:
企画は何かをより良くするためのものなので、
BeforeとAfterを規定するということ、
さらに、ターゲット、メッセージ、読後行動、ベネフィットという
4つの肝を押さえること...これが、重要な原則です。


企画でも文章でも、構成を考えるのは、その後の話です。
(ちなみに、文章に関しては、こちらの記事も参考になるかと思います)


私がここでお伝えしたいのは、原理原則の中身が何であるかではなく、
スキル(技術)の前に原理原則を知ることが大切ですよね、という話です。

ご興味がありましたら、下記のリンク先でぜひ詳細をご覧ください。
企画力
http://www.grassroots.co.jp/seminar/2016/03/post-17.html
文章力
http://www.grassroots.co.jp/seminar/2016/03/post-16.html


今週もどうぞ素敵な1週間でありますように!

160307_write.jpg

あなたは、文章を書くのは好きですか? 嫌いですか? 
得意ですか? 苦手ですか? 
今日のブログのテーマは、「文章を書くこと」についてです。


たとえばアマゾンで「文章力」で検索すると、相当たくさんの本が出てきます


この検索結果の1ページ目を見たとき、私が読んだことのあるのは、池上彰さんの「伝える力」と山田ズーニーさんの「伝わる・揺さぶる!文章を書く」。いずれも評判のいい本ですね。この2冊を比較したとき、どちらがよりお勧めかと言うと、私は後者をお勧めします。


というのは、、、、文章力をテーマにした本は、テクニカルなティップスや必要な心がけが紹介されていることがとても多く、池上さんの本もそうした印象でした。しかし、人が知りたいのは、文章を書く時にいったい何が重要なのかという原理原則ではないでしょうか。そうした本がとても少ない中、山田ズーニーさんの本では原理原則に触れられており、お勧めできます。が、強いて難を言うと、ライターなどのプロにとってはピンとくる有益な内容だったとしても、文章を書く機会の少ない人にとっては、簡単に実行できるとは思えないという点です。


これだけ多くの本が出ているということは、もっと文章力を高めたいというニーズがあるからだと思いますが、学校教育では、作文を書かせることはあっても、文章の書き方の原理原則を教えてはくれません(思い込みだったら、すみません)。なぜそうなるのか。それは、そのぐらい文章を書くという行為の原理原則を紐解いて、体系的に教えることが難しいからです。多くの本が、文章の修辞技術の紹介に終始しているのもそのことと無関係ではないと思います。


原理原則がわからないという面では、私自身も例外ではありませんでした。たとえば、部下の書いた原稿に対し、何をもってOKを出し、どんなときはNGなのか。その基準は単に日本語としてわかりやすいかどうかだけではないはずです。基本となる考え方を持たないと、私の出したNGは個人の主観と言われても反論できません。そういう立場で文章教育を考える中で、見えてきたことがたくさんあります。


このページで全部は書けませんので、今日一番お伝えしたいことをここで明らかにしておきます。それは、文章を書く上で一番大切なのは、修辞ではなく、視点である...ということ。「文章はなるべく短く書きましょう」とか「言葉の重複は避けましょう」は修辞の話です。それよりも前に、自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めることが、文章の命です。文章とは、そもそも何かを伝えるために書かれたものと定義づけた場合、それがない、あるいはよくわからない文章は、致命的な欠陥を持っていることになります。


こう聞いて、あなたはどう感じましたか?
「自分が書いているのは単なる報告書だし、別に大それたことを言いたいわけではない」とか、「自分の視点と言われても...」などと思われたでしょうか。
たとえば、「3月度支店別業績レポート」と「3月度支店別業績レポート〜目標クリアの支店の共通点とは?」というタイトルを比較して、どちらがより有益なレポートだと感じますか? 当然後者ですよね。何の視点もない情報発信ならあなたの仕事は誰がやっても同じだということになります。


ここで、「視点」というものをもう少し深堀りしてみましょう。先ほど文章の命は「自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めること」だと書きました。これはどういうことかというと、「〜(について)は、〜が大切です」というフレームワークで自分の言いたいことを定めるのとほぼ等しいと思ってください。平たく言えば、意見や見解を持つということです。ですから、視点というのは「〜が大切」の部分です。たとえば、「チームワーク」をテーマに文章を書くとします。「チームワークでは、〜が大切です」とあなたの視点を入れて自分の考えをまとめるわけです。ブランクに入るのは何でしょうか?

・コミュニケーション
・各自の責任行動
・和
・団結
・全体最適

いろいろな視点からチームワークを語ることができます。でも、いろいろ語ってしまうと、読んだ人/聞いた人は「で、結局何が言いたいわけ?」と感じることになります。だからこそ、自分は何を語りたいのか、決める必要があるわけです。


もちろん、「チームワークでは、〜が大切です」を明確にしても、それで良い文章が書けるわけではありませんし、文章全体が完成するわけでもありません。しかし、それがあってこそ、あなたは文章で言いたいことを伝えたことになります。反対に、それが明らかでない文章は機能不全に陥っています。実は、世の中には機能不全に陥っている文章が何とたくさん存在していることか。
こういった傾向を考慮すると、文章力を養う場合に大切なのは、まずは70点の文章の姿と組み立てのプロセスを理解することです。つまり、70点の文章を書くプロセスには「自分はどんな視点から何を言いたいのかを決めること」が必要というわけです。


こういう内容をお伝えするのは、やっぱりブログではなく、体験型セミナーですよね。
はい! 当社の社内報担当者向けセミナーはしばらくお休みしていましたが、お問い合わせもいただいており、来月からほぼ毎月定期的に開催します。まだ告知のページができていませんが、4月20日(水)に企画セミナーを、22日(金)に文章構成セミナーを開催する予定です。さらに、今年度前半では社内広報から少し離れて、リーダー向けのコミュニケーションセミナーを開催する予定です。ご期待ください。(もしご関心がおありでしたら、問い合わせフォームからご一報ください。開催概要が決まりましたら、ご連絡いたします)


読んでいただき、ありがとうございました。どうぞ良い1週間を!

ヘアサロンで、雑誌「ELLE」(2015年12月号)を読んでいたら、
「現代人が"テンプレ脳"化する理由」という記事を見つけました。


結婚式で聞かれる「育ててくれてありがとう」という新婦の言葉や、
映画の宣伝文句「全米が泣いた」等に代表されるテンプレート化された言い回し、
さらには、そこに疑問にも思わなくなった思考パターンを指すようです。
「テンプレ脳」という言葉がキャッチーで、興味を引きました。


確かに、常套句や紋切り型表現が多用されていたり、
感動を誘うための決まり言葉がお約束のように使われていると、
辟易することはありますよね。
聞かされる側、読まされる側はそう感じますが、
言う側、書く側がそれを使ってしまうのは、
「想定通りの反応」、つまり「安心」を手に入れたいからなのでしょう。



脳の研究で知られる池谷裕二さんが、その記事でインタビューされています。
紋切り型の表現は、コミュニケーションをスムーズに行うために不可欠なもので、
社会に属している以上、それを手放すことはできないというのが池谷さんの見解。
むしろ歴史の中で残ったすべてのアイデアは紋切り型だとも言えるし、
その膨大なピースの中から、どれかとどれかを組み合わせることで
新しいアイデアが生まれる...、というような内容です。



まあ、これはアイデア論での通説ですし、反論はありませんが、
誰もがそれを器用にできるのか、というとできないのが現実です。
いったい、どうしたらアイデアは出やすくなるのでしょうか?


ちょうど最近、どうしたらイノベーションが生まれるのかが
社内で話題になり、個人の意識、集団の意識、
その両方が影響し合っているという話になりました。


たとえば、誰かの発言に対し、「それは前にやったけど、ダメだった」など、
すぐにネガティブな反応を示すことが許されている職場では、
絶対にイノベーションは生まれないでしょう。
ネガティブ反応を是としている集団意識が、
それなら発言するのはやめようという個人の意識を生んでしまうからです。
つまり、個人頼みでは、解決できそうにありません。



WISDOM「ビジネス教養塾」(09/01/13)に、
《「仕事ができる」を脳科学から考察》と題された池谷さん(前出)の
アイデアに関するインタビューが掲載されていたので、要点を抜き出してみました。


・いいアイデアは、集中している時よりも、意識が分散している時の方が出やすい。
・そのような時、脳は「ゆらぎ」の状態にある。
・お風呂やトイレ、散歩の途中にアイデアが浮かぶのは、このため。
・脳の「ゆらぎ」は、環境によって大きくなったり小さくなったりする。
・私たちのやる気とかモチベーションは、内側から出てくるものではなく、
脳を刺激する環境によってつくられる。


おもしろいと思うのは、アイデアにもやる気にも、
環境による脳への刺激が絡んでいるということ。
思い返せば、たくさん思い当たることがありますよね。


たとえば、、、
一人で考えても、何も出てこないのに、人と会話するとアイデアが出てきたり。
「いいね〜」という誰かの反応がきっかけとなって、会話が盛り上がったり。
ミーティングで座る場所を変えたら、煮詰まっていた状況から脱却できたり。


とあるファッションブランドで社長を務める、
私の友人がこんなことを話してくれました。
「私は、毎朝《ブレンド&リード》と念じてから出社している」と。
《ブレンド&リード》というのはリーダーシップのあり方を示すと同時に、
会議の参加者の発言を上手に拾って、ミックスしながら
一つの方向性へとまとめていくスキルでもあります。
たとえば、「このアイデアのいい点は〜だね」と拾ってもらえるので、
参加者にとっては「安心」できる環境が生まれます。
彼女は、それがいかに重要かがわかっているから、毎朝念じている。さすがです。


まとめます。
アイデアを出しやすくするには、
「安心」、「ゆるさ」、程よい「刺激」を作ること。
加えて、アイデアを出しやすい環境はみんなで作るもの、
予めそう全員で合意しておくことも必要かもしれません。


アイデアが出やすくするためのアイデア、
それを考えるのはリーダーの仕事かもしれませんね。
11月も後半戦。どうぞ良い1週間を!

⚫️大好きだった友だちMさんが残した言葉「NCRWを忘れないで」とは?


「NCRW」。初めてこの言葉を聞いたとき、なんのこっちゃい?と思いました。しかし、今は、リーダーが持つべき素晴らしい哲学だと、私は受け止めています。なぜ、今日、「NCRW」について書こうと思ったのか。それには訳があります。


一昨日の11月3日、私より3つ上の先輩であり、大切な友人のMさんが亡くなりました。その彼が社会に対して伝えたかったメッセージ、それが「NCRW」です。NCRWとは、コーチを養成している世界的組織、CTIが提唱する「コーアクティブ・コーチング(R)」の根底に流れる次のような考え方を表すものです。その考え方とは...


People are ;
Naturally Creative Resourceful and Whole. (NCRW)
人は;
もともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である。


亡くなったMさんは、コーチとして活動している人でした。私が初めて出会ったのは、昨年、2014年4月。1年間のリーダーを対象とした学びの場においてです。しかし、その半年後、Mさんは余命10カ月と医師から診断され、そのことを共に学んでいた私たち仲間に公表しました。ガンでした。結果、診断よりも2カ月長く生き切って、一昨日亡くなったのです。


昨年、Mさんが余命宣告を受けた後、私は彼とメッセージ交換をしました。ゆっくりと飲みながら対談し、最後にお互いが相手にメッセージを贈る、そんな約束での会食でした。事前に私は、彼に対しこのように趣旨を説明しています。

...誰にでも発したいメッセージがあると、私は思っています。誰に向かってかといえば、広くは社会だし、後世の人たちだし、狭く言えば、家族や友達に向けて。私はそれを聞きたいのだけど、そういうと広すぎるので、「私」に向けて、メッセージをほしいです。それは、私以外の人にとっても、きっとメッセージになるはず。...


そんな私の要望に応えてくれて、彼はメッセージをくれました。次の3行に彼の思いが凝縮されています(実際にはさらに多くの言葉があり、内容も複眼的なものでしたが)。

『NCRWと出会って、僕自身が大きく変わった。これを広めることで、人と人のコミュニケーション、人と人の関係が変わるという信念を僕は持っている。社会を良くするためにも、自分や周りの人が幸せであるためにも、NCRWを忘れないでほしい。』


亡くなったMさんは、もともとは厳格な父親でした。しかし、この言葉に出会い、すでに成人していたお子さんとの関係を変えたいと思ったそうです。そして、彼は子どもを変えようとすることをやめ、自分が変わろうと考えました。すると、彼は、その後、どんどん変わっていきました。私が最初に出会った昨年4月、彼の第一印象は、は岩のように頑として動かなそうな、近寄りがたい人物...というものでした。でも、上のメッセージを贈ってもらった昨年11月、彼は相手を包み込むような受容の人になっていました。それ以降、ずっと彼は、自分をオープンにして、その生き様を見せてくれたような気がします。


知り合って1年半の間、Mさんは私に対してNCRWの言葉通りに接してくれました。私が悩んでいるときに、何度も「ありのままのあなたでいいんだよ」と声をかけてくれました。一方で、ある友人は、突き放されて叱られたそうです。突き放されても、愛を感じたそうです。NCRWを握って叱咤激励をしてきたMさん。


もう一度、書きます。
NCRW=人は、もともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である。
それを忘れないでほしいと、私は託されました。



⚫️防衛本能が「NCRW」の敵


さて、、、、
私は、周りの人に対し、NCRWのような考え方、持てているのでしょうか。
あなたはどうですか? そういう考え方をどう思いますか?


たとえば、部下の出した結果が期待を下回ったとき、
「なんでこの程度しかできないんだ? どうして期待に応えてくれないんだ」と
心の中で相手を責めていないでしょうか。
それをきっかけに、相手の力はこんなもんだと決めつけたりしませんか。


たとえば、自分の子どもが親である自分の言うことを聞かないとき、
「困ったものだ、こんなことではこの先が思いやられる。どうしたものか?」と
子どもに不満や不安を抱いて、ついつい言葉に出していないでしょうか?
(私の場合の対象はむしろ親になりますが)


悪気はないのに、デフォルトの私たちは、上のように反応してしまいがちです。なぜか。私たちにとって、「成果が現れない(できない)」のは「恐ろしい」のです。それは防衛本能からくるものです。「恐ろしい」という防衛本能を源にコミュニケーションしようとすると、無意識のうちに相手をコントロールしたくなります。本当に、無意識のうちに、です。しかし、そうすると、相手は期待に応えるどころか、本来持っている力を出し切れず、その力はどんどん弱まってしまいます。


私に限らず、あなたに限らず、私たちは防衛本能に根ざした潜在意識で自分を縛ってしまいがち。その潜在意識は、自分本来の「こうありたい」「こうしたい」を妨害するだけでなく、人との関係の「こうありたい」を阻害します。そして、「こうしたい」「こうありたい」方向にある自分と、それを押しとどめようとする自分との間で葛藤しながら、生きています。本当は安心して人を信頼したいのに、思うようにできなかったり。

ところが、もし相手の想像力、才知、あらゆる潜在能力を信じて、そこに立脚して関係を作ろうとしたなら、いったい何が生まれるでしょうか。
NCRWという言葉は、NCRWで接した関係とそうでない関係とでは、まったく違う結果が生じるはずだ...と教え諭しているのだと思います。



⚫️「あなたはできる!」と「大丈夫?できる?」の違い


相手を信頼する、相手の力を信頼する、いずれも見守る側の心情としては、簡単なことだとは思いません。でも、「あなたはできる!」と信頼から始めるのと、「大丈夫? できる?」と半信半疑で始めるのとでは、その後の関係も変わるし、結果も変わるはずです。というのは、何かを成そうとしたなら、当人がまず「自分はできる」と思えていることが不可欠です。自分が「自分はできる」と思えていないことには、大抵できません。そんな経験、ありますよね。「できるかな?」と不安に思っていたら、案の定舞い上がってできなかった、など。心のあり方が自分のパフォーマンスに大きく関係しますよね。だからこそ、相手に何かを達成してほしいなら、当人に「自分はできる」と思ってもらうことが不可欠なのだから、「大丈夫? できる?」というスタンスで周りが接触していいはずがありません。Mさんが伝えたかったNCRWの本質の第一は、こういった人の能力をいかに高めるかという視点だと思います。でも、私の勝手な解釈では、それだけではなく、もっと大きなものだったと感じます。

たとえば、子どもが生まれてきたその瞬間に、その子の能力がどうであるかなどと無関係に、ただただ生まれてきてくれたことに感謝し、幸せな気持ちになるのではありませんか? 命の尊さに触れると、誰でも敬虔な気持ちになると思います。きっとMさんは、そういうことを悟り、そういう広さでNCRWという哲学を伝えたかったのではないかと、私は解釈しています。


長くなってきました。最後に私の友人、Mさんの思いを、もう一度、書きます。


『NCRW(人は、もともと創造力と才知にあふれ、欠けるところのない存在である)と出会って、僕自身が大きく変わった。これを広めることで、人と人のコミュニケーション、人と人の関係が変わるという信念を僕は持っている。社会を良くするためにも、自分や周りの人が幸せであるためにも、NCRWを忘れないでほしい。』

 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

社長メッセージを見る >>

これまでの記事

視点発見の旅
メルマガ【開-CAY】お申し込み

ご一緒に「視点発見の旅」へ!
メルマガは「開-CAY」で届きます

詳細を見る >>

「個人情報の取り扱いについて」

このページのトップへ