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忖度(そんたく)〜それでもみんながやっている

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先週金曜日に毎年恒例の流行語大賞が決まりました。
その1つが「忖度(そんたく)」です。
この言葉が広まったきっかけは、
今年3月の籠池泰典氏の発言、
「直接の口利きはなかったが、忖度があったと思う」だそうです。


検索ランキングの上位に上がったように、
一度は辞書検索をした方も多いのではないでしょうか。
私も、このメルマガを書くために、あらためて検索してみました。
デジタル大辞泉によれば、
[名](スル)他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること。


つまり、この言葉は本来、悪い意味を持たない言葉でした。
でも、SNSや日常会話でも気軽に使われるようになったのは、
日本的な習慣や発想を揶揄したり、茶化したりしてのことだと思います。


言い換えると、良いも悪いもなかったものが、
忖度の中には、悪い忖度があると多くの人が気づいたとも言えます。
悪い忖度は、自分の心に背いてでも、相手が期待することに応えようとしたり、
相手が期待していることを与えることで、自分に見返りがくることを期待したり。
でも、これは、贈収賄などの不正に限りません。


企業では、自分の上役に対して、こうした気持ちを持つ人が多くなると、
決して健康な状態とは言えないのではないでしょうか。
いわゆる「顔色を伺って行動する」ということですから、
主体性も何もあったものではありません。


さて、、、
私たちの生活、実際にはどうでしょう?
自分も含め、周りの会話に目を向けると、忖度だらけだったりします(笑)
つまり、私たちは、良くも悪くも、
相手の心を推し量り、配慮するということをしていますよね。
そして、良い意味での忖度=心配りをしたつもりが、
実はまったく相手の気持ちを汲み取れていなかった、、、
などということもよく起きます。


たとえば、
・Aさんは、○○の役割を交代してほしいと思っているようだ。
・Aさんは、○○の役割を手伝ってほしいと思っているようだ。


どちらもAさんの気持ちを推し量っていますが、まったく見方が違います。
人の気持ちへの解釈がこんなふうに分かれるという経験、
あなたにもあるのではないでしょうか。
しかも、所詮解釈なのだから、どちらが正しいとも言えないはずなのに、
「いや、そんなはずはない」と主張して、
正しいのは自分だという論戦を繰り広げたり。


本当は、Aさんに聞いてみればいいのだと思いますが、
Aさんがその場にいない場合などは、こんなことが起きがちです。
私も最近あるコミュニティで、そんな場に居合わせました。


おそらく人は、自分の思い込みに基づき相手の気持ちを推し量り、
自分の都合のいいストーリーで相手を解釈する。
知らず識らずのうちに、そういうことをやっているのかもしれません。
もちろん悪気などありません。


せめて自分はどんな心がけがいるのかと自問してみると、
・解釈を正しいとは主張しない。
・想像するよりも直接聞いて言質を取る。
・自分の心に背かない。
そんなところでしょうか。


年末まで1カ月を切りました。
忙しい季節ですが、だからこそ心を亡くしたくないですね。
素敵な1週間をお過ごしください。

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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