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『社内広報&インターナルコミュニケーション』カテゴリの記事

 

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NHK大河ドラマ「どうする家康」も次回で最終回を迎えます。
松本潤さんの演技がどんどん進化していき、1年間本当に楽しませていただきました。
乱世を終わらせるために、たくさんの先人たちの苦労があったわけですが、
今の時代も激動という意味では当時に近いものを感じます。

2023年が幕を閉じ、24年へと向かうこの正月休み、
のんびりとリフレッシュすると同時に、
新たな年をどんな1年にするのか、考える良い時間にもなりますね。

当社では、来年のキャリアアップを考えるきっかけになればと、
こんな場を設けました。
テーマは「異職種への転職」。当社採用活動の一環です。

たとえば、、、、
学生時代に、自分は文系だから営業系になるのかな...という気持ちで
就職活動し、社会人になった方はいらっしゃらないでしょうか。
もちろん営業職は素晴らしい仕事ですし、今、不足感がなければ良いのです。

でも、稀に「本当は○○a○○の仕事がやってみたかった」というケース、
ありますよね。

あるいは、「学生時代は気づかなかったけれど、○○b○○については、
自分はほかの人より能力がある気がする、本当はその能力を生かしたい」
という方もいると思います。

この○○a○○の中に、企画とか、ディレクションという言葉が入る方や、
○○b○○の中に、言語感覚とか、創造性とか、主体性という語句が入る方がもしいらしたら、
ぜひご参加ください。

タイトルに「営業職から制作ディレクター職を目指すには?」とありますが、
営業職からでなくても、当てはまる方は歓迎します。
また、周りにこのような方がいらしたら、ぜひご案内ください。

========================================
セミナー&ワークショップ
営業職から制作ディレクター職を目指すには?
========================================
1. 日時 12月21日(木)19時~21時
2. 会場 当社(東京都港区北青山3丁目12−7 カプリース青山909)
3. 費用 無料
4. 人数 3~6名
詳細はこちら
https://www.grassroots.co.jp/seminar/2023/12/231210.html


さて、なぜ未経験者に目を向けるか、疑問に思う方もいるかもしれません。
でも、私のこれまでの経験から言って、
たとえ未経験であっても、意欲や適正、応用力があれば、クリアできます。
そういう方を大勢見てきました。
反対に、たとえ経験があっても、従来のやり方に縛られていると伸びません。

では、未経験者の中でも、今回営業職の方に注目しているのはなぜでしょう?
その理由は、営業職の方は、お仕事の性格上、
お客様の立場に立つことを知っているであろうし、
中にはお客様との間に信頼関係を築いてこられた方もいると思うからです。
当社の場合、制作の経験以上に、その感覚や能力を重んじています。


セミナーでは、営業の仕事とディレクターの仕事の共通点を紹介したり、
また営業の仕事でも役立つプレゼン、企画書、文章作成のコツを
「ストーリーづくり」というワークを通じて紹介します。
夜&リアルですので、カジュアルな雰囲気で行います。ご期待ください!


お申し込みは、「お名前、メール、お電話番号」を明記の上、
このメールにご返信いただくか、

当社お問い合わせフォームから参加希望とお書きいただき、お申し込みください。
https://www.grassroots.co.jp/contact/template.html

年末のお忙しい時期だとは思いますが、
来年、何をするかを考える材料になれば幸いです。
よろしくお願いいたします。

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台風5号、6号の影響を受けている皆様には
心からお見舞いを申し上げます。
私は、台風5号が去り、6号が来る直前に、
休暇で訪れていた石垣島から帰ってきました。
4日間の滞在のうち前半2日は雨、後半2日は晴れで、
最初はアンラッキーだと思っていましたが、今にして思えば幸運でした。
7号も日本に接近しています。
被害が出ないことを祈るばかりです。

さて、石垣島を訪れた理由は、一緒に行った友人のお嬢さんが現地で暮らし、
この春、独立してショットバーを開いたことにありました。
年齢29歳で一国一城の主です。
会計のことや法律的なことを独学で勉強しながら開業したのは、
とても立派だと思います。
こういう若者がいるなら、日本もまだ大丈夫...という気持ちになりました。

この件を通じて、1つだけ考えさせられたことがあります。
彼女は30歳になるまでに、自分の店を持ちたいと思ったそうなのですが、
その理由は雇用される立場だと、
自分の考えた通りにできないからだと話してくれました。

彼女の場合は、行動的ですから、
実際に動いてみて感じたことなのだろうと思いますが、
今回はこの話を糸口に、一般的に言われる「組織にいると
自分の考えた通りにできない」について考えてみました。
私が思ったのは、確かにそのようなケースは多いのだろうな...ということ。
と同時に、人がそう思ってしまうのは先入観の場合もあるのではないか、
ということでした。


実際組織にいるとよくあることなのだろうと思います。
わかりやすいところで言えば、上下関係の影響。
年齢や社歴、経験などによって、若い人の意見が尊重されにくい風潮は、
日本社会ではいまだに根強いのかもしれません。
また「和をもって貴しとなす」が歪んで伝わったのか、
意見を言うことは和を乱すことだと思っている人もいるような気がしますから、
そういう人が上司にいれば、自分の考えを通しにくいと感じる部下がいても、
不思議ではありません。

一方で、先入観で動きにくくなっている人は案外多い気もします。
仮に新しいことに関わるのが嫌いな上司がいたとして、
自分が考えたことが本当に必要なことなら簡単に諦めるのは早計です。
もちろん自分が考えたことが100%実現できるとは限りませんが、
それは上下関係でなくても同じではないでしょうか。
何かを実現させる場合、他の人の賛同なくして実現できないわけですから、
上司という一人の人間の賛同を得ることは特別なことではないと思います。

思ったこと、考えたことができないと感じる人が多い状況は、
言い換えると、人のエネルギーが活かせていない状況でもあります。
そう思うともったいないですよね。


話は飛ぶようですが、
読みたいと思っている本の1つに伊賀泰代さん著「採用基準」があります。
伊賀さんは、マッキンゼーで採用マネジャーをされていた方。
採用で、最も重視すべきことはリーダーシップを発揮できるかどうかであり
あらゆる人にリーダーシップが必要だという自論をお持ちのようです。
かつてリーダーというと、統率する人、牽引する人というイメージがありましたが、
最近のリーダー論は全般的にそうではなくなっているようですね。
伊賀さんの対談をハーバードビジネスレビューで読みました。
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/1410


これを読んでも、リーダーシップとはこれこれです!と言い切るのは難しいですが、
私なりの意訳をするなら、
その本質は「意思表明」と「責任感」ではないか、と思います。
意思がなければ主導的役割は果たせないですし、
リスクを取る責任感がないと意思も示せないと思うからです。
だからこそ伊賀さんは、一部の限られた人だけでなく、
あらゆる人にリーダーシップは必要だと説いているのだと思います


さて、自分の考えで進めたい時の意思表明、意思表示について、
魔法の言葉を紹介します。それは...

「私にやらせてください」です。

~の役割を私にやらせてくださいとか、
~した方が良いと思うので、それを私にやらせてくださいとか。
何をするかを決めても、誰がするかが決まらないと物事は前に進みません。
このセリフをうちのスタッフから言われたら、私なら原則やらせます。
でも、承認を得るって面倒くさいものかしら?

来週はお盆休みの方も多いことでしょう。
暑い日が続いていますが、熱中症に気をつけて
健やかにお過ごしください。

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4月のブログでも「教える」を取り上げました。
(記事はこちら)
最近の私のチャレンジテーマは、十人十色の教え方ができるようになることなので、
「教えること」や「人の成長」について考える機会が多いです。
今回も「教える」側の視点から、あれこれと考えてみたいと思います。
というのは、スキルや知識を教えることだけが教えることではないと
考えているからです。

さて、まずは最近の注目ワード「リスキリング」の話題から。
2020年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で
「2030年までに地球人口のうち10億人をリスキリングする」と発表され、
経団連の「新成長戦略」の中でもリスキリングの必要性に触れられています。

「リスキリング」は「Re-skilling」。
一般的には、AIやDXが普及した社会に対応できる人材を生み出すために、
企業や自治体が従業員に新しい知識やスキル(どちらかといえばデジタル系)を
身につけさせ、労働移動につなげるための取り組み...ということだと思います。

先日、国会議員の片山さつきさんが、「Webサイトからの申請方法などについて
尋ねても答えられない自治体職員がいる」と話していましたが、
急速に社会のデジタル化を進める必要がある一方、
働く層が高齢化する日本では、リスキリングが話題になるのは必然かもしれません。
(本来、リスキリングの対象は年齢に無関係だそうですが)

もちろん、それが重要であることに異論はありませんが、
社会の潮流からデジタルスキルについて従業員教育を行うだけでは
大した成果は上げられないのではないかという気がして、
リスキリングという言葉にはひっかかりを感じます。
スキルだけでいいのか?と。


たとえば当社では、採用活動を行う場合、
年齢や経験に応じて知識やスキルはあるに越したことはないと考えますが、
意識や思考の方をより重く考えています。
なぜなら、意識が高いと自己開発力が高くなり、知識やスキルは自然と付いてくると思っているからです。
(あ、採用活動、やっています! 自薦他薦とも歓迎します!)
でも、ここでの「意識が高い」というのは、いわゆる「意識高い系」とは違います。


以下、ちょっとした知識のお裾分け...。
人の成長には、知識やスキルが広がっていく「水平的成長」と
意識のレベルが高まっていく「垂直的成長」があります。
成人発達理論を牽引するハーバード大学のローバート・キーガン教授の理論です。

大人が成長するには、意識の成長が不可欠で、それは言い換えると、
解像度の高いレンズで物事を見られるようになることだと言います
モノゴトの認識の仕方や捉え方、解釈の仕方を柔軟に変化させ、
多様な視点を受け入れられるようになっていくことだと言います。
そのためには自分の信念を含めて固定観念に捉われていないかを問い直す
謙虚な自己客観視が必要だとされていますが、それを一人でやるのは簡単ではありません。
だから上司にはコーチング的な方法で部下を支援することが求められるわけです。


同じような話は、濱田秀彦さんの著書
「仕事を教えることになったら読む本」でも紹介されていました。
この本によれば、「教える」というのは、
「設定したゴールに相手を運ぶために、知識、技術を付与し、意識を高めること」と定義されています。

言われてみれば、いえ、言われなくてもかな? その通りですよね。
私なりに噛み砕いてみました。
(A)知識を教える:それまで知らなかったことを理解している状態にすること。必要な教え方はティーチング。
(B)技術を教える:うまく運ぶためのノウハウや振る舞い方を教え、相手が実践できるようにすること。必要な教え方はトレーニング。
(C)意識を教える:何に対し意識を向けるか、どのような心構えでいるとうまくいくか、意識を働かせられるようにすること。必要な教え方はコーチング。
...てな感じでしょうか。

このように知識やスキルを伸ばすだけでは真の成長はできないと考えている専門家たちがいて、私はそれに共感しています。


ところが、この「意識の成長」を支援するのが上司にとってはとても難しい。
しかも、意識の有りようは知識や技術の習得にも関わってきます。
例えば「苦手だ」という意識があったら、知識や技術はなかなか入ってきません。
「身につけねば」とか「失敗したくない」という意識がある場合も同様です。
私も、支援する側にいながら、自分が学んでいるような感じです。

また成人発達理論の「意識の成長レベル」の1つに、
他者の立場に立てるかどうかという尺度があるのですが、
部下に対し、他者の立場に立てるように指導しているつもりが、時として
「指導しているお前こそ、教わる相手の立場に立つ意識が持てているのか?」
という内なる声が聞こえてきたりして。。。涙

実際、教える側の器以上のことを人に教えることはできませんからね、
私が十人十色の教え方ができるようになることを目指すなら、
自分の器を広げることが先決なのだろうなと思う今日この頃です。

このメルマガの読者で部下を持っているみなさん、
いっしょにがんばりましょう!

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5月も後半。4月に新卒で入社したばかりの方も、もう社会人2カ月です。
でも、このメルマガの読者には、新卒入社したばかりの社会人は少ないのではないかと思います。むしろ部下や後輩を育てる立場にある方が多いのではないでしょうか。

新卒社会人に学んでもらうための知識・情報・コンテンツは各社いろいろとあると思いますし、学ぶ時期に関する見解も各社各様だと思いますが、
社会人何年生で何を学ぶのかはともかく、「物事を構造的に理解する」ということに対し、多くの企業では遅かれ早かれ学ぶことを促しますよね。
会社によっては、採用段階で構造的思考力をチェックするということをやっている場合もあります。

当社でも、構造化思考は重要視していて、
勉強会でもしばしば取り上げているテーマです。

たとえば次のような問題。腕試しに考えてみてください。簡単すぎでしょうか?

問:最初に示された二語の関係を考えて、同じ関係のものをア)からコ)の中から選んでください(複数選択)。

① 薬品:調合
ア)道路:整備 イ)道路:交通 ウ)衣服:洗濯 エ)事業:承継 オ)事業:低迷 カ)売上:原価 キ)売上:計上 ク)石油:備蓄 ケ)火力:原発 コ)国会:空転

②防寒:手袋
ア)ダイエット:運動 イ)ワイン:フランス ウ)連絡:メール エ)会議:決定 オ)関係強化:外交 カ)財産形成:投資 キ)人材育成:研修 ク)議論:結論 ケ)婚約:結婚 コ)予約:スマートEX




いかがでしたか? 簡単でしたか?
①は目的語:述語という関係なので、正解は(ア、ウ、エ、キ、ク)。
②は目的:手段という関係なので、正解は(ア、ウ、オ、カ、キ、コ)です。


さて、、、、
わかったような、わからないような構造的思考。
そもそも「構造的思考」って何なのさ?という話になりますよね。
今回のメルマガでは、新人にわかりやすく説明するとするならどう説明するのか...をやってみたいと思います。できるかな?

まず「構造的に考える」という言葉の定義から考えてみましょう。
ここでは:
 物事を全体的に眺めた上で、「全体」と「構成要素」について定義し、  「構成要素間の関係」を整理する思考プロセス。
そんな表現がしっくりきますので、まずはそう定義することにします。


でも、こんなことを言われても特殊で抽象的すぎて、
みんなで共有するにはイマイチだとも思います。
ですが、「構造的思考」はそれほど「特殊」なものではなく、
時には誰もが無意識にやっていることなのでは?と思います。

たとえば、「関係」という言葉に注目してみましょう。
すると、身の回りにいろいろな「人間関係」があることを思い出しませんか?
・上司と部下の関係
・先輩と後輩の関係
・親子の関係
・夫婦の関係
・友だち同士の関係

その関係に関し、良い/悪い以外にも、
気兼ねの有/無、静/動、上下/対等など、
さまざまに表現することができます。

そんな人間関係の中で、私たちは無意識に構造的思考を働かせています。
・AさんとBさんは仲が悪いから席は離れている方が良い
新メンバーのCさんには慣れてもらうために真ん中の席の方が良い
関係がこうだから、こうした方がいいというものの見方は、
構造的思考に近いのではないかと思うのです。
関係が把握できると工夫ができるわけです。


さて、人間関係は世の中の関係の極一部。
世の中にはもっといろいろな関係が存在します。
たとえば、論理的な視点で見たら;
・並列の関係(同じ重要度、同じ階層の情報同士の関係)
・順列の関係(順番に関する関係)
・分岐の関係(選択肢を表す関係)
・因果の関係(原因と結果の関係)
・階層の関係(親要素、子要素の関係)
などがあります。

少しアタマが痛くなってきますね。

次はもっとアタマが痛くなりそうですが、
昔学んだ、ベン図でお馴染みの「集合」の視点でも見ることができます;
・グループ(集合)とグループ員(要素)の関係
・グループAにはグループBに含まれる要素があるという関係(部分集合)
・グループAとグループBの両方に属すグループCという関係(共通集合)
グループAとグループBのいずれかに属すグループCという関係(和集合)
ほかにも空集合や補集合の関係などがあります。


ですが、世の中にはもっとたくさんの「関係」があります。
たとえばウクライナとロシアのように敵対的関係もあれば、
日本とアメリカのように同盟関係もあります。


さて、、、
物事の関係をすんなりと理解できると、どんな点が良いのでしょうか?
一般的には、「問題解決」や「情報伝達」に不可欠だと言われていますが、
なぜでしょう?
先ほど「人間関係」に対し、人は無意識に構造的に把握している、
関係がわかると工夫ができる...という意味のことを書きましたが、
構造的理解が重要な理由もそこにあるのだと思います。

あー 1回では書ききれない。だいぶ行数を使ってしまいました。
参考になるんだか、ならないんだかって自分ツッコミしたくなってきました。
ChatGPTに聞いた方が早そうですね(涙

あと2週間で5月も終了。
ひぇ~ と思いますが、焦っても始まらないので、
色鮮やかな緑を楽しみながら、淡々とがんばりましょう!

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4月は新入社員が入ってくる時期だからか、
上司部下間の面談が多いシーズンなのではないでしょうか。
最近は1on1と呼ばれる日常的な面談を導入する企業も増えており、
面談はコミュニケーションの一環として日々行われるようになりました。
その面談でよく出る話題が「課題は何か?」です。

この課題という言葉、言うまでもなく上司・部下間の面談用語ではありません。
企業の経営課題、今年度の取り組み課題、社内風土的な解決課題等、
いろいろなシーン、いろいろな文脈で使われる言葉です。

さて、ここで質問です。
「課題」と聞いて、この言葉の語感やイメージは
あなたにとって良いもの、言い換えるとポジティブなものですか?
それともどちらかといえばネガティブなものを含んでいますか?

なぜ、この質問を立てたかというと、
少なくても仕事における「課題」という言葉に対しては、
イメージがポジティブ派とネガティブ派に分かれているのではないか、
と思ったからです。


では、「課題」という言葉への受け止めは
ポジティブ派とネガティブ派でどのように違うのでしょうか?
独断と偏見に基づいて言うことをお許しいただくのであれば、、、

ポジティブ派:
課題とは理想に向かうための道筋であり、伸び代だと思っている。
なので、課題が見つかると自分が何をすればいいかがわかり、うれしくなる。

ネガティブ派:
課題とは現在不足しているものを見える化したものであり、
「足りないポイント」を並べたものだと思っている。
なので、課題と向き合うことは苦痛以外の何者でもない。


日本語の同一単語「課題」に対して、
人によって、もしこれだけ言葉の受け止め方が違っていたなら、
当然、面談はうまくいきません。

上司と部下がともにポジティブ派なら、
課題という言葉で会話をして共通のスタート地点に立てますが、
仮に部下はネガティブ派で上司がポジティブ派という組み合わせだったなら、
共通言語がないだけに、部下はただ「できないよね」と言われているだけ、と、
そんな気持ちになることでしょう。


実は、お客様との会議でも同じようなことがしばしば起こります。
私たちは課題解決型でコンテンツの企画に携わるのが基本スタンスなので、
「貴社の課題はここではないか」とか、
「その課題の原因はここではないか」など、お客様と率直に議論します。
しかし、それに対して消極的あるいは否定的な反応しか
返ってこない場合があります。なぜでしょうか?

大抵の場合、理由には次の2つのどちらかが当てはまります。
1つ目は、当社にはそんなに大きな問題はないと認識しているから。
2つ目は、課題への自覚や認識はあるが、課題というと
自社を否定しているような気持ちになり、使いたくないから。
2つ目は、個人ベースの「課題」と同様に、
「課題」という語句への認識がネガティブだからこそ生じる反応です。

しかし、「課題とは?」の定義合わせをして、
ポジティブ派の解釈のように理想へ向かう道筋だと捉えたなら、
前向きな対話ができるのではないでしょうか?


もう1点、こんな視点も大切かもしれません。
たとえば、「課題」という語句は理想に向かうための道筋を示したもの、
と理解していたとしても、その内容に納得できていなかったら?
誰かから指摘はされたが、自分としてはそれが課題だと思えなかったとしたら?
あるいは、課題だとわかっていても真剣に取り組む気持ちが湧かないとしたら

つまり、そもそも「課題」とは理想に向かうための道筋であるとして、
それがわかっていても、そう簡単に理想に向かってまっしぐら...とはならない。
多分その本質は、その「課題」の根っこにある問題を
今すぐにでも解決したいと思っているかどうかなのだと思います。
ということは、解決せずに放っておいたらどうなるか、
課題を解決できた後にどれほど良いことが待っているのか、
これがイメージできないと、
掲げた「課題」はただのお題目で終わってしまう、ということになります。

結局自分の理想をくっきりはっきり描くこと、
そこに向かうためにどうするかと考えること、
それが課題意識の本質なのでしょうか。

3月最終週です。桜も見納めですね。
どうぞ素敵な1週間を!

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来年の話をすると鬼が笑う、ということわざがあります。
将来のことはわからないのだから、
予測できない未来のことを言うと、鬼がバカにして笑う...という意味ですが、
実現できようが、できまいが、未来のことを考えるのは楽しいものです。
今年も1カ月を切り、誰もが来年のことを考えだす時期でもあるので、
進んで鬼を笑わせましょう!

仕事のことも、プライベートのこともあると思いますが、
インターナルコミュニケーションに携わっている方は、
この時期、来年もしくは来年度の計画を作っているかもしれません。
特に、最近は、WEBという媒体をもっと活用していこうという
大きな流れがあるので、戸惑いも多いかもしれません。
お困りのことがあれば、お気軽に質問をお寄せくださいね。

さて、社内広報の計画を立てる際にしばしば起きることで、
注意した方がいいことについて、
3つのポイントを紹介させてください。

  1. 達成課題だけでなく、解決課題も考える
  2. 達成課題は抽象的な表現より具体的表現に
  3. 解決課題は3つの領域からチェックする

具体的に見ていきましょう。

Point 1 達成課題だけでなく、解決課題も考える

第1は、《課題というものの捉え方》についてです。
課題を言語化する際に、達成したいことを書くケースが多いようですが、
解決したいことも言語化した方がいいと思います。
達成したいことというのは、「こうありたい」という理想の状況の表現です。
解決したいことというのは、「それなのに、現状はこうである」という
現実の状況の表現です。

「こうありたい」に「原因」はありませんが、
「それなのに、現状はこうである」を明らかにすると、
今度はその「原因」は何なのかと考えを進めることができます。
原因を捉えることができれば、解決策(コンテンツ)が考えやすくなります。


Point 2 達成課題は抽象的な表現より具体的表現に

第2は、《達成したい課題の言語表現》についてです。
往々にして、「グループ間シナジーを生み出す」とか、
「会社の目指す方向性に共感を生み出す」など、抽象的な表現をしがちです。
それ自体が悪いわけではありませんが、
「シナジー」や「共感」が生まれた状態とはどんな状態なのかを明らかにしないと、
達成できたのかどうか評価できません。
つまり、社員の日常の行動がイメージできるような表現にすることが、
言語化する際のポイントです。


Point 3 解決課題は3つの領域からチェックする

第3は、《解決したい課題の発見のヒント》についてです。
組織の課題にはパターンがあり、課題発見の方法もいくつかあります。
ここでは、「方向性」「関係性」「アイデンティティ」という観点で
課題を発見するヒントを紹介します。

まず「方向性」に関する課題から見てみましょう。
現在の社内は、自社が目指す方向性について、
理解されていない/共感されていない/自分ごとになっていない...
というような状況になっていないでしょうか。

次に「関係性」に関する課題とは、部門間の横の関係、経営層と社員の関係、
部門内の上下関係や仲間との関係、グループ間の関係などに
何かしらの問題がある...という場合です。
縦割りで風通しが悪い、協力しあう雰囲気にない、
信頼関係がないといった状況にある場合は、関係性に問題があるからです。

最後の「アイデンティティ」に関する課題とはどんなものでしょうか。
これは、自分の業務の役割や仕事の価値に対する肯定感が低かったり、
組織の存在価値や強みに希望がない・否定的である...といった状況にある場合です。

どの領域の課題も相互に関わっていて、
組織全体のモチベーションやエンゲージメントとも密接につながっています。
こうした視点で自社を眺めることで、
解決すべき課題を発見しやすくなるのではないでしょうか。


以上3つのポイント、参考になれば幸いです。
私自身は、鬼を笑わせようとけしかけるようなことを書きながら、
計画性があるほうとは言えません(泣)
鬼を笑わせられるように、がんばります!

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こんにちは、グラスルーツ小野です。
人間は思い込みの生き物だと言われていますが、
思い込みで失敗したこと、ありませんか?
私は、最近、思い込まないように、気をつけないといけないな...
と思っていることがあります。

それは、A社のご担当者の使っている単語と、
B社のご担当者の使っている単語は同じであっても、
その意味するところは異なっている場合が多々あるということ。

たとえば、「WEB社内報」という単語もその一つです。
イントラに紙の社内報のPDFをアップし、
それをWEB社内報と呼んでいる企業もあれば、
イントラ内の1コーナーをそう呼んでいる企業もある。
専用のプラットフォーム(CMS)やクラウドのアプリを使って
社内報サイトを作っている企業もあります。

ひとくちに「WEB社内報」と言っても、各社各様であるわけですから、
こちらの勝手なイメージで解釈してはいけないな、と思う次第です。

何をもって「WEB社内報」と呼ぶかは、
コンテンツの配信方法だけではなく、内容面からも言えることです。


社内のニュースやトピックスを紹介する。
社内の人物や部署を紹介する。
社長のメッセージを紹介する、など、
かなり限定的な内容で社内報を展開している企業もあれば、
社内の「課題」に基づき企画を立てている企業もあります。
断定はできませんが、今日のテーマである「読まれない」という問題は、
前者のケースで生じやすいのではないか、と考えています。


実際、WEB社内報が「読まれない」という悩みはとてもよく耳にします。
紙の社内報と違って、読まれているかどうかが、
数値でわかってしまいますからね。

読まれるコンテンツを作るのは簡単ではありません。
でも、よく考えてみれば、それも無理からぬことです。
たとえば、当社でも経験が浅い若手スタッフの原稿は、
社内チェック段階で簡単には OKになりません。
「情報が整理されていない」「メッセージがわからない」
「おもしろくない」「周りくどい」など、
社内のディレクターからフィードバックを得て、
ブラッシュアップの後、ようやくOKになります。
でも、これは若手だからではありません。
私自身、極力自分の原稿を部下に見てもらい、フィードバックを受けたい方です。
なぜなら書き手は往々にして独りよがりになるとわかっているからです。
(でも、ごめんなさい、メルマガは時間がないので端折っていますが)

読むという行為は、読者の時間をいただく行為なわけですから、
時間をいただくというのは、つくづく大変なことだと感じます。
このメルマガもそうです。
この行までお読みいただくのに時間を使っていただいたわけですが
ここまで読んでいただけたからと言って、
次の1行も読んでいただけるとは限りませんよね。
読者はいつでも読まない選択ができる。
読み物とは、基本、そういうものだと思います。


読まれるにも理由があり、読まれないにも理由があります。
そんなわけで、私たちが社員教育でも使い、
有料セミナーでもお伝えしている重要なエッセンスを、
ぎゅっと凝縮し、無料オンラインセミナーでお伝えします。

テーマ:「読まれるWEB社内報の作り方」(無料)
日時: 11月17日(水)10時~12時

https://www.grassroots.co.jp/LP/web/211117/

なんと、来週です!(ご案内が遅れてすみません!)
ご好評につき、今回もWEB社内報の安心ブランド「solanowa」を
提供されているスカイアーク様とのコラボでお届けします。


本当は「読まれる」ことを目指すのではなく、
組織上の課題や、社員意識面での課題の解決を目指すべきですが、
読まれないことには始まりません。
ご参加を心からお待ちしております。

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自分の仕事をどう定義づけるか。。。
私は、この質問をしばしば自分に対して投げかけます。
同じことをやっていても、どう意味付けるかで、
見えてくる風景が変わりますよね。
よく例に出てくる3人のレンガ職人の話もしかり。
(初めて耳にするという方は「3人のレンガ職人」で検索してみてください)

最近、定義づけをするときに、こう考えると視野が広がるな、
と思ったことがあるので、シェアさせていただきます。
それは、英語の使役動詞「make」を使って考えてみるという方法です。

使役動詞。。。なんだっけ?という感じがするかもしれませんが、
思い出してください、中学生の頃に習ったはずです。
私は、先生が洋楽「You Are My Sunshine」の歌詞を例文に
使役動詞「make」の働きを教えてくれたこと、今でもよく覚えています。

You make me happy when skies are gray.
あなたは、空が灰色の(私が落ち込んでいる)時も、私を幸せにしてくれる。

make A B = AをBにさせる

ですよね。

こんな例もあります。トランプ元大統領。
"We will make America great again."
アメリカをもう一度偉大にさせる。
このフレーズがトランプさんのキーフレーズです。

キーフレーズといえば、オバマさんは"Yes We Can" でしたね。
そんなオバマさんが2008年の大統領選で勝利した時、
メジャーアーティストが参加して作られたサウンド・トラック
「YES WE CAN:VOICES of a GRASSROOTS MOVEMENT」では、
ロス・ロンリー・ボーイズが、「Make It Better」という曲を歌っています。
♪You gonna make it better
もっと良くしよう。もっと良くできる...みたいなニュアンスでしょうか。


で、ここからが本題なのですが、
私は、すべての仕事は「Make It Better」のためにあるのではないか、
と思ったりします。
仕事って何かをより良くすること...なんじゃないの?と。

で、このときに、この「It」に何を入れるか。
そんな問いが、仕事観を膨らませるのに役立ちます。
あなたなら、何を入れますか?

私は、社内広報やインナーブランディングの仕事の一つの定義として、
「人の感情、気持ち、意識、認識、理解を、より良くさせること」
要は人の心の状態をより良くするというような捉え方ができるなと思っています。
「Make Your Feeling Better」みたいなことです。

「わからない」という不愉快で不安で不満足な状況を無くしたり、
「なるほど!自分もそうありたい」と共感してモチベーションが上がったり、
誰かのがんばりに勇気をもらったり、誇りを感じたり。
そういうことって、感情や思考に作用しているわけで、
ということは、社内広報やインナーブランディングの仕事は、
誰かの気持ち、誰かの心の状態を良くすることだとも捉えることができます。


で、ここまで考えてみて、今度はこうも思いました。
もしかしたら、社内広報やインナーブランディングの仕事だけではなく、
あらゆる仕事は「Make It Better」であると同時に、
「Make Somebody's Feeling Better」。
つまり、誰かの気持ちを「Better」にしているのかも、と。

あなたの仕事、「Make It Better」の「It」に入るのは何ですか?
誰の気持ちを「Better」にしていますか?
そういう目で仕事を振り返ると、
ちょっとモチベーションが上がったりします、私は(笑)
試しにやってみてください!

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先週、社内でWEB社内報にあってほしい機能について議論をしていました。
その中で、巷によくある「Thanksボタン」「Thanksポイント」は必要か、
という話になったのですが、
あなたなら、その機能、ほしいと思いますか?
これらは、Thanksカードのデジタル版です。
私たちの結論としては「ほしくない」ということに。


その理由は、、、気難しいことを言うようですが、
こういった施策にちょっとしたあざとさを感じるからです。
どういうことかというと、この機能を導入する目的は、
 感謝されたらモチベーション上がるよね、
 お互いの感謝を見える化して、モチベーションを上げていこうよ!
...ということですよね。
その発想の奥には、なんというか、マウンティング感覚があるというか、
誰もが持っている承認欲求で人をコントロールしようとしているというか、、、
あざといという表現は適切でないかもしれませんが、自然体とは言えません。
しかも、感謝という、本来ならとても素敵な行為をチープなものにしてしまう。
そんなもんはほしくないよね、ということになりました。


というわけで、今日のテーマは感謝とご褒美、褒めるについてです。


ThanksボタンもThanksポイントも、根底にあるのは、
感謝を大切にしようという思想。そこには、まったく異論はありません。
でも、仕組み化した時点で暗黙の義務が発生するところに違和感を感じます。
義務的なリアクションは、望ましいコミュニケーションとはいえません。
まあ、仕組み化すると、ラクそうに思える気持ちはわかりますが。。。。
しかも、暗黙的義務的Thanksであっても、
それをもらうことは、承認欲求が高い人にはウケるかもしれないし。
でも、内発的な動機を原動力に行動する人にとっては、むしろやる気が削がれます。


「嫌われる勇気」で一躍有名になったアドラー心理学では、
褒めることを否定し、その代わりに感謝を示すことを勧めていますが、
褒めることを否定している理由は、
承認欲求を満たして行動させようとすることを否定しているからです。
人が、褒められるという「言葉のご褒美」ほしさに行動することは、
幸福の追求に反するという考えです。
感謝を見える化した時点で、それはもう「ご褒美」と同じに思えます。


コロナで印刷していた社内報をWEB化するという流れは、現在加速しています。
安易にThanksという「ご褒美」を導入してほしくないものです。


さて、Thanksのシステム的な見える化という話以前に、
子どもや部下を「褒めて育てよう!」という育成観も、どうなんだろうと思います。
私自身はアドラーが言うほど褒めることをストイックに否定はしませんが、
褒め方の指南書を頼りに、
上司が一生懸命がんばって部下を褒めるというのは、いかがなものかと思います。
例えば、否定的な指摘をする前には、3つほど褒めろなんていうのもその1つです。


いったいいつ頃から、「褒めて育てよう!」が主流になってきたのでしょうか。
東洋経済オンラインのインタビュー記事の中に答えが見つかりました。
「ほめると子どもはダメになる」の著者・榎本博明さんによれば、
「褒めて育てよう!」という教育観は1990年代頃からのもので、
学校教育がテスト結果より授業中の態度や関心で成績を評価する方向に
変わった頃と時期を同じくしているようです。
もともと褒めて育てる理由は、「自己肯定感が高まるから」だったようなのですが、
榎本さんは「頑張ってもいないのにただ褒められていい気持ちになっていたのでは、
本当の自己肯定感は育たない」
「日本は欧米流の『褒めて育てる』を歪んだ形で導入した」
と語っています。


ちなみに「アメリカは褒める社会」とはよく耳にすることですが、
日経ビジネスの中でかつてアブダビ政府の投資庁で働いていた林則行さんが
こんな面白いことを書いていました。
面談で英米人の上司は「がんばってるね。
私だけでなく周りのみんなが評価しているよ」など良いことしか言わず、
営業成績が低迷している人に対してさえ、
「今年の営業成績だけど、もう少し行けたはずだよね」と軽くお尻を叩き、
「これがあなたの本来の力でないことは知っている。
景気が悪かったのが最大の要因だよ」とフォローしたりするそうですが、
こう言われたアメリカ人の部下は「相当厳しいことを言われた」と思うのだそう。


もし日本であったなら、自分はまずまずの評価を受けたと勘違いしそうですよね。
ベースにある文化や意識が違うものをそのまま日本に持って来ると、
おかしなことになる例と言えるかもしれません。


マニュアル的に褒めるというアプローチには疑問を感じるものの、
「褒める」の影響は知っておきたいもの。
まず、スタンフォード大学キャロル・S・ドゥエック教授の実験結果を紹介します。
実験は400人の小学5年生を対象に行われました。
子どもたちをふたつのグループに分け、
簡単な問題を解かせます。
終わった時、片方のグループの子には「よくできたね」というひと言で褒めてやり、
もう一方のグループの子は褒めない。
その後、子どもたちに次に挑戦する問題を選ばせました。
簡単なものか、難しいものかの二択です。
すると、褒められたグループの子どもたちは、大半が簡単な方を選び、
褒められなかったグループの子どもたちは、9割以上が難しいほうを選んだそうです。
つまり、もう一度褒められるためには「解答できる」必要があり、
そのために、困難に挑戦する意欲が削がれたのだと見られています。
なんだか恐ろしい。
このほかにも、いろいろなところでいろんな人が実験を行っていて、
「頭がいいね」と地頭的な能力を褒められるとその後伸びなくなり、
「頑張ったね」と努力を褒められると伸びるなどがわかっています。


いずれにしても、褒めることの功罪を知るのは良いとして、
あまり詳しくハウツーを知りたくはありませんね。
なぜなら、人を成長させるためと考えれば、それも必要だとは思いますけど、
本来は計算づくで褒めるのではなく、心底褒めるのがいいですから!
感謝も同じで、やらなきゃ感覚の仕組みの中では言われたくないなー
と思っていても、案外うれしかったりするのでしょうか?
人間って、めんどくさい。でも、それが真実だという気がします。


長くなっちゃいました。今週も素敵な1週間を!

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先週、コンサル大学の北岡秀紀さんのメルマガを読んでいたら、


萩本欽一さん、ビートたけしさん、タモリさん、明石家さんまさんなどの
語録を紹介し、お笑い界の大御所たちは「努力」について、
「芸能界は運と才能の世界」
「努力したからといって報われるものではない」
とほぼ一様に語っていて、努力を否定しているように見える、
でも、そういう人たちに限って実は一番努力をしている、云々...
とありました。


芸もスポーツも才能は必要ですが、
一流の人ほど努力しているとはよく言われることです。


でも、社会って、私たちも含め、
無名な人たちの努力の上に成り立っているんですよね。
当たり前に手に入るものには、ついつい感謝を忘れますが、
その陰でどれだけ多くの人たちの努力があることか。。。


とはいえ、毎日毎日、コツコツと努力するというのは
並大抵のことではありません。
人間だから、やる気の出る日もあれば、出ない日もある。
そんなとき、コピーライター藤本宗将さんが
ホンダのためにつくったあの有名なコピー「負けるもんか」の全文を読むと、
努力って美しいなぁと思い、元気が出ます。
もし、読んだことがなければ、ぜひ検索して読んでみてください。


さて、努力には2つあります。
自分一人で完結する努力と、相手がいる関係の中でする努力。
どちらの努力も簡単ではありませんが、
ここでは、相手ありきの中での(特にリーダーの)
「伝える」努力について考えてみたいと思います。


我が身を振り返ってみたり、過去の事例を思い出してみて、
「伝える」ことのいったい何が難しいのかを考えてみました。


伝えていないから伝わらないというケースは別として、
伝わっていないからといって、
リーダーが何も発していないことは、むしろ少ないのではないでしょうか。
それなのに、しばしば伝わらないということが起きます。
なぜでしょう?


たとえば、40代の私の経験。
自分は社員にビジョンを話しているつもり。
なのに、うちの会社のビジョンがわからないと言われる。
するとリーダーの私は、なんでわからないのか、
わからんヤツが悪い...と思う。
今にして思えば、なんと他責なことでしょう。ああ、恥ずかしい。


でも、伝えることは目的ではなく、伝わってなんぼ。
そうすると、なぜ伝わらないのか、考えるようになります。


すると、わかってきました。
そんな時は、往々にして、伝えたいことを伝えたいように発しています。
相手が知りたいことは何なのかなどと考えていません。
そもそも立場が違えば、見ている風景も違うはずなのに、
相手に見えているもの、見えていないものを想像さえしていません。
だからこそ、噛み合わないときに、自責で受け止めず
他責で見てしまうのでしょう。
そんな気づきを得ました。
上司というのは、部下から育てられるものですね〜


こんな私の体験は、反面教師にしていただきたいですが、
さて、、、、
伝える努力はどうあるべきなのでしょう?
きっとこれだけが唯一正しい答え!というものは存在せず、
人それぞれでいいように思います。
自分の価値観や美意識に従うのみです。


私の場合は、努力らしい努力はできていませんが、
強いて言うと、相手から見て、
指摘、意見、進言を言いやすいと思えるような関係づくりに努めています。
本当は伝わるようにするための努力をすべきなのでしょうけれど、
でも、言いやすい関係であれば、社員は、私が伝えたことが伝わっていないときや、
表現が適切でなかったときに、フィードバックしてくれるからです。
そうしたら、あ、はずしたか...と思って、フォローに走れます。
まあ、でも、これ、努力と呼べるほどの代物ではありませんねぇ。


本気で努力する姿って本当にカッコいい。
藤本宗将さんのコピーのように、カッコよく仕事をしたいものですね。
あなたは「伝える」という面で、どんな努力をしていますか?


年が明けたと思ったら、もう1年の24分の1が過ぎてしまいました。
今日という日が充実した1日でありますように。

 

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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