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リーダーの条件としての「HONESTY」

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こんにちは。


Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.


いきなりですが、ビリー・ジョエルの往年のヒット曲、
Honestyの歌詞の一節を引用させていただきました。


誠実... なんてむなしい言葉だろう
誰も誠実じゃない
誠実... 聞いたこともないのに、
私はあなたにそれを求めている


こんな感じの歌詞でしょうか。。。
というわけで、今日は正直である/誠実である、といったことについて、
考えたいと思います。


優秀なリーダーの条件が何であるのか、
その答えに唯一無二の正解はないと思いますが、
「正直である/誠実である」が含まれていることに、
異論を唱える人はいないのではないでしょうか。
リーダーシップの研究者であるクーゼス氏とポズナー氏が行った調査では、
「honest」(誠実・正直である)が第一位となっていますし、
伝説の経営者として知られるジャック・ウェルチなども「誠実さ」を
真のリーダーシップに必要なものとして掲げています。


ですが、、、、


ビジネス社会において、多くの人は鎧を着て仕事をしていると言われています。
鎧を着た状態でいることは、誠実・正直であることとは、
むしろ対極にいることになりますよね。


原因はいろいろと考えられますが、
「会社は、自分の素を出す場所ではない」という思い込みがあったり、
「会社の人に素の自分を見せたくない、何を言われるかわからないし...」とか、
「うかつなことを言って、やり込められたくない」
「周りの人が素を見せていないのだから、同じように振る舞った方が安心」などの
防衛本能が働いているからだと思います。
中には、鎧がカラダに馴染んでしまって、
鎧を着ていると言われても、ピンと来ないという人もいるのではないでしょうか。


自分は自分より上のリーダーたちに正直さや誠実さを求めながら、
リーダーの一員である自分は、実は鎧を着ているという矛盾。
自分では、意外に気づけないものです。


そもそも「誠実さ」「正直さ」をどう定義づけるかで、行動も変わります。
たとえば、発言に裏表のないことは、誠実・正直の条件に含まれるでしょうか?
こう聞かれると、イエスと答える人が多そうですが、
そう答えた人に別の質問をしたとします。
「部下に対し、内心思っていることがあり、
それを言うと気分を害すかもしれない場合、
人間関係を悪くしてまで言う必要はありますか?」
あなたは、どう答えますか?


また、こんな問題もあるのではないでしょうか。
素を出すことに比較的抵抗がない人がリーダーである時、
自分を出せない人の気持ちがわからず、
「もっと自分を出せ」と言ってしまう。
私もやってしまいがちな行動です(汗
もっとデリケートなことだという認識、必要ですよね。


さて、先週16日(木)に宣伝会議様のセミナーで、
講師役を務めさせていただいたのですが、
そのとき興味深い情報を得ましたので、シェアさせていただきますね。


私は、組織の活性化手法として、
「ワールドカフェ」と「ストーリーテリング」を紹介しました。
44名の参加者の中で、両方体験したことがある人が1人いて、
その方に「ストーリーテリング」の体験談伺いました。


「ストーリーテリング」というのは(いろいろなやり方があるようですが)、
車座になって、順番に自分の人生を語っていくというもので、
チームビルディングや組織活性化で使われる手法です。
内容は何でも良く、
離婚したときの辛さを話してもいいし、
子育ての悩みを話してもいいし、
自分が幸福を感じることについて話してもかまいません。


なぜ、そんなことが組織に良い影響を与えるのでしょうか。
それは、それぞれがお互いの人生を知ることで、
一生懸命生きている生身の人間、等身大の人間に思えて、
それが大きなリスペクトを生み、価値観も分かるようになる。
そうなると、ぐっと距離が近く感じられるようになり、
信頼して話ができる関係になるからだと思います。

でも、組織の中でいきなりこれをやれと言われても、
抵抗を抱く人がいるのが普通です。
これをやると距離が近くなって、リスペクトが生まれると説明されても、
そう簡単に鎧を脱ぐ気になれませんよね。


で、なるほどと思ったのは、その方が語ったこんな話です。


「それは幹部向けのチームビルディングの場でした。
みんな慣れていないし、抵抗感はあったのですが、
ストーリーテリングを行う前に、こんな説明がありました。
それは、この方法はオバマ大統領が選挙で圧勝した時に、
チームビルディングに使った方法で、
これを行うことで、自分たちは勝てるチームになれる、と。
みんな勝ちたいと思っているから、やる気になって、
大成功に終わりました」


ただ漠然とチームビルディングを行うと説明しても、
こうはならなかったと思いますが、
オバマ大統領が実践して勝った方法と聞いて、期待感も現実感も持て、
自分たちへのリターンがイメージできたのだと思います。
そうすると人はエッジを超えられるものなんですね。
勉強になりました。


1日8時間も過ごす会社という場所。
そこで自分を飾らず、守らず、ありのままの自分でいられると、
人の幸福度数は上がりますよね。
まずはリーダーが自ら始める。大切なことだと思います。


HONESTな自分でいられますように! 今週も良い1週間を!

ブログを書いている人

小野真由美

グラスルーツの代表。組織をただの集団ではなく、チームにするための組織内コミュニケーションはどうあるべきだろう?…なんていうことを、いつもツラツラ考えています。ブランディングやコミュニケーション、チームやリーダシップ系の話題が7〜8割、その他の話題が2〜3割。そんなブログを目指します。ぜひおつきあいください。

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